没になった昔の概念です、本編を書く前は、これを書こうと思ってました……のですが、ちょっと詰まってしまって、本編へと変更しました。
適当なので、どうかご了承くださいませ。
「……私のミスでした」
『ん?……ここは……オレは確か、世界で一番美しいオレの奥さんと、世界一可愛い可愛いオレの息子と一緒に眠っていたはずだが……って、おいおい‼︎』
白い車内……1人のナイスガイな男と、1人の水色髪の美少女は、そこで腰をかけていた。男の方は、目の前にいる美少女の傷を見て、すぐさまかけやる。
「私の選択、そしてそれによって招かれた全ての状況結局、この結果に辿り着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟―」
『待て、喋るんじゃない、傷口が開く……オレに任せろ。これでも基礎回復魔法は……?……どうしたお嬢さん、俺の顔をじっと見て』
「………いえ、貴方は――」
『――いや、言わなくてもいい…君は……
オレに惚れてしまったな?』
「……………」
『だがすまない、オレには妻と息子がいるんだ、だから、すまないな』
ナイスガイなその男にそんな事を言われなんとも言えない顔をした後、その美少女は軽く笑い、男の方につげる。
「相変わらずですね、貴方は……そんな貴方に……いまさら図々しいですが、お願いします、先生」
『…先生? この…オレが?』
「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません何も思い出せなくても、恐らくあなたは同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから……ですから……大事なのは経験ではなく、選択」
『選択……か』
「あなたにしか出来ない選択の数々……から先生、どうか――」
『OK、よーくわかった…』
男は美少女の前で片膝をつき、彼女の手を下から持つ。姫に忠誠を誓う騎士のような態度で、男は告げる。
『君が誰なのか、今この状況なのかよくわからないが……だが、そんな傷を負っていて、なおかつそんな真剣に頼まれては――オレは断れない』
「……先生」
『任せておきなお嬢さん、君の願いは―このオレ、ライオ・グランツが請け負った』
「――では、よろしく……お願いします……私達の…頼れる、先生」
美少女がそう微笑んだ、その瞬間――世界は眩い光に包まれた。
――――――――――――――――――――――
「……い――んせい!―起きてください、ライオ先生!」
「!」
ライオと呼ばれた、金髪で後頭部で高めに束ねていて、目の色は水色。また、髪飾りやストールなどにダイアモンド模様が散見され、顔のアザは左目の下に短いものが二本ある男が、自分を呼ぶ声に目を覚ますと、知らない景色が目に映る。
少し困惑しながら辺りを見渡すと、男を呼んだと思われる女性が話しかけてくる。
「おはようございます。お疲れだったようですね。呼びかけても中々起きないほどに熟睡されるとは」
尖った耳に黒い長髪の女性、そして頭の上にある輪っか……幻覚なのか、はたまた夢なのかわからないが、今男が気にしているのは別のこと。
「……すまないお嬢さん、オレの世界一美しい妻と、世界一可愛い息子を知らないか?」
「いえ、存じませんが(……愛妻家、なのでしょうね……それにしてもそんなセリフをサラッと普通いいますかね…)」
「…そうか―――…‼︎」ガタッ!
「ど、どうなさいましたか?」
「なんだ……あの、どデカい建物は……それに、あの空に浮かんでるものはなんだ…?」
男は寝そべったいた場所から立ち上がり、窓の方へと走りそこから見える光景を眺め、驚いていた。男がいた世界にある建物といえば、木材や石材・モルタルを用いた家屋や、レンガ造りの建築物が大抵。
そして空に飛んでいる鯨のような乗り物──飛行船もないので、男は度肝を抜かれていた。男がいた世界では、誰でも自分で空飛べるのだから。
「ビルや、飛行船を知らないのですか?」
「飛行船にビル……聞いたこともないな」
「いったいどのような場所から…」
「……一つ聞いていいか?」
「はい、なんなりと」
「……魔法、魔法界、神覚者、この言葉に身に覚えは?」
「――申し訳ありませんがら全く聞いたこともありません。魔法は……御伽話なら、少し」
「……そうか――……俺はここにきた時、どうしていた?」
「この部屋に着くと、少し眠ると言って…そのまま」
「……まいったな――別世界ってやつか……本当にあるとは…」
男は自分が巻き込まれた状況を理解し頭を抱える……自分は、自分がいた世界とは違った世界に迷い込んでしまった――そして、何かを託されたのだと。
「…とりあえず、ここがどこかわかりますか?」
「あー……それが、さっぱりでな」
「記憶が混同しているようですね…では改めまして…ここは数多の学園が集まる超巨大学園都市キヴォトス、私は七神リン、ここキヴォトスにおいての行政機関である連邦生徒会の幹部です」
「キヴォトス……これはもう、確定だな」
「一応、少し前に状況やここがどんな場所なのかはご説明したのですが」
「…すまないが、また1から説明してくれないか?」
「かしこまりました、歩きながらご説明しますね」
「頼む」
男はリンの説明されながら案内され、、エレベーターで階下へ移動する。男は初めて見る「動く床」に若干困惑しながらも、ガラス張りのシャフトを通して見えるキヴォトスの姿を――否。
「……異世界でも、オレはイケてるな――ナイスガイ! 流石はオレ」
(……………本当に任せて大丈夫なのでしょうか――後さっきから、眩しい、何故かキラキラしてて……眩しい!)
