シャングリラ・フロンティア~コミュ障ゲーマー、スタミナ全振りで神ゲーに挑まんとす~ 作:葛饅頭
ここまで続けられたのも皆様がこの小説を読んで反応を頂けたおかげです。本当にありがとうございました
さて、記念にちょっと設定をゲロるか……オロロロ
非常に硬いレプノルカもこの人数で叩けば倒しきれるはず……しかし忘れてはならないことがある。
「や……やっべぇえ!!全員止まれ……!!攻撃中止だ!中止……!!」
後もう少しというところでサンラクが攻撃中止の指示を出し、みんなの攻撃の手が止まる。
「コイツも死に際に発動する技を持ってるんだ……!!喰らえば恐らく即死級!しかも相当な広範囲技だ……!!だだっ広いこんなエリアでやられたら防ぎ様がない……!!」
「!!そ……そうだった!うっかりしていた……!!」
そう、こいつは死に際に大爆発しやがるのだ。
ここに隠れる場所はなく、爆発の範囲外へと逃げられるのは恐らく俺だけ。
「で……ですがこのままでは……!!」
黒い液体がシャチを完全に包み込もうとしている。もう時間が無い。
安定を取るならこいつをクターニッドに食わせてしまった方がいいが、それで最終形態がどれほど強化されるのかはわからない。
一匹でもデカブツを食わせたらアウトの可能性だってあるのだ。ならば──
「……「墓守呪業【
「ぶんぶん丸氏!?」
影を纏い、巨人へと姿を変える。
そこにあらゆるスキルを重ね掛けし、悶え苦しんでいるシャチに掴みかかる。
「うおおおおおおおっ!!!」
「
シャチの巨体がゆっくりとだが浮かび上がる。
「も、持ち上げたぁ!!?」
「め、めちゃくちゃだ……」
やってみる価値は十分ある!スキルもアクセサリーもフルパワーでいかせてもらう!
「離れていてください……!こいつを上空で爆発させます!!」
「んな!?そんなことできるのか!?」
「やってみせます!!」
「リセット」を発動し、シャチを担ぎ上げたまま跳び上がる。
重力を上向きに働かせ、空気を蹴って更に上へと連続で跳躍し続ける!
「もっともっと高く!」
ここに天井は無い。エリア限界とかは存在するかもしれないけど。
時間が許す限り上昇を続け、更に「天覇呪業【
龍へと姿を変え、ブレスをチャージしつつ翼を広げて更に上へと運ぶ。
地上のサンラク達の姿がもう豆粒のように小さく見える。
「綺麗な花火を見せてくれよ!」
限界まで高度を稼いだ後、シャチを全力で振り回して勢いをつけて更に上空へと投げ飛ばす!
回転しながら飛んで行くシャチに狙いを定めて、黄金のブレスを解き放つ──!!
「そのまま星になれぇえええええええええ!!!!!」
俺の口から放たれた黄金のブレスがシャチに命中し、更に高く押し上げてゆく。
反動で俺の高度はどんどん下がっていくが、今はこれでいい。距離を取らなきゃ巻き込まれる。
「たぁあああああまやぁああああああああああ!!!!!」
ズドォオオオオン!!!!!
遥か上空からまるで太陽がもう一つ出現したのではないかと見紛うほどの閃光が放たれ、空に黄金と蒼炎が拡散する。
爆風で体が押されるが、ダメージを受ける程ではない。作戦は成功だ!
翼があるうちに急降下し、翼を広げて減速して安全に着地する。
「ただいま」
「ど、ドラゴンになってる……!?」
「ジークヴルムさんにそっくり……それってどんな技なんですか?」
「それはまた後で話しますから……今はクターニッドに集中しましょう」
これで召喚されたモンスターは全て処理できた。
更に追加の召喚がなければ、これで最終形態へと移行するはずだ。
『人よ、遍く生まれ広がる一つ目の奇跡よ。人よ、前へ進み暗闇を照らす二つ目の奇跡よ』
大穴から溢れ出た黒い液体が立ち上り、形を持つ。
それは人の骨格にとても良く似ている。クターニッドが骨を得たのだ。
『お前たちは何を成す、何を為した。示せ、示せ、示せ』
クターニッドの骨に黒い液体が纏わりつき、それは肉となった。
しかし最小限のモンスターしか食わせなかったからかそれとも元からこういうデザインなのか、明らかに栄養が足りておらず、骨が浮き出ている。
『天より撒かれし種よ、お前たちは根を伸ばしたのか』
人に似た姿でありながらタコのような触手があちこちから生えているその姿はまるで邪神のよう。
酷く痩せ細ってはいるが、決してひ弱そうには感じさせない佇まいでこちらを見据えている……あ、「
「……ようやく、ようやくココまでたどり着いたな……!!気合入れろ、チーム「不俱戴天」!!正真正銘の最終決戦だ!!」
え、何そのチーム名。今初めて知ったんだけど!?
