透き通る世界を照らす銀魂(ぎんのたましい) 作:時代に遅れている
安心してください!
明日にはスカッとする!
と思うので……解除しないでほしいです。
あっそれと弟も小説を書き始めました。
タイトルは
新エリー都で目覚める大怪獣 だそうです。
中々面白そうだったので読んでみてください。
飽き性なので続くかどうかは分かりませんが……
——百夜堂。
落ち着いた照明がともる店内で、銀時たちは円卓を囲んでいた。
しかし、場の空気はどこか沈んでいる。
誰もが考えを巡らせていたが、妙案は浮かばないまま時間だけが過ぎていく。
月詠は腕を組みながら、静かに呟いた。
「……今回も取り逃したな。」
すると、百華の1人が苦しそうな表情で口を開く。
「すいません……あたしらが敵の言葉に気を取られずに動きを封じておけば……」
だが、月詠は軽く首を横に振る。
「何……主らは悪くない。それにまた奴等は動き出すはずじゃ……」
「祭りのクライマックスを狙う影」
フィーナが首を傾げる。
「ツッキー、どういうことデスか?」
すると、銀時が足を組みながら口を開いた。
「あいつら『こんな仕事!!』とか何とか言ってたからな。やっぱ裏から操ってる奴らがいるって見て間違いねぇだろ。」
場の空気がピンと張り詰める。
銀時は指でテーブルを軽く叩きながら続ける。
「まだ祭りは終わっちゃいねぇんだ。祭りを壊すつもりなら、次に狙うのはーー」
シズコがハッとしたように声を上げる。
「明日ある百夜ノ春ノ桜花祭のクライマックス!!」
月詠は頷きながら目を細める。
「そういうことになるな。」
フィーナが銀時を見つめ、ふと気になっていた疑問を口にする。
「そういえば先生? あの狐のニンジャの方は先生のことを知っていたように見えマシタが……どういう関係で?」
銀時は面倒くさそうに頭を掻きながら、深くため息をつく。
「仕方ねぇな。」
「まずあいつが俺に『火影になりたいから弟子にしてくれ!』って頼んできた。」
「じゃあまずは螺◯丸とク◯マを扱えるようにならねぇといけないって修行に行かせたらーー」
「あのザマだ。」
月詠の目が一気に鋭くなる。
「なんの話をしとるんじゃ!!」
月詠の投げたクナイが銀時の頭に突き刺さる。
一方、そんな会話を聞きながら、修行部のカエデとミモリが密かに囁き合っていた。
カエデは小声で、しかし不信感を隠しきれないまま問いかける。
「ねぇ、ミモリ先輩。あの人って信用できるの?」
ミモリは困ったように微笑み、静かに答えた。
「安心してください。ふざけが過ぎますが……いい人だと思いますよ。」
カエデは眉をひそめる。
「えぇぇ、本当に?」
すると、隣でウトウトしていたツバキが、眠たげに目を擦りながらボソリと呟く。
「……ふぁあ。そんなに不安なら……ミモリちゃんの読心術で心の中読んじゃえば〜」
カエデの目がキラリと光る。
「そうだ! ミモリ先輩、読心術が使えるんだった! できるよね、先輩?」
ミモリは少しだけ考えた後、静かに頷いた。
「勿論です。」
心の中でそっと呟く。
(…先生のことを少し調べさせてもらいます。いい人なのは間違い無いのですが……少し、少しだけあなたのことが気になってしまったので……)
——ミモリの読心術が発動する。
彼女の視界が暗転し、銀時の深層心理へと意識が入り込む。
彼の心にある思考や欲望——それら全てが、明確な映像となって浮かび上がる。
そして、見えたのは——
「グゥゥゥってやってバァン!!」
浴衣姿の銀時。
……いや、正確にはパー子が浴衣姿で大きな胸(ただし、ボールを詰め込んだだけ)の状態。
彼は手にゴムボールを持ち、それを必死に割ろうとしていた。
「おいおい、全然割れねぇじゃねぇか?」
「何がエロスだ。何がグゥゥゥってやってバァン!!だよ。」
「俺はこう見えて繊細だけど天才じゃないから!? 感覚肌じゃないから!!」
ミモリ 「え?」
「グゥゥゥってやってバァン!!」
——割れない。
ミモリ 「え? 本当に何やってるんですか? この人……」
と、その時——
「
突然、銀時の意識がミモリに向く。
「え?私を……見てる?」
