ウルトラマンガイア&ティガ-光を紡ぐもの-THE SHINING ODYSSEY 作:星乃 望夢
風邪をひいた上に、親戚のお葬式も重なったダブルパンチでしばらく筆を取る時間の確保が出来ませんで間が空いてしまいました。
さらに後編としてますがまだ終わりません。
30超えたら涙脆くなったのか、ティガ&ダイナを観ていたらもう一度立ってとススム君がティガの人形に語りかけて光となり始めるところから毎回涙が溢れます。
音楽も相まって泣けるんですよねあそこは。
はじめて観たウルトラマンはガイアでした。
そしてある日の夕方に、ティガ&ダイナがテレビで放送されて、それを録画したらティガ&ダイナのメイキング映像も放送されて、ウルトラマンはこうやって作られているのかと、子供ながらに大興奮していました。
その御蔭でティガとダイナを観て、そしてティガ・ダイナ&ウルトラマンガイア、ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEYと、平成三部作に無事に脳を焼き尽くされてしまった私は、とても幸せな世代に産まれたのだと思います。
遊園地のウルトラマンのショーを見に行って、握手会の時にガタイの良かった私の父親が大好きなガイアから、良い身体をしてるお父さんですねと言われたのは一生の思い出です。
だからウルトラ8兄弟で久し振りにダイゴとアスカと我夢が出て来てくれた事が嬉しくて嬉しくて、またティガとダイナとガイアが見られた事がとても嬉しかったです。
ほとんど平成三部作やコスモス、そしてトリガーやデッカー、メビウスからウルトラ兄弟をちょこっとくらいしか知らないにわかですけど、それでもウルトラマンが大好きな想いを込めながら今回のウルトラ8兄弟編を書いていたりします。
どうにもこうにも、どうにもならないそんな時、マズくてヤバくてピンチの連続の時、ウルトラマンが来てくれる。
あの赤い靴の女の子が、この世界が「危ない」時とかというセリフではなく「ピンチ」の時、というセリフなのはガイアの歌詞に掛かっているのではないかと勝手に思っていたりしています。
長い前置きでしたが、ウルトラ8兄弟編はあと次回の1話程度お付き合いくださいませ。
「……ここは…」
眼が覚めたら、知らない天井だった。
「俺は……うっ、っぅぅぅ…」
身体を起こそうとして、身体のあちこちが痛みを訴えてくる。
「夢じゃない。俺は、ティガになったんだ…」
ウルトラマンとなって戦う。
それが何れ程大変な事なのかを身を以て体験した。
街中では周りの被害を気にしなければならない。
ただ怪獣と戦うだけではない事を理解した。
そして、今の自分はウルトラマンとなったところで、大して役に立たないことも。
「……それに」
俺の見間違いでなければ、現れる筈のないウルトラマン──アグルが現れた。
V2ではなくV1の姿だったのが気になる。
そもそもこの世界を描いたウルトラ8兄弟に藤宮は居ても、アグルは現れない。
そして、この世界で別世界の記憶を取り戻した我夢が変身するガイアはV2だった。
この世界の藤宮が記憶を取り戻して変身したのなら、アグルもV2となる筈だ。
現れる筈のないゴルザとアグル。
何が何だか分からない。
「眼が覚めたか」
「…藤宮……」
俺に声を掛けてきたのは藤宮だった。
それも今の俺が知る子供の博也ではなく、テレビで良く見た、あの藤宮だった。
「…助けてくれて、ありがとう」
「別に、お前を助けたわけじゃない」
どうしよう、会話が続かないぞ。
俺の知ってる博也ならこっちに興味を持っていてくれるから会話も続く。
ただ、目の前の藤宮からはそうした雰囲気を感じられない。
まるで、我夢と戦っていた頃の藤宮の様な感じを抱かせる。
「お前の力は、世界に闇を齎す」
「え?」
藤宮が言った言葉を、一瞬理解出来なかった。
