『東方再生録』〜アバッキオの幻想入り〜 作:ディオ・フランドー(ル)
アバッキオは魔理沙の家に泊まることになった。
魔理沙「はいお待たせ」
アバッキオ「……」
(全く…見たことのない…)
魔理沙「あ、そっか、イタリア生まれだもんな、私は日本食が好きでな、家じゃ一年中和食だ」
アバッキオ「じゃあ、パスタもパンも食ったことがないのか?」
魔理沙「パスタは和風パスタだけ食べるな…、パンに関しては…、人生でまだ数えるほどしかないな、確か…、2…3……9…11…、13枚だったかな」
アバッキオ「マジか…、だが縁起悪い枚数なんだし、せめてもう一枚食ったらどうだ?」
魔理沙「でもやっぱり和食が好きでな…、あまり食べる気にもならないんだ、それに、そんなに悪いことなんて今まで起こったこと無いし」
アバッキオ「…一つだけ聞いていいか?最後にパンを食べたのはどれぐらい前だ?」
魔理沙「最後に?…うぅん…、今が17歳で、最後に食べたのは…、4歳か、なら最後に食べたのは…、13年前だな」
アバッキオ「……」
(なぜだ…、あまりいい予感がしねぇぜ)
魔理沙「ま、気にするな、私は悪運だろうとどんな運命だろうと乗り越えるぜ☆」
アバッキオ「…分かった」
(俺はミスタほど縁起の悪さを気にはしなかったが…、ジョルノが来た時にミスタが食べたくないと言っていた残り4切れのケーキを一切れくって数日後、俺は死んだ訳だ…、縁起の悪い数も嫌になるもんさ…)
「じゃあ、ありがたくいただくぜ」
魔理沙「私のお手製なんだ、ゆっくり味わってくれ」
こうして、アバッキオの夜が始まった。
…とても永い夜が。
―――夜。
アバッキオは食事を済ませた。
ガチャッ
魔理沙「おッ、食べ終わってたか、どうだった?初めての和食は」
アバッキオ「あぁ、初めて食ったが、…優しい味だった、イタリアにはないと思う」
魔理沙「へへ、思ったよりいい感想が聞けたぜ」
その後アバッキオは風呂の場所を教えてもらい、使わせてもらった。
風呂からあがり自分の服を見た時、驚いた。
アバッキオ「…!?今の短時間で…服が…」
この幻想郷に来てから、というより現世でのトリッシュの護衛任務が始まってから、アバッキオは一度も風呂に入っておらず、服も洗ってなかった。
おまけに幻想郷に来て、連続した戦いで土だらけにもなっていた。
そのはずの服が、この短時間で綺麗になっているのだ。
アバッキオ「洗うにしても乾かすのに時間がかかる…、どうやって…」
その後服の事を魔理沙に聞いてみると。
魔理沙「あぁ、私が洗浄魔法で洗っといたぜ、…余計だったか?」
アバッキオ「魔法?」
(そういえばあのSDカードも魔力がどうとか言ってたな…)
「いや…むしろ感謝している、元の世界でも色々あって、何日も洗っていなかったもんでな…」
魔理沙「…はは、そうだったのか、よかった」
そして幻想郷は、真夜中の底へと向かっていった。
その後アバッキオは、自分の部屋で魔理沙に幻想郷の入り方の事も教えてもらい、自分の現世での事も話した。アバッキオは魔理沙を信じてはいるが、まだ信頼する段階まではいっていなかった。
魔理沙「…まぁ時間の感覚は、今まで住んでいた場所のままだぜ、今は21時32分、感覚的にもあってるだろ?」
アバッキオ「あぁ」
魔理沙「あとは…金銭のことか、幻想郷の金銭は日本の通貨と同じものが使われているぜ」
アバッキオ「日本の通貨?…じゃあ、これは無理ってわけか」
スッ
アバッキオは懐に1枚だけ入っていた自分の国の使っている通貨を見せた。
魔理沙「うぅん…?これ何て言うんだ?」
アバッキオ「10000リラだ、分かんねぇってことは、まぁ無理だな」
魔理沙「うん…、確かに無理だぜ、まぁ、時間が経ったら仕事一緒に探そうぜ?」
アバッキオ「あぁ、今はこの世界に慣れることを優先させてもらうぜ」
―――1時間後
魔理沙「じゃ、明日は幻想郷をまわって、土地感覚を掴もうぜ、…おやすみ」
アバッキオ(オヤスミ?)
「あ、あぁ…、…あやすみ、また明日な」
魔理沙(…プッ、なんか…今まで落ち着いた雰囲気で喋ってたけど、日本文化を知らないもんだからぎこちなくなって間違えてるのかわいい…)
魔理沙は内心少し笑いながら部屋のドアを閉めた。
アバッキオは暗くした部屋の中から月を見ていた。
アバッキオ「…こっちの月は…俺のいた世界と比べて大きいのか」
一方魔理沙も、同じく自分の部屋の窓から月を見ていた。
魔理沙「ッ…」
To be continued.
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