我輩は呼ばれても無いのに来た奴である。物凄く傍迷惑である。 作:病みつきマグロ
人理焼却を免れた南米に住むORT+α共
そして深夜にダイナミック突撃を敢行しておはようと言う化け物が世の中には居るようだ。
カルデアの明日を握るのは君(ORT)だ!
ORT襲来!
ウルトラマンで例えるなら、ラスボス降臨並みに切羽詰まった状況に陥ったカルデア。深夜なのに慌てふためく状況を作った元凶は現在、カルデアの食堂に居た。
『・・・・ムゥ』
両腕を組んで考える仕草をする二頭身の化け物。自称、オルト・デフォルメ。真夜中におはようとコニュニケーションを取りながら出現した。流石にマイルームに居られると困るので藤丸がどうにか食堂に行くように懇願すると、彼等の言語を理解した様に自ら食堂まで移動した。因みに藤丸曰く、歩く際にポヨポヨと跳ねる様な音がしたと言う。
「まさか、本当にあのORTなのかい?」
「いえ、まだ立札による自称だけなので何とも」
カルデア首脳陣は頭を悩ませる。核爆弾の危険性を説明した夜に、その核爆弾が起爆スイッチフリーで自らやって来たのだ。そんなモノが暴発したらカルデアは一瞬で消し炭である。嘘でも誇張でもなく、それが出来る程の力を持つのが目の前の存在(自称)なのだ。
私は考えている。ファーストインプレッションは最高の形で終えることが出来たと自負している。
だが・・・
『ナゼダ!ナゼゼツボウノヒョウジョウデコチラヲミル!』
(注意:オルトは流暢に喋っているつもりですが、周りには唸っている様にしか聞こえていません)
何処を間違えたのか。このオルトにも理由が分かりません。こんな事なら、あの脆き者(一話の奴)を補助人格とやらに据えてやって残すべきだったか。
いや、間違いなどどんな者にもある。別の我だってドジを踏むし、とにかく今は対話が必要だ。我が無害であると証明せねば。
一つ対応を間違えれば即爆発。そんな時限爆弾を前にどう動こうか悩むカルデア陣営。そんな中、動いたのはオルト側であった。彼は一枚の立札を用意して自身の潔白を証明してきた。
『我、悪いオルトじゃないよ!』
『君達を応援しに来た♪』
爆弾による爆弾発言が止まらなかった。札を見た一部の有識者はブフッ、と吹き出しており、オルトが人類側の娯楽情報を持ち合わせている事に余計に驚く事となる。
その中で冷静だったロマニとダ・ヴィンチは、2枚目の札に注目する。
応援とは何だ?この生物は何をしたいんだ。
「君に関する情報は我々も少しは持っている。が、過去の行いから私達は君に対する脅威を払拭出来ていない。もう少し歩み寄ってもらえないだろうか?」
ダ・ヴィンチは、相手を刺激しない様に少しずつ目の前の生物の目的を探る。するとオルトは持っていた立札をしまうと新たな札を取り出した。この間、僅か1秒。
『そうか。脆い者達は些か面倒な手順を踏むのだな。しかし、郷に入れば郷に従えとも言うのであろう』
オルトは空いている側の腕を持ち上げて二股に割くと、自身の両肩に付いている顔らしき装飾物をグチュグチュと不快な音を立てながら弄り始める。やや時間を置き腕を下ろすと、口を持ったオルトの顔が出来ており、その口が流暢に話し始めた。
『サテ、コレデヨイカナ?少ナクトモ、君達ト対話ヲスル用意ハ出来テイル』
「まさか、この場で進化をしたと言うのか」
まさかの対話の成立。これまで対話不可能と言われてが故の衝撃。ダ・ヴィンチもオルトの急激な進化に舌を巻くばかりだったが、本人は否定する。
『ソレハ少シ違ウナ。コレハ私ガ、君達丿同種ト、ファーストコンタクトヲシタ時ニ既ニ会得シテイル』
「それは此方の魔術師が南米を訪れた時かい?」
オルトとの接触。それは南米への調査しかありえない。そう考える彼等だったが、オルトの答えはそれの更に斜め上を行くものだった。
『モット昔ダ。遥カ昔、私ガ星ニ来ル前丿事ダ』
「「「「はぁああああっ!?」」」」
