「こんにちは。旅人の宿屋へようこそ」
宿屋のマスに止まったら本当に宿屋があったのだが、今までが今までだからとシャトーは割り切った。おろちとの戦いで服がボロボロだからマァムに泊まるように勧められたので普通に一泊しなければ出れない仕様のようで観戦する側は一旦退散してマルモの家で休むようにヒミコは勧めた。
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「と、言うワケで。一晩休ませて欲しいの」
「別に良いけど、五月蝿くしないでねの前にシャトーさんを見てなくて良いの?」
「一晩も部屋で泊まって寝てるのを見られているのはシャトーさんに悪いです」
「魔界の娘に寛容ね・・・・ギクってしてるけど。私は、格好だけじゃなくて賢者の修行を終えた事がある。多分、そこの本になっているのクラスは別として、並以上の力はある。敢えて聞くけど監視してなくて良いの?」
見抜かれていたのにマァム達は驚いた。やはり只者ではなかったとしたが、実際マルモは同門の者の為に身を引きさえしなければ違う世界での勇者パーティーの戦力となっていた実力がある。但し、絆というものを度外視した形であっただろうとして身を引いて正解だったとしている。
【実際にマルモは気付くのが遅過ぎたせいでやり直しの代償を支払ったのだ】
「えぇ、と。上手く言えないけど監視されてるようなのはいけないと思う、多分シャトーはそれを考えない娘じゃない」
「まあな、俺とマァムと、この場にいないのの三人であしらわれた時に思ったよ。頭の回転が速いから下手な事は出来ねえ」
「その前に、監視するようだと恐ろしい事になると思います。それに深入りすると危険な事が多いので」
メルルは冷や汗を流している。身内からしてもかえって不安になるレベルの言い方と能力の強さがあるのを察してマルモは一晩の休みを了承した。
【レオナに起きた事を解明したいし、ヒミコのな発言に深入り出来ない自分達には迂闊な事は出来ないのだ】
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(私は、運が良いのか悪いのかですね)
何故か出た食事の後に入浴を済ましてベッドに寝るシャトーは、送られて来た思念から見た光景がテランでマァム達に語ろうとしていた事にどう転ぶか判断が出来なかった。
メルルは本能で避けていた以上にヒミコがコントロールはしてくれていたから察せなかった事、違う世界で神通力と呼ばれる力を持ち、民からは神と崇められた存在でも人間の女である事は変わりがない。ある日、異国の恋をして子を授かった事により力が弱まってしまったのが起因の悲劇、どのみち難産となって命を失う運命だったであろうが、アバンの使途達には聞かせるのは都合が悪い。
「違うのう。打算ではなく、そなたの本質が理由。その本質とは愛じゃ」
【愛】
掛けられた事に含まれたのは大魔王の娘にあるまじきものだ。そもそも、自分はとした時に夢の中でヒミコに応えた。
「私は、力しかありません。どの種族にも言えますが、力無き正義は無力なのですよ。特に魔界では・・・・貴女で言えば、安産に終わった場合ですが。産後に魔界に落とされたら何を求めますか?」
「力じゃのう、戦う力は勿論。即座に脱出したいし、魔界で無事にいる為の知識や技術・・・・その前に無事に子を産む為のから魔界に飛ばされない為の防衛策、これが重要よ」
「はい、ではバーンやヴェルザー辺りに【女として】目を付けられたら?」
「諦めるしかないわ、メガンテでも使えるなら使うが・・・・その後はどうじゃ?」
「倒せなかったら、腹癒せに関係者は皆殺しにされかねない。それで良いのなら構わないが避けたいものは避けたい・・・・ならば、準備するしかない」
【準備】
「【治にして乱を忘れず】か・・・・結果的にベターな地上には皮肉だったわ」
マァム達と語ったが、皮肉な流れだったとした時には目が覚めた。朝食を取った後にチェックアウトをする為に店主の元に向かった。服装に関しては旅人用のローブを譲ってもらう事にしたが?
「おはようございます。ゆうべはおたのしみでしたね」
建前しか言わないから無理な流れであるが、それもやむ無しとして外に出た。昨日と同じ構図ですごろくが再開されたが、シャトーは分岐点に止まった。道が四つに分かれていたのだ。
『シャトー、途中で辞めても良いのよ?』
マァムから耐え兼ねた声が掛かった。ボロボロな衣服で歩き回る外見は年下女性等は見るに耐えないのだ。破邪の洞窟での自分を省みているのであろうがとした時にメルルから真っ直ぐに行くように声が掛かってゴールに着いて何やら音楽が響いて老人が景品として奨めた宝箱を開けた。
「おや、良い趣味ですね」
【水の羽衣】
「水の色が濃い類いだからか透け透けとやらには微妙に及ばぬか」
「けど、これは火炎等には有効ですね。おろちのような適当の戦いに気休めにはなりますか?」
「止しなさい、そもそも貴女はコレに頼るような子じゃないでしょ!」
そう言ってマァムはシャトーを連れて退散した。すごろくけんが無くなった以上は長居をする理由は無い。今やるべき事は寄り道ではないのだとしたが?
「マルモが、何故か羽衣をメルルの服を水色っぽいドレスみたいになるようにしてくれた。結構格好良いわね」
「じゃあ、旅の再開と行きますか」
新たな装備品を手に入れてマイペースに言ったシャトーだが、実はメルルをあれ以上にヒミコの近くにいさせるワケにはいかないとしていた。いずれ【感知】しては耐えられないからだ。
――――――。
「なんかよ、マルモもヒミコさんも中途半端に終わっちまったけど。妙に安心感あるな、危険な話題に移らなかったようなそうでないようなとかで」
ポップが敢えて言ったが、マァムは本当にそれで良かったのかとして井戸から上がったが?
「え、何。この辺り?」
「い、井戸が中にあった小屋じゃねえぞ。何か周りも見た事がねえ民族だよな、黒髪で白っぽい着物ばかりで・・・・周りは田畑みたいのがやたら多い。人工はテランより多いか、メルル・・・・どうした?」
「わ、わかりません。この辺りに何故か妖気のようで違うものが・・・・」
「とにかく情報欲しいですが、何やら私達は井戸から出てきたのに周りに気にされてませんねえ?」
『えーん、ぼくの大好きなやよいお姉ちゃんが生け贄にされちゃったよお!』
子供が泣きながら聞き捨てならない事を叫んだのでマァムが事情を聞きに行ったが、まるで聞こえてない。肩に手を掛けようとしたがすり抜けてしまう、周りは今の【ジパング】を救うにはそれしかないと子供を宥めているとしていたのでシャトーは最悪の予感が過った。何故か来てしまった場でシャトーとアバンの使途達にとって未知の展開が始まってしまった。
ポップの言うように中途半端で終われはしなかった。