透き通る世界を照らす銀魂(ぎんのたましい)   作:時代に遅れている

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すいません。今回は前半と後半で分けさせていただきます。
今回はシリアスです。


第七訓侍の国と繋ぐ者前編

アビドス校舎

 

 

「砂だらけでごめんねーヒフミちゃんと桂さんそしてエリザベスさん。掃除しても掃除してもどっかしらから入ってきちゃってさー。靴のままあがっていいよー」

 

「だ、大丈夫ですよ。…私、他の学校に足を踏み入れたの、はじめてかもしれません」

 

 

 

「私も他校からのお客様を正式に迎えたのはこれがはじめてですね…。直接お会いできて嬉しいです、ヒフミさん」

 

 

部屋の中にいたアヤネが挨拶をする。

 

 

 

「んじゃ、書類の確認作業に移ろうかー…ヒフミちゃんこういうのわかるー?」

 

「あ、はい。大丈夫です」

 

「じゃあお願いしていい?文量がすごいからさー」

 

「わかりました……被害者の中にはトリニティの生徒もいるかもしれませんから、他人事じゃありません」

 

「うへー、助かるー」

 

 

 

全員で書類を確認する。目に映る内容を理解する度に、顔を顰めていき、銀時は口を開く。

 

 

「…返済者、アビドス高等学校。788万3250円の集金を確認。…支援、カタカタヘルメット団。任務補助金500万円提供………支援?お前らあの問題児どもにお金が渡してねぇよな?」

 

「勿論!…こ、これって…」

 

「…私たちのお金で、私たちの学校を襲った奴らを支援していた…?」

 

「…ということは、カタカタヘルメット団はカイザーローンの手下…?」

 

「り、理解できません!学校が破産したら、貸し付けたお金を回収出来ないじゃないですか!どうしてこんなことを…!?」

 

 

 

セリカとアヤネが呆けていて理解が追いついていないらしい。

 

ノノミの言葉は最もだ。

 

銀行の収益構造は金を貸して金利を得ること。

 

その貸付先の返済能力を奪うのは、普通に考えれば自分の首を絞めているのと変わらない。

 

そこに桂が一つの仮説が浮かんだ。

 

「これは憶測だが、その返済能力を失わせることが目的だとしたら辻褄が合わんか?銀時」

 

 

 

「……だとしたらこの件、銀行単独の仕業じゃなさそうだな、裏でカイザーが関わってるとしか思えねぇな」

 

「ん、直接潰したほうがいいんじゃないの」

 

「だめ、まだはっきりとした証拠がないからね」

 

「残念…」

 

 

ホシノ達がどんどん曇り始め、銀時、桂は難しそうな顔をしていた。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

「みなさん、色々とありがとうございました」

 

「こちらこそ……変な事に巻き込んでごめんなさい、ヒフミさん」

 

「あ、あはは……いえ、私が自分で選んだことですので……それにエリザベス様とも過ごせましたから!」

 

「うむ、ヒフミ殿はトリニティの生徒らしい。いつか会いに行こう」

 

「必ずエリザベス様も来てくださいね!」

 

【もちろんだペロ】

 

 

 

ひとまずある程度の情報を整理できたところで日が傾き始めたため、ヒフミを見送ることになった。

 

思えば、ブラックマーケットの護衛から随分と付き合わせてしまった…というか、ほとんど桂とエリザベスのせいである。

 

 

 

「ありがとうございました……それでは!」

 

 

ヒフミはそう言ってその場から走っていった、こうしてヒフミを巻き込んだ大波乱の一日はこうして終了した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ホシノたちに束の間の休みが訪れた。

 

「いやぁ〜今まで大変だったね」

 

「そうですね〜。」

 

「まさか銀ちゃんとの出会いでこんなに自分たちに変化が起きるとは思わなかったよ」

 

と今まで起きた出来事に浸ったいると 

 

「そういえば私たち銀ちゃんのことあまり知らなくない。」

 

「そうですね、でも本人は頑なに語りませんし、今どこにいるんですか?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その頃銀時は、

 

「はい、お前ら亀◯流の修行開始!」

 

「まずはこの亀の甲羅を担いでグラウンド50週はじめ!」

 

「も、もう無理です…」

 

「無理じゃねぇ!よく言うだろバスケ漫画のメガネのおっさんが」

 

