中禅寺少年の事件簿   作:ターオン

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犯人が判明した後、展開が変わります。


オペラ座館殺人事件⑨

龍斗「何か言い訳をするか?『歌月』…いや…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土森裕谷!!

 

 

 

 

 

 

 

 

裕谷「…ち、中禅寺?何を言っているんだ…!?」

 

 

龍斗「お前は、証明しちまったんだよ。自分が犯人だっていうことを。なくなった時計とボーガン。この2つを考え合わせれば説明がつく。たとえば、『ボーガンの矢を発射装置を糸で縛り固定し、時計の短針につけたカミソリの刃で、時間が来ると、糸が切れ、発射されて毒を塗ったボーガンが早乙女先輩を殺す』そんなところだろう。朝食の時間は決まっているし、座る席も決められてるからな。時限装置で乙川先輩を殺すにはおあつらえの舞台だったな。それに、お前は小道具を作るのが得意だから、そのような仕掛けも作るのも簡単だろう」

 

 

 

裕谷「……」

 

 

龍斗「だから、俺も罠を仕掛けた。お前以外をこの食堂に座らせ、その後お前を起こす。その後、俺はぶつかったが、その時、お前の時計を早めたんだ!」

 

 

裕谷「!?」

 

実際、裕谷の時計は早められていた。

 

 

 

龍斗「だから、ボーガンの矢は今じゃ飛んで来ないよ」

 

 

 

そして、剣待はボーガンの矢を外した。

 

 

龍斗「後は、空いている最後の席にお前を座らせた。だが、最後の席は乙川先輩の席だよ」

 

 

 

裕谷「……ちょっと酷くないか?席から転んだだけで、犯人扱いなんて…それに桐口の時はどうなんだ?足跡には1人分しかなかったんだぜ?何か催眠術を使わない限りは…」

 

 

龍斗「そんなもの必要ない。なぜなら、彼女は部屋の中で殺されたからな」

 

 

 

修乃「部屋の中!?外じゃないのか!?」

 

 

龍斗「そうだよ。ちょっとした仕掛けだ。内側から見えないような外からワイヤーがめぐらされていたんだ。そして、桐口の真上の部屋は日崎…つまり、犯行が行われた経緯はこうだ。

まず、土森は、日崎の部屋で黒電話で桐口に『窓の下を覗いてほしい』と頼む。そして、桐口が顔を出すなを見た隙に、ワイヤーを一気に引っ張った!そして、殺した後、桐口の死体を担ぎ、恐らくだが、ジップロックで自分の足を被せ、 DNAが付着するのを防ぎ、桐口の靴を履いた。後は、木に首を吊らせ、足跡を残さないよう芝生を渡ればいい。このトリックは、日崎の部屋でワイヤーの跡が、あったからな。すぐに見当がついたよ!」

 

 

 

富重「そ、そんな…じゃあ…今までのことは全て、彼の行動なの!?」

 

 

 

裕谷「ば、バカバカしい!!犯人は海に落ちて死んだんだ!俺じゃない!」

 

 

龍斗「それも、お前が仕掛けたトリックだ!お前は架空の人物『歌月』に全ての罪を押し付けるつもりだった!しかし、トリックを実行した後、その実行した人物がお前であることを示している!!」

 

 

 

裕谷「!?」

 

 

 

龍斗「あの時、俺たちは逃げた犯人を追いかけ、お前とぶつかった。そして、犯人の足跡は窓に続いており、覗くと犯人の付けていた仮面があった。そして、向こう側から追いかけていた皆んなは、誰も犯人の顔を見ていない。だから、みんはてっきり、犯人は海に落ちたと思ったんだ。しかし、ここてお前は重大なミスを犯した!」

 

 

 

裕谷「ミス…?」

 

 

 

 

龍斗「窓の手すりだよ!廊下には足跡が、わかりやすく残っていたのに、窓の手すりには足跡は1つもなかった!」

 

 

裕谷「っ!!」

 

 

 

龍斗「あの高さからして、手すりに足をかけず、外に出るのは無理がある。つまり、犯人は内部の人間になる!追いかけられて、トリックを成立させるのに焦ったんだろう」

 

 

裕谷「……」

 

 

龍斗「土森…お前は、歌月に扮した後、皆んなに追いかけられている途中、窓に衣装を投げ捨てた。そして、俺たちが来たタイミングを見て、あたかも自分も犯人を追いかけているかのように見せかけたんだ!だから、犯人は曲がり角で出会った最初の人間、お前となるんだよ!」

 

 

 

裕谷「……」

 

 

 

龍斗「架空の犯人に罪を擦り付けるつもりが、焦りが自分の足を掬ってしまったな。さあ、他に何か言い訳はあるか!?」

 

 

 

 

裕谷「……」

 

 

 

行彦「おい…土森!何か言えよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕谷「どけっ!!!」

 

 

 

 

ガタンっ!!

