シャングリラ・フロンティア~コミュ障ゲーマー、スタミナ全振りで神ゲーに挑まんとす~   作:葛饅頭

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ひっそりと新しいオリ主ものシャンフロ二次創作の執筆を進めています
こちらがエタらないように気を付けなきゃ

それとSwitch2の抽選は落選しました


暴徒と新大陸

「それは恐らく「ワイルドハント」と呼ばれている現象ね」

 

 あれから帰り方が分からなかったので自殺して船でリスポーン。

 即性別を反転してゴスロリドレスに着替えてから海蛇の林檎に戻って来てラメリンさんに事の顛末を話した。因みにサンディさんはもう寝ているらしい。

 

「嵐の日、外に出ている人間は嵐の王の狩猟団に攫われるという言い伝えがあるの。それがワイルドハント……場所によって伝承の内容は若干異なっているけど、嵐と共に現れる集団というところだけはどの伝承でも一致しているわ」

 

 なるほど。アレは嵐の日限定のレアイベントだったのか。

 一般的に知られているワイルドハントは「馬や猟犬と共に空を駆ける狩猟団」や「精霊の大行進」らしいので、もしかしたら遭遇する場所によって異なるイベントになるのかもしれない。

 

「ワイルドハントをぶっ倒したら地図が手に入ったんですけど、このバツ印が付いている場所ってどこだか分かりますか?」

 

「これは……分からないわね。目印になるものが少なすぎるわ」

 

「ですよねぇ……」

 

 海賊の地図と言ったら宝の地図かアジトの場所を示す地図というのがお約束だが、これだけだとマジで何もわからんな。殆ど海だし。

 海に詳しい人に聞くか海の上を飛び回ってそれらしい場所を見つけ出すしかなさそうだ。

 

 

……

 

…………

 

………………

 

 

 それから数日間、海に潜ったり、地図の場所を探してみたり、海蛇の林檎の全メニューを制覇しようとしてみたり……まあ大体のことはやってみた。

 深海に行こうとしたら普通に水圧で潰れたり、島一つ見つからなかったり、どう考えても胃袋に収まるサイズじゃない料理が出てきたりと成果はあまり芳しくなかったが、まあ楽しかったので良しとする。

 

 今日、この船は新大陸に到着する。

 窓の外を見れば新大陸の姿がハッキリと見える距離だ。

 

 先に到着したプレイヤーが拠点として使用しているらしい大きな船と、全体的に白い……城? のような拠点らしきものも見えている。なんかあの城妙にトゲトゲしているな……

 

「ちょっと早くログインしすぎたかな」

 

 海蛇の林檎の全メニュー制覇を俺は諦めない。

 今度こそ一人で完食するべく、「大喰らいの怪物(ハングリーモンスター)」のスキルも解禁して……おや?

 

「ルティアパイセンいますかーっと……あれ、プレイヤーだ珍しい」

 

 海蛇の林檎に頭に丸いモフモフしたものを乗せた一人の女性プレイヤー……サンラクがやって来た。

 そういやサンディさんが俺がいない時にここに半裸の女が来ていたとか言っていた気がする……あれサンラクのことだったのか。

 

「お久しぶりです。同じ船だったんですねサンラクさん」

 

「え、誰……って、ぶんぶん、丸……氏……!?」

 

「変装中です」

 

「おおう……ぶんぶん丸氏にそんな趣味が……」

 

 酷い誤解を受けている。じゃあお前の半裸も趣味なのかと言いたいところだが我慢して冷静に弁明する。

 

「俺の趣味じゃないですよ?NPCにデザインを任せたらこんなことに……でも性能は物凄く優秀なので仕方なく着用しています……」

 

「あー、分かる……俺も武器をNPCに任せてるけど、最近どんどん武器の性能がピーキーになってきて……」

 

 噂によるとNPCに装備の製作を任せ続けると最終的にピーキーな性能になりやすいとかなんとか。

 この偏った性能の武器を使えるのならもっと偏った武器でもいけるでしょ? と、どんどん偏った武器にプレイスタイルが引っ張られていくからという理屈らしい。

 

 サンラクはルティアなるNPCに用があるらしく、言われてみればこのカフェにずっといる謎のNPCと何らかの会話を始めた。

 もしかしてあの人賞金狩人関係のNPCだったりして……でも何が目的で新大陸行きの船に乗っているのだろうか?