『あきらめたらそこで試合終了ですよ』って

 

「俺なんてお前らの倍の亀の甲羅担いでんだ少しは粘れぇ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「てな感じで亀◯流を教えています。」とアヤネから教えられて

 

ぐたる生徒たちのところに

 

「何だあいつ自分のこと過去について何も話してないのか?ならば仕方ない俺が教えてやろう!」

 

「まず俺たちがいた江戸は侍と呼ばれる武士が国の主君に従って国を守っていたところだった。しかし、そんな国に天人つまり宇宙人によって国が乗っ取られてしまった。ここまでで何か質問はあるか?」

 

「はい」

 

「何だアヤネ殿」

 

「国が宇宙人に乗っ取られたと言いましたが、国として反抗はしなかったのですか?」

 

「うむ素晴らしい着眼点だ。アヤネ殿、勿論国にいる人々が皆天人に反抗しなかったわけではないが、今まで他国との交流を絶っていた江戸の侍は手も足も出ず、後に国の反乱者として処刑された。」

 

「セリカ殿どうした?」

 

「なんで処刑なんてしたのよ、罰するだけで十分抑制出来るはずじゃない!」

 

「セリカ殿、侍は罰で心が折れることはない。それは己の信念があるからだ。そんな魂を折るために、わざわざ処刑をして見せしめとすることで国内の内紛を納めたのだ。」

 

「ここで皆に問う。ここからはかなりきつい話になるが覚悟はいいか?」

 

「もちろん!」

「まず、俺たちには、吉田松陽という師がいた。」

 

 

「俺たち……俺と銀時とここにはいないが高杉という男は、同じ“松下村塾”という私塾の門下生だった。松陽先生は、その塾頭だ」

 

 

「ってことは、二人とも幼い頃からの知り合いだったんですね」

 

「俺と高杉は、松下村塾に入る前、別の塾に通っていた。

俺たちが出会った時には既に、銀時は松下村塾の塾生だった。…否、先生と一緒に住んでいた、と言った方が正しいか」

 

「えっ…銀ちゃん、本当に家族がいないんですか?」

 

「……これは先生から聞いた話だが、先生は銀時を、屍の転がる戦場跡から拾った、と言っていた。

戦場跡で、屍から食べ物や衣服や刀を剥ぎ取って生きていたのだと」

「「……っ!?!?」」

 

想像を絶する銀時の出自に、ホシノたちは絶句する。

その表情に共感しながら、桂は続けた。

 

「恐らく……物心着いた時には、奴は既にそこにいたのだろう。

だから、俺達も先生も、恐らく銀時本人も、奴の親の顔は知らぬのだ。」

 

きっと銀時は、家族の温もりも、親の微笑みも知らずに育ってきたのだろう。

そこまでの話だけで、銀時にとって松陽先生がどれほど大切な存在か、ホシノたちでも簡単に理解できた。

 

「先生は銀時と出会ってから松下村塾を立ち上げた、と言っていた。つまり銀時は、松下村塾の最初で最後の門下生だったのかもな」

 

“最後の”という言葉が少し引っかかったが、ホシノは今はあえて聞かないことにした。

 

「俺と高杉が銀時と初めて会った時には、奴は奴だったな。今と全く変わらん。

……だが、剣の腕は既に人一倍強かった。

恐らく、先生と会う以前、余程過酷な環境で育ってきたのだろう」

 

「……銀ちゃんの強さは、そこから来ていたんですね」

 

誰よりも何よりも強い銀時。

いつも自分たちを護ってくれるその背中には、それほど残酷な過去があったのだと知って、セリカはぐっと奥歯を噛み締めた。

 

「……あの時、奴の強さに高杉が惹かれてな。

俺たちが元々通っていた塾では高杉は負け無しだったが、銀時と打ち合って初めて負けた。

それから勝つまで何度も道場破りに行くものだから、気づいた時には既に、松下村塾の門下生になっていたのさ」

 

「そうだったんですね……」

「桂さんはは高杉さんについていった感じ何ですか?」

「そうだな。

高杉が惹かれたのは銀時の強さだけではない、先生の教えに惹かれたのだ。

そしてそれは俺も同じだった。

家柄を盾にふんぞり返る武士の息子共とは違う、侍としての魂の在り方を……その考え方を、先生は教えてくださった」

 

