女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
翔門会という宗教団体があった。
東京封鎖の原因になった新興宗教だ。
東京封鎖の発端は、この宗教団体にある。
彼らの全国集会が東京で行われるという情報に従い、一網打尽にするため起こった。
……で、とんでもないことになったんだ。
彼らは国家転覆を狙っていたんだろう。
最初に悪魔をコンピューターで召喚するシステムを構築したのは彼らなんだよ。
彼らが居たせいで、あの日の東京に、地獄が起きた。
……俺は今日、仕事で国の隔離施設に向かってる。
何か、俺が指名されたんだよな。
ちなみに先日の鴨志田もここに放り込まれてる。
……何だろ?
ススムなら分かるんだけど……
「国家悪魔召喚士の木原です」
「どうぞ、お通り下さい」
入り口で入場手続きをして、中へ。
国の悪魔召喚関係の犯罪者の隔離施設。
まぁ、東京拘置所なんだけどな。
東京拘置所……まるで巨人を思わせる建築物。
飾り気の無い姿だ。
まあ、ムショだもんな。
ここの特別区画に、死刑囚みたいに悪魔関係の犯罪者が刑務作業無しで放り込まれてる。
放り込まれている理由は様々。
情報を取るためだったり。
殺した場合にその影響で起きることの重大性を考慮すると決断できないためだったり。
まぁ、色々だ。
けどさ。
……久々に来るけど、相変わらず綺麗だね、ここ。
病院や老人ホームでも通るくらい綺麗だ。
俺は廊下を歩きながら思った。
……こういうところに国家の品格が出るそうなんだよね。
一流の国は、刑務所が綺麗なんだそうだ。
その国で、もっとも酷い扱いをしても許される人間相手にどういう扱いをするか。
ここで品格が出るんだと。
その観点で見れば、これは良いことなんだろうけど……
ウチの国、ホントに一流かぁ?
国会の惨状だとか、俺の地元の中学のことだとか。
思い返すと、とてもそうは思えないんだけど。
……悪魔関係者の収容区画に入った。
ここから、房の金属製のドアが無くなる。
全部透明な、特殊なアクリル製の壁に変わった。
ここから先の受刑者は、全員首に爆弾を取り付けられている。
金属製の首輪で、太さ1センチくらいの首輪。
東京拘置所内にあるスイッチで、それが爆発する仕掛け。
起爆すると首が吹っ飛ぶらしい。
つまり、いつでも殺せる状況なんだな。
……普通の受刑者相手にこれをやれば人権侵害だけどさ。
悪魔関係で収監されてるここの受刑者相手にはそれは一切考慮されない。
ようは例外って奴だ。
ドア無しのアクリル壁なので、中は丸見え。
トイレも遮蔽物無し。
中にあるのは、トイレと布団。
それだけ。
机も本棚も何もない。
徹底的にモノがない状況。
清潔ではあるけども。
……風呂はどうしてんのかな。
見た感じ、受刑者たちは汚れてるように見えないから、なんとかしてるんだろうけど。
で。
目的の房に着いた。
ここに収監されてるのは大物。
殺されないで収監で留まってるのは、処刑すると元信者の一部が暴徒化して報復テロを起こしかねないからで。
……まあ、彼女の見た目はそういう凶悪なイメージを想起するものじゃないんだけどさ。
年齢は確か19才のはずだ。
記憶が正しければ。
可憐な感じの綺麗な女性で、スタイルはまあ、良いな。
それはまあ、地味な囚人服の上からでも見ればわかる。
髪質はクセが無く、美容院に行けない状況であるはずなのに、綺麗にストレートのロングヘアになってる。
そんな感じで、見た目はかなり良い。
良いけど……
この辺が、宗教家と一般人の違いなのかね。
何だか、神々しいオーラがあるんだな。
……だからこそ、処刑されずに爆弾付けられてるんだと思うんだけども。
信者が何をするかマジで分からない、という危惧を持たざるを得ないというか。
「やあ、アマネさん。しばらく」
「……アツロウさん」
彼女は、
本に落としていた視線をこっちに向けて、俺の名前を呼んで来た。
……ちょっとだけ、緊張した。
彼女の名前は
今は解散命令が出て、解散してしまったが、地下で未だに信者が居るという翔門会。
その教祖の娘で、巫女をしてた女性だ。
アマネはプリズナー状態です。
まあシャバは歩けんでしょ。
やったことを考えたら。