ひろがるスカイ!プリキュア 〜HERO ACADEMIA〜 作:ぎんすた
みりぽゆ(CVキュアアムールのコンパスの新ヒーロー)風におはぽゆ〜GINSTAです!!
前回更新後、引越準備を理由に更新を暫く休止していましたが、旅行やコンパスの周年とかDs試験とか色々重なり、11月中の更新を目指すと言いながらこんな時期になってしまい大変申し訳ございません…!!
Ds試験やっぱ最後まで頭おかしかった。
(気になる人は検索かけてください)
年内に更新間に合って良かった…!!
コンパス、2年連続でジャンプコラボで今年はなんとハンター×ハンター!!
プリキュアに例えると、プリンセスとレモネードです。
新ヒーローのみりぽゆも含めて、コンパスにプリキュア声優さんが一気に3人もってやべぇな…。
いつかヒロアカもコラボしてほしいな…。
さて、大変お待たせしました。更新再開&年内最後のプリアカです。
いよいよ後編。
ソラ達は0Pをどう倒すのか…。
是非、最後まで見守っていてください。
追記
なんかUAがいつの間にか3000超えてました。
ありがとうございます!!
エイルside
「ヒーローガール…スカイハンド!!」
何処かで聞いた、聞こえるとは思っていなかった声。
その声に思わず目を開けると、目の前には水色のツインテールと青と赤のマントをたなびかせ…
「…はぁ…はぁ…間に合った…!!
大丈夫ですか?エイルさん!!」
巨大な両手の形をした青いオーラを手に纏い、ロボの拳を受け止めた
「…ハレワタール…!?…なんで…ここに…!?」
てっきり、他の奴らと一緒に逃げたのかと思っていた。
そして、結局は他の奴らと同じだと自分の中で決めつけていたあいつが…今こうして必殺技を駆使して俺をヴィランロボの拳から守っている。
想定外だった光景に理解が追いつかず呆然としていると、ハレワタールが青い巨大な両手でロボの拳を抑えながら此方を見て答えた。
「最初は逃げようと思いました…。
けど、貴方が吹き飛ばされてる姿を見ていてもたってもいられなくなって…ここまで走ってきたんです」
「…は?」
つまり、何も考えずに走ってきたのか…?
あの時空中で脚を傷めて、吹き飛ばされていた俺を見たってだけで?
別に助けを求められたわけじゃないのに?
自分にかかるデメリットとか考えなかったのかよ?
「おーい!お前ひでーことになってんじゃん!立てるか?」
「…あ、ああ…右脚がダメになっちまったけど…」
「それヤベーじゃん!!ほら、肩貸すから!!」
横から瓦礫を掻き分けて入ってきた黄色髪の男子が、しゃがんで手を差し伸べる。
混乱していたせいか素直に彼の手を取り立ち上がり、肩に腕を回す。
「あとこれ、お前の木刀だろ?
落ちてたぞ」
「…!ありがとう…」
そのついでにさっき落とした木刀を渡され、取り敢えず左手に持った。
「スカイが見てたらしいんだけど、お前0Pに1人で挑んだのか?
避けろって言われてたのにバカじゃん!!」
「倒さないと邪魔だって判断しただけだ。倒せる算段はあった…」
「右脚潰してていうことじゃないんじゃね?」
この指摘はごもっともだ。
それよりも…今目の前にいるお気楽野郎だ…。
「ハレワタール…」
「…何ですか?」
俺の呼びかけにハレワタールは反応する。
そして、蒼い掌で鋼鉄の拳を耐えている彼女に思いの丈をぶつけた。
「なんで俺に構うんだ…!!
お前も雄英に入りたくて、ここに来たんだろ…!
お前の入学がかかってるんだろ!?
だったらさっさと0Pから逃げて、俺に構わず自分のポイント稼ぎに専念すればいいのに、なんで助けに来たんだこのバカ!!
ついでに、隣のこいつも巻き込んで…。
タイムロスとか、自分に降りかかるデメリットを考えなかったのかよ!!