「先生は俺たちに、本当の“侍”とは何か、教えてくれた」

 

その言葉に、ホシノたちはハッとする。

銀時は、何よりも強く決して折れない自分の信念を……“侍”としての信念を持っている。

その強い信念は、松陽先生が教えてくれたものだったのだと、今わかった。

銀時は、ずっと今まで、先生の教えを胸に戦い続けていたのだ。

 

「だが……ある日、松陽先生は幕府に連れ去られてしまった」

「「!?」」

 

目を見開く五人に、桂も顔を顰める。

 

「寛政の大獄……

幕府に反する教えを解いているとの噂をかけられ、松下村塾は燃やされ、先生は連れ去られた」

「そんな……」

「そして幕府から先生を奪還するために、俺たちは攘夷戦争への参加を決意したのだ」

 

 

「銀時はやはり強くてな、その強さから味方にも敵にも恐れられ、“白夜叉”と呼ばれるようになった。

そして銀時とずっと打ち合い続けて銀時に勝てるようになった高杉も、やはり強くて、気づけば“鬼兵隊”を作り、総督として隊を率いて敵を圧倒していた。」

 

「ヅラは?」

 

「俺も当然戦ったさ。“狂乱の貴公子”も“逃げの小太郎”もその時に付けられた異名だからな。

だが、俺は戦いというよりも、作戦を立て指示することの方が多かった。

松下村塾きっての俊才とも言われていたしな」

 

「「俊才」」ホシノたちは驚いた。あんな奇行に走る人が!?と

まぁ普通反応だろう。

 

「あと、坂本と会ったのもその時だ。」

 

「坂本?」

 

「奴は土佐から攘夷組の支援に来てくれてな。

食料や武器の支援に、我々も散々救われた。

気づけば俺たちは、攘夷四天王と呼ばれるようになっていた」

 

「……だが、坂本は右腕に大怪我を負い、剣を握れなくなって戦線離脱。

それを機に、攘夷軍は敗戦の一途を辿って行った。

 

次に桂の口から語られた当時の惨状の数々に、ホシノたち5人は再び胸を締め付けられた。

多くの仲間を失い、何度も絶望した。

昨日隣で笑ってた奴が、今日はもういない。そんなことが当たり前になった。

何度も大怪我を負い、何度も挫けそうになった。

それでも尚、戦い続ける日々……

 

「……どんな時であっても、銀時は強かった。

数万の敵に俺と銀時たった二人で囲まれた時でも、奴はその魂の輝きを失わなかった」

 

“美しく最期を飾り付ける暇があんなら、最後まで美しく生きようじゃねェか”

 

あの言葉は、あの背中は、ずっと桂の脳裏に残っている。

絶望の日々の中で、一度は諦めかけた命。

それでも踏みとどまれたのは、彼の存在があったからこそだ。

武力だけじゃなく、心も強かった。

その強さに、何度助けられただろう。

 

「……だが、奴はあまりにも強すぎた。

その強さに甘えられ、恐れられ……それでも仲間を護るためだけに、奴は剣を振るい続けた……自分の苦しみを押し隠して……」

 

痛ければ痛い時ほど、苦しければ苦しい時ほど、銀時はその感情を隠す。

どんな時でも、誰かの光であろうとする、それが銀時だ。

 

「…もっと俺が、奴の苦しみに気づけていれば」

「桂さん……」

 

自分だって余程辛い思いをしたはずなのに、それでも銀時のことを思う桂も大概だとホシノは思った。

この人たちは、自分の苦しみを隠しすぎる。

……きっと、それほどに、戦争の日々は残酷で、苦しかったのだろう。

 

「でも……戦争は終結しましたよね。

銀さんと桂さんと、高杉さんは……どうして別れたのですか?」

 

ふと脳裏に浮かんだ疑問を軽く口に出してしまったことを、後でアヤネは後悔する。

 

「……敗戦の一途を辿っていたある日、俺たちの前に現れたのは、天導衆だった」

 

「天導衆は幕府と繋がっていてな……

塾を燃やし先生を連れ去ったのも、天導衆だった。」

 

 

「仲間は皆殺され、俺と高杉も敗れた。

だが、俺と高杉はすぐには殺されず、奴らに捕らわれ、連行された。

……そこには、縄で縛られた松陽先生がいた」

「「!!!」」

 