 

 

行彦「うわっ!?」

 

 

涼香「きゃっ!?」

 

 

 

裕谷は、行彦を押し倒し、涼香を人質に取った。

 

 

 

修乃「土森、お前!?」

 

 

 

龍斗「やめろ!これ以上、罪を重ねるな!!」

 

 

裕谷「黙れ!!あの2人、そして、この乙川は死んで償うべきなんだ!」

 

 

龍斗「…やっぱり、月光のことか?」

 

 

裕谷「ああ、そうだ…。俺たち2人は愛し合っていた!お前たちが知らない場所でな…」

 

 

裕谷「あいつらが悲劇を起こしたその後、俺はその悲劇の真相は知っていた!だけど、彼女は誰にも喋らなかった…すべてを許そうとしていたんだ…だけど…あの日…奴らは、侮辱極まりない言葉を吐きやがった!」

 

 

 

数週間前

 

裕谷「今日はいい天気だな。少し外の風に当たりに行こうか?」

 

 

 

冬音「うん…」

 

 

だが、外に出ようとすると、あの3人がいた。

 

 

裕谷 (あいつら…)

 

 

そして、その会話の内容は信じ難いものだった。

 

 

 

昌絵「よかったー!あの子、私達がしたこと話さないみたい、やったねー!」

 

 

芳美「ラッキーだったわね」

 

 

涼香「ほら、私の言った通りでしょ?あの子、あくまでいい子ぶるつもりだから。まあ、おかげでこっちは助かっちゃったけど〜〜〜!」

 

 

これを聞いた裕谷は、3人に問い詰めようとしたが、冬音に止められた。しかし、その後、彼女は自殺してしまった。

 

 

 

裕谷「彼女は、奴らに殺されたのと一緒だ。だから、俺は復讐を決めた…顔を焼かれた冬音を嘲笑いながら醜い魂を抱えているコイツらを俺の手で亡き者にしてやるってな!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍斗「違う!!」

 

 

 

裕谷「!?」

 

 

 

龍斗「月光冬音は最初から復讐なんて望んでなかった!」

 

 

 

裕谷「どうしてそのようなことを断言で言えるんだよ!?彼女は、こいつらの心無い悪意の言葉によって死んだんだ!!それなのに、復讐のことを考えないと言えるのかよ!!?」

 

 

 

龍斗「その理由はあるさ…彼女が死に際に言ったオペラ座の怪人のセリフ…『地獄の業火に焼かれながら…それでも天国に憧れる』って…!!」

 

 

 

裕谷「っ!!」

 

 

龍斗「彼女は、自分を陥れた3人らを呪いながら死んだんじゃなく、許せるうちに死のうと思ったんじゃないか!?醜い憎しみの炎に心を焼き尽くされる前に天使の心のまま天国に行きたかったんじゃないのか!?」

 

 

 

裕谷「っ………」(冬音……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美早希「ねえ、土森くん…お願いだから、これ以上の凶行はやめて…。これ以上、地獄に堕ちてほしいとは月光さんも望んでないわ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カランっ…

 

 

 

土森はナイフを落とし、乙川を離して崩れ落ちて泣いた…。

 

 

 

 

 

裕谷「ははは………なんて事しちゃったんだろうな…俺は……」

 

 

 

そして、剣待警部は彼に静かに手錠をかけた。

 

 

 

剣待「……土森裕谷。殺人未遂の現行犯、及び殺人、器物損壊、放火罪などの罪で逮捕する」

 

 

 

裕谷「なあ…中禅寺…俺は関係のない先生まで殺したが…こんな俺でもやり直せるかい?」

 

 

 

裕谷「……できるさ。お前にその思いがあり続ける限り…」

 

 

 

裕谷「……どうやら、お前は事件を解決しただけでなく、人の心まで救ったな…」

 

 

 

こうして、孤島のホテルで起こった『オペラ座館殺人事件』は幕を閉じた。

 

そして、『歌月』の怒りは永久に静まった。

 