だからお気楽野郎なんだよ…お前は…」
「…」
「おーい、助けられたのにそれはなくね?」
ハレワタールは俺の言葉にうんともすんともせず、黙って聞いている。
黄色髪から正論が飛んでくるが…彼女は黙ったまま…。
「…別に構っているとか…そんな訳ではありません…」
数刻の沈黙が過ぎた後、ハレワタールはやっと口を開いた。
ずっと前を向いたままなのか、表情は見えない。
「…ただ、がむしゃらでした。
先程も言った通り吹き飛ばされている貴方の姿を見て、逃げられずにはいられませんでした。
デメリットなんて考えてる暇なかった。
自分の入学がかかった大事な試験なのは、勿論わかっています。
ここに入りたくて、ここまで来たんですから」
ただ、淡々とハレワタールは語る。
予想通りすぎて、最早呆れも見えてきた気がする。
けど、続けられた言葉でその気分は一気に覆される。
「でも…デメリットとか、そんなの関係ない…。
正直、貴方の言動には腹が立つこともあります…。
それでも、ピンチの貴方を無視なんてできるわけありません…!
だって…ヒーローは助けを求められなくても、逃げたいって思っても、助けなきゃいけない人が嫌いな人でも、困っている人や泣いている人を絶対に見捨てない…!!
いや、見捨てるなんてできる訳ない…!!
だって、身体が勝手にそう動いちゃうから…!!」
「…!!」
身体が勝手にそう動く…。
こいう、マジで言ってんのかよ…。
でもそうでなかったら、こいつはここまで…
「私も、さっきそれを改めて理解しました。
オールマイトも…他のヒーローもきっとそう、困っている人を思わず助けちゃう。性格が腐っていたとしても…!!
ヒーローとしての性根が、そうさせてしまうんです…!
私も“ヒーロー”になろうとしていた。
けど、その気持ちだけじゃ本物の“ヒーロー”にはなれない…。
『誰かを助けたい、助けなきゃっていう一心で動いて…自分にできることをする』
それが…ヒーローの在り方の一つ…。
私はそう思います…!!」
「…!お前…」
誰かを助けたい一心で動く…それがヒーローの在り方…。
それができてるお前はもう…
「エイルさんも、邪魔だからって理由だけど倒せるっていう算段を汲みして、リスクを承知で0Pを倒そうと自分から動いた…!!
それって…エイルさんは『自分から何とかしよう』って動いた“ヒーロー”って言えるんじゃないんですか!?」
「…!!」
出会って間もない癖に何偉そうに人のことを考察してるんだ…。コイツ…。
…でも、俺のことを“ヒーロー”か。
よく言うよな、自分も同じな癖に。
…!青い両手に亀裂が入ってる…。
限界が近いか…!
「…」
俺はまだ無事な左足裏を上げ、《旋風波》を通常速度で発動する。
《旋風波》は青い掌の指の間から鋼鉄の拳に辺り、掌から拳が離れロボは後ずさる。
「…!エイルさん!?」
「お前、まだ個性使って大丈夫かよ!?」
俺の突然の行動に2人は驚いてこちらを見る。ハレワタールに至ってはオーラを消してこっちに駆け寄ってきた。
「お前じゃなくて、天羽エイルだ。覚えとけ金髪。
それに壊したのは右だけだから、左足はまだ使える」
「右だけでも十分大惨事だろ!あと、俺の名前は金髪じゃなくて上鳴電気な」
「あとハレワタール…お前がただのお気楽野郎じゃなくて、本気でヒーローを目指すお気楽野郎なのはわかった。
ついでに、自分のデメリットも顧みないアホだってこともな」
「アホぉ!?それ酷くないですか!?
こう見えても勉強はできる方なんです!!」
「勉強ができない=アホじゃない。勉強ができるアホもいる」
ハレワタールが面食らった顔になり、ぷんすか抗議するが適当に返して流す。
時間が無いからな。
「それよりも、あれどーするよ?」
俺とハレワタールは、上鳴に言われまだ目の前にいる0Pに視線を戻す。
そういえば、まだこいつを倒しきってなかったな…。
「どのみち倒すしか無いだろ」
「私もそう思います」
「え?マジでやるの?