桂の言葉が、少しずつ遅く、途絶え途絶えになっていく。

それでも、桂はホシノたちに、“あの日”のことを話してくれた。

 

捕らえられた桂、高杉、松陽の後ろに、天導衆に連れられた銀時が、刀を持って現れたこと。

そして究極の選択を迫られたこと。

 

「“師か、仲間か、好きな方を選べ”

奴らは銀時にそう言った。

そして……」

 

そこで言葉を詰まらせてしまった桂に、ホシノは恐る恐る訊く。

 

「……斬ったの?松陽先生を……」

 

ホシノの問いに、桂はゆっくりと、顔を顰めながらも、頷いた。

今桂と高杉が生きているという事実だけで分かる答えだったが……自分を育ててくれた、親のような存在を、自分の手で殺す選択をせざるを得なかったその事実を、どこか認めたくなくて。

……話を聞いているだけでも耐えられない苦しみを、銀時が味わってきたことを、しりたくなくて。

 

確かめたその答えに、五人は息を飲んだ。

 

「……俺たちは、生き延びてしまった……

銀時に、全ての咎を背負わせて……」

 

途切れ途切れに、声を震わせながら、けれども桂は、その日のことを話してくれた。

高杉が左目を失ったこと。

その日を境に、三人は別々の道を歩み始めたこと……

「……銀時、いるのだろう?」

 

ふと扉の入り口に向かって桂が声をかける。

ホシノたちが驚いていると、気だるそうな声と共に、銀時が入ってきた。

 

「なんで気づいてんだよ、ヅラ」

 

「ヅラじゃない桂だ。

お前は昔から狸寝入りと盗み聞きは得意だな」

 

「は?盗み聞きなんてしてねーし。

てめーらの話し声がうるさくていつ終わるか気になっただけだし」

 

紛らわそうとする銀時だが、話の始めから聞いていたのを桂は気づいていた。

そして気づいていながらも止めなかったのは、やはり時だと思っていたからなのだろう。

 

「ホシノ、セリカ、アヤネ、シロコ、ノノミ。何しんみりしてんだぁ?」

 

銀時が5人に声をかけた途端、五人が銀時に飛びついた!

地面に倒された痛みとで、「い"っっ」と銀時が悲鳴を上げる。

 

「ちょっと!?

いきなり何すんの!?」

 

……それ以上は、銀時も何も言えなかった。

五人が、銀時に抱きついて、泣いていたからだ。

もう二度と離さまいと。

もう二度と、苦しい思いをさせまいと。

 

そんな五人に、銀時も倒されたまま微笑み、その頭を撫でてやる。

 

 

「銀ちゃん……っ!」

 

それしか言えず、ただ銀時の服を強く掴みながら泣き続けるホシノたちを、銀時は「しょうがねぇ奴らだな」という表情をしながらも、撫で続けた。

桂も、微笑みながら傍からそれを見守っていた。

 

 

 

―――

 

 

疲れて寝てしまったホシノたちを抱えて部屋を出る途中、背中越しに銀時は言った。

その言葉に、桂はふっと笑う。

 

「……俺にできることは、これくらいしかないからな」

 

ふと、銀時は立ち止まる。

 

「……ヅラ」

 

「…なんだ」

 

「……お前は、ここにどうやってきた?答えろ」

 

「俺とエリザベスは寝ている時に夢を見たんだ。」

《学園都市キヴォトスで銀時と共に絶望するといい…》とな

 

「そして起きたらここにいた。」

 

「ヅラ!誰の声だった!?」

急ぎ銀時は桂に問う

 

「先生の…声だったよ」

 

「‼︎」銀時は予想もしない答えに驚くしかなかった。

 

「おい…それって」

 

「あぁ虚だ…」

 

その場に残ったのは静けさのみだった。

 




突然のラスボス発表にびっくりしたかもしれませんが、今実装されてるストーリーに関わることはありますが、登場までには行かないので安心してください。

〜透魂〜第一回キャラクター人気投票

  • 銀時
  • 新八
  • 神楽
  • 沖田
  • 土方
  • 山崎
  • 高杉
  • 定春
  • エリザベス
  • ホシノ
  • シロコ
  • ヒナ
  • アコ
  • ミカ
  • ナギサ
  • セイア
  • ユウカ
  • ノア
  • 近藤
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