 

 

……

 

…………

 

………………

 

 

「えぇ……?」

 

 一週間の船旅の末、遂に新大陸に到着した我々を出迎えたのは……なんというか、骨を建材にした、というよりも白骨死体を積み上げて住処にしたと言った方が正しいのではないかと思うほどに禍々しいプレイヤー製の拠点、「装骨天守スカルアヅチ」であった。

 

 これを作った笑みリアなるプレイヤーは何を思ってこんな城を建てたのだろうか……殺意が城から滲み出ている。

 それはそれとしてあの笑みリアというプレイヤー、大工として腕が立つようで、サンディさんが話しかけていたので恐らくサンディさんの書店の建築クエスト的なものを受注していると思われる。これで完成した書店が白骨死体の山のような店だったら俺はどう反応すればいいのだろうか。

 

「じゃあ俺はざっくりと周辺の探索をしてきます」

 

「いってらっしゃい。私達は少し休ませてもらうわ」

 

 NPCは一週間ずっと船に揺られていたので、到着してすぐ命懸けの大冒険なんてやってられないようだ。

 一人で飛び回って鉱石を採掘できそうな場所とかレベルキャップ開放施設とか探してしまおう。

 

「でも最初の一回は普通に歩いて攻略するか」

 

 いきなり飛んで攻略していたのではこの樹海を設計した運営も眉を顰めるだろう。

 偶には普通のプレイをして楽しまないとね!

 

 

……

 

…………

 

………………

 

 

「……とは言ったものの、敵が硬すぎる……!」

 

 この新大陸に来て最初に挑むことになる樹海には恐竜のようなモンスターが多数生息している。

 なぜか首が三つあるティラノサウルスとかヘラジカのような巨体にトリケラトプスの頭が付いている奴とか、どいつもこいつもとんでもないタフさだ。

 

 かと言って戦闘を回避しようと木の上に登ると翼竜とかに襲われるようになっている。

 シンプルに強い頭が二つある翼竜とか無音で奇襲と撤退を繰り返す鱗の生えた梟みたいなのとか、簡単には攻略させないという何かの意思を感じる。

 

 群れてはいないが、ある程度の大きさがある恐竜は一体一体が水晶群蠍級の強さだ。刻傷で逃げないしな。

 こんなのソロでまともに相手していられないので何度か戦ったモンスターは隠密行動でやり過ごすことにした。

 

 視界は悪いが、恐竜共は一部例外を除いて大体デカくてドシンドシンと足音を鳴らしているので先に隠れられる。

 その一部例外である恐竜梟とか手のひらサイズのラプトルの群れにはファントムが刺さるので問題ない。

 

「先に来たプレイヤーの攻略が殆ど進んでいないというのも納得だなこりゃ……」

 

 というかどこだここ。

 マッピングとか全然していないし、背の高い木々に囲まれていて目印になるものが太陽くらいしか見えないので今自分が何処にいるのか全然わからん。

 

「……時間ばっかりかかってイライラしてきた。飛ぼう」

 

 楽できる手段があると人は楽したくなるものだ。

 普通のプレイを投げ捨て、空高く飛び上がる。

 

「おー……樹海の先は砂漠で……向こうは雪山?あっちは火山?なんじゃこりゃ?」

 

 ゲーム的な都合もあるだろうけど、色々とリアル寄りに作られているシャンフロにしては珍しいハチャメチャなマップ構成だ。

 熱いのか寒いのかジメジメしているのかカラッとしているのか……全然異なる環境が隣接して存在している。

 

 噂によればレベルキャップ開放施設……覚醒の祭壇? とやらは亜人が暮らす集落にあるとかなんとか……樹海の中にもあるのかな? だとしたら拓けた場所を探せば……

 

「……あそこか?」

 

 円形に広く木が生えていない空間を見つけた。

 というわけで早速空からお邪魔させてもらうとしようか。

 

 邪魔して来るツインヘッドプテラノドンをファントムで撃ち落としつつ、空中を走って目的地に向かう。

 翼が無いと飛べない生き物なんて翼を破壊属性で攻撃しまくれば楽勝よ。

 

「はい到着!」

 

 やはり飛んでしまえばあっさりだな。

 旧大陸だと飛んで移動しようとするとボスエリアの手前で急に上手く飛べなくなったりするのだが、新大陸ではそういうの無いのかな?