スカイはともかく天羽、お前右脚ダメにしてる状態でやる気か!?」
珍しく、ハレワタールと意見が一致した。
考えは同じみたいだ。
「仮に怪我してるエイルさんを電気さんに任せて私単独で戦うとしても、又は3人で一緒に逃げるとしても…
どっちにしろこのままだと0Pによる街の被害が拡大して、地面に亀裂とかが入ったりしたら、私達はより逃げづらくなります。
それ以前に私達の目の前にいる訳ですし、0Pと戦わない道は避けられません」
こいつ、意外とちゃんと戦況を見ている…。
プリキュアをやっているからこそ、か。
「スカイ、あいつと戦ってその…精神的な意味で大丈夫か?
さっき0Pを見て怖がっていただろ?」
「大丈夫です!電気さん達がいますし、ここで私が一人でヴィランロボと対峙して、エイルさんと電気さんが一緒に逃げれるように時間を稼いだ方がいいです。
それに…プリズム達も頑張ってるのに、私だけ逃げる訳にはいきません」
ハレワタールの提案は今この状況で一番最適解な提案だ。
だけど…珍しく、俺はその案を素直に飲み込めなかった。
「待て、俺も一緒戦う」
「「えっ/はぁっ!?」」
「お前この状況で何考えてんの!?」
「そうですよ!これ以上怪我する気ですか!?」
2人は俺も戦うことに、当然顔をしかめ反対の立場を示す。
けどな…
「2人の意見は最もなのはわかってる。怪我人の俺がまともに戦える訳ないし、最悪、俺が足を引っ張って戦況を悪化させる可能性がある。
でも、やられっぱなしなのは…俺の性に合わない…!!」
右側が動かなくても…戦える方法はある筈…俺はそんな無謀にも思える考えと想いを、左目しか見えない空色の瞳に、強く込めて2人に訴える。
それを聞いた上鳴は圧倒されたのか黙り、ハレワタールは一瞬戸惑いが顔に出たのか青色に輝く瞳が揺らぎ、その後顔を下に向けた。
その後、再び顔を上げ真剣な顔で口を開く。
「これ以上、余計な無茶はしませんか?」
「ああ」
「左側までダメージ受けて、更に自分の身体を追い込む…なんてことしませんよね…?」
「するわけないだろ」
「ホントですか?信じますよ」
「約束する」
ただ短い返事で、大事なことを確認していく。
お互いに表情一つ変えず、意志を確認するとハレワタールは暫く黙り込んだ。
「…わかりました。そこまで言うなら、無茶しない範囲で一緒に倒しましょう」
そしてハレワタールは俺が無茶しない範囲で、共闘する許可を出してくれた。
「ちょっ!?いいのかよ!?それ!!」
「あそこまで言われたら傾くしかありませんよ」
隣で上鳴がマジで言ってんのかと言わんばかりに、顔をハレワタールの方に向ける。
当の彼女は先程とは違って表情は少し緩んでいた。
「ありがとう」
「但し、少しでも無茶したら私一人で戦いますからね」
「わかってるよ。そっちこそ、油断してヘマかますなよ」
「どの口が言いますかそれ」
とりあえず共闘することが決まり、俺達は作戦会議へと移ることにした。
「戦うのはいいとして天羽、お前足どーするんだよ?」
「それなら私に案があります。電気さん、そこ代わっていただけますか?」
「へ?…お、おう…」
するとハレワタールはマントの一部を破ったかと思うと、上鳴と場所を代わってそれを俺の右脚へ巻きつけたと思えば、今度は更に自分の左脚を俺の隣につけて巻きつけて固定し、更に左腕を俺の肩に回し、所謂二人三脚状態になった。
「は!?何する気だ!?」
「ちょっ!?なにやってんの!?」
「作戦に必要なことです。
私が貴方の右になります。
あと…電気さん」
「俺?」
「さっき私を助けてくれた“個性”、まだ使えますか?」
「…もっちろん!!作戦に必要ならなんでもやるけど…俺からなるべく離れろよ?」
ハレワタールの突然の行動に理解が追いつかない俺は、ただただ彼女の言うことに耳を傾けるしかなかった。
ーーーーーーーーーーーー
ソラside
時間も迫ってくる中、私達は0Pを倒すべく行動を開始しました。
私達は今、ビルの屋上にスタンバイしています。
電気さんは個性の関係上、私達を巻き添えにしないように別行動しています。
電気さんの“合図”を待つ中、私達は少し話をしていました。
「ハレワタール」
「何ですか?」
「なんで俺の案…わがままを聞いてくれたんだ?」
「何故って…そりゃ…迷いましたけど…エイルさんの目から本気を感じたから、ですね。あんなに強く訴えられたら傾くしかないですよ。
そのためにもこうしてますし」
私はそう言って、破ったマントの裾で結んだ二人三脚状態の足を指差しました。
「ああ…これか?