オルトを除く、全員が同時に叫んだ。
『騒ガシイ奴等ダ』
「あり得ない。人類史の黎明期以前に人類が宇宙に進出していたなんて・・」
「ですが逆にそれだけ昔であれば現在は失われた魔法の可能性も・・・」
カルデアサイドはオルトのもたらした情報で一気にお祭り騒ぎとなった。蚊帳の外となったオルトはどうしようかと考えているが、そこに藤丸立香が近寄って来る。
「あの、オルトさん?」
『ム』
「何で貴方はここに来たんですか?今日、初めてオルトさんの事を知ったんですけど、どうにも腑に落ちなくて・・・」
『好奇心ダ』
オルトは言う。初めて会ったニンゲンから全てを貰った事。その中で最初に発生した感情が好奇心だった事。その一時的な感情に駆られて地球に飛来し、今回のカルデア突撃を敢行した事。随分と傍迷惑な話ではあるが、藤丸が導き出した答えは・・・。
「純粋なんですね」
『・・・』
オルトは答えない。何故なら彼の次の好奇心が別のモノに向いていたからだ。彼の好奇心の先は、いつの間にか食堂にやって来ていたカルデアのマスコット。フォウさんこと、キャスパリーグである。四足歩行のフォウさんに視線を合わせるように、オルトは両腕をテーブルについて四つん這いの姿勢になる。
『・・・・』
「フォウ・・・」
目が何処にあるか分からないが人に例えるなら無言の視線、圧力を加えているオルトに、フォウさんは「どうしよう」と言いたい気分であった。明らかに目覚めていてはいけない奴がカルデアに居る。しかも明らかに異常な進化もとい変化を起こしている。
「フォ・・ウ」
顔を背けてイマジナリーアラヤとガイアに文句をいうが、
『『知らんがな』』
「フォッ!?」
返ってきた言葉は冷たい。そして背後から感じるプレッシャー。振り返るとヤツが居る。
『上手クマスコットトシテ馴染ンデイルナ。ダガ!我ニモ癒シヲ提供スルコトハ出来ル。見ルガヨイ!』
瞬間、オルトの全身が光に包まれて食堂全体を照らす。
「不味い!オルトが何かをした。総員退避!」
誰か分からぬが適切な号令により食堂から退避するカルデア職員及びサーヴァント達。光がおさまるとフォウさんの前に新たなオルトが現れた。
『ドウダ?獣風情デハ真似デキマイ』
そこに居たのは正しく異形。猫を思わせるフォルムに胴体部に装着された円盤状の飾り。前足からは左右に触手が伸び、両肩と頭部は変わらずにのっぺりとした顔?
「あー。いや、いいや。とりあえずその姿の名称を聞こうか。もう多分、決めているんだよね?」
既に何度めかになる状況に慣れてきてしまった藤丸。
『我ハ、オルト・デフォルメ第二形態。オルキャット!癒シヲ振リマク愛クルシイ宇宙最強丿マスコット丿誕生デアル!』
「フォウッ!!」
そして遂に我慢できなくなり、無謀にもオルトに飛び付くフォウさん。
『ムッ!何ヲスル!コノ畜生風情ガ!』
しかし更に小さくなったオルトは、持ち前の力を出そうとせずに姿相応の力でしか反撃しない。まるで自身にソレだけの力があると忘れてしまっているか様である。
その後もカルデア内の騒ぎは夜通し続き、翌日。カルデア内は疲労困憊の職員、サーヴァントに溢れまともな運営が停止する事態に陥ってしまった。
そんな中で燃え盛る疑似天体カルデアスに近づく影があった。
『カルデアス・・そうか、コレが・・・』
ガイアとアラヤ
イレギュラー過ぎてどうしたらいいか分かりません。嵐が過ぎ去るのを待ちましょう。
爆弾が安全と言われた所で、潜在的恐怖が無くなった訳ではない。つまりはそういう事。
第一話で吸収されたアノ人のせいでカルデア側は大混乱
オルト・デフォルメ第二形態
通称オルキャット 二頭身ORTがキャスパリーグに対抗して変化した姿。猫型の体型で胴体部分に円盤が付いている。猫のつもりで歩くと円盤をあちこちにぶつける。遠目で見ると某携帯獣の邪神である。
二頭身、猫型とサイズダウンする度におつむが弱くなるORT。何れは本当に人畜無害になるのかな?