彼女の精神が凍りつく。
ミモリ「いやいやいや、見えてません。見えてません。読心術している私は外にいるんだからこれはアレです。UFOがあっちに〜的な感じでーー」
銀時 「ん、」
ミモリ 「…………見えてますねコレ……」
銀時 「見てた?」
ミモリ 「え?」
銀時 「螺旋丸習得しようとしてるの……見た?」
ミモリは意識を急いで現実に引き戻した。
その瞬間、彼女の表情が一気に固まる。
目を見開き、息を呑む。
「あ、あの……」
彼女の視線は、どこか虚ろだった。
物陰から様子をうかがっていたカエデとツバキは、そんなミモリの異変に気づき、首を傾げる。
「ねぇミモリ先輩、先生の心の中どうだった?」
ミモリはゆっくりと口を開いた。
「安心してください。私、何も見てませんから……」
カエデ 「えぇぇぇ!? 何それ!? 絶対何か見たでしょ!!」
一方、銀時は神妙な顔をしながら、静かに語り始めた。
「すまねぇ……完全に1人だと思ってたから、全力で練習できると思って……」
その言葉に、ミモリの表情がさらに歪む。
「……ということです。」
「……見なかったことにしてください。」
カエデ 「いやどういうこと!?!?」
ミモリの目はどこか遠くを見つめていた。
彼女は確かに読心術を使った。
そして、見てはいけないものを見た。
——浴衣姿のパー子(銀時)。
——手に持ったゴムボール。
——「グゥゥゥってやってバァン!!」と連呼する姿。
あの光景が、ミモリの脳裏に深く焼きついて離れない。
(なんですか、これは……)
(これが、先生の内面……?)
(何もかも無駄に全力でふざけている……)
—— "知ってしまった者の悲劇"
彼女はそっと目を閉じ、静かに呼吸を整える。
「大丈夫ですよ。先生はただ……夢見がちなピュアな心の持ち主だということは分かりましたから。」
銀時の顔が一気に険しくなる。
「その言葉やめてくんない?慰めの言葉と称してトドメ刺してくんのやめてくんない?」
ミモリの言葉は、まるで温かい毛布のようでありながら、心の奥深くまで突き刺さる冷徹な刃でもあった。
その場にいる誰もが、守りに脳内を覗かれてしまった銀時の精神的ダメージを察し、敢えて深く追及はしなかった。
——とはいえ、話を戻さなければならない。
「まぁ、何があったのか知らないけど……元凶をとっ捕まえる方法を見つけよう。」
シズコが本題へと引き戻した。
彼らの考えるべきは、「魑魅一座」を動かしている存在。
「あれだけの数の奴らを傭兵のように雇えるってことは、かなりの財力を持った相手のはず……つまり、ただの不良集団とは違う。」
「やっぱり悪いやつに違いない! みんなが楽しそうに笑ってるのが気に食わないとか、そんな理由で暴れさせてるのかも! うん、絶対そう! 絶対悪いやつ!」
シズコが勢いよく拳を握る。
「でも、元凶の場所とか、どうやって探るの?」
カエデが首を傾げる
「一番確実な方法があるわ。まず街に出て、どこかで悪さをしてる魑魅一座を見つけたら、一気に包囲するの。お祭り運営委員会だけでは成し得なかった大掛かりな作戦だけど、修行部もいる今なら可能なはず!」
シズコの言葉に、フィーナが目を輝かせる。
「ホーホーなるほどデス! で、その後はどうスルデスか?」
「もちろん全員で一気に撃退! 拘束! それで、そいつらから元凶を吐かせれば終わり! 必要なら多少過激な方法もやむなし!」
「サスガは委員長!!」
フィーナが感嘆するが、次の瞬間——
「いやバカなの? お前ら?」
銀時の冷静な言葉が炸裂する。
「え?」
「お前らシャバ増どもより鍛えられた百華が囲んでも捕まえられなかった相手に、何で同じことして捕まえようとしてんだよ。」
「祭りを本気で止める気なら、奴らは場所を離れて全体的に被害を出す。」
「一小隊捕まえた程度で、これが止まるわけねぇだろ。」
シズコはハッとする。
「確かに……。」
フィーナ 「ホーホーなるほどデス……。」
カエデ 「あの先生、意外とやるのかも……。」
銀時はめんどくさそうに頭を掻く。
「つまり、もっと確実に“元凶”に繋がる何かを掴まねぇと意味がねぇってことだ。」