正直、理解が追いつかないんだが…なんでこうしてるんだ?」
「言ったじゃないですか。『貴方が私の右になる』って。こういうことです」
そう言うと、私は右腕に僅かに青いオーラを灯しました。
「…!そういうことか…!」
それを見た瞬間、エイルさんは私の作戦の内容を瞬時に理解したようで、一瞬目を見開いた後傾きました。
そして、木刀を握り直しヴィランへと視線を移しました。
「なら、勝負は一発だ。
時間もない、合図が来たらさっさと決めるぞ」
「わかっています!行きましょう!」
その言葉を胸に、私は青いオーラを徐々に強くし、エイルさんの周りにも風が少しずつ集まって行きました。
ーーーーーーーーー
上鳴side
「近くまで来たけど…どう近づくよこれ…」
俺は0Pの近くまで行って、ビルの影に隠れながらあいつに近づくチャンスを伺っていた。
スカイの作戦を聞いた時はマジかって思ったけど…。乗りかかった船だ、やるしかねぇ!!
それに、プリキュアの役に立ったってなったら自慢話にできるっしょ!!
正直、天羽のことが心配だけど…。
そろーり、そろーり、少しずつ近づいて…
でもぶっちゃけ俺の場合、近づく必要無くね?
『……標的発見』
と思ったら0Pと目が合った。
これ、やばくね?
〜♪(ここからの推奨BGMは『Daredevil』or『Blooming VillainーScrambleー』(ペルソナ5スクランブルより))
『排除スル!!』
「やっぱヤバイじゃんこれ!!」
やっぱこっち目掛けて追いかけてきた!!
距離詰められたら終わりだよ!!
俺は思わず走って逃げた。
…待てよ?これ逆にチャンスじゃね?
電気を直接叩き込めるじゃん!!
そう思った俺はUターンし、0Pが近づくのを待った。
そして、ロボとの距離が縮まった瞬間…
「これを待ってたぜ!!くらえ!!」
BZZZZ!!
俺は0Pに向けてありったけの電気をはなった。
電気はロボ全体にヒットし、多分だけど…ロボの回路とか…可笑しくなったと思う。
《上鳴電気
個性:帯電
身体に電気を纏わせて、放出することができる。
広範囲に電撃を放つことができるが、W数に限界があり、許容範囲をオーバーしてしまうと…》
取り敢えず、俺の役目は終わったし後は任せたぜ…。
《っておーい!まだ説明終わってないぞー!!》
ーーーーーーーーー
ソラside
「…!」
0Pに電撃が直撃してる…!!
電気さん、やったんですね…!
