とあるロドスの日記帳   作:セニョール・大介

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 久しぶりの投稿です。現在鋭意執筆中のロドスの異変シリーズとは全然関係ありません。異変シリーズは今暫くお待ち下さい。

 それはそうとして、恋愛相談を想い人に聞かれるシチュエーションって良いですよね! それが書きたかったのでプロローグ書きました!


番外編! 告解 プロローグ

 

 

「?? ドクター? すみませんがもう一回言ってくれません?」

 

 龍門、ヴィネの知人が経営する喫茶店を貸し切りヴィネとドクターの二人が怪しげな会合を開いていた。

 

「だからヴィネ、君に神父になってほしいんだ!」

「Pardon? 」

 

──

 

 

 時は少し遡る。

 

 ある日のロドス艦内にて─

 

「─あれ? 俺のシャツってこんなにきれいだっけ?」

 

 訝しむヴィネと─

 

「はぁ~/// 遂にやってしまいました…。ごめんなさいヴィネさん…///」

 

 何故か男物のシャツを抱えて頬を紅潮させるアーミヤと─

 

「…いいなぁ」

 

 羨むドクターがいた。

 

──

 

 また別の日─

 

「─待って!? ケルシー先生? 採血しすぎじゃないですか!? ああ、くそッ! Mon3trのせいで動けねえ!! ドクターッ、これ大丈夫なんですよね!?」

 

 青ざめながら藻掻くヴィネと─

 

「はぁはぁ/// 大丈夫だヴィネ、大丈夫だ。…Mon3tr、そのまま拘束し続けろ」

 

 職権乱用するケルシーと─

 

「…ケルシー、約束通り三割は貰うよ?」

 

 共犯者のドクターがいた。

 

──

 

 またまた別の日─

 

「─痛い痛い!? ラップランドさん、レッドさん、両側から引っ張ったり頭押し付けたりしないで!?」

 

 車裂きの刑に処されるヴィネと─

 

「お前、邪魔」

「ハハッ、君こそ手を放しなよ」

 

 目のハイライトが消えた処刑人、ラップランドとレッドと─

 

「…私もあれくらい強引に行けたらなぁ」

 

 やはり羨むドクターがいた。

 

──

 

 またまたまた別の日─

 

「─…ラフシニーさん? ちょっとだけ…、ほんのちょっとだけ力を緩めてもらえるとぉ…」

 

 きりきりと尻尾に締め付けられているヴィネと─

 

「ダメ。離したらアレクがまた何処かに行っちゃうから…」

 

 ヴィネの隣に座り、体を預けるリードと─

 

「…ケルシー、成長ホルモン分泌剤とゲノム編集で私も尻尾を生やすことってできる?」

「…通常の人間には体外からではわからないが尾骨…かつての名残のような骨がほんの少し残っている。それをいじれば十分に可能だ」

 

 変な方向に頭脳を発揮するケルシーとドクターがやはりいた。

 

 

──

 

 

 またまたまたまた別の日─

 

 

 ついにドクター思いつく。ヴィネを一人独占する方法を。

 

 現状、ヴィネの周りを飛び回る虫のせいでドクターはヴィネにアタックできずにいる。そしてそれはヴィネがまとわりつく虫を払わず受け止めているからである。

 ドクターがいくらロドスで最高クラスの権限を持っていると言っても、同クラスの権限持ちが二人敵にいる。

 

 一対二、一般オペレーターたちを含めればその戦力差は十倍どころの話ではない。頭脳以外は高く見積もっても一般人程度のドクターでは勝ちの目はない。

 

 ならば標的を変える。ヴィネ一人に相手を絞り、ヴィネがオペレーターのアタックを振り払うように変えられたのなら…。

 

 

──

 

 

「─だから、ロドスに告解室を設置してオペレーターたちの悩みを解決したいんだよ」

「いや? その理念には賛成ですよ? でもなんで俺が神父役なんですか? 俺だって告解したいことがたくさんありますよ!?」

「…ヴィネ、そう簡単に他の組織の人間は呼べないんだよ。とくにロドスは機密の塊だからね」

「わかってます。それは理解してるんですけど、白羽の矢が立った理由が知りたいんです!」

 

 君にあの悪魔たちの化けの皮を剥いだ姿を見せつけてやりたいから…、という本心はそっと心の奥底に置いておき、考えておいた理由を伝える。

 

「ヴィネってさ、恋人ほしいって言ってたよね? 告解室で悩みを聞いたら─」

「─OK。すべて理解しました。お悩み相談で女性の方々の好みの男性像を調べろってことですね?」

「That’s right! じゃあ神父役頼んだよ!」

「任せてください!」

 

 ヴィネは満面の笑みを浮かべる。そしてドクターは─

 

 計画通り…!!

