東方白竜記   作:アマザケ01

15 / 38
さーて、今回も書いていきます‼︎頑張ります‼︎今回はシリアスな感じになりそうです


第十五話 思いと想い

霊夢達が神社に戻って来た後、霊夢と魔理沙は竜之助の寺子屋での出来事を聞いた。慧音の寺子屋で初めて受けた授業の内容、周りのクラスメート、そしてルーミア達のこと。霊夢達はルーミア達が寺子屋に通っていることを知らなかったので、そこは素直に驚いていた。そして時間が経ち、日がくれた頃に魔理沙は帰っていき、霊夢と竜之助は晩ご飯の支度をすることにした。

 

「霊夢ー、このお味噌使っていい?」

 

「いいわよー、あ、竜之助。そこのコショウ取ってもらえる?」

 

「わかったよ。はい」

 

竜之助と霊夢は台所で一緒に調理をしていた。

 

「それにしても、あんたってホント器用よね。私も料理は(お金があるときは)時々してたけど、そこまで上手くはなかったわよ?」

 

「えへへ……これはお母さんに教わってたからさ。お母さん料理上手だったもん」

 

「へー……じゃあこれはあんたのお母さんのお袋の味ってやつかしら?」

 

「うーん……さすがに僕もお母さんの手つきを全部覚えてるわけじゃないし、食材とかも違うからね。結構味は違うかなー……」

 

竜之助はそう言いながら小さいお皿で味見をする。

 

「……うん、やっぱり全然違うかな」

 

竜之助は苦笑しながら出来た料理を自分と霊夢に半分ずつぐらいになるまで振り分ける。

 

「さ、食べようか」

 

竜之助はニッコリと笑いながら居間に食事を運んで行く。霊夢はその後ろ姿を見て思った。

 

「(……この子……辛くはないのかしら…-お母さんやお父さん、村の人達が妖怪に襲われたっていうのに……)」

 

霊夢はその後ろ姿を自分と重ねていた。物心着いたときにはすでに霊夢には親というようなものは居なかった。記憶にある限りでは紫が世話をしてくれていたのを今でも少しだけ覚えている。親が居ない苦しみは霊夢は分かっているつもりだ。今、竜之助は自分と立場が違うが、両親を失ったかもしれないのだ。それなのに……

 

「……霊夢? どうしたの?」

 

自分の世界に入ってしまっていた霊夢は、竜之助の一言でハッとし戻ってくる。

 

「えっ? あ、い、いえ。何でもないわよ」

 

「ふーん……まぁいいや。早く食べよう? せっかくのご飯が冷めちゃうよ」

 

「……そうね……」

 

霊夢は微笑みながら竜之助の後に続いて居間に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晩ご飯も終わり、霊夢と竜之助は寝る準備を始めた。二人は寝室に布団を敷き、その部屋から襖一枚挟んだ隣の部屋に布団を敷き、別々に寝る準備をした。

 

「さて、竜之助は明日も寺子屋あるんでしょ? 早く寝なさい?」

 

霊夢は隣の部屋にいるであろう竜之助に向かって声をかける。すると、竜之助からも返事が返って来た。

 

「はーい。それじゃあおやすみなさい。霊夢。また明日」

 

「ええ。また明日……」

 

その会話を終えて少し経つと、竜之助の寝息が聞こえてきた。

 

「……疲れてたのね……寝るのが早いわね……」

 

霊夢は苦笑しながら今日の出来事について振り返る。

 

「(……あの獣……あんな妖怪は今まで見たことなかった……何かの突然変異とか……? いえ、それなら紫が真っ先に私に教えに……まぁ少なくとも紫が寝てたら藍辺りが伝えに来るわね……それもなかったということは、紫すら知らないか……紫が隠してるか……ただ、隠すにしても理由がわからない。なぜ隠す必要が……それに、あのときの紫の言葉……)」

 

(可哀想に……こんなにも良い子なのに……)

 

霊夢は頭の中で紫の言葉を思い出していた。

 

「(この言葉の意味はいったい……)」

 

とそこに、

 

「……ん……さん……」

 

「……今の……竜之助……?」

 

と隣の部屋からかすかに声が聞こえた気がした。襖に近づき耳を澄ませてみると、

 

「…………さん…………うさん…………」

 

「やっぱり聞こえる……何を言ってるのかしら……」

 

襖を少しだけ開けて中を覗き込む。竜之助は布団の中に寝ていた。

 

「……お母さん……お父さん……」

 

「っ……」

 

霊夢は思わず息を飲んだ。竜之助は寝ながら両親のことを夢の中で思い出し、涙を零しながら震えていたのだ。

 

「……ごめん……なさい……僕だけ……お母さん……お父さん……ごめんなさい……」

 

ごめんなさい……この言葉が意味するのはきっと、自分が助けを呼びに行ったことにより、自分は助かったが他の人達を見捨てたという自責の念から来ているのだろうと霊夢は考えた。

 

「(……辛くないはずなかった……この子は……竜之助は必死に我慢していた……暗い顔をすると私が心配するから……辛いことを言うと私に迷惑をかけるからって……この子は自分なりに一生懸命耐えていたんだ……こんなに幼いのに……)」

 

霊夢はそう思いながら竜之助の近くに座り込み、優しく頭を撫でた。すると、竜之助は少し安心したのか、再び穏やかに寝息を立て始めた。

 

「(……この子は……弱い……もし誰もそばに居ない状況で妖怪に会ったら、たちまち殺されて食べられてしまうほどに……だったら……私が……私が守ってあげないと……)」

 

霊夢は自分と竜之助を重ね合わせ、孤独の辛さを知っているから、孤独の寂しさを知っている自分だからこそ、この子を守らなくちゃ。そう思いながら、竜之助の頭を優しく撫で続けた。




というわけでお疲れ様でした‼︎霊夢が竜之助を守るべきもの、守らなくちゃならないものとして心に決めたというお話です‼︎今回も2000文字超えましたねー。頑張りました♪では、もしよかったら次回もゆっくり見て行ってください♪
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。