女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後   作:XX(旧山川海のすけ)

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決着の後


第31話 無駄口は許しません

「た、助けてくれッ……!」

 

 倒れて股間から血を流しながら、全裸の鴨志田。

 どうも、あのヤタガラスの大技でアレが吹っ飛んでるっぽいな。

 

 別に確かめてないけど、様子からそう思える。

 

 その鼻先に、ライドウさんの刀の切っ先が突きつけられて

 ライドウさんに

 

「……今に至るまでの話をしなさい」

 

 厳しい言葉を向けられていた。

 

 鴨志田は

 

「話せば助けてくれるのかッ!?」

 

 下種の期待を表情に浮かべて、そう言った。

 いや、言った瞬間。

 

 ビュン、とライドウさんの剣が閃き。

 

 ビチャ、と鴨志田の耳が片方斬り落とされていた。

 

「グギャアアアアア!」

 

「無駄口は許しません。その口から私の欲しい情報以外が出るたびに、お前の身体のパーツが消えると思いなさい」

 

 ……ライドウさんは鴨志田に掛ける情けなんて、欠片も持ち合わせていないようだった。

 

 

 

 ライドウさんの尋問によると、鴨志田は刑務所で受刑者更生プログラムでのカウンセリングで、キリスト教の神父を名乗る男性と面談。

 そして自分の境遇に同情して貰って、1台のスマホを貰った。

 ……いや、スマホのようなものを貰ったそうだ。

 

 何故なら、そのスマホには通話機能もメール機能も無くて。

 

 ただ1つ……悪魔召喚アプリ……これがあったらしい。

 

 そこで鴨志田はアプリを起動。

 起動と同時に、自動で与えられた2体の仲魔を駆使し、刑務所を脱獄。

 脱獄後、アプリについて色々探っていたら、出来ることがどんどん増えて。

 悪魔に変身することまでできるようになった。

 

 そして、機が熟したと判断し。

 刑務所内で溜まっていた性欲を満たすため、若い女を手当たり次第攫ってきて……

 

 素直に自分の言うことを聞かなければ見せしめに惨たらしく殺して見せて。

 ここに、自分のためのハーレムを築こうとした……

 

 そういうことが、その全容のようだ。

 

「なるほど……」

 

 ライドウさんはそう呟く。

 その視線は氷のようで……

 

「し、しゃあ! じぇんぶ話したぞ! た、助け……」

 

 ここに至るまで。

 ライドウさんの欲しい情報以外を鴨志田が話すたびに、鴨志田の耳や鼻、唇が無くなったり、削れたりした。

 尋問開始前と人相が変わってる。

 

 だけどライドウさんは

 

「黙りなさい。……もう斬首してしまおうかしら」

 

 冷たい目で鴨志田を見下し、刀を振り上げる。

 鴨志田の顔が怯えに引き歪む。

 

 俺は

 

「ライドウさん、別に面倒を減らすことを考えなくても良いです!」

 

 その刀が振り下ろされる前に、言葉を飛ばした。

 

 鴨志田は俺たちが連行するから、と。

 

 こんな奴の血で、ライドウさんの手が汚れるのは何か嫌だ。

 それだけの想いで言ったんだ。

 

 それに対してライドウさんは

 

「木原さん、しかし私とあなたたちは……」

 

 仕事の内容が異なってる。

 だからコイツの始末をあなたたちに押し付けるわけにはいかない。

 

 そう、言おうとしたみたいなんだけど。

 

 ライドウさんも気づいたみたいだ。

 

 ……この異界が消滅しようとしていることに。

 

 この首都圏外郭放水路の地下道に発生した異界は……

 

 元凶が、コイツだったんだ。




次回、この章の最後で。
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