「合図だ…!」
「はい…!行きましょう!!」
私達はお互いに目線を送って傾き、結んでない方のお互いの足を後ろに引くと、私は右手に纏っている青いオーラ肥大させを、エイルさんは左足裏から竜巻状の風を出し、息を合わせて一気に飛躍しました。
そして、エイルさんの右足に負担をかけないように、色々なビルを足場にしてロボにまっすぐ突撃していき私は拳を、エイルさんは木刀を前に突き出し、パンチ、牙突攻撃の態勢を取りました。
青いオーラの跳躍力、竜巻の威力が上昇し、スピードは更に強さを増していきます。
「ヒーローガール…!!」
「飛翔…」
2人で後ろに現れた雲を蹴り更に勢いをつけ、私達は青色のオーラに包まれました。
「スカイパンチ!!!」
「『流星牙』!!!」
2人の拳、木刀の切先がそれぞれ0Pの頭に突き刺さり、身体ごとロボのボディを貫く。
『…スミキッタ…』
電気さんの電撃に加え、私達の攻撃の威力が合わさったことで、耐久の限界を迎えた0Pヴィランロボは内側から粉々に砕け散り、最終的には爆散してバラバラになったパーツがあちこちに散らばりました。
「倒した…!」
「やりましたね…って、電気さん探さないと!!」
「あ、そう言えばそうだな。あいつ、退避できてりゃいいんだがな…」
落下しないように、スカイパンチと飛翔を発動し直し、倒したことで達成感に浸るのも束の間、電気さんに飛散したパーツが当たってないか心配な為、彼を探すことにしました。
ーーーーーーーーーー
〜モニター室〜
No side
ここは実技試験のモニタールーム。
ここでは、雄英の教師陣が実技試験の審査をしていた。
モニタールームでは現在、さっきのスカイ達の活躍が映されていた。
「うちを受験するプリキュアは毎年ちょくちょくいるけど、今年も凄いね。
特にFグループにいた水色の子…ハレワタールさん。彼女の立ち回りは明らかに他の受験生と違う」
「しかも、他の受験生と協力して0Pを倒しちゃうなんてな…。
殆ど木っ端微塵だぞ。
最初は0Pから逃げようとしたのに、単身で0Pに向かった受験生の男子を助けた。
マイナスになるどころか、プラスに変えてる」
「天羽の奴だな。あいつ、0Pに単身で挑もうとしたのは評価するが…計算を見誤り、自分にとって最悪の結果を招きそうになっていたのはマイナスだ。
訓練を重ねてるとはいえ、まだまだだな」
「まぁまぁ、おかげで良いものが見れたじゃないか!
まさか、自分の必殺技を彼の右足代わりにするとは…!よく閃いたね…」
ーーーーーーーーーーーー
ソラside
何故、エイルさんと二人三脚状態になったのか…それは、『ヒーローガール・スカイパンチの跳躍力を利用して、“飛翔”の右部分を補う為』でした。
エイルさんの右足は個性の使用限界により、痛みで使えない状態。なら、代わりになるもので補えばいい。
そこで、閃いたのが私の必殺技を利用することでした。
元々、『ヒーローガール・スカイパンチ』は跳躍力を利用して、勢いのあるストレートパンチを敵に叩き込む技。
今回はその跳躍力に目をつけ、彼の個性に合わせて威力を調整することで、竜巻のスピードとのバランスが取りやすくなり、右足の代わりとして機能しました。
ちなみにマントの裾を破って二人三脚状態にしたのは、エイルさんの身体を支えるついでに、息を合わせやすく為でした。
二人三脚なら、嫌でも相手に動きを合わせないと上手くいきませんから。
ぶっつけ本番で成功してよかったです…。
破ったマントについてですが…変身し直せばいくらでも復活しますし、元々飾りみたいなものなので、こういう使い方をしても問題ないと判断しました。
マントを利用したアイデア、もっと考えてみようかな…。
説明はこのくらいにして…。
私達はあの後、電気さんを探してあちこち飛び回っていました。
0Pの残骸の下敷きになってないか心配していましたが…
「ウェ〜イ〜」
「「…は?」」
私達が見たのは、路地裏の隅っこで両手の親指を立てて、頭のネジが外れたかのようなアホな顔を晒した電気さんでした…。傷は浅いもの以外、殆ど見当たりませんが…。
私達がこの電気さんを見た時、あまりにも状況が理解できず、思わず素っ頓狂な声を出してしまいました。
というより…
「なんで電気さんがこうなってるんですか!?
とんでもないアホ面晒してますよこの人!!」
「恐らく個性の関係上なんだろうが…頭になんか影響あったのか…?
この状態でよく逃げてこれたな…」
《上鳴電気
彼の個性:帯電は、電気を纏って放つことができるが、W数を超えてしまうと脳がショートして一時的に著しくアホになるぞ!!
ちなみにここまで逃げれたのは、よろけていたせいで、奇跡的に破片をかすっただけで済んだからだぜ!》
「「それを早く言ってください!!/言えよ!!」」
「てか、ご都合主義すぎないか?」
《ソーリー!さっきそこまで解説しようとしたんだけど、途中で場面転換しちゃったんだよ!!