『……私は倶なる天を戴く者、私は深き淵より世界を見遣る者、偉大なる軌跡の残照を知る者』
クターニッドのうなじの辺りから生えている八本の触手がまるで後光のように広がる。
邪神みたいなフォルムなのに触手を後光のようにするとは、なかなかイカしたデザインじゃないの。
『示せ、命の価値を』
「な!?」
「え?」
「な……何コレ……!?」
突如表示された「
そして珠から放たれた光の円環が、俺とスチューデ以外のNPCを含むみんなをまるでスキャンするかのようにくぐっていく。
何をしたのか不明だが、アナライシス……アナライズ?だとしたら分析だろうか?
珠の色がそれぞれカラフルに変化したと思いきや、珠がクターニッドの元へ戻ってゆき、再び触手と一体化する。一体どういうギミックなんだ?
『彼らの……彼女の願いは果たして叶ったのかを』
今度は「
青い光がクターニッドを照らし、クターニッドがそれを取り込み……そしてクターニッドの両手の掌から青い光と共に二振りの剣が出現する。
クターニッドからすれば片手剣サイズ、俺達からすれば大剣サイズの双剣をクターニッドが構える。
その構えは今までに何度か見たことがある……サンラクの構えと同じものだ。
『闘争こそが命の本質故に』
「まさか……コイツ……!!」
その瞬間、クターニッドの姿が掻き消える。
いや違う、とんでもない速度で俺達の側面に跳んだのだ。
『されば汝ら……証明せよ』
その巨体からは想像できないほどの身軽さで壁を蹴り、サンラクへ奇襲を仕掛けるクターニッド。
間一髪で回避が間に合ったが、今度は左右にジグザグと跳ねながらサイガ-0へと接近する。
「サンラクさんの戦い方がコピーされている……!?」
戦い方のコピー……トレースAIのようなことをゲーム内でやってのけたのか。
シャンフロというゲームはどこまでもむちゃくちゃなことをしてくれるなホント……!
巨体が機敏に動き回り、この人数で包囲して攻撃してもスルスルと攻撃の隙間を縫うように避けられてしまう。
「うあぁ!!」
「モルドさん……!!」
一つ幸いなことがあるとすれば……恐らくだが、コピー元の物理演算までコピーしている可能性が高いということ。
サンラクの敏捷に偏ったステータスをコピーした影響なのか、一発一発は見た目よりも軽い。
「
関節を最大出力で可動させ、
相手の武器は双剣。しかもサンラクをコピーしたそれは双剣初心者にありがちな両手が殆ど同じ動きをしている単調なものではなく、正しく変幻自在と言えるもの。
片方が弾かれたならもう片方で斬る。それに相手が意識を向ければ死角からもう一振りで急所を一突き。それができるのがサンラクだが……
「ガワだけのコピーなんて動きを覚えればノーダメ余裕だ」
目の前にいるのは本物のサンラクではない。流石にこの短期間で思考までコピーするような芸当は不可能だったのか、それとも難易度調整の関係か。
それに二刀流のサンラクとは幕末で何度も戦っていて動きはもう覚えている。それでも俺が度々サンラクに負けるのはあいつがありとあらゆる奇策や奇襲を用いて、しかも対応される度に即席で新しい技を編み出すからだ。このクターニッドにはそれがない。
クターニッドがターゲットを変えようとするのをずっと張り付き続けて阻止し、鉄鞭で殴りつける。
ここにきてようやくクターニッドにダメージが入るようになったらしく、俺が正面からクターニッドを止めている間に他のみんなが次々とクターニッドに攻撃を加えてゆく。
サンラクの模倣では俺には勝てないと判断したのか、クターニッドの珠が光を放つと双剣が解けて消えて、武器が杖に切り替わる。
恐らくはモルドのコピー……魔法もコピーできるのかな?
