ドラゴンクエスト 継承者の冒険   作:くまたいよう

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 テラン編、マァムが?な回。


マァムの認識

「では、この邪気を静めましょうか。マァム、貴女に約束します・・・・【毒と薬は紙一重】とでもすべき形にしか使いませんと、破りそうなら聞いたとこのポップさんにしたように横っ面をひっぱたいて構いませんよ」

 

 シャトーはサークレットを取って鬼眼を開いた。設置されたものからの邪気が急速に沈静化をした。

 

「こ、コレは・・・・シャトーさんの鬼眼から出る圧力に邪気が萎縮している?」

 

「はい、簡単に言えば。この小さいものは聖なる力に反応する呪いが無尽蔵に出るもの。先ずは呪いより強い暗黒の力とやらで流れを特定させる。そして中心部を絶つ」

 

 シャトーは草薙の剣を右手に持ち、刃を左手首に当てた。そのまま切るような危うさだったが光の闘気が集中しているとした。

 

「・・・・シャナク!」

 

 その呪文を三人は知っていた。呪いを解く為の呪文だが実際に見た事は無い。それを剣に纏わせたまま繰り出したのはポップ達が良く知る剣技に限り無く近い。

 

「不撓不屈の型(ふとうふくつのかた)!」

 

 突き出した剣から物理的な力はそれ程ではないが一直線に光が走った。まるで【アバン流の空の技】で、それが呪いを霧散させたと理解して特にマァムは目を丸くした。

 

「光の戦士そのものな技ね。貴女はアバン先生流の技も使えるかも」

 

「いえ、これは光の戦士としては落第点です。シャナクを~~~で。おや・・・・~の~~の力、嗚呼すいません。枷がやはり効いてますが、内容はわかるでしょう?」

 

 シャトーの言う内容はわかる。

 

【魔法剣と竜の騎士】

 

 魔法剣は竜の騎士特有の力だが、使い方が違う。経験の種類がダイやバランとは明らかに違うのだろうとして歩き出したシャトーの後を追うが、そこは不思議な空間だった。十数年は放ったらかしなハズが朽ち果てたりする風でも無い。ポップやメルルからしたら以前にダイが記憶喪失になった時に使った場所みたいだとして中に入るが、時が止まったようで安らかな空間だった。

 

「これは、聖なる力の結界?」

 

「バランが何かしたようです。マァム、お手数ですが外に出て中を除いて見て下さい、魔法や占い主体ではない貴女が最適です」

 

 言われたようにしたマァムは中が無人に見えた。入ってみるとシャトー達がいるのにとしていたが、これはバランが何かの認識阻害結界を張っていて未だに生きているとシャトーは仮定した。竜の騎士としては知る限り正攻法主体であるバランだが天界の力を借りたとされるヴェルザーとの戦いでこの程度の技術や知識を使えはしても自然だと。そして、シャトーは次の話題を振る。

 

「流れからして、ここが勇者ダイが生まれた場ですか」

 

「それについての話も聞くけど。シャトー、貴女が【アルキードが消えた瞬間】を見て来た事についてと、何故この場で話すのかから聞かせて欲しいわ」

 

「わかりました。テーブルを使わせて貰いましょう、それと飲み物を用意しますね、少し長くなるので」

 

 そう言ってメルルが手を貸しながらベンガーナで購入したハーブティーを出した。程好い風味で一息着いた後にシャトーは話した。

 

【アルキードが沈んだ辺りの怨念の漂う場から詳細は明かせないが過去の世界にジパングと似た経緯で行った事】

 

「たっ、大半はヒュンケルがラーハルトから聞いた話通りで・・・・問題はその後だな。何故バランがラーハルトに話してないかか、ラーハルトがそこからは話さなかったかは置いといて、謎の落雷とバランの紋章閃を跳ね返したりしたもの、城の中に何があったってんだ?」

 

【ポップ達は、あのバランが『こんなものまでぇぇ!』と叫んで怒りを現すものを真っ先に聞かせて欲しいとしたのだ】

 

「結論から言います。アルキードは天界の怒りを買いました。父が地上を消し飛ばそうとしているのに静観していたのは父が神以上だから勝てないからだけではなく、地上を消して欲しいと思っていたからです」

 