「それは闇の力を持ったウルトラマンだ。その闇は世界を滅ぼす。その力を手放せ。そして、この世界でひとりの人間として生きればいい」
藤宮の言葉はまるで、ティガダークと、そして「闇」について知っている様な口振りだ。
ティガとダイナのネオフロンティアスペースと、ガイアの世界は別々に独立している世界だ。
だから藤宮が闇の力について知っている筈がない。
「確かにこの力は、闇の巨人の力だ。でも、手放す事は出来ない。この力を、正しく使える人間に届けるのが俺の役目だから」
「ウルトラマンとなって戦ったお前が、その力を手放せるのか?」
「俺は、ただ代わりに戦っただけだ。ティガは『光』なんだ。それは、誰の中にも在る。この俺にも、藤宮にも。ティガは人の光、ダイナは希望の光、そしてガイアとアグルは地球の大地と海の光。『光』が在れば、ウルトラマンは応えてくれる」
そう言いながら、俺は服の懐からブラックスパークレンスを取り出す。
光は、いつもそこにある。
立ち上がった俺は、藤宮の横を通り過ぎる。
「何処へ行くつもりだ」
その藤宮の声に、俺は立ち止まる。
「俺には、何も出来なかった。でも、出来ることは、まだあるかもしれない。まだ試合は終わっちゃいない。だから勝手に、俺ひとりがマウンドから降りるわけにはいかないんだ」
メビウスはブロンズ像に変えられてしまった。
そして怪獣もまた現れる。
その時、戦えるウルトラマンは──。
「この世界を救う。そこにお前のメリットは無い。何故戦う」
「そこに、頑張っている人が居るから。頑張って、踏ん張って、それでもどうにもならない時がある。そんな時、ウルトラマンは応えてくれる。ウルトラマンは光なんだ。だから」
「「闇」を齎す力で、ヒーローになるつもりか?」
「たとえ闇の力であったとしても、俺は信じてる。人は、自分自身で『光』になれるんだって」
そう言って俺は、藤宮に背を向けてその場をあとにした。
俺が居たビルの外は雨が降っていた。
ダイゴが何処に居るか探すのなら、メビウスのもとへ行くしかない。
土地勘の無い俺が探し回っても擦れ違うだろう。
いや、一か所だけ、先回り出来る場所がある。
横浜スタジアム。
そこでダイゴはアスカと話をする。
アスカも、違う世界ではウルトラマンである事を。
我夢にも、同じ話をする。
でも、アスカも我夢も、ダイゴの話を信じる事はなかった。
当たり前だ。
彼らにとって、ウルトラマンは特撮の中の存在なのだから。
でも、現実に怪獣は現れて、ウルトラマンも現れた。
そのウルトラマンも──メビウスはブロンズ像に変えられて、人の心に絶望が渦巻いている。
ティガダークへと変身した俺も、ゴルザを相手に成す術はなかった。
アグルが──藤宮が助けてくれなかったら、ゴルザに敗けていた。
やっぱり俺には、ウルトラマンになったところで、どうにかする事は出来なかった。
再び怪獣は現れる。
それでも、ウルトラマンが居なくても、諦めずに、頑張る人達は大勢居る。
人の光は、希望は、決して簡単には消えない。
絶望が心に渦巻いても、人は、希望を忘れなければ光になれる。
だから俺も、出来ることをする。
「っ、うぐっっっ」
ただ、そう勇んでも、この身体の痛みは正直挫けそうにもなる。
爆風で吹き飛ばされた後、ゴルザと戦いながらゴルザの光線や自衛隊の戦闘機のミサイルの盾に使われたりと、ダメージは重い。
こんなに、辛くても、彼らは、ウルトラマンは、ダイゴやアスカ、我夢と藤宮は戦い続けた。
ウルトラマンであることに苦悩しながら、それでも戦えたのは、守るべきものが、彼らにはあったからだ。
やっぱり、本当のヒーローは凄い。
「キミ、そこで何をしてるの?」
痛みで蹲っていると、声を掛けられた。
女性の声だった。
「イルマ……隊長…?」
「え?」
蹲る俺を、屈んで心配そうに見てくるのは、イルマ・メグミ隊長──GUTSの隊長だった。
いや、ダイゴたちと同じ様に、この世界のイルマ隊長なのだろう。