ご都合主義でも、奇跡的に生還していればノープロブレム!!》
「そーですか…。
てか…あのクソ強個性にそんな弱点があったんだな…。どんだけの火力出したんだよ…」
《キュアスカイの力になれるのが嬉しくて、ありったけの電気を放ったみたいだぞ》
「私のせいですか!?」
「いや、これに関してはお前のせいじゃない。個性の制御間違えたこいつの自業自得だ。罪悪感は感じなくて良い…」
「そうですか…」
果たして、脳がイカれてアホになったこの人をどう正気に戻せばいいか…。
このままだと、男子2人を両脇に抱えて三人四脚状態になりかねません…。
いくら私でも、疲労困憊の状態でこれは無理です…!!
「電気さん起きてください!!
いつまでアホな顔さらしてるんですか!?もう0Pは倒しましたよ!!
貴方まで抱えて、三人四脚状態は流石に無理です!!」
私は手の空いてる右手で電気さんを揺らして正気に戻そうとしました。
「ウェ〜イ〜」
ですが、どんなに揺らしても正気に戻りませんでした…。
「駄目だなこれ、脳が完全にイカれてて、お前の声聞こえてないぞ…」
「えぇ…どうするですか、これ…」
完全に詰んだ状態で、私が涙目になりかけたその時…。
『試験終了!!!』
マイクさんの響き渡る号令と共に、試験終了を知らせるサイレンが鳴り、私達は試験が終わったことに気づきました。
「「あ…」」
私達はここで、0Pを倒すのに夢中になって自分達のポイントのことをすっかり忘れていたのを思い出しました。
「そういえば、忘れてました…。敵P…」
「それに関しては俺も同じだ。というか、俺に関しては個性の使用限界に伴うダメージでお前達の助けがなきゃ、あれ以上の戦闘が望めるかわからなかった。
礼を言うよ。ありがとう、ソラ」
「エイルさん…私はただ、やるべきことを成しただけです」
「よく言うよ。
普通は自分の実技P稼ぐ時間捨ててまで、他の受検者を助けに来ないぞ、アホソラ」
「あの、変なあだ名つけないでください!
お礼言いたいのか、バカにしたいのかどっちなんですか!?」
「お礼の方だよ、感謝の気持ちは本当だ。
ただ、アホなのはバカにする以前に事実だから言ったまでだ」
「お礼が本当なのは嬉しいんですけど、私、そこまでアホじゃありませんよ!?」
お礼を言いつつも、変なあだ名をつけてくるエイルさんに抗議し、彼と軽く口論に発展しそうになりますが…。
「はい、お疲れ様〜。怪我した子はいないかい?」
「「…!!」」
白髪を上でお団子に纏め、顔にはゴーグル。白衣を身に纏い杖をついた、私達より小柄な女性が受験生達に、声をかけているのが聞こえ、私達は口論を辞め彼女に注目しました。
「あれって…!
リカバリーガール!?」
「おや…?そこにも誰かいるみたいだね」
雄英高校看護教諭
ーーーリカバリーガール
ーーーー個性『癒し』
彼女はリカバリーガール。
私も雄英のことを、事前に調べていた時に話は聞いた程度ですが…彼女は希少な治癒の個性を持ち、こんな派手な内容の試験ができるのも彼女のおかげなんだとか。
そのリカバリーガールが路地裏にいた私達を発見し、助手とみられるプロヒーロー数名を引き連れてこちらに来ました。
「ハイハイ、グミだよ。グミをお食べ」
「「あ、ありがとうございます…」」
彼女は私達に近づくなり、グミを渡してきました。
勿論、ウェ〜イ状態の電気さんにもグミを渡していました。
「ところで、君たちはどうしてその状態なのかい?」
「実は…」
私はエイルさんと二人三脚状態になった理由を、リカバリーガールに簡潔に説明しました。
0Pと戦って、その過程でエイルさんが個性の代償で右脚を負傷しまともに戦えない状態になり、彼を支える為、そして、3人で0P倒す為にこうしたことを。
「なるほど…3人で0Pを倒したのかい…。
受験者にプリキュアがいたから、ここのグループの0Pは他より少し強い設定にしたとは聞いたけど…よく倒したもんだよ」
あれ…他のグループより強かったんですか!?