 衝撃を受けるマァム達に理由を話すべく、魔力で新旧の世界地図を映像で出すが、アルキードがある部分と無くなっている部分をわかりやすく拡大した。

 

「この欠けた部分がアルキードです。バランが例えばドルオーラを使って消し飛ばしたとして他への影響が少な過ぎますね。ハッキリ言えばアルキードの城や街はバランが消し飛ばして、他の陸地は【無かった状態】にされているのですよ。住民は無間地獄にいますが」

 

「な、無かった状態・・・・つまり、この消えた部分が地図にあるように元々海だった事にされていると?」

 

「はい、不干渉だった天界の上役辺りがそうしたようです。そして、私が地上に来た目的も天界は恐らく察しています」

 

 天界、魔界、地上を遮る大結界を張るとしたシャトーの案は数日前に聞いたばかりだ。つまり、地上には天界からしたら地上毎でも消して欲しいものがある。アルキードはそれを復活させたり研究していたと話を進めた。

 

「そ、その一つが。貴女が霧散させた結界でバランが逃げ出せないようにしたものなの?」

 

「いえ、アレは許容範囲のものです。恐らく精々が魔王時代のハドラーが使ってたものを回収して有効利用したとかなもの・・・・パプニカのテムジン達がハドラーが使ってた魔物やキラーマシーンを使ってレオナ姫をデルムリン島で暗殺しようとしたように。感じたものから計算した限りではルーラを使って逃げ出せるでしょうけど、バラン以外には恐ろしい負荷が出ます。まして赤ん坊のダイがいては脱出は無理です。後は力技だけど人間を殺さないようにするのは困難ですね。バランとソアラ姫も【駆け落ち】で後ろめたかった部分含めて、アバン先生とフローラ王女のような事が頭の片隅に無かったワケじゃないとかでしょうね」

 

 最後は正にバラン達のアンチテーゼとなる要因なので確かにとした。後で調べたりした事だったが、アバンとフローラは若い頃から想い合ってはいたが、フローラは先生となる道を決めたアバンを国と立場を捨ててまで追うような気質ではなかった。仮に子供でもとしたが、それは振り払うしかない、そもそもアバンの使途達はヒュンケルに重大な事を伝えてなかった失敗を除き恩恵だけを受けた側なので立ち回りに慎重さを求められている。

 

「詳細は調べるしかないですが、覚悟をして下さい。天界が絡むからに、ある意味で父が復活した方がまだマシですよ、ルーラ使えなくなってたり、すごろくやヒミコさんで苦労したような事態どこではないかもしれません」

 

「そ、そうね。レオナには悪いけどシャトーが来てくれて良かったかも」

 

 マァムの危険と取れる発言はポップとメルルは否定出来なかった。元々アルキード絡みは近々に一悶着ある予感はしていたのだ。レオナが声を奪われた事はシャトーが来た関連にも原因があるとするべきでも今の地上はシャトーと手を組めた事が希望になるかもしれない。アバンがああなった以上はとした時。

 

「ま、待てマァムよ。その考えはだな?」

 

「な、何よ・・・・」

 

 ポップがそう言った時に外から近付く気配があった。マァムが外を見ると、見覚えがある旗を掲げた一団が迫って来た。

 

「あ、アレって確かベンガーナの旗じゃない」

 

「いえ、待って下さい。アレは確か二十年近くは前の型です」

 

 メルルの言う通りだと知識はある。様子を見るべくマァムが表に出たが、容姿の特長を知っていたのか隊長らしき男が美麗字句で出迎えたが?

 

「此方に地上を蹂躙した【魔王軍の残党、しかもバーンの娘】が潜伏していると情報があり、参上した次第であります!」

 

 マァムは先程のポップが言おうとした事を理解した。何故シャトー=バーンの娘の事を知ったかはさておき、今対面しているような者のような人間がいきなり現れては良い流れにはならない。

 

【最近の自分はシャトーを仲間として受け入れ過ぎてマトリフの忠告のように数日前には考えていたハズな事からの発想が抜けていたのだと気付いた】

 

 ダイがバーンを倒して以来、マァムはシャトーに言われたように平常時には頼りないしアルビナスに言われたところの虫酸の走る良い子ちゃんの欠点を克服しきれない【人生のツケ】が回って来たのだ。




 マァム、アルビナスに言われたような事からの試練開始な回。
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