我輩は呼ばれても無いのに来た奴である。物凄く傍迷惑である。   作:病みつきマグロ

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前回、人間性?を獲得したORT

世界が燃える現象に立ち会った事で好奇心を擽られる。

果たして、人類に明日はあるのか!


私はオルトさん。今、カルデアに着いたの。

 

 

人理は焼却された。

人類史三千年分の歴史は焼かれ、地球を模して作られた疑似天体カルデアスは、南米の一部を除いて全てが真っ赤に染まっていた。

 

残された人類最後のマスターとフィニス・カルデアの者達はこの大事件を解決するべく様々な時代へと赴く事になった。

 

 

 

 

 

それは第六特異点を解決した後の事だった。束の間休息を取るカルデアのマスター藤丸立香は、相棒のマシュを伴って食堂に居た。初めの頃は閑散としていたカルデアであるが、第六特異点を乗り越えた今では多くのサーヴァントが呼び出されている。勿論、彼等サーヴァントは本来食事を必要としないが、食べる事自体は可能であるため彼等も食堂を利用している。

 

「ねぇ、マシュ」

 

「何ですか?先輩」

 

「この前カルデアスを見たけれど、何で1箇所だけ燃えていないんだろう?」

 

それは彼がカルデアスを見ていて最近感じた疑問だった。冬木の地でオルガマリーを失った際は見えなかったカルデアスの反対側。燃え盛る地球にて唯一燃えなかった地点。

 

それが何故なのか。

 

彼の問い掛けた言葉に、和気藹々としていたカルデアの食堂から音が消えた。

 

「え?皆どうしたの?」

 

「そうでした。先輩はここに来る前はただの一般人です。なのであの場所の事を知らないのも当然でした」

 

「気になるなら説明しない訳にもいかない」

 

「よし!ここはこの天才ダ・ヴィンチちゃんが特別授業を開講しようじゃないか」

 

藤丸の何気ない質問で、楽しい食事の時間は終わり、少し真面目な勉強会が開幕した。

 

 

 

 

 

 

 

食堂(臨時勉強会会場)

 

 

ホワイトボードとプロジェクターを運び込んで食堂内の一角に臨時で作られた会場。その最前列にはマシュと藤丸、目の下に隈を作るロマニ・アーキマンが座り、周囲には騒ぎを聞きつけたサーヴァント達が集まっていた。そんな彼等を前に、ダ・ヴィンチは眼鏡をかけて現れて講義の開始を宣言する。

 

「さて、お集まりの諸君の大多数は知っているかもしれないが、これから南米の神秘に関する特別授業を開講する」

 

ダ・ヴィンチは手元の端末を操作して、南米の衛星写真を出した。日付はソロモンによる人理焼却が行われるちょうど一月前。その写真には南米アマゾンの西側。アンデス山脈の麓からジャングルにかけて白く円形の土地があるのが映されている。それは藤丸はその写真に違和感を覚えた。何故なら其処は、普段目にするウェブ上のマップでは黒く塗り潰されている範囲だったからだ。藤丸の知人から黒塗りされた場所は各国の重要な施設ないし、映したくない物があるのだと聞いていた。その時にも知人は南米の話をしていた。

 

地理的に政治的にも重要な場所でも無いのに塗り潰されている。それが鮮明に映されているのだ。しかもそこだけ、くり抜いた様に周辺と環境が違っていたのだ。

 

「ダ・ヴィンチちゃんこれって・・・」

 

「そうだね藤丸君。勿体振らずに結論から言うけどカルデアスの一点、南米のこの場所だけは人理焼却を免れている」

 

それは彼にとってもは思いも寄らない発言だった。まだ地球上に焼かれずに残る地域があったのだ。しかし、周りを見るとその反応は良くは無い。

 

「でもここは既に、我々の知る地球とはかけ離れた領域と成ってしまっている。生身で踏み込めば10秒と掛からずにその環境自体に、君達は殺されてしまう。更に言えば、ここを生み出したのは遥か遠い昔に地球に落ちてきた地球外生命体だ」

 