どーりでエイルさんの風で攻撃しても倒れない筈です!!
「けど…」
上記のことを言った後、彼女は私達に厳しい目を向けます。
その視線に私達は息を呑みました…。
「幾ら倒す為だからって、無茶のし過ぎはいただけないよ。
特にエイルと言ったね。
君は個性の代償で右脚を負傷したにも関わらず、彼女達に無理を言って戦闘に参加した。
隣の彼女が君を助けて機転を利かしていなかったら、左足まで壊してでも倒すつもりだったのかい?」
「…!」
彼女からの指摘に、エイルさんは顔を歪ませる。
図星みたいですね…。
「全く…少しは自分の身体を大切にしないかい…。
本当なら、0Pを彼女に任せて君は安静にするべきだった。けど、君は自身のプライドを優先して、戦うことを選んだ。
二人が優しかったからよかったけど、本来なら他のヒーローに迷惑行為だって言われても可笑しくない行為だ。
しかも、自分が原因でこうなったっていうから尚更だよ。
怪我をしたなら、大人しくする!
これは君の為でもあるよ」
「…すみません」
リカバリーガールの説教が効いているのか、エイルさんは顔を下に向けていました。
自分自身でも自覚しているみたいですし、これは相当効いてそうです…。
「わかったなら、これ以上あのような無茶はしない!いいね!」
「はい…」
「あと君も!」
「…私…ですか!?」
「君も彼からのお願いに根負けしたとはいえ、怪我人に無理をさせるのはよろしくないよ。
お願いを聞いて根負けするのも程々にね」
「すみません…気をつけます…」
リカバリーガールの言うことはごもっともで、私も正直傾くしかありませんでした。
やったことに後悔はしていません。ですが、それは作戦がうまくいって倒せたから。
失敗していたら、恐らく今より悪い結果になって後悔していました。
彼女の言う通り、本来エイルさんを電気さんに任せて一人で戦うべきでした。
というより…そのつもりでした。
ですが…エイルさんのあの本気の瞳…。
あれを見たら、彼の気持ちにどうにか応えなきゃって思ったんです。
いや…応えざるを得ませんでした。
ヒーローとしては正しくない選択だったかもしれません。
本人の望みであるとはいえ、怪我人に戦闘させるっていうことをしたのはヒーローでなくても取るべき行為ではないですし、正直反省しています。
ですが…あの力強い蒼い瞳は、私の心を動かした。
正しくないけど…自分にとっては正しい選択だった。
今、そう思わせるくらいに。
それに、あの時エイルさんと力を合わせて共に0Pを倒した時の快感…というか達成感…。あれは忘れられません。
「じゃあ説教もこのくらいにして、怪我人の治療に取り掛かろうじゃないか。
怪我、見せてご覧」
「…はい…!」
エイルさんがスムーズにリカバリーガールの治療を受けやすいように、私は変身を解除し元の姿に戻って二人三脚状態を解き、彼を近くにゆっくり座らせました。
彼がズボンの右をめくると、内側から内出血を起こし紫に変色した右脚が露見しました。
「…!」
あまりにも悲惨な状態の彼の右脚に、私は思わず目を見張りました。
普段戦う時はプリキュアに変身しているおかげだからか、酷い怪我をしたとしてもここまでにはならず、見慣れないせいでびっくりしちゃいます…。
エイルさんは、あんな酷い怪我になっても戦うのを辞めようとしなかった。
彼は…強い人ですね。
「どれどれ…これは随分と脚を酷使したみたいだね…ほれ」
そんなことを思っていたら、リカバリーガールが口を細め長く伸ばし、彼の右脚に唇を当てました
。
「「はい!?」」
私達はその光景に目を丸くし、エイルさんに至ってはあまりの衝撃に固まっていました。
「チユ〜」
そして、傷を吸い出すように長くキスをし彼の右脚に『治癒』を施していきます。
えっと…治癒ってそういう…。
…リカバリーガールが唇を離すと、エイルさんの右脚は治っていきました。
「…」
((バ…ババア!!))
凄いけど…今の光景、衝撃過ぎて頭から記憶ごと消したいです…。
この光景の記憶限定で、シンセサイズの秘儀受けれませんか…?
