ユメ「質問きてた!」
ホシノ「Q.ユメ先輩の魔法で砂漠の緑地化は可能ですか?」
ユメ「うーん、結論から言うとほぼ不可能です……いや、クロ〇トリガーの〇ボくらい働けばあるいは……?」
ホシノ「アビドスの借金完済とどっちが早いですかね……ていうか物理的に不可能じゃないですかソレ」
ユメ「えーとね、そもそも砂の大地にただ木を植えてもそれだけじゃ立ち枯れしちゃうんだ、砂には土みたいな保水力が無いから」
ホシノ「つまり土壌の改良が必須、と言う事ですね? ちなみに土壌の改良は魔法で出来ないんですか?」
ユメ「その……私の土属性魔法って、どんなに頑張っても一度の発動で出せる土の量が植木鉢一個分で……」
ホシノ「……冗談抜きに400年以上かかりそうですね、それ」
ユメ「ひぃん……」
「ふぅ、ごちそうさまでした♪」
私が魔法で出して切り分けてみんなに配ったスイカはあっという間に無くなっちゃった。みんな終始美味しそうに食べてくれてたし、出して良かった。
「ごちそうさま、とても美味しかった」
「ですねー☆ごちそうさまでしたー!」
「ごちそうさまでした! 先生!」
「ごちそうさま! 美味しいスイカありがとう先生!」
「うへ、ユメ先輩、ごちそうさまでした!」
『ごちそうさまでしたっ!』
「ふふ、おそまつさまでした!」
さて、お片付けはササっと済ませてしまって、今のアビドスの状況について詳しく聞こうかな? 私が居なくなった後のこの2年間、アビドスがどういう状況にあったのかも知りたいしね。
「さて、それじゃあ今のアビドスに関するお話の続きをしよっか、といっても襲撃の前に私に関するお話でだいぶ脱線しちゃってたけど……とりあえず、ヘルメット団の襲撃の事から聞こうかな?」
みんな真剣な顔で頷いた、今回の襲撃は初見の私から見てもかなり余裕をもって制圧出来てたと思うんだけど、それも弾薬の補給が間に合ったからみたいだし、相当ギリギリまで追い詰められてたんじゃないかな。
「では私から、以前から学校の備品が狙われたりなんかはちょくちょくあったんですが……ここまで大規模な襲撃が頻発するようになったのはここ最近の事です」
私の問いかけにホシノちゃんが代表して答えてくれた。最近になってから……と言う事は、連邦生徒会長さんの失踪した辺りからっていう線が濃厚、かな?
「なるほど……原因について何か心当たりはないかな?」
私の問いかけにホシノちゃんが無言で首を横に振った。まあそうだよね、ホシノちゃんの居るアビドスに正面切って喧嘩を売るなんて、正直今でも信じられないもん。
「それが何も……本当に何の前触れも無く、ある日突然始まりました」
「ん、あの規模の襲撃は今まで見たことが無い」
「ですね、そもそもどれだけ小さな自治区でもその中心である学園に大規模な侵攻を企てる事自体が珍しいですし……」
「ホント何なのよアイツら! 追い返しても追い返しても懲りずにやってきて!」
「ええ、まさかこちらの物資が尽きる寸前まで追いつめられるとは思ってもみませんでした……」
「流石の私も弾薬が無ければ最悪鉄パイプか何かで戦うことになってたかもしれないので……本当に、ユメ先輩が来てくれて助かりました」
「いいのいいの、私は当然の事しかしてないからね」
うん、本当に間に合ってよかったよ……それにしても、ノノミちゃんの言う通り不良グループが大挙して何度も学園自治区の中心である学校に襲撃を、それも学校側の物資が枯渇する寸前まで何度も襲撃を仕掛けるなんて、私でさえ変だと思う異常事態だよ。
そもそも本来簡単に物資の補給が出来ない筈の不良グループがそれを行えている……これは、裏に何かが居るって考えるのが妥当、かな?
「うーん……これはちょっと元を絶たないと駄目、かな?」
「……ユメ先輩もそう思いますか?」
「うん、多分私もホシノちゃんと同じ事を考えてると思うよ」
「ん? どういう事?」
私たちの会話を聞いて他のみんなが首をかしげてるね。うん、今からちゃんと説明するからね。
「えっとね? 普通の不良グループ相手なら守りを固めて追い払えば大抵は来なくなるでしょ? でも今回の相手は何故か何度も何度も襲撃に来た、それもこちらの物資が無くなりかける寸前までね」
「なるほど! 普通の不良グループならそもそも物資にそこまで余裕なんて無いから一度の襲撃で余力自体が無くなるはず……つまり今の相手は物資に相当余裕がある、という事ですね?」
「そう言う事、結果的にこっちが殆ど補給の出来ない籠城戦をして兵糧攻めに遭ったような状態になっちゃってた、って事だね」
異世界で籠城戦をするハメになった時、長期戦において物資の補給が出来る出来ないの差って本当に大きいんだなって痛感したんだよね。
ただあの時はすぐに解決策が……具体的に言うと私達のパーティーが籠城しつつ無限に物資を補給し続けるっていう友達曰く「とんでもないインチキ」をしたから問題無かったけど。
「じゃあどうするのよ? 先生の物資の補給だって無限なわけじゃないでしょ?」
「ふふ、簡単だよ、今はこっちにも十分な余力があるでしょ? だから……
「「今からヘルメット団の拠点を襲撃して物資を徹底的に破壊する」」
あ、ホシノちゃんハモったね、思わずニッコリしちゃった。まあこれしかないよね、結局向こうが何度も襲撃を仕掛けられるのはそれだけの余裕があるから、ならその余裕を無くしてしまえば良いよね。
「い、今からですか!?」
「うん、いくら物資に余裕があったって肝心の人手が消耗してるからね、このタイミングだったら奴らを楽に制圧出来るはずだよ」
「ん、今ならユメ先生の指揮とアロナのサポートもついてくるから絶対に楽勝」
『はいっ! 私も頑張りますよ!』
「よーし、今までにやられた分を倍返しにしてやるわ!」
「悪い子たちをお仕置きです☆」
うん、みんなやる気十分って感じだね! これなら心配はなさそうかな? それにしても、ホシノちゃんは本当に立派な先輩になったなぁ……
「では私はここからオペレートを行います、先生はどうされますか?」
「うん、ちょっと気になる事があるから今回は現場の方に行こうかな」
今回の件、気になる事が山ほどあるからね。こればっかりは自分の目で確かめないと。
「それじゃあみんなっ、しゅっぱつだよーっ!」
「「「「「『おーっ!』」」」」」
セリカ「……それにしても……」
シロコ「……ん……」
ノノミ「……はい……☆」
アヤネ「……えぇ……」
セリカ「……ホシノ先輩がこんなにキビキビしてるの、違和感が、違和感が凄い……!」
シロコ「……やる気スイッチの入ってるホシノ先輩、久しぶりに見たかも……」
アヤネ「……私はあんなホシノ先輩初めて見ました……」
ノノミ「……1年くらい前のホシノ先輩はこんなカンジだったんですよ……☆」
セリカ・アヤネ「「……へぇ~……」」
シロコ「……ん、やっぱりユメ先生が居るから……?」
ノノミ「……うーん、見栄を張りたいお年頃なんだと思います……☆」
セリカ「……じゃあ先生には黙ってた方が良さそうね……」
アヤネ「……そうだね、セリカちゃん……」
シロコ「……うん、その方が良いと思う……」
ユメ(……みんなさっきからひそひそと何の話をしてるんだろう?)
ホシノ(うへー……! うへー……っ!!)