アマラの野史録 -もう一度悪魔を目指す元混沌王の異世界転生-   作:Leiren

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こちらの作品をチラ見してくれてありがとうございます。この作品は真・女神転生Ⅲの主人公が、記憶だけ残して全ての力を失って、全く別の異世界に転生したらどうするのかなーと思って作ってみました。

主人公の名前は小説に決められているシンとか考えましたが、本来のシンの性格崩壊しかねないのであえて決めてません。恐らく人修羅をもじった名前になると思います。


プロローグ

 とある一つの世界。ボルテクス界に一人の悪魔がいた。

 場所は東京。最初は病院に入院した教師のただの見舞いだった。しかし突如東京は終わりを迎え、新たな創世を迎えるために受胎した。

 そこに生まれたのが、後に人修羅と呼ばれ、また世を混沌せしめた王となった悪魔。

 

 新たな創世と、その創世に意味つける理を全て否定し、破壊し、自身を作り上げた親の元。闇の群勢の一つとなった。

 目指すは対なる光の軍勢とそれを率いる大いなる意思への侵攻。

 

 全ての準備は整った。その、はずだった……。

 

 気付けば混沌王は、記憶だけが残り、ただその他全てを失っていた。

 力も、仲魔も、マガタマも。東京ではない、別世界で。

 

 ───────────────────────────

 

「ついに、ついに召喚に成功したぞおおおおおぉ!! ここまで金に人材を失った召喚は初めてだ……! 鑑定士! 今すぐに彼のステータスを見せろ!」

 

 五月蝿い。

 

「かしこまりました! 今ステータスを開示いたします……! なっ……!?」

 

 五月蝿い……。

 

「なんだこのステータスは……ふざけるな。ふざけるなよ!! お前にどれだけの命が注ぎ込まれたと思っている!!」

 

 あぁ、五月蝿い! 静かにしてくれ!

 

「なにもかもカス以下で、レベル0なんて聞いたことがなああああい!! 最早これは国家転覆罪により死刑だああぁ!」

 

 "俺"は目を覚ます。耳障りの元を掻き消すほどの、まるで巨獣のような雄叫びを上げて。だがそんな声が出るのは、最初で最後だった。

 

「五月蝿えええええぇ!!」

 

「ひいいいぃ!? あわ、あわわ……ブクブクブク」

 

「しょ、召喚士長おおおおおぉ! 目覚めて第一声で我らに反逆するとは!! 万死に値する!!」

 

 俺はただ静かにしてもらいたかっただけなのに。何が起きてるんだ……?

 

「は……?」

 

 俺が次に気づいた時には、断頭台に頭を乗せられていた。俺はただひたすらに困惑するが、喚くほどではなかった。むしろ側から見れば至って冷静に見えていたかもしれない。

 何か怒号が聞こえる。だが頭の整理はまるで追い付かず、なにも分からなかった。そして訳もわからないまま、刃は俺の首を落とした。

 

 またまた俺は気付けば、今赤い幕が上がりきった劇場を見ていた。そこにはとても見覚えのあるどころか、慣れ親しんだ程の、車椅子に座った老人と隣に一人の女性がこちらを見ていた。

 

「あら、青年###。少し早過ぎませんか?」

 

 女性の方は俺の名前を読んだようだが、まるで雑音が混ざったように聞き取れなかった。

 

「自分に何が起きたか分からない顔をしてるな。これは大いなる意志の仕業だ。力を、仲魔を、悪魔の心さえも全て失った。それは、お前の二度目の始まりを意味する。人修羅よ、もう一度取り戻せ。真の悪魔の力を、また混沌王の名を世界に馳せると良い。くれぐれも失望させるなよ」

 

「それでは、また近いうちに。今回みたいに死んでも復活させてあげられるますが……主は再度貴方に期待を寄せています。どうか主の期待に答えられるように頑張りなさい」

 

 老人と女性はそう言い残すと、劇場の幕はだんだんと下がっていき、俺は次第にまた意識を手放した。

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