ちなみに電気さんはというと…
「これは…個性による一時的なショックだね。
恐らく、暫くすると回復するから怪我の治療だけで充分だよ」
と、最低限の治療だけされて後は放置されました。
ところで…ましろさんとエルちゃんはどうなったんでしょうか…?
全員演習場が別なので、様子を見に行けないですし…。
後で聞いてみましょうか。
この後、私はエルちゃんからBグループの様子を聞きました。
Bグループでは、私達とは違った意味で『激闘』が繰り広げられていました…。
ED『ヒロガリズム』
エル「次回予告!
雄英高校入試の実技試験、私は出久や無重力の個性の子と同じグループになったけど…出久大丈夫かなぁ…。
えっ!?0Pヴィランがこっちに!?
無重力の子が危ない!!
0Pを倒すメリットはない…でも、私の憧れた人はそれでも…!!
ひろがるスカイ!プリキュア
〜HERO ACADEMIA〜
『虹ヶ丘エル:オリジン』
更に向こうへ!Plus Ultra!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
さてと…これで第1話は完結なわけですが…入学試験編はまだまだ続きます。
次回はなんとエルちゃんが主役です。
この小説を書いていたとき、成長したエルちゃんの話を書きたいな…てか書かなきゃダメじゃん!!と思い、そのスタートアップとして次回はエルちゃんをメインに書こうと至りました。
実を言うと、まだ次回の制作に取り掛かれてないので次回更新は年明け以降を予定しています。
進捗はTwitterにて報告していきますので、そちらもチェックいただけると幸いです。
あと、このシリーズとは別に年内にもう1本新たな小説を投稿できたらな…と考えています。
そっちは現在進行系で執筆中です。
どんな内容かは投稿してからのお楽しみ。
今回は心理描写にかなり苦戦しました…。
特にエイルくん…オリキャラであるにも関わらず、彼が一番苦労しました。
ソラちゃんと上鳴くんは書きやすいんですけど、エイルくんはクールな性格のキャラである上に、ソラちゃん達に対してあまりいい印象を抱いてないので、彼がソラちゃんに対してどう心を開くか結構描写に悩みました。
エイルくんが終盤で呼び方をハレワタールからソラに変えていましたが、これにはちゃんとした理由があります。
ここでエイルくんの名前の呼び方設定解禁!!
一人称:俺
二人称:お前、貴方(年上に対して)
基本は苗字呼び。苗字が被った場合はフルネーム。
自身が認めたや心開いた者に対しては下の名前で呼ぶ。
ということで、彼はソラちゃんのことを認めたから下の名前で呼ぶようになりました。
こういう設定好きなんですよね…。
0Pを倒す作戦については事前にざっくりプロットを書いてました。
更新期間空きますからね…忘れたくなかったので、事前にやりたいこと書いといてよかった。
あと、上鳴くん出してマジで正解でした。
エイルくんの無茶に対して正論でツッコんでくれたし、彼の活躍もしっかり書けたし、外せないウェーイネタもオチとして機能してくれて大助かりでした。
初対面の人に対して当たり障りなく接してくれるキャラは本当に書きやすい。
上鳴くん視点は当初予定になかったのですが、せっかくなのと話を書いている上で必要だと感じたので急遽追加で執筆しました。
このおかげで上鳴くんの活躍をちゃんと書けたし、止めのシーンにも繋げやすかったので入れて正解だったと感じています。
リカバリーガールがエイルくん達を叱るシーンですが…完全に思いつきだし、かなり悩んだシーンの一つです。
まぁ…怪我を押して無茶したのは事実ですし…。悩んだ末入れることにしました。
挿入曲にペルソナ5…しかもスクランブルの曲を採用したのは完全に自分の趣味なのと、P5Sの曲もしかしたらヒロアカやひろプリにも合うんじゃね?と思い実験的に入れてみました。
今後も色んな作品の曲をイメージ挿入歌に入れていけたらな…と考えています。(ひろプリとヒロアカの曲ちゃんと使えよ)
どんな曲が合いそうか、皆さんも感想欄で教えて頂けると嬉しいです。
それでは次回は年明け以降の更新になりますが…皆様良いお年を!!
以上、後書きでした。
来年もあげほゆ〜!!