ドラゴンクエスト 継承者の冒険   作:くまたいよう

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 今回、シャトーの秘密の一旦回。



シャトーの事情

 シャトーにより、ポップ達があしらわれた翌朝。

 

 目覚めたポップ達と改めて対話するとした事にしたシャトーだが、昨日は短気で短慮に過ぎたとしている。魔界育ちならではな思考から抜け出せてないお詫びにある事を進めていた。手伝うメルルを除き、対話に使ったテーブルで待つメンバーは異様とすべき光景を目の当たりにしていた。

 

 ジュー~~っ。

 

 蓋を被せて蒸し焼きの状態にしたフライパンから良い音が鳴っている。蓋を取ると、中身が程よく仕上がっていた。

 

「目玉焼きと言うんでしたっけ、これの火加減は恐るべき奥深さですよ」

 

 見た目はレオナ姫、強さは技能派のバーンとすべき存在が朝日が差し始めた中で手際よく朝ごはんの準備をしているのだ。

 

 先に作った物をメルルが皿に盛っている間に作った目玉焼きを乗せてメインの完成とした。人数分用意されたのは?

 

 

【目玉焼きハンバーグ定食】

 

 

 白米のご飯にキノコ類の味噌汁とキャベツ主体のサラダが添えられて、森にひっそりと立つ場にある食材からしたら抜かりない編成、警戒すべきものが感じられない。寧ろ食欲をそそる輝きが出ている。

 

「朝にしっかり食べるのは身体に良いと聞いて用意したのです・・・・ハンバーグの添え物が足りないのは申し訳なかったですが・・・・」

 

「い、いえ。頂きます・・・・っ!?」

 

 マァムが最初に口にしたが、ハンバーグは肉の味も良いが細かい薬味や根菜類が混ぜられているせいか、非常に口当たりも後口も良い・・・・他の料理の塩梅もアバンにすらヒケを取らない見事さ。ロン・ベルクも素直に賛辞した。

 

「いやはや、魔界にいたとは思えんくらい地上の食材を知り尽くした味だな。多少両腕が効くようになった時期に来てくれて良かったよ」

 

「ま、負けた・・・・」

 

「き、気にすんなメルル・・・・」

 

 ポップが何やら言い淀んでいるが、ノヴァも深入りは避けた。やはり戦い以外では上手く立ち回れないのだとして。

 

 

 そして、余分に炊いたご飯すら綺麗に無くなり、片付けを終えて話の続きを開始した。

 

 

 話題はバーン派が何かする心配は薄いとした辺りからだ。

 

 魔界の勢力で地上に迄手を伸ばそうとしたのは、魔界を二分していた大魔王バーンと冥竜王ヴェルザー。

 

 ヴェルザーに関してはバランが戦って倒した話を聞いていたが、ダイが行方不明になった元凶として居合わせた者全てが忘れられない名前となっている。

 

「バーン派残党が決め手に欠けながらも独自に何かの動きをする可能性も僅かにありますが、問題はヴェルザー派の残党もいますし、それより厄介なのは勢力が【もう一つあります】・・・・昔、父とチェスをしていたらしい御方かもとしか知りませんが、確かにありますよ」

 

 戦慄せざるを得ない、バーン派やヴェルザー派をどうにかしても、無傷かもしれない勢力がもう一つあるのでは、例えば再戦を挑んでシャトーをどうにかしても逆効果になるかもしれない。例えば、代償としてポップのように地上に残る者の中で最大の攻撃力を持つ存在を倒されてはダイが不在の今は益々その勢力が動くキッカケになりかねない、どうすれば良いのか?となる。

 

「だが、話は戻るが天界や神が出向く可能性がある。ルーラ使えなくなって来た影響が向こうの仕業の可能性は大いにある。流石に残党や新たな勢力に地上が消されては三界のバランスが崩れて天界が攻め込まれ兼ねないからな」

 

「えぇ、そもそも父はヴェルザーが倒された後に天界が介入して封印しただけでなく、その関連に四苦八苦しているらしいと迄調べられたに加えて、本来なら敵対していたハズの竜の騎士バランを味方に引き入れて真っ先に地上の勇者アバン抹殺を成功させた事により地上侵攻の障害が消えたから勝利を確信してたようなものですからね、ですがアバンの使徒達の活躍・・・・特に一番最後のダイが実はバランの息子だったりアバンが生きていたり後になって出て来た関連で負けましたが」

 

 簡略化した言い方だが、冷静に考えればバーンが自分の本来の肉体を使う以前迄に戯れが目立つ程に余裕を崩さないでいた理由は大いにある。地上側もギリギリ迄に知らなかった存在による奇跡が無ければしてやられて地上を消されていたと、奇跡頼みでない形に勝ててたとは言えないのだ。

 

「それに、簡単に言えば魔界からしたら静観を決める方が安全です・・・・~~~~~~~から」

 

「な、何よ今の・・・・メルル?」

 

