シャングリラ・フロンティア~コミュ障ゲーマー、スタミナ全振りで神ゲーに挑まんとす~ 作:葛饅頭
これからも頑張って執筆を続けていきたいと思います
それはそれとして50話記念になんか設定ゲロるか……
新スキルのテストのために魚人ゾンビを捕まえて、新スキルを発動してヘッドバットしてみたら首が圧し折れて即死した。俺が。
拠点でリスポーンして違和感に気が付く。なんかさっき死んで戻ってきた時と比べて拠点の雰囲気が変わっているような気がする。そこの窓にカーテンかかってたっけ?
「あ、ぶんぶん丸さん!今ログインしてきたところですか?」
声が聞こえた方に視線を向けると、先ほど一足違いで遭遇出来なかった秋津茜が謎の絵画を抱えていた。シークルゥもいるし、アラバも戻ってきている。
「いえ、ちょっと死んでリスポーンしてきました……ところで何をしているんですか?」
「拠点の穴を塞いでいます!」
「ああ、言われてみれば……」
解放感溢れすぎていた拠点がちょっとおしゃれになっている。まあ穴を家具やカーテンなどで塞いだだけでその家具も全部ボロいのだが、以前よりは拠点らしくなっている。魚人ゾンビにここがバレると面倒なことになるからな。視界を遮るのは重要だ。
それより、秋津茜はもう「封将」とかいうこのルルイアスの四方に存在する塔にいるボスに挑んでみたらしい。
「どんな感じでした?」
「それが、私が挑んだ封将はクナイも魔法も全て効かないと思ったら、突然ダメージが入ることもあって、どんな能力なのかよくわかりませんでした……見た目はアンモナイトの騎士みたいで、二刀流でした!」
うーん?これだけじゃちょっとわからんな……封将は何かしら無効にするらしいのだが、現時点では魔法を無効にするやつしか判明していない……多分物理無効もいるんだろうなこれ。
だとしたら残りの二体は……ダメださっぱりわからん。
「そうだ!ぶんぶん丸さんも一緒に他の封将に挑んでみませんか?」
おっとそうなるか。一人で挑んでもし勝ってしまったら、下手したらボスドロップ独占でギスギスする可能性があったから封将に挑むかどうかは悩んでいたのだが……まあいいか。サンラクもサイガ-0もそのくらいでギスギスするような人じゃないだろう。ルストとモルドは知らんが、時間制限があるシナリオなんだし兎に角挑んで情報を集めることも重要だ。
というわけでNPC達は俺の範囲攻撃に巻き込んだら最悪死ぬので留守番してもらい、俺と秋津茜の二人で封将に挑むこととなった。
「あっちに見える塔に向かってみましょう!」
目的の塔までは魚人ゾンビから隠れながら静かに移動する。さっきまで爆速で飛び回っていたから徒歩だと凄くゆっくりに感じるな……
「あの塔の封将は物理無効か、それともまた別の何かか……」
「物理無効だったら私が魔法で何とかします!」
これで魔法以外無効みたいな耐性だったらめちゃくちゃ大変なのだが、物理無効というだけならやりようはあるはずだ。完全に未知の無効効果だったら知らん。片っ端から試して条件を割り出すしかない。
俺は探知スキル持ちだし秋津茜は隠密行動を得意とする盗賊から派生するジョブである忍者なので、敵に見つかることなく楽々進める。
魚人ゾンビは一人に見つかるとどんどん集まって押し寄せてくるが、普段はばらけて行動しているのでステルスキルで処理していけば安全だ。
「
人魚は俺も秋津茜も呪いでデバフが効かないので楽勝だ。
秋津茜はユニークモンスターのジークヴルムに呪われたようで、顔の傷がそうらしい。なので頭防具が装備できないんだとか。胴や腰が呪われてたら半裸コースだし顔で良かったのだろうか。いや、顔に傷があるのも人によっては嫌がりそうだな……もっと簡単に解除できればいいんだけどな。
「小さくなれるスキルなんてあるんですね」
「俺もこれを習得した時は驚きましたよ。こんなのがありならもう何でもありですよね」
子供サイズから巨人サイズまで自由自在に縮尺を変更できる。しかもこれ装備まで一緒に大きさや重さを変えられるからな。何かしら悪用できそうな気がする。
「大きさを変えられると言っても、外見そのままで縮尺だけ変わるからちょっと見た目がシュールなのがなぁ……」
「……」(無言で頭を撫で始める)
「あの……」
「あっ、すみません!」
そんなこんなありつつ、ほぼ真っ直ぐ塔に向かって進み続けたことで割と早く目的地に到着した。階段を上り、塔の中央にて待ち構えている封将と相対する。
「あれが封将……二体同時ボスか?」
「随分と仲が良さそうな封将ですね」
男っぽい魚人と女っぽい魚人のペアだ。でも多分アラバとは違う種族だろう。
がっつりあいつらの視界に入っていると思うのだが、こちらに対して特にリアクションはしてこない。接近するまで無害なんだろうか?
しかし二体同時とは、一人で挑んだら袋叩きにされていたかもしれないな。耐性は二体とも共通か、それとも別々に何かあるのか……
「んー……まあやってみないとわからんな」
「そうですね!!」
俺、考えるの苦手なんだよね。というわけで突撃じゃー!!