現に、イルマ隊長と呼んでも、俺のGUTS隊員服を見ても反応は芳しくない。
「すみません、人違いでした。知っている人と、似ていたものですから」
「そうなの。…それで、あなたのお父さんやお母さんは近くに居ないの? 蹲っていたし、どこか具合でも悪いの?」
小学校を卒業したばかりで、さらには身長が低い自分は、イルマ隊長から見ればまだ小学生の子供だろう。
「両親は、今は、近くには居ません。それに俺は…、っ、っっぅ」
両親はこの世界には居ない事を近くには居ないという事にして、立ち上がろうとしたら身体に痛みが突き抜けて片膝を着いてしまう。
「ケガをしているのね。一先ず病院へ行きましょう」
「あ、や、保険証を持っていないので、病院は……。お金も、それ程は持っていませんので…」
なんというか、めちゃくちゃ恥ずかしい事を口にしている気分だった。
いや、保険証は持っているけれどもこちらの世界では使えない。
お金は使えても、保険証無しでの医療費を払えるかがわからない。
となれば、病院へ行くことは出来ない。
ぐぅぅぅぅ…。
さらにお腹まで空腹で鳴ってしまって、顔から火が噴けそうだった。
「どうやら、訳ありのようね。なら、ウチにいらっしゃい。病院程までは行かなくても、手当くらいは出来るわ」
「あ、あの…っ」
片膝を着いていた俺は、イルマ隊長に両腕で横抱きに抱え上げられてしまう。
「お、重いですから、降ろしてっ」
「大丈夫よ。アナタは軽いし、コレでも女優は身体が資本なの。他の普通の女性よりは鍛えているから、遠慮なんて要らないわ」
そう言われながら、俺はイルマ隊長にお姫様抱っこされながら運ばれてしまった。
それなりにお高そうなマンションの一室に連れ込まれた俺は、ケガの治療をする為に当然、服を脱がなければならなかった。
GUTS隊員服の前を開ければ、ブラックスパークレンスがそこにある。
コトリと、座らされたソファの前にあるテーブルの上にブラックスパークレンスを置く。
イルマ隊長はブラックスパークレンスを見ても何も言わなかった。
シャツが擦れるだけでも身体のあちこちが痛かった。
「身体の至る所に痣が出来てるわね。内出血、打撲の痕と、この赤いのはやけどね。胸や背中が特に酷いわ。こんなケガで出歩こうなんて以ての外よ」
そう言われながら、俺はイルマ隊長の手当を黙って受けた。
湿布を貼ったり、火傷には馬の油を塗ったりしたあとにガーゼと包帯を巻かれた。
「応急手当は、これくらいしか出来ないわね。あとは傷が治るまで、安静にしてなさい」
「はい。ありがとうございます」
俺はイルマ隊長に礼を言う。
「アレが気になる?」
「あ、はい。いえ、すみません、女性の部屋をジロジロ見るなんていけませんよね」
「構わないわ。アナタも男の子なんだもの」
そう言って、イルマ隊長はリビングの、テレビが置いてある台に飾ってある、俺が視線を向けていた初代ウルトラマンのソフビを持ってきてくれた。
「私がまだ、アタナくらいの頃。テレビでウルトラマンは始まった。娯楽も少なかったから、学校の男子はウルトラマンにハマったわ。女子も観ている子は多かった。クラスではウルトラマンの話題が占めていたわ。私も、ウルトラマンを観ていた。その頃、この人形を買って貰ったの」
イルマ隊長はそう言って、経年劣化で色が所々剥げてしまったウルトラマンのソフビを手渡してくれた。
「あの頃、子供たちは──私達は、ウルトラマンを信じていた。本当に怪獣が現れて、そして、ウルトラマンは来てくれた。きっと、ウルトラマンを信じる子供たちがまだ居るのかもしれない。もう、20年はウルトラマンはテレビで放送されていないけれど、親から子へ、そしてそのまた子へと、ウルトラマンは語り継がれているのかもしれない。そして、あの頃の、私達がまだ、ウルトラマンを心の何処かで信じていたから、ウルトラマンは来てくれたのかもしれない」
「──ウルトラマンは、『光』なんです」