「オラァ!!」
サンラクの刺突が空中に出現した光の壁に防がれる……だがしかし、モルドは支援職であり単体で活躍できるビルドではないし、ネフホロでの活躍を見る限りモルドは頭を使う方が得意だと思われる。
その頭をコピーできていない以上、今のクターニッドは……
「今のコイツ、すっげぇ弱ぇぞー!!チャンスだチャンス!!」
「純魔ソロとか雑魚よ雑魚」
「その通りだけどなんか酷い!」
四方八方から袋叩きにされるクターニッド。クターニッドの場合は詠唱は必要ないようだが、それでも魔法は発動が遅いからな……
しかし、支援職がソロで弱いのは事実だが、それならなぜわざわざモルドをコピーしたのか。
支援職がソロで弱いのは自分にバフを掛けたところで大して強くなれないからだ。よほどバフの倍率が狂っていなければわざわざソロでそんなことするよりも近接戦闘に特化させたビルドでそのままぶん殴った方が手っ取り早くて強い。
「んなっ……!!自分に
「やっぱり!僕をコピーしたのはそれが目的!?」
その答えは簡単だ。クターニッドは一人で八人分のビルドを使い分けられる。
支援職ビルドで自分にバフを掛けた後、近接戦闘職ビルドに切り替えればソロで疑似パーティプレイが可能となるのだ。
早速クターニッドが武器を大剣に持ち替える。
それは俺達からすれば丸太の如き巨剣……形状からして恐らくコピー元はサイガ-0だ。どうやら今装備している武器ではなく、その人の一番強い武器、或いは一番使っている武器をコピーするようだ。
「バフされた重戦士のコピー……こりゃワンミスで即死だな……!」
動きが単調とは言えやはり一撃即死は緊張感が違う。
頼むぞライオットブラッド、俺にカフェインの加護を……!
クターニッド「ごはん殆ど食べられなかった(´・ω・`)」
このクターニッドは主人公のせいで原作よりめちゃくちゃ打たれ弱くなっています。めっちゃガリガリでちょっと叩くとすぐ怯む
作者が単行本派でここまでしか読めていないので、ここから先の展開やクターニッドの能力はなろう原作版準拠となります
漫画版最新話のクターニッドはなんか凄いギミックいっぱい持っているみたいでそっちも気になる
効果時間の関係で一発勝負にはなりますが、騏驎合体ウェザエモンの巨人スケール晴天大征を正面から攻略できるぶっ壊れスキルです
さて、お気に入り1000人突破記念にちょっと先で出てくる情報をいくつかここでゲロります。そういえば除夜ゲロももうすぐですね。二次創作の助けになる設定が出てきたらいいな(ネタバレ注意)
「
効果時間中、敵が多いほど、ヘイトを集めているほど、相手のレベルが自分よりも高いほど、ダメージを受けているほど、状態異常になっているほど……危機的状況であればあるほど、HP、MP、スタミナにより強力なリジェネがかかり、行動が制限される状態への耐性が上昇し、スキルや魔法のリキャストタイムが短縮され、更には集中力にも補正がかかるスキル
危機的状況が生み出す緊張感と集中力が力の源であるため、その状況が続く限り効果も続く。逆に危機的状況から脱してしまうと極度の脱力状態となってしまう
死を恐れず立ち向かい、同時に死の恐怖を忘れぬ、死と生の狭間の限界ギリギリに立つ者が習得に至る
より正確な習得条件はレベル130以上かつ、極限まで追い詰められた状態で一定以上のダメージを受けて尚且つそれに耐えきること
重要なのは『ダメージを受けて耐えきること』であり、盾や鎧、魔法などでダメージを軽減した場合は軽減した部分はカウントされない。そして短時間で桁外れのダメージを受ける必要があり、HP特化のタンクがHP満タンから瀕死になるほどのダメージでも習得ラインに数字が二桁足りないレベル
当然HPをオーバーした分のダメージもカウントされないので幸運で耐える程度でどうにかなる問題でもない
協力者を集めて安全を確保した状態で習得を狙うのもダメ。甘えるな
これを習得できるプレイヤーが現れたのならば、そのプレイヤーは間違いなく【
実は『ダメージをHP以外のステータスで肩代わりする』スキルや『ダメージを受けながらそれ以上のペースで回復』などでも条件を満たせる。ダメージは受けているからね!
というか『極限まで追い詰められた状態』の条件を満たすにはある程度HPが減っていることが望ましいので、これらの仕様を積極的に活用しないとどう頑張ってもダメージ量が足りない。そこまでは運営の想定範囲内なんだ、うん