自身が所有している手鏡で自分を見ながら、自分で自分を褒めていた。そんな彼にリンは不安になり、先生と呼んでいいのかすら少し悩やんでいた。
―――――――――――――――――――――――
「ちょっと待って、代行! 見つけた、待っていたわよ! 連邦生徒会長を呼んで来て!」
「主席行政官、お待ちしておりました」
「連邦生徒会長に会いに来ました、風紀委員長が現在の状況について納得のいく回答を要求されています」
「トリニティ自警団です、連邦生徒会長に直談判を――」
「おおこりゃ、また癖のあるお姫様達が現れたな」
移動した先に待ち構えていたのは、天使の輪…のようなものがある生徒が三人。うち一人は特徴的な尻尾が生え、もう一人は大きな羽を持ち、黒い翼が生えている。
「あぁ……面倒な人たちに捕まってしまいましたね。理由は分かり切っていますが」
「分かっているなら何とかしなさいよ! 数千もの学園自治区が混乱に陥っているのよ!? この前なんか、うちの学校の風力発電所がシャットダウンしたんだから!」
「連邦矯正局で停学中の生徒たちについて、一部が脱走したという情報もありました」
「戦車やヘリコプターなど、出所のわからない武器の不法流通も2000%以上増加しています、これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます」
「こんな状況で連邦生徒会長は何をしているの? どうして何週間も姿を見せないの、今すぐに会わせて!」
「まあまあ、まずはちょっと落ち着いてくれ」
「こんな状況で………って…貴方は?」
「通りすがりの男前さ、リン、彼女らは?」
(男前……)
生徒らを落ち着かせたあと、ライオはその生徒らについて問いかける。しかしリンは時間が惜しいのか、説明を極端に省く。
「この人たちは各学校の要人たちで、連邦生徒会の管理していたサンクトゥムタワーの制御が……まぁ、いいでしょう。先生、早く向かいましょう」
「ちょっと!こちらの質問に答えなさい!その人は?」
「…こちらは、連邦生徒会長の推薦によってキヴォトスに来てくださった、連邦捜査部『シャーレ』の顧問――」
「ライオ・グランツだ、よろしく頼む」
その男、ライオ・グランツは彼女らに手を出しながらキラっと光った笑顔を見せる。比喩表現ではなく本当に光って。
『眩しっ…⁉︎』
「おっと、すまない。つい気分が上がってしまってな、ついついオレ様の光が漏れてしまった」
「物理的に漏れることなんてあるのですか?」
「お詫びとお近づきの印に、これをやろう」
「これはご丁寧に…」
目の前にいる少女達に向かって、ライオは懐から紙のようなものを取り出しそれを配る。名刺かな……と思った彼女らであったが、彼が渡してきたのは。
「オレのサイン入りブロマイド写真だ」
「サイン入りブロマイド⁉︎」
「三種類あるぞ」
「種類が豊富‼︎」
「いらないのか?」
「入りませんよ‼︎‼︎」
「そうか、じゃあ写真集を」
『入りません‼︎』
「悔い気味とは……遠慮しなくてもいいんだぞ?」
無駄にキラキラとしながらそう告げるライオに負け、彼女らはブロマイド写真を受け取り、渋々懐にしまう。
「……さて、そろそろ本題に入るか」
(誰のせいだと思ってるんですかね!)
「リン、彼女らが呼べと言った連邦生徒会長……その子は今不在なんだな?」
「……ええ」
『‼‼??‼‼?』
「そして結論から言うと、連邦生徒会長が失踪しサンクトゥムタワーの最終管理者がいなくなった為、連邦生徒会の行政制御権が失われました」
「つまりは、混乱している生徒達を統治する者がいない…と」
「…はい」
連邦生徒会の持つ行政制御権――それが失われた場合、連邦生徒会は文字通りあらゆる機能が停止する。それはつまり、連邦と名のつく組織が、組織として機能しなくなる。
「それをいいことに、各所で様々な生徒達が好き勝手にしていて、ここは混沌としている…そういうわけだな?」
「はい、そしてその認証を迂回出来る方法を探していましたが、先程解決しました――この先生が、フィクサーとなります」
「シャーレ…だったか? オレは今、その顧問の先生だ」
「単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。連邦組織のため、キヴォトスに所属する全ての学園の生徒たちを、制限なく加入させることすらも可能で、各学園の自治区で、制限なしで戦闘行為を行うことも可能です」
「そういうことだ……ここからは、オレに任せてもらおう」
パチンッ……と、ライオが指パッチンを行った瞬間、部屋の明かりが急に消える。外から微かに、日光が入る程度で、
(…え…なに、なに?)
(何故部屋の光が…?)
「混沌とした世界、途方に迷う生徒達……それを収める存在は、現在ここにはいない――今日までは」
ライオは杖のようなものを取り出し、天井に向けたあと……スポットライトのような光を放って神々しく自分を照らす。
「リン、オレがきたからにはもう安心だ………そう――オレ様こそ…
人類最高傑作」
光がより一層強まり、両手を広げているライオがはっきりと見え、生徒達はまたまた困惑。しかし何処か、何故か、頼れるような……頼ってもいいような、そんな気がした。
「キヴォトス
しかし一つだけ、絶対に確信したことがある……それは
『(この人―――変な人だ‼︎‼︎)』
ということであった。
魔法が当たり前に使える世界、魔法界……その世界において「神に選ばれし者」として崇め奉られ、様々な特権を持つ存在、「神覚者」
その1人、『
これから先、生徒達が暗闇に襲われようと、どんな闇に見舞われ、露頭に迷おうと――
この男が、照らしてくれるであろう。
ガッチガチの適当です。
頼れる大人!って誰だろうと思った時、真っ先に浮かんだのがライオさんでした……でもライオさんって奥さんもいるし息子さんもいるしな〜……あと強すぎるしなぁと思い、やめました。
これからもちょくちょく続けていこうと思うので、お待ちくださいませ。