その言葉と共にダ・ヴィンチが端末を操作すると、地図は画面の端に小さく縮小され、代わりに一枚の壁画が映された。横に長く、一つの物語の様に描かれるその左側を拡大すると大地に向かって隕石が落ちる様子が描かれている。その次に描かれているのは人と一匹の蜘蛛が組み合い、その下に小さな人が何人も存在する絵。そこからも蜘蛛を中心に描かれた壁画は、蜘蛛が大きく腕を振り上げてギザギザの大地に立つ姿で終わる。

 

皆が黙ってその壁画を追う中で、藤丸も理解をした。ダ・ヴィンチの言う地球外生命体。それは描かれた蜘蛛の事を指しているのだと。

 

「ORT。この蜘蛛の様な生物は魔術師の間でそう呼ばれている。もしかしたら君達の中にも彼の伝説を聞いたことがある者いるかも知れない。今から一万年程前に地球に飛来し、世界を破壊していた巨神を破った生物。伝承によれば多くの神が敗れた巨神を赤子の手を捻る様に倒したと伝わる。その後ORTは南米を目指して移動し、腰を落ち着けた」

 

「その時の事は我々も信仰する神から口伝てで聞いている」

 

そう話すのはダ・ヴィンチの説明を聞いていたギリシャ勢のサーヴァントの一人アタランテ。今この場に居合わせていないがアルテミスを通して当時の話を聞かせていた様だ。

 

「主神ゼウスをして、脅威と謂わしめた。それだけ圧倒的だったと私もアルテミス様から聞かされた」

 

そうして話は各々が聞いたORTの伝説で盛り上がったが、全員の意見はある一点のみ合致する。

 

「今の我々では打ち勝てない」

 

それはORTの調査して帰ってきた魔術師と同じ内容であった。多少の脱線はあったもののダ・ヴィンチはORTのいる地域の説明に移る。

 

「さて、話を戻すけど南米に辿り着いたORTはその環境を瞬く間に変えてしまった。さっきの衛星写真に映った白い領域だね」

 

次にダ・ヴィンチが映した画像は、衛星写真ではなく、現地で撮られたと思われる物。ジャングルと水晶が生える土地が接する場所を抑えた物で、森を侵食する様に元々生えていた木々も水晶に変性している。

 

「この画像はここを知らずに訪れた探検家が撮った動画の一部でね。この後に亡くなってしまうんだ。それを当時、時計塔から派遣されていた魔術師が近くに居て遺体と荷物を発見。持ち帰ったその中身を確認した時、時計塔は大騒ぎになったんだ」

 

 

 

そう言って再生された動画。聞き馴染みのない言語だったが、ダ・ヴィンチが字幕を入れてくれたので撮影者が何を言っているのかは分かった。

 

『なんてこった!?まさか黒塗りされた場所がこんなになっていたなんて!これを発表すれば世界中が大騒ぎだ』

 

興奮冷めやまない声で撮影する探検家。しかし、直ぐに彼はこの世の地獄を体験する事になる。

 

『ぐるぅ・・』

 

『な、何だ!?』

 

唸り声が動画に入り、探検家が振り向く。そこには彼を襲おうと近づく全身に水晶を生やした蜥蜴がいた。いや、今の藤丸にしてみれば立派な竜種である。しかもその全長は、十メートルは優に超えおりパニック映画宛らの光景だった。

 

『ヒィ!ば、化けも・・ぎゃあああっ!!』

 

竜種は探検家の足元に喰らいついて彼を振り回した。そして、ブチリと鈍い音がしてその体が地面に落ちる。その際にカメラは探検家から手放されて地面に転がり、その後の彼の姿を映し続ける。痛みと恐怖から生じる嗚咽の混ざった叫び声。更にそこへもう一匹化け物が現れる。

 

『キュロロ』

 

それは竜種と同じく水晶を全身に生やす巨大な蠍だった。蠍は彼に目もくれず、竜種に向かってハサミと突き立て戦いに発展する。その余波に巻き込まれて地面を無造作に転がる探検家だったが気絶したのか、息を引き取ったのかピクリとも動く事はなかった。そのまま組み合いを続ける両者だったが、

 

『グオオオオンッ!!』

 

 

森を揺らす程の轟音が響く。それは生物の鳴き声であり、木々と水晶を薙ぎ倒して2匹よりも更に巨大な生物が現れる。鏃の様に尖る顎を持つ青い亀の様な生物に、2匹はその場から逃げ出した。その後、その生物も姿を消し、カメラは電池切れか故障した様に録画が止まる。

