女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
それが、この少年の名前。
ええと
(ライドウさん、間違いないんですか?)
そっと耳打ち。
すると
ライドウさんは俺を見つめ
コクリ。
頷く。
そっか
だから俺は
「この子を国で引き取ります。必要な手続きは?」
そう、宣言した。
状況的にこれ以外無いよな。
そして。
俺たちは今、コメダ珈琲店に来ていた。
草間少年を連れて。
草間少年は分厚いホットケーキみたいなものに生クリームを山盛りに乗せたスイーツ……シロノワールを食べている。
シロノワールだ。ミニじゃない。
最初、この子がこれが食べたいと言い出したとき。
「やめとけ」
って言ったんだけど。
草間少年が「全ての責任は僕が取ります」というので。
じゃあ、食べ残したら酷く怒ってやろう。
そんなことを考えながら、注文。
で……
なんか、普通に食べている。
うん……
言っちゃなんだけど、疑惑が深まった気がした。
こんだけ食欲旺盛となると……鬼神のイメージがあるよな、と。
(ライドウさん)
俺らはボックス席に座っているんだが。
向かいに居るのが草間少年で。
俺たち2人は並んで向かいに座ってて。
隣に座ってるライドウさんに耳打ち。
(古文書とそっくりなんですよね?)
児童養護施設で訊いたことを再び訊く。
ライドウさんは頷き
(江戸時代の絵の絵柄は写実的では無いのが基本ですが……当時の技術でおそらく限界まで写実的に描かれてまして)
そう囁くように言い
続いて
(そっくりです)
そう、絶望的な一言を続けた。
……この子がおそらく両面宿儺の片割れ……
将来的な国難……
この子、どうなってしまうのか?
……殺されてしまうのか?
転生体だから?
そんなこと……許されるのか?
喫茶店に入って、シロノワールみたいな山盛りスイーツを頼んでしまうような子なんだぞ?
食欲が欲望に追いついているから異様に映るけどさ……
お菓子をいっぱい食べたいって、まるっきり子供じゃないか。
そんな子を殺すのか……
俺には……できない。
キモイかもしれないけど。
ライドウさんに恋してから、子供を守らないといけない気になったんだ。
いや、昔からそういう感覚はあったけど。
あったはずだけど。
今はそれ以上……いや。
多分、これが大人の感覚なんだろうな。
大人の……子供への感覚。
俺は
(……この子はどうなるんですか?)
ライドウさんに訊ねる。
ライドウさんは……
ポツリ、ポツリと答えてくれる。
曰く
おそらく、首に爆弾を着けられたうえ、DNAを徹底的に調べられる。
そこで明らかに人間と違う因子が発見されれば、その時点で殺処分。
それが無かったとしても、隔離施設で一生飼い殺される運命……
酷いな。
無論、その代わり欲しいものは大体が手に入る生活はさせて貰えるらしいけど……
そんなもの、自由に生きることに対する代償にはならない。
俺は少年が不憫で……
気分的に泣きそうな気分になった。
過酷な運命……