「じゃあどうすんのよ!! もう時間が……!」
シズコが焦りを滲ませたその時——
パンパン‼︎
場に響く、威厳ある手拍子。
にゃん天丸がゆっくりと歩み出る。
「皆さん、祭りについて頑張ろうとしてくれているのは分かりますが……こんなところに止まっていてはアイデアも浮かばないでしょう。」
銀時はにゃん天丸をチラリと見て、すぐに興味を失ったような顔をする。
「あっお前いたの。……誰だっけ……ねこねこ天ぷらだっけ?」
「にゃん天丸だ!!」
彼はぴんと尻尾を立てながら、不満げに訂正する。
月詠が鋭い目を向ける。
「それで、主は何をしようとしておるんじゃ?」
にゃん天丸は得意げに笑った。
「なーに。皆さんもお疲れでしょうから……宴会にご招待しようと思っているだけですよ。」
「宴会デスと!?」
フィーナの目がキラリと光る。
「私も行きたい!」
カエデも勢いよく手を挙げる。
しかし、シズコは渋い顔をする。
「ちょっちょっと!! にゃん天丸さん。お気遣い感謝しますが……我々にはーー」
「おい。」
銀時がすっと手を挙げる。
にゃん天丸 「なんでしょう?」
シズコ (せ、先生……立場上断りにくい私に変わってーー)
銀時 「酒は奢りか? テメーの。」
シズコ 『そっちかい!?』
にゃん天丸 「はい……もちろんですとも。」
その瞬間、銀時の顔がキラリと輝く。
「よーし、さぁ行くぞ〜!! テメーら今夜無礼講!! 飲んだくれてもあの猫が責任取るってんだ。大暴れしてやろうぜ!!」
にゃん天丸 「いや……誰もそこまで言ってないが……」
シズコ 「ねぇ私たち……さっきまで作戦会議してたわよね?」
彼女は静かに盃を手に取り、なみなみと酒を注ぐ。
ミモリ 「そうですね……」
ミモリもまた、同じように盃を持ち、ゆっくりと酒を注ぐ。
シズコ 「元凶を突き止めようって奮起してたわよね……」
ミモリ 「そうですね……」
彼女らの手元には、いつの間にか整然と並べられた酒の器がある。
シズコ 「じゃあなんで今——
「宴会に参加してんのよォォォ!!」
ドンッ!!
彼女の拳が卓を叩く音が響く。
しかし、その叫びも宴会の喧騒にかき消された。
——この場は、完全なる**「無礼講」**と化していた。
西郷 「ガハハ、あの猫こんな宴会にあたしを呼ぶなんて……中々肝が据わってるじゃない」
辰巳 「全く〜こんな時に宴会なんて〜〜危機感はどこへいってんだかわかったもんじゃないけどな、ひっく」
銀時 「そういうお前も出来上がってんじゃねぇか」
辰巳 「うるせ〜!! 原作だと数回しか出番無かったんだ〜!! ここで回数稼がねぇとやっていけねぇんだよ!!」
グイッ!!
盃を豪快にあおる辰巳。その勢いはまさに「命を燃やす者」のそれだった。
狂四郎が苦笑しながら肩をすくめる。
狂四郎 「辰巳さん。愚痴は私の方が聞きますから、あまり皆さんに聞こえるように言わない方が——」
西郷 「狂四郎さ〜ん! あたしもここにきて苦労してんのよォォォ!! 聞いてくれるわよね、あたしの愚痴?」
狂四郎 「も、もちろんですよ……」
宴はすでにカオスと化していた。
シズコは頭を抱えながら、その光景を見つめる。
「あんな風に酔っ払って、明日の対策なんて……」
その時——
「気を張るのもいいけど——」
ふと、落ち着いた声が耳に届いた。
シズコが顔を上げると、そこには静かに微笑む日輪の姿があった。
「たまには息抜きしないと、身が持たないよ。」
シズコ 「ひ、日輪さん!!」
ミモリ 「ご無沙汰してます。」
日輪は穏やかな笑みを浮かべながら、盃を傾ける。
「どうだい? 楽しめてるかい?」
「「…………」」
日輪は静かに盃を置き、シズコの肩に優しく手を添えた。
「ここは私が仕切っておくから、アンタら子供はあっちで楽しんできな?」
シズコが戸惑いながら日輪の顔を見上げると、彼女は穏やかな笑みを浮かべていた。
——まるで、全てを見通しているかのように。
日輪が指差した方向には、フィーナとカエデとそばで寝ているツバキの姿があった。
二人はジュース片手に楽しそうに談笑している。
シズコ 「ひ、日輪さんが言うなら……」