「光…?」
俺の言葉に首を傾げるイルマ隊長に、俺はイルマ隊長がアスカへと伝えた言葉を、彼女へと伝えた。
「ウルトラマンは、光であり、他の光を輝かせる力を持っている。光は、誰の中にも在る。俺の中にも、そして、アナタの中にも。人が、希望を、光を、信じ続ければ、ウルトラマンは応えてくれる。人は、自分自身で光になれるんです」
そう言いながら、俺はテーブルの上に置いたブラックスパークレンスへと視線を向ける。
「……今はまだ、嵐の前の静けさの様に事は凪いでいるけれど。あのヒッポリト星人の言葉が本当なら、彼は人類を滅ぼしにやって来る。ウルトラマンが銅像に変えられてしまった今、私達人類に出来ることは、そう多くないでしょうね」
「それでも、希望を信じる事は出来ます。ウルトラマンが居なくても、俺達が諦めちゃダメです。人間が頑張らないと、ウルトラマンに頼り切るだけじゃダメなんです。どんな絶望の中でも、決して諦めちゃダメなんです」
クイーンモネラに捕らえられ、光を失ったダイナ。
でも、スーパーGUTSの皆や、イルマ隊長は諦めなかった。
そして、最後まで諦めなければ、人は光になれる。
だからこそ今の俺は、諦めるという事を決してしない。
一度、光となれたから、だから最後まで諦めたりはしない。
人の心に光がある限り、ウルトラマンは──ティガは応えてくれる。
熱くて、頑張れて、そして感動する。
ティガ&ダイナは、そんな最高のウルトラ映画だ。
頑張って、踏ん張って、マズくてヤバくて、ピンチの連続に、どうにもこうにも、どうにもならないそんな時、ウルトラマンは来てくれる。
「っ、地震?」
「来た……!」
地面が揺れる。
それは一見して地震だが、それが人類滅亡の始まりなのを俺は知っている。
ベランダから外を見れば、2体の怪獣──キングシルバゴンとキングゴルドラスが現れた。
キングシバルゴンが火炎弾を吐き、キングゴルドラスが雷撃を放って、街を破壊していく。
「俺、行きます。何も出来ないかもしれないけど。だけど…」
「……そう。アナタも、ウルトラマンなのね」
ブラックスパークレンスを握り締めて、俺はベランダへと出る。
隣りに居るイルマ隊長が、俺へと声を掛けてくる。
その言葉に、俺は静かに頷いた。
「……っ、え?」
ブラックスパークレンスを掲げても、何も変化は起こらなかった。
「どうして、なんでっ」
もう一度ブラックスパークレンスを掲げても、何も起こらない。
「……あのケガよ。今は戦うなと、ウルトラマンが言っているのかもしれない」
「でも、今戦わないと街が!」
「ウルトラマンになれなくても、出来ることはあるはずよ。ウルトラマンが居なくても、人間が頑張る。さっきアナタが言った言葉よ」
そう言って、イルマ隊長は部屋の中に引っ込むと、冷蔵庫を開けて、中から食材を引っ張り出した。
「アナタ、包丁は使える?」
「使えますけど。な、何をするんです?」
「腹が減っては戦はできぬ。戦ってお腹が空いているんでしょ? だから先ずは、食事にしましょう」
「こんな時に、ご飯を食べるなんて」
「こんな時だからこそ、一つ一つ必要な事をするべきよ。今はアナタのお腹を満たすこと。それがアナタのやるべき事よ」
そう言われてしまうと何も言えない。
街が怪獣に襲われて壊されているのに、食事を作っていても良いのか。
こんな事をしていて良いのかという良心の叱咤を感じる。
ただ、ウルトラマンになれない自分が行ったところで、出来ることはそう多くはない。
GUTSハイパーで怪獣の動きを引き付けることは出来ても、倒すことは出来ない。
イルマ隊長とキッチンに並んで作るのはサンドイッチだった。
レタスやトマト、ピクルスを切ったり、ツナマヨを作ったり、目玉焼きを焼いたりしてトースターで焼いた食パンに挟んで、包丁で切って行く。
「さ、食べましょうか」
「……いただきます」