 

 

「ダ・ヴィンチちゃん。あれって・・・」

 

「そう。状況的に見てもORTの影響を受けて進化した生物達だと考えられる。これ以降、時計塔ひいて魔術協会はこの地への立ち入りを禁止した」

 

「結果的にORTが危ないとしか分からなかったけれど・・・」

 

「それがアレの一番恐ろしい所だよ」

 

ダ・ヴィンチは言う。

 

人は己の尺度で測れぬモノを未知と捉える。

 

その一端が垣間見えた所で、余りの埒外さに余計に恐怖する。

 

その繰り返しの果てが現在のORTに関する彼等の認識なのだが、今度は別の問題が出てくると言う。

 

「だが、今その話してもきりがない。数日の休息の後に次の特異点を攻略しなくちゃいけないからね。頭の片隅に留めておくだけでいいよ」

 

 

 

 

その夜、藤丸立香は未知との遭遇を果たす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はオルトさん(宇宙蜘蛛)。今、水晶渓谷に居るの。

 

この地に住み着いて一万年余り。環境を作り変えて休眠するのも飽きた私は、現地の生物に私の因子を植え付けてみた。殆どが水晶に変わってしまうが、中には適合した見所のあるヤツもいた。今では彼等は私の領域の住民。

 

そして見よ!彼等を生み出し、万病に効く究極の特効薬。

 

その名もオルトミンC!

 

名前に関しては何も言うでない。記録の中に度々出てきた飲み物の名前をもじっただけだからな。

 

失礼。話が脱線したな。現在、この領域の外はアチアチの灼熱地獄だ。文明の営みは消え、不思議な力を南の極点から感じた。この異常事態を生き残った。これほど興味を唆られる存在は居ないだろう。早速そこを目指そうとしましたが、踏み留まりました。私の行動指針を決める好奇心が待ったを掛けたのです。

 

【サプライズヲシヨウ】

 

彼等に会うに辺り、私にしか出来ない方法で行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜、カルデア内部に警報音が響いた。寝ていた職員達も叩き起こして原因を調査した結果、恐るべき事態が起きたことが判明。

 

『何者かがカルデア内に侵入した』

 

考えうる中で最悪の事態に、臨時指令のロマニはサーヴァント達にも協力を求めて施設内部全域の調査を実施した。そして藤丸を守る為に彼の部屋にもマシュを含めた数騎のサーヴァントを向かわせていた。

 

「先輩!無事ですか!?」

 

彼の部屋を空けると中は電気が消えていた。直ぐにスイッチを入れると彼等未知との遭遇を果たす。

 

「せ、先輩?」

 

「マシュ。ちょっと静かに」

 

藤丸はマシュや他のサーヴァント達にジェスチャーで指示を送る。そんな彼の目の前、ベットの上には凡そこの星の生物とは思えない生物がいた。

 

人の様な四肢を持ち、腕に当たる部分から長く伸びる触手。顔から伸びる5本の角に面の部分は白く、関節部は青い体色。何より二頭身のデフォルメされたその姿は愛くるしささえ感じた。そんな未知の生物は何処からともなく一枚の立札を取り出した。

 

「えぇ・・・」

 

藤丸は立札に書かれた内容を見て脱力感を感じた。彼の見た札。そこには日本人でも感心する程の達筆な字でこの様に書かれていた。

 

『我、オルト。グッド・モーニング♪』

 

 

後にこの時の事を藤丸はこう話す。

 

 

この先起こり得る全ての出会いよりも衝撃的だった。

 

 

 




オルトミンC

ORTの民(駒?)をCreate(創造)

オルト・デフォルメ

カルデアの外壁を侵食して内部に侵入したナマモノ。見た目はミクトランのオルト・シバルバーを通常色にして2頭身にした感じ。意思の疎通の為に立札を使う。
なまじ人間臭くなったせいで傍迷惑極まり存在になった。でも彼自身は暇だから作った程度の認識。カルデアに興味を抱き、二頭身の癒しキャラとして参上した。でも現場は絶叫した。



以下は、オルトミンCで生まれた住人たち。今後出るかは不明。

水晶蠍 見た目はモンハンFのアクラ・ヴァシム

水晶蜥蜴 見た目はモンハンFのクアルセプス

水晶亀  見た目はポケモンのクレベース
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