 未知の感覚、メルルが青ざめている間にシャトーは今度は紙に書いているが、書き始めた段階で火が着いていた。ノヴァが紙を取りヒャドを放つが、かき消されて紙は燃えてしまった。

 

「ま、魔法力の火じゃないし・・・・話に聞いたハドラーのメラや魔炎気とも違う!」

 

「これが私に掛けられている【枷】ですよ、私の出自や秘密に関わる内容で【バーンの娘】寄りじゃない故な部分を言ったりするとさっきみたいになるし、紙に書いたりでもこうなってしまうのです。これのせいで、不用意にレオナ姫=地上の指導者クラスに面と向き合えないのが私の事情です。メルルさんには真実とわかりますね?」

 

「は、はい・・・・」

 

「そんなワケで、私にはバーンの娘であるとか異界が何かしようとする系統くらいしか伝えられませんけど、今までの時間で一番有益かもしれない提案を伝えるのは可能と判断したから言いますね、私は魔界と天界に地上を遮る事が可能かもしれないんです」

 

「な、何だって?」

 

「やり方は簡単ですよ、地上そのものに各界の侵入を拒む規模な結界を張ります」

 

「そ、そんな事・・・・やれんのか?例えば・・・・ミナカトールを世界規模でやりでもしないと【ビンゴ】・・・・え?」

 

「あるじゃないですか、ポップさんがロモスで

マホカトールやった時に魔法石の欠片を使いましたね?」

 

 ポップは話題に出た戦いを思い出した。ザボエラによってブラスにダイを襲わせる策を実行された時、ポップは当時は敵であったクロコダインの目を欺いてマジカルブースターの魔法石の破片を使い、マホカトールを成功させた。それを世界規模で?とした時に冷や汗を流した。

 

「そうです。ポップさん、貴方がやった事のスケールアップ版として、地上にある黒の核晶を爆弾ではなく、魔力が籠る魔法石代わりにして魔界や天界の侵入を防ぎ得る大結界を張る事により戦いを防ぐ、黒の核晶のエネルギーは全部空になるから誘爆の心配すら無くなります。勿論、核晶のエネルギーを地上に害の無い形に使いながらね、魔界でそれなりな立場な私から地上への提案としてレオナ姫に伝えておいて欲しいのです」

 

 悪魔の誘い、神からの恩恵。言い表せないスケールで示されたシャトーからの案だった。これにはその場の誰もが即座に言葉すら出せずにいた。

 

 

 

 ---------。

 

 

 

 そして?

 

 

「大魔王バーンの娘・・・・いえ、それと同時に」

 

 ここは、天界・・・・神の残した力の影響が強い場の一つ。そこには地上に最も縁がある存在が静かに身を休めていた。

 

【聖母竜マザードラゴン】

 

 以前にダイに語ったように、余命幾ばくも無い身であり、意識を保つのみで命が消えるのを防いでいる身、地上からシャトーの力を感じて彼女の正体に気付き始めていた。

 

(バーンの血と肉が半分、もう半分を解き明かした側が勝者となる・・・・誰か、彼女をあの場所に・・・・そして、目覚めては・・・・目覚めてはなりませんよ・・・・【 ~~  】)

 

 マザードラゴンの祈りが響くが、それはどう動くか見透せなかった。

 

 

 

 

 -------。

 

 

 

 

 そして、ポップ達が乗って来た気球でパプニカに帰ると決めた時。

 

「私を信じろとは言いません、ですが語った事は伝えて下さい」

 

「わ、わかった・・・・色々あったが、変な事にならないよう祈るぜ」

 

「同感です。私も地上を満喫したい気分ありますので」

 

 未知数故の結論だが、シャトーの秘密を知れないのでは違う手を考えるしかない、何よりまだ早い気がするのだとして、ポップは帰路に着こうとしてドアを開けた時。

 

 

【人生のツケが回って来た】

 

 

「お、親父・・・・」

 

 ポップの父が仁王立ちしていた。最近は普通の友人としてロン・ベルクとの付き合いが増えているので可能性はあったのだ。

 

「ポップ・・・・久し振りね」

 

 後方には母であるスティーヌもいたが、今回は以前とは違う点がある。ジャンクが行動に移してしまうのをわかっていながら止められずにいた点・・・・気付いたらポップはジャンクに抱え上げられていた。以前にマァムとメルルが見たように。

 

「事情は知ってるが・・・・近くに来ても自分から顔も見せようともしなかったのは顔を見てわかる。この不義理・・・・どう弁明するつもりだ!相も変わらずなバカ息子がああっ!」

 

「うんぎゃあああっ!」

 

 ドぉぉおオオオオんっ!

 

 そのまま地に投げ落として轟音と悲鳴が響いた。その後のテレ隠しであれと言わんばかりな惨劇にシャトーは人間の親とはこれ程に強く畏怖するべき存在なのかと大いに誤解をした。




 シャトー視点の強さランキング。


 やる気に欠けるポップ達<修行中ヒムとクロコダイン<<<ジャンク。

 
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