サクッと音を鳴らして、俺はサンドイッチを食べて行く。
急がずに、よく噛んで、味わうように。
『皆さん、災害情報の時間ですが…。少しだけ、私の言葉を聞いてください』
イルマ隊長が電源を入れたラジオから聞こえてくる声。
それが誰のものかを、俺は知っている。
『怪獣が現れ、多くの人が傷つきました。たくさんの怒りや悲しみが、この街に溢れています。未来に絶望し、立ち止まっている人も居るでしょう。届かぬ夢に、想いを馳せている人も居るでしょう。でも、希望は捨てないでください。あなたには、守るべき人が居るはずです。守るべき未来があるはずです。声に出して伝えてください。一番大切な人に、自分の正直な想いを。夢を──。その時、見つかるかもしれません。忘れていた、大切な何かが。そして、本当の自分が』
「レナ……」
「イルマ、隊長…?」
噛み締めるように、イルマ隊長はラジオの声を聞いて、その名前を呟いた。
「……あなたには、夢はある?」
「……友達と、量子コンピューターを造って。いつの日か、マキシマオーバードライブを載せた船で、星の海に旅立つことです」
量子コンピューターを造るのは博也の夢だ。
俺の夢は、良くはわからない。
でも、星の海に旅立てたのなら、それはきっと──。
「素敵な夢ね。……その力は、闇の巨人の力。けれど、闇ばかりではない。ティガは光であり、そして人である。それはあなたも同じ。人が、その心から光を見失わなければ、ティガは応えてくれる」
「…はい」
◇◇◇◇◇
アスカや我夢と話しても、2人とも、自分がウルトラマンだったという事を信じては貰えなかった。
当たり前だ。
僕自身でさえ、自分がウルトラマンだったなんて、信じられないのだから。
レナとも話しても、信じては貰えなかった。
でも諦めない。
それは、ミライとマドカ君──2人のウルトラマンを見たから。
彼らなら諦めない。
最後まで、ウルトラマンは諦めたりはしないから。
レナのラジオを聴いて、僕も自分に出来ることをして走った。
怪獣が暴れていても、マドカ君の姿は現れない。
戦いのあと、ぐったりとしていた、意識も無かったと思う。
それに、マドカ君はまだ子供だ。
ウルトラマンだからと言って、まだ子供のマドカ君に戦わせて良い筈がない。
「人間に未来などない。滅べ、滅べ。ハッハッハッハッハッ」
「くっ。どうすれば…、どうすれば良いんだ。どうすれば…」
避難を呼び掛ける事は出来ても、怪獣やヒッポリト星人を倒さなければ、人類は滅びてしまう。
その為には、7人の勇者──ウルトラマンを目覚めさせなければならない。
ハヤタさん達や、アスカ、我夢、そして──僕がウルトラマンなら、7人の勇者は揃っている。
けれども、いったいどうすれば、ウルトラマンとして目覚める事が出来るのか。
「教えてくれ。僕はいったい、どうすれば良いんだっ」
思い出すのは、夢に見たウルトラマン──ティガ。
ティガが僕だというのなら、僕はどうすれば、ウルトラマンになれるんだ。
「最後まで諦めなければ、きっとウルトラマンが来てくれる」
「モロボシさん」
モロボシさんの声がして振り向けば、ハヤタさん、モロボシさん、北斗さんが居た。
「ダイゴ。君がまだ子供の頃、教えてくれた言葉だ」
「僕が…」
「そうだ。俺達が夢を忘れずにいられたのは、ウルトラマンを信じる君たちの眼差しが、心に残っていたからだ」
「ウルトラマンを信じる……眼差し」
北斗さんの言葉を聞いて、僕はマドカ君の言葉を思い出した。
絶望に負けず、希望を捨てなければ──。
「そうだ。君たちはウルトラマンを信じていた」
「ウルトラマンを信じていた──あの時の、僕たち」
ハヤタさんの言葉と共に思い出す、子供の頃。
僕たちはウルトラマンを信じていた。
帽子のつばを縦に立てて被ったり、銀のスプーンを両眼に当てたり、腕を十字にして組んだり、お祭りで買ったプラスチックの指輪を合わせたり──。
ベーターカプセルのおもちゃを掲げたり。