彼女はまだどこか釈然としない表情をしながらも、日輪の言葉に従うことにした。
カエデ 「えぇぇぇ!!」
衝撃を受けたように頭を抱えるカエデ。
カエデ 「あれが噂のシャーレの先生なの!? あんなだらしなさそうで、大人とはかけ離れたような人がーー」
「木刀一本で敵を弄ぶって噂の!?」
彼女の頭の中には、伝説の侍として語られる「シャーレの先生」のイメージがあった。
——群がる敵を次々となぎ倒す孤高の剣士。
——木刀一本で武装集団を軽々と打ち破る鬼神のような存在。
——クールで無口、どこか影を背負いながらも鋭い眼光で敵を睨みつける男。
しかし、目の前にいる坂田銀時の姿は——
酒を片手にスルメをくちゃくちゃ噛みながら、西郷たちとくだらない話をしているおっさん。
フィーナはジュースをすすりながら、しみじみと呟く。
「先生は先生デス。」
カエデ 「えぇぇぇぇ……!!」
その絶望に近い表情を見ていた寝ていたツバキとミモリが、ようやく会話に加わる。
ツバキ 「……うぅん何の騒ぎ?」
ミモリ 「カエデちゃんが、先生と伝説のギャップに耐えられないみたいです。」
カエデ 「だ、だって……! あの人、普通に飲んだくれてるし……なんか、隣のオカマの人と楽しそうにしてるし……!」
シズコはため息をつきながら、銀時の方をちらりと見やる。
そこでは——顔を真っ赤にしてガハハと笑いまるで、長年の親友のように肩を叩き合う大人たち。
シズコ 「……まあ、伝説ってそんなもんよね。」
カエデ 「えぇぇぇ!! それで納得しちゃうの!?」
シズコは肩をすくめる。
「だって、伝説っていうのは大抵、誇張されるものでしょ? 実際の先生は……まぁ、あれでいいんじゃないですか。」
カエデ 「いや受け入れるの早すぎるでしょ!?」
ツバキ「カエデ……人を表面だけで判断しちゃダメ」
カエデ「ツバキ先輩?」
ツバキ「あの人は自分の芯をちゃんと持ってる。魂に誠実」
「“普段はダメ人間かもしれないけど〜やる時はやる人だって私は思うな〜」
「じゃ私は修行を続けるから〜」
カエデ 「いやいや、どこにそんな魅力を感じるの!? もっとこう、シュッとしてて、ビシッとしてて、キリッとしてる方が良くない!?」
シズコ 「そりゃあ、見た目はそういうのが理想かもしれないけどね。」
ミモリ 「でも、現実の先生は……」
——視線の先では、銀時がスルメをくちゃくちゃ噛みながら、目を細めて西郷の話に相槌を打っている。
ミモリ 「……うん、たぶん“これ”が先生なんでしょうね。」
フィーナは肩をすくめながら、ジュースをすすった。
——こうして、カエデの中で築き上げられていた「伝説の侍」のイメージは、無残にも崩れ去ったのだった。
しばらくして——
宴の喧騒も落ち着き、銀時たちはすっかり酒に酔い潰れて眠ってしまっていた。
シズコが苦笑しながら腕を組む。
「あらら……」
カエデも目の前の光景に呆れつつ、ため息をつく。
「寝ちゃったね……。」
テーブルの上には、転がる酒瓶と乱雑に散らばった食べ物の残骸。
周囲には、椅子にぐったりと寄りかかったまま眠る大人たちの姿。
フィーナはジュースを一口飲みながら、肩をすくめる。
「大人たちは頼りになりそうになさそうデスし……。」
ミモリも静かに頷いた。
「私たちで片付けておきますか?」
——しかし、その言葉に、にゃん天丸がゆっくりと手を上げた。
「労いの一杯」
にゃん天丸 「いえいえ、皆さんを労わろうと私は集めたのです。」
優雅に尾を揺らしながら、彼は静かに続ける。
「ここは私にお任せを……。」
シズコ 「しかし……」
にゃん天丸は静かに盃を差し出した。
「これでも飲んで休んでください。」
「……」
一瞬の沈黙。
だが、カエデは無邪気な笑顔を浮かべながら盃を受け取る。
「やったー! ジュースだ!!」
フィーナ 「出されたものは全て食さネバ。」
「委員長!」
カエデ 「ミモリ先輩も飲もうよ!」
シズコは一瞬だけ考えたが、周囲の雰囲気に流されるように、盃を持ち上げた。
「……じゃあ。」
——ゴクッ。
「沈黙の訪れ」
直後。
ズゥゥゥ……
