「…………ふむ……」
慧音は霊夢と別れた後、寺子屋にある職員室、もとい自室に帰ってきており、先ほどの霊夢との会話を思い出していた。
「(……あの霊夢の顔……やはり……しかし……)」
慧音は考えていた。先ほどの表情を見る限り、霊夢が竜之助に何かしらの感情を抱いていることは間違いない。そのため竜之助と別れるのが辛いことも分かる。しかし……
「……先ほどのやり取りで、霊夢はああ言った……霊夢の性格を考えると、自分の弱みを見せるよりも意地を張って竜之助を送り出そうとするだろうな……どうするべきか……」
と一人考え込んでいると、職員室のドアをノックする音に加え、声が聞こえた。
「慧音先生、竜之助です。いらっしゃいますか?」
その声の主は、今まさに考えていた竜之助だった。
「ん、あぁいるぞ。入ってこい」
「失礼します」
竜之助はドアを開け、中に入ってきて、慧音の目の前にまで歩いてきた。
「どうしたんだ? てっきりルーミア達のところにいるのかと思っていたが」
「あ、はい。確かにおりましたけど……なんでわかったんですか?」
「まぁ、私の勘だよ。勘。それでいったい何の用だ?」
「あ、は、はい。実はルーミア達と話してて、僕もあのクラスに入れないかなって思いまして……」
「あぁ、そうだそうだ。この間職員室に呼んだのはそれを聞こうと思っていたんだった。あのクラスでは妖怪についての授業を主にしているからな。竜之助も半妖なわけだしと思っていたところなんだ。どうだ? 入りたいか?」
「はい‼︎ルーミアやチルノ達は面白いし、すぐに仲良くなっちゃいました」
竜之助はニコリと微笑みながら言った。
「わかった。となると竜之助は人間の授業と妖怪の授業、両方受けるということでいいんだな? 妖怪のクラスは時間も短いし休みも結構あるが、午前午後両方ある日は大変だぞ?」
「大丈夫です‼︎ 頑張ります‼︎」
「……わかった。とりあえず今日中に準備しておくからまた明日にでも取りにきなさい」
「はい‼︎ わかりました‼︎」
竜之助はドアの前まで歩いていった。
「…………竜之助」
「? なんでしょうか?」
竜之助はドアの前でクルリと慧音に向き直る。
「……竜之助は、今の生活は幸せか……?」
「うーん……慧音先生の最後の質問、なんだったんだろう?」
竜之助は寺子屋を終えて、神社への道通りを歩いていた。
「今の生活が幸せか……そんなこと急に言うなんて、なんなんだろうなー……」
竜之助は考えながら神社の階段の前まで来た。
「とりあえず霊夢にも聞いてみようかな。このこと」
そう言いながら階段に一歩足を踏み入れたその時、
「あやややや。少々お待ちをそこのお方」
という声が聞こえたので、竜之助は右、左と辺りを見回したが、どこにも姿は無かった。
「上ですよー。上」
と、確かに上から声がしたので見上げて見ると、そこには大きな黒い翼をし、見たことのない機械を手に持ちながらふわりと浮いている少女がいた。
「あなたが最近お噂の、博麗神社に博麗の巫女と住んでいるという芥川竜之助君ですね? 私は清く正しい新聞記者の、射命丸文と申します。よかったらお話のほどをお聞かせ願いませんでしょうか?」
はい。ということで、最後には幻想郷の伝統ブン屋である文ちゃんの登場です。いやー、タイミング悩んでましたけどここで出すことに致します♪よかったら次回もゆっくり見ていってくださいね♪