あの頃の僕たちは、ウルトラマンを信じて、ウルトラマンになっていた。
そうだ。
あの時──あの頃の僕たちは、夢に向かって、未来を、希望を、胸いっぱいに持っていた。
ハヤタさんとモロボシさんと北斗さんが、僕へ頷く。
「行ってきます。僕は──僕も、ウルトラマンだから!」
記憶の中を駆け巡る、別の世界の僕の記憶。
ティガと出逢って、戦った記憶。
「闇」と戦った記憶。
人々の光に支えられて、闇を倒した記憶。
そして──。
マドカ君が、闇の力であっても心に光を抱いて戦っていた、その無茶をさせてしまったことへの申し訳なさ。
そしてマドカ君へと訪れるだろう未来を思いながら、僕は走り出した。
ヒッポリト星人、そしてその両脇に居るのはシルバゴンとゴルドラス。
どちらも僕が倒した怪獣だ。
僕がティガとなって、戦った怪獣たちだ。
皆の心に、いつまでも、ウルトラの星が、輝いていますように──。
そうだ。
あの時、あの女の子と約束したんだ。
もし、本当にこの世界がピンチになったら、僕がウルトラマンになって、助けに行くって。
夜空を見上げれば、一際輝く一つの星が見える。
あれが、ウルトラの星。
子供の頃信じていた、希望の星。
「思い出してくれたのね。あの時のこと」
「ああ。この世界を、僕が守る」
僕の身体から、光が溢れてくる。
それは、マドカ君と同じだ。
「人は、自分自身で光になれるんだ!」
右手の中に、光が集まって、手に馴染み切ったスパークレンスが現れた。
スパークレンスを僕は右手で握り締め、身体の前に突き出す。
何度も僕は、こうして光に──ティガになったんだ。
拳を握り締めた左腕と、スパークレンスを握る右腕をクロスさせ、右腕を大きく回してスパークレンスを空へと掲げる。
「ティガアアアアア!!!!!」
物語りの方向性がまだちょっと定まらないので、アンケートを実施したいと思います。よろしければ皆さんの意見を聞かせてください。なおアンケートに無い意見がありましたら直接メッセージを送ってくださっても大歓迎です。
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他人の過去の愛憎をぶつけられる
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ループを繰り返した激重感情をぶつけられる
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光となって果てしない戦いに身を投じる
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人として、自分に出来ることをする
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希望の光となった先輩が助けてくれる
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ヤンデレとヤンデレにヤンヤンに愛される
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闇ヤンデレと愛を育む
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マイフレンドと殴り合いする
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モヒカンヤンキーと悪さをする
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ツンデレと親友以上恋人未満みたいになる
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↑のこと全部やって光になるんだよ!!