 

「……人はいないのか?」

 

 亜人が居るのかと思ったら、あるのはボロボロでギリギリ家と言えなくもないものと、道と言われたらギリギリ道と認識できるレベルの獣道だけ……大丈夫?文明滅んでない?

 

「なんかもう色々と不安だけど、とりあえず探してみるか……」

 

 道に沿って歩いてみるが、どの家も風化してボロボロになっている……というかボロボロになる前から結構雑な造りしてそうだぞこれ。

 こんな樹海の中でこんな雑な家で大丈夫なんだろうか?大丈夫じゃないから荒廃しているのか?

 

 原住民も探しつつ暫く歩き続けて……明らかに異質なものを発見する。

 

「なんか急にメカメカしい物が……」

 

 何この……何? ロボットアーム付きの円盤?

 地面と水平じゃなくて若干傾いているそれは長い間ここで放置されているようで汚れはあるものの、風化はしていないようだ。

 

 円盤を囲むように並んでいるロボットアームからして恐らく神代のなんか凄い文明の遺物か何かだとは思うのだが、どうしてこんなところに?

 

「ふーむ?」

 

 真ん中に立ったら何か起こるとか?

 ロボットアームは何のための物なのだろうか?真ん中に立ったら急に拘束されて改造手術が始まったりしないよね?

 

 その時──

 

「うわっ!?」

 

 突然アームの先端から光線が放たれ、俺の体に照射される。

 ……ダメージは無い? 水晶バリアも発動していないし……スキャンしている?

 

『──二号計画素体を確認』

 

『──肉体精査開始』

 

 謎のアナウンスが聞こえてくる。

 二号計画……プレイヤーのことかな?

 

『──精査中………』

 

『──生体マナ制御器官「封臓」確認』

 

『──蓄積マナ粒子、規定数値超過を確認』

 

『──プログラム「Extend(拡張)」承認、実行を開始します』

 

 ……もしかして、これが覚醒の祭壇なのかな?

 というか色々と気になるワードが出てきたのだが……まあいいか。

 

「おお……?」

 

 なぜかロボットアームがぐるんぐるんと円盤の縁に沿って回り出す。

 システムウィンドウのようなホログラムが円盤上のあちこちに表示され、高速で文字が流れてゆく……

 

 ……なんか視界がチラつくな。俺の体に何が……って

 

「燃えてる!!!??」

 

 ダメージは無いし熱くも無いけど、俺の手足が派手に燃えていた。どういうことなの……?

 

『──蓄積粒子開放』

 

『──それに伴い素体の肉体改変開始』

 

『──error. 肉体に何らかの阻害因子を確認』

 

『────』

 

『──精査完了、肉体改変に問題はなしと判断。改変作業を再開』

 

『──残り三十秒……』

 

 肉体改変とか聞こえたんだけど、レベルキャップ解放ってそんなにヤバいことしないといけないのか?

 実はこれレベルキャップ開放装置じゃなくて改造手術装置で、気が付いた時には既に改造昆虫人間になっていたりしないよね?

 

 それから待つこと三十秒。

 装置が停止し、エフェクトもホログラムも砕け散った。これで終わり?

 

『──肉体改変完了』

 

『──マナ粒子適合リミッター解除』

 

『────』

 

『──』

 

『』

 

『──あなたの開拓に幸あらん事を』

 

 終わりっぽい。

 さーて、ステータスはどうなったのかな?




深海に潜るには流石に準備が足りなかった主人公
でも必要な素材は揃っているのでその気になれば深海に行けたりする……が、主人公にガチで海中探索をさせてしまうと原作でも描写されていない魚人族の集落に到着してしまう問題が……

主人公が飛べるせいで移動がスムーズすぎて話の展開が早すぎるのが書いている分には楽だけど、自分で書いていてこれは面白いのか? という疑問が湧いてくる……今新しく書き進めているオリ主ものシャンフロ二次創作はその辺りをなんとか解決したくて書き始めたところがある
この主人公、あまりにも幸運過ぎて序盤で書く予定だったスタミナ全振りが故の苦難とか全部吹っ飛んだから……呪いが悪いよ呪いが。でも長々と雑魚敵と戦っていると今度は見どころがなくてだれてくるという問題が……

小説って書くの難しい。でも楽しい。みんなもシャンフロ二次創作小説を書こう!
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