俺達が接近したことで封将二人組が反応し、襲い掛かって来る。
「まずはこれで!」
魚人の男の方に向けて
シャンフロの高性能すぎるAIだからこそ起きる不意の出来事に驚いて硬直してしまうというAIらしくない隙を突いて「如意自在」を発動。黒死の抱擁を高速で振り回せば、突如として魚人の男が苦悶の表情を浮かべ、顔色が悪化する。デバフと状態異常が入ったようだ。
「むむむ……クナイが効きません!」
魚人の女は秋津茜が引き付けている。耐性が共通かは分からないが、とりあえず色々と調べてみようか。
「次はこれ!」
「すぅぅぅ……【竜威吹】ーーーーー!!!!!」
背後がなんかめっちゃ眩しい。ちょっと視線を向ければ、魚人の女が黄金の光に包まれている中、確かにヒットエフェクトが出ているのが確認できた。
そうだ、俺もそれを試してみるとしよう。同じような技でもスキルと魔法で何か変わるかもしれない。
俺の影が形を変えてゆき、角と翼を持つドラゴンの影になる。大きく息を吸い込んだ後、口を開けて魔力をチャージする。
勿論魚人の男はそれを黙って見ていてくれるわけがなく止めようとするが、当然こっちだって棒立ちでそれを受け入れるつもりはない。
「上へまいりまーす」
重力を操作して上に落ちる。こちらからすれば落ちながらチャージをしているだけなのでチャージが中断されることもなく、魚人の男はそれを呆然と見上げている。
「秋津茜さん離れて!!」
「わっ、飛んでる!?わかりました!」
秋津茜が十分に離れたことを確認し、地上に向けて溜めた魔力を一気に吐き出す──!!
「【対焼滅】!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
アーコリウム・ハーミットに対して放ったあれよりは小規模だが、それでもレーザーの如き勢いで放たれた黄金のブレスが回避行動をとった魚人の男のすぐそばに着弾し、大爆発を引き起こす。
真下に向けて放たれたブレスの着弾地点から黄金の波が拡散し、戦闘エリアを丸ごと覆い尽くし、それでもなお灼熱の黄金は拡散し続ける。
「うわわわわっ!?」
「あ、やべ。ごめんなさーい!!」
塔から飛び出した秋津茜が足を滑らせて段差から落ちたのが見えた時は一瞬そのままブレスに巻き込まれるんじゃないかと焦ったが、その段差が身を隠すのに丁度良かったようで、黄金の波は秋津茜の頭上を飛び越えていった。
結構加減したつもりだったのだが、危うく味方を殺しかけた……もっとスキルを検証する必要があるなこれは……
「封将は……」
魚人の男はボロボロにはなっているが耐えている。なぜか泡のようなものをぶくぶくと全身から噴き出しているが、あれはなんだろうか?
魚人の女はダメージを受けているがまだ余裕がありそうに見える。ヘイトがこっちに向いているようで、空中で逆立ちしている俺に視線を向けている。
「うーんズルいなこれ……」
空中から一方的に攻撃ができるって凶悪だなほんと。ユザーパー・ドラゴンにやられて死ぬほどウザかった戦法を俺は継承したのだ。地上に戻ったら蠍の群れにぶっ放してみようかな。
なんか泡を噴いているだけで動かない男の方は無視して、上空から色々とスキルや魔法、アイテムで攻撃してみる。
「やっぱり、こいつらの能力は「物理無効」で合ってるっぽいな」
ただの咆哮スキルは効かないが、【怨嗟の言霊】の追加ダメージは物理ダメージじゃないので通る……つまりここから声をかけ続けるだけでこの封将は完封できてしまうということでは?
「ギィギギギギ……!!」
「お疲れ、もう一回登り直せ」
「ギィヤァアッ!!?」
魚人の女が塔を支える柱に爪を立てて登って来るのを「
さて、俺のスタミナが尽きて落ちるのが先か、お前のHPが尽きるのが先か。確かめてみようじゃないか!
……
…………
………………
「ちょっと寝すぎたな……」
ライオットブラッド・バックドラフトを飲み干し、SNSを確認する……あの後秋津茜は一人で最後の封将にも挑んだのか。行動力あるなぁ。
あの一人になった封将を二人がかりでボコボコにした後、朝からログインしっぱなしで疲れていたので一旦ログアウトして一休みすることにしたのだが、そのままガッツリ夜まで寝てしまった。貴重な休日が……
でもまあしっかり休めたし、これなら夜のルルイアスにあのヤドカリのような化け物がまた現れても対処できるだろう。ログインっと……
さて、スキルとアクセサリーを使いこなす練習でもしながら丁度良い強さのモンスターでも探そうかな──
ズドォオオオオン!!!!!
ログインしたその瞬間、落雷のような音が鳴り響いて拠点が揺れる。
「な、なんだ……!?」
ベッドで寝ていた一人と二匹が飛び起きて慌ただしくしているのを横目に拠点の外に出て状況を確認する。
空を泳ぐ魚達は全てどこかへ逃げてしまったのか、一匹の海洋生物のみが空を悠々と泳いでいた。
蒼い稲妻を纏い、頭部から蒼い炎を噴き出す、水晶の鰭を持つソイツは明らかにこれまで出会ってきたモンスターと比較しても、ユニークモンスターのような例外を除けば別格の力を持っていると確信できる。
一目であれこそがこの深海の王と呼ぶに相応しい存在だと理解し、俺は走り出した。
正直封将戦があっさりすぎてちょっと物足りなかったんだよね。素材寄越せやオラーッ!!
このままだと主人公が深海を観光してトレーニングしているだけの人になってしまうので封将に挑んでもらいました
主人公の思考回路が割と変な所で消極的なので、こういう引っ張ってくれるキャラが一緒にいないとなかなか動いてくれない
さて、50話記念に登場がかなり先になりそうな気がするオリジナルモンスターの情報でも出しちゃおうかな!(喉奥に手を突っこむ)(ネタバレ注意)
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『竜狩りが開始されました』
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