彼女たちの視界がぼんやりと歪み始めた。
身体が急激に重くなり、まるで力が抜けていくような感覚が襲う。
シズコ 「え……?」
カエデ 「なんか……急に眠く……」
フィーナ 「あれ……これ……」
ミモリ 「……」
全員が、意識を奪われるように、次々とその場に崩れ落ちた。
——ドサッ。
彼女たちの静かな寝息が、宴の残響と混ざり合って響く。
にゃん天丸は、その光景を冷ややかな目で見下ろしていた。
「ククク……馬鹿な奴らめ。」
「闇に蠢く影」
「おい。」
その声に、暗闇から魑魅一座のメンバーたちが静かに姿を現す。
「ハッ。」
彼らは一斉に膝をつき、にゃん天丸の指示を待つ。
にゃん天丸は薄ら笑いを浮かべながら、静かに命令を下す。
「主要メンバーは抑え込んだ。今のうちに街に火をつけておけ。」
魑魅一座 「え?」
突如として動きを止めるメンバーたち。
彼らは一瞬だけ顔を見合わせ、困惑したようににゃん天丸を見つめた。
「どうした? 聞けないのか?」
彼の冷たい視線が突き刺さる。
「わ、分かりました!」
戸惑いながらも、魑魅一座のメンバーはすぐに散っていく。
——その影が夜闇に消え去ると同時に、にゃん天丸は不敵な笑みを浮かべた。
にゃん天丸 「そして、今から言う奴らは——
あのシャーレの先生を連れて、俺と共に来い。」
魑魅一座の一部のメンバーが、すぐさま動く。
「………ハッ!」
にゃん天丸の尾が、ゆっくりと揺れる。
彼の金色の瞳が、寝息を立てる銀時をじっと見つめる。
「ククク……残念だったな。お前らの計画もこれで終わりだ。」
——百鬼夜行の夜が、静かに狂気へと染まり始める。
夜の闇を裂くように、炎が街を喰らい始めた。
——ボウッ!
最初は、静かに燃え広がる赤い舌。
次第にそれは勢いを増し、まるで飢えた獣のように建物の軒先を舐め尽くしていく。
——パチパチ、パキンッ……!
木造の家々が悲鳴をあげるように軋み、割れ、崩れ落ちていく。
夜空に昇る黒煙は、まるで天を覆い隠そうとする黒龍のよう。
赤々と燃え盛る炎の中、影がゆらゆらと揺れ、人々の動きさえも歪ませていく。
「火事だぁ!! 誰か!!」
「水を! 水を持ってこい!!」
叫び声が夜の帳を切り裂く。
だが、その声さえも、狂乱の炎に掻き消されるかのように響くだけ。
燃え盛る火の粉の中、魑魅一座の者たちが影のようにうごめいていた。
彼らは手に松明を持ち、炎の舞を踊るようにして次々と建物へと火を放っていく。
——ボシュッ!
瞬く間に火は移り、まるで祭りの灯りのようにあちこちで燃え広がる。
だが、これは祭りの華ではない。
これは、ただの破壊。
無秩序な業火が、百鬼夜行の誇りと歴史を燃やし尽くしていく。
「絶望の赤」
赤と黒のコントラストが、街を地獄へと変えていく。
闇夜に映る炎の色は、どこか妖しく、それでいて冷たい。
焼け焦げる屋根瓦が弾け、飛び散り、空中でまるで赤い涙のように舞い落ちる。
煙に巻かれた者たちは、咳き込みながら逃げ惑う。
「あっちが崩れるぞ!!」
——ドォォォン!!
炎に耐えきれず倒壊する建物。
その音は、まるで百鬼夜行の悲鳴のよう。
祭りを彩るはずだった賑やかな提灯も、
今や狂った鬼火のように燃え上がり、ゆらめき、そして儚く消えていく。
百鬼夜行の街は今、鬼たちの宴ではなく、業火の地獄と化していた。
銀時「夢はいいもんだ。誰もが持つ権利がある」
「夢はいいもんだ。己の位置をいやでも教えてくれる」
「無謀な夢、馬鹿げた夢、大志を抱くのは結構な事だ。それに向かって努力すりゃ夢に手が届かなくても必ず己を前に進ませてくれる」
「だがなーー」
「夢はいいもんだが、己のために他人の夢を馬鹿にする権利なんて誰にもねぇ」
「夢を使って他人を道具みてぇに使う権利も誰にもねぇ!!」
次回 夢は掴もうが掴めまいが持つこと自体に意味がある
〜透魂〜第一回キャラクター人気投票
-
銀時
-
新八
-
神楽
-
沖田
-
土方
-
山崎
-
高杉
-
桂
-
定春
-
エリザベス
-
ホシノ
-
シロコ
-
ヒナ
-
アコ
-
ミカ
-
ナギサ
-
セイア
-
ユウカ
-
ノア
-
近藤