ある世界で、こう呼ばれた国がある。
【黄金の国、ジパング】
日出ずる国とも呼ばれた国で起きた悲劇は、まだ完全に決着を迎えてなかった。それによる災厄の芽が思わぬ場で芽吹いたとも。
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食い殺そうと迫る龍の頭を次々と回避するが風圧だけでも凶悪な真空波を生み出しているので、必要以上に注意しなければならなかった。
「くっ、かなりのパワーですね」
魔界にいる龍種すら及ばないすべきものだとしたシャトーは戦法を変えた。リミッターを一つ外して魔方を放つ。
「ヒャダルコ!」
中級だが、父譲りの魔法力なのでマヒャドを遥かに上回る冷気がやまたのおろちに向かう、周辺毎凍結させて、一旦退散する事にした。
『シャトー!』
「イオ!」
マァムが悲鳴を上げるように、一瞬で凍結を破ったおろちがシャトーを喰らおうとするが、虚を突いた作戦だった。口の中に入ったイオが頭を消し飛ばすが、一瞬で再生してしまう。
「早すぎ・・・・フバーハ!」
複数の頭から一斉に燃え盛る火炎が放たれるが、フバーハで遮断される。それから有利な位置を確保し合いながらヒャド系と火炎が交互に放たれる一進一退の攻防に突入した。
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「大したものじゃ、魔法力の桁が違うもので体力負けしとらん」
マァム達も客観的に目の当たりにしてみるとバーンを別系統にした者同士の戦いに映るが、それ以上に気になっていた事をひみこは述べ始めた。
「しかし、おかしいのう。あの娘は・・・・【天空人】か?」
「天空・・・・天界の人だと?」
「うむ、あの怪物は元が邪悪そのものな経緯で生まれたので【暗黒闘気】を始めとした【負】のエネルギーは決定打にならんどころか吸収されかねんし、近くにいたらそこらの修道女レベルでは属性が逆効果になって取り込まれかねんのだが、アバン流の【空】の技が使えるようになったくらいな【光の戦士】以上の聖なる属性持ちではないか、天空人どころではないかもしれん」
【光の戦士】
それは目にした者のかなりの人数がまさかと思っていた事だ。バーン娘であるに関わらずひみこが言うように【光】そのものの力と気で戦う戦士、それがシャトーへの感想。まだ知らないし無かった事にされていたが、鬼眼を目の当たりにしたクロコダインですらシャトーを邪悪と真逆な存在としてみていたのだ。だが、それよりマァム達は先程のひみこの発言の真相を聞き出せない事とシャトーの危機に意識を逸らされていた。
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「ヒャダルコ」
再度に撃ち込むが、おろちが今度は弾き返してしまう。再生する度に強靭な肉体に再生してしまっていると理解して、次を用意した。
「広い場でやりますか・・・・天地、あまねく精霊達よ・・・・【ベギラゴン】!」
名前こそ同じだが、ベギラゴンと言う名のライデインにすら見える魔法で空いた穴からシャトーはトベルーラで脱出した。ルーラは駄目だが、この程度なら何とかなるとしていたのだ。そして、地上に出たが倒壊する洞窟から火山付近に飛び出したおろちに待ち伏せを仕掛けた。
「バギクロス!」
おろちの胴体に巨大な真空の刃がクロスを描いて襲い掛かるが、腹部を両断迄は出来なかったのだが?
「今の・・・・よし!」
観戦しているポップ達が驚愕した。シャトーは剣を持っておろちの背後に回って突き刺したが貫通は出来ない、尾の一撃が迫るとしたがそのままライデインを落とした。ダイがバーンに仕掛けた戦法であるが、その隙にシャトーは再生がまだな腹部へ回り込んだ。
「告げる。汝の身を我が元へ!」
何に呼び掛けたかわからないが、腹部から光る物体がシャトーの手に渡る。
【草薙の剣】
ジパングの神器に数えられる剣には、各界の魔法使いの大半が失伝した魔法と同じだが絶対的な差異を持つ効果がこの剣にあるのだ。
「ヌガガ、ギザマああっ!」
立ち直ったおろちは、剣から出る光で耐久力を奪われてしまった。
【ルカナン】
防御力を半減させる呪文と同じ効果だが、この剣からのものはマホカンタどころか魔法を無力化させる衣すら役に立たないのだ。
「残念ですが、早目にケリを着けます!」
マァムとポップスは、既視感がしてシャトーの左手に注目した。暗黒闘気ではないが、手刀として構えて跳躍し、中央の首から胴体に真っ直ぐ振り下ろす技を。
「カラミティ・・・・エンド!」
巨体を真っ二つにした手刀は、大魔王が最強の剣と自負して竜魔人ダイ以外には無敵を誇った一撃。大魔王の娘に受け継がれていた技により、おろちは何故か燃え尽きてシャトーは元のマスへと戻る。
「しまった。ノヴァさんの剣まで駄目にしちゃいましたか、この剣をお詫びにするしかないですか・・・・」
草薙の剣を規格が合ったので鞘に納めたシャトーは観戦する者が唖然とするのもボロボロな衣服も気にせずすごろくを続けた。まだ終わりではないと理解している・・・・すごろくより?
【おろちとの決着が】
第一回戦は私作では一旦はだけど?な回。