3人の起こした悪戯によって、怒りに震えた1人の男は、最後の1人を始末しようとしたが、恋人の思いを思い出し、罪を償って立ち直ることを決めたのだった。

 

 

 

美早希「あの島で過ごしたのは数日だったのに、数ヶ月に感じるわね」

 

 

龍斗「そうだな」

 

 

そこに、剣待警部が来た。

 

 

剣待「おい、そこのお二人!乗れよ、学校に送って行くついでに話がある」

 

 

龍斗「え、新手の誘拐!?」

 

 

剣待「やっぱ、やーめた!」 

 

 

龍斗「だ〜〜〜!!ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

 

剣待「たく…」

 

 

ーーー

 

 

龍斗「それで話ってのは?」

 

 

剣待「例のオペラ座館の劇場取り壊されるそうだ。そして、あの黒寺オーナーの娘、4年前にあの劇場の舞台の上で服毒自殺していたんだ」

 

 

美早希「自殺ってなぜですか!?」

 

 

龍斗「もう理由は分かってるの?」

 

 

 

剣待「ああ…ある劇団の共演者に酷い裏切られ方をしたらしい…そして、その時にしていた芝居が『オペラ座の怪人』だったんだよ。なんとも奇妙な偶然だと思わんか?ひょっとしたら、あの場所は…本当に呪われていたのかもな」

 

 

龍斗・美早希「「……」」

 

 

剣待「それとな、彼は両親が離婚してアパートで一人暮らししていたことが分かった。さらに、エンジン付きのゴムボートがあったよ。あの孤島に一人で行った証拠だ。本人も認めてる。それと、自殺した月光冬音の遺書だ。どうやら、これは封が破られていない。つまり、彼は、彼女の遺書を読んでないこととなる」

 

 

 

その遺書を読んでみると、顔が焼かれて醜くなると共に心もそうであること。そうなる前に少しでも天国に行くために命を絶つと…。そして、土森に3人のことを恨まず、天国で再会できるよう願っていたこと…。

 

 

そう書かれていた。

 

 

剣待「彼もこの手紙を読んでいれば、最初から犯罪を起こさずに彼女らを許していたらしいな。それと乙川のことだが、やはり、あれは不幸な偶然が重なった事故だからな…」

 

 

 

龍斗「そうか…。死んだ日崎や桐口、そして乙川…3人とも本心では彼女に対する罪悪感に怯えてたんだろう…。結局今回の事件は、悲しいすれ違いの末に起きたものだったんだ…」

 

 

美早希「そうなると、本当にやりきれないわ…」

 

 

龍斗「なあ、剣街のオッサン!この手紙、俺にくれないかな?」

 

 

 

剣街「ああ、どうぞ」

 

 

龍斗「サンキュー!」

 

 

 

そして、学校に着き、2人を降ろした。

 

 

 

剣待「…まさか、あの事件を1人で解決しちまいやがった。中禅寺秋彦の孫…中禅寺龍斗っていうのは伊達じゃねえな…」

 

 

 

龍斗「美早希…俺は、土森に会いに行く。面会でこの手紙の内容を教えに行くから」

 

 

 

美早希「私も行くわ!」

 

 

 

龍斗「へえ、お前案外いいところあんじゃん」

 

 

 

美早希「な…なにをそれ〜!!!?

 

 

 

 

龍斗「あ、怒った〜!!逃げろ〜!!」

 

 

美早希「待ちなさい〜!!」

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

 

 

美早希 (この時、私は初めて学校をサボりました。たっちゃんは…ちょっとドキドキした時があったけど…それは…いや…気のせいよね…きっと…」

 

 

 

 

 

オペラ座館殺人事件 終わり

 




原作 (アニメ、ドラマも含む)との違い

・DNAに対しての発言がある。

・有森ポジは早乙女ポジを拘束する際、布施ポジに犯人かを追及された時に拘束する。

・復讐を望んでないことに対して、有森ポジはそれに大反論する。


・有森ポジは死なない


次回、事件簿
俺は今、テレビ局のバイトで、北海道、背氷村に来てるんだ!でも、寒いの一言だし、とんでもねえのを引き受けたもんだ!だけど、そう思ったら、あのスーパーアイドル赤水歌音 (あかみうたね)ちゃんと一緒、超ラッキー!
…なんだこの映像は?あの伝説の雪夜叉?何でここに?
…ヤバい、本当に奴はその人を殺す気だ!



事件簿 No.2 雪夜叉伝説殺人事件 
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