女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
「今日はありがとうございます」
デビルバスターで協力プレイを進めた後。
俺たちは新宿のBARにやって来ていた。
で、テーブル席で乾杯した。
俺はウィスキーのオンザロック。
ライドウさんはタンブラーグラスのジンフィズ。
「いや、別に。俺で協力できることなら」
……ウィスキーにしたのは、ちょっとした気まぐれだ。
ナオヤさんが良く飲んでるからね。
……しかし。
トールマンを討伐するときに、お付き合いをするという言葉を交わしたけど。
それは今も継続中なんだろうか……?
一応、ホテルに行ったときに
お互いに恋人は居ない
この確認をしたけど。
あの意思確認は、深読みして良いんだろうか?
すごく確かめたい。
けどさ……
どうすれば良いのか分からないんだ。
直接聞くのは気持ち悪過ぎるしな。
そのつもりが無いんなら。
そう考えながら、俺がウィスキーグラスを傾けていると
「アツロウさん、ご両親は何をなさってる人なんですか?」
ライドウさんからそんなことを訊かれたので
俺は
「ああ、海外のIT企業で働いています。共働きですよ」
そう答える。すると
「えっ」
驚かれた。
そして
「海外のIT企業で働いているってことは……学生時代どうしたんですか?」
そこを問われる。
……ライドウさん、鋭いな。
海外のIT企業で働いているってことは、学生時代からそうである可能性が高い。
普通はいきなり海外企業に雇われるなんて無いからな。
無論、システム的に無理では無いけど、まずしない。
じゃあ学生時代、どうやって生活してたんだ?
そういう話になるよ。
俺は……
「一人暮らしでしたよ。今もですけど」
だからまぁ、俺は家事は普通に出来る。
高校のときは、ご飯関係は両親が雇ってくれた家政婦さんに平日分は作って貰ってたけど。
今はそれも無いから、完全に1人でやっている。
「ちゃんとしてらっしゃるんですね」
……なんか感心されたので、気分が良かった。
なので俺の方も
「ライドウさんはやっぱり、お嬢様でした?」
……そう訊いて。
ちょっと、しまった、と思う。
なんか馬鹿にしてるみたいに聞こえそう。
なので
「そういう人って、他人に依頼することは基本自分でも出来る教育を受けているイメージあるんですけど」
確かヨーロッパの貴族がそうだった気がする。
身の回りのことは全部使用人にさせるけど、別に居なくなっても困らない。
それが貴族の心意気、みたいな。
そういうフォローを入れた。
すると
「そうですね……嗜みでそういう教育は一通り受けてましたけど」
ライドウさん、タンブラーグラスのジンフィズを一口飲んで
「私、兄が1人居るんですが」
あ、お兄さん居るのか。
きっとすごい人なんだろうな。
そう思い、ウィスキーを一口。
そしてライドウさんが続ける言葉を聞く。
「兄が、私の才能を見出してくれたので、私もこちらの道に入ってからは大したことしてませんよ」
そう言って、微笑む。
悪魔召喚士の修行に入ったら、そりゃ家事関係の修行はそれなりになるよな。
人間、限界はあるわけだし。
彼女の話を聞いて、そう思っていると
「なので料理なんか、アツロウさんの方が上手かもしれませんよ。……得意料理ありますか?」
そう問われたので、俺はしばらく考えて
「ん~、鍋かなぁ?」
そう答えた。
だけど……
得意料理とは言わないか。
楽だからよく作るだけだしな。
相手のことを少し知れた