 

 バイザーの下で含みのある、下心のありそうな笑顔を浮かべていた。

 

 

──

 

「─告解室、ですか?」

「そう! ロドスにはいろんな境遇のオペレーターがいるでしょ? それに過酷な任務もこなす必要もある。そんなオペレーターたちの心の悩みの解消を狙ってね」

「なるほど…。流石ですドクター」

「…ドクター、君の言うことは一理ある。しかし、君も知っての通り─」

「─大丈夫だよケルシー。みんなには機密情報などは言わないように周知させるし、神父もロドスとかかわりが深いフリーな人だから」

 

 ということでロドス告解室、開設!

 

 

──

 

 旧倉庫の一部を改修して作り上げた告解室。部屋の大きさは人が三、四人入るのがせいぜいといった感じなのに真ん中に部屋を二等分する重厚な仕切りがあるせいでさらに狭苦しく感じる。二つに別たれた部屋の片方、告解者が入る部屋にはアンティーク調の椅子と微かな暖色系の照明のみ。もう片方の部屋には、これまたアンティーク調のちょっとだけ高級そうな、長時間座っても大丈夫そうな椅子、ドクター特性の精神安定、理性回復の効能のあるドリンクバーに必要のないはずだがラテラーノの経典に─

 

「どうです? 結構似合ってるでしょう?」

 

 ラテラーノの司祭の服を模した白を基調とした修道着もどきを身に纏う長身白髪の男、ヴィネ。

 

 服装はラフでいいのだが、ヴィネが強行した。その結果─

 

「…美しい」

 

 ドクターが心を打たれ、跪き、手を合わせ始めてしまった。

 

「…、じゃあドクター。私はこのあたりで」

 

 ヴィネはドクターを無視して席に着き、迷える子羊たちを待つ。

 

 

──

 

 ドクター退出後、しばらく誰も訪れない時間を過ごしていたのだが…

 

「…?」

「失礼します」

 

 初めての告解者が訪れた。

 

「この椅子に座ればよいのでしょうか?」

「はい。どうぞお掛けください。…ここでおきたことには決して外部に出ることはありません。存分に語り、悩みの解決の一助としていただければ幸いです」

 

 え? 大丈夫かな? 聖典にも全然載ってなかったからノリで言ってるんだけど。まあいいや、相談に注力しよう。

 

「私は最近ロドスへ加入したのですが少年少女たちと出会う度に怖がられて─

 

 

──

 

 

「─ありがとうございました」

「あなたの悩みの解決の一助となれたなら幸いです。」

 

 俺が会話を打ち切ると相手も満足したのか、来た時よりもだいぶ柔らかな声で告解室を後にした。

 

 …ふぅ。緊張した~。初めての相談がこんなかわいらしい内容でよかったぁ。声的にマウンテンさんだよね? 筋肉ムキムキマッチョマンの強面で、戦闘時は言論も荒くなってしまうような。それはちびっ子たちからも怖がられるって。

 

 対策として、ロドスのちびっこ達の授業を一コマ受け負うことをお勧めしたけどさぁ…。

 

 確かあの人どっかの企業の御曹司だったでしょ? 多分高等教育とか受けてるインテリ層、ロドスに微妙にいないタイプの人だし授業はできるはず。今マウンテンさんに足りないのはちびっ子たちと触れ合う時間。

 触れ合う時間さえあれば、後は活発なちびっ子たちの好奇心、活発さがマウンテンさんとの仲を解きほぐしてくれるはず。

 

 まあ、なんかあったらケルシー先生たちにフォローして貰えば良いしね?

 

 よし、切り替えて次行こう、次。

 

「失礼します…?」

 

 お? 次なる子羊が来たみたいだ。声的に我らがCEO、アーミヤさんかな?

 

──

 

「あの、何でも相談に乗っていただけると聞いたのですが?」

 

 私は恐る恐る壁に向かってしゃべり掛ける。ドクターが大丈夫、と言っていたので大丈夫だと思いますけど本当に大丈夫でしょうか?

 

「はい、苦難に悩まされている方のお悩み解決のお助けをしています。ここでのことは外に漏れ出ることはありません。どうぞ心行くまで胸の内を語らいください」

「…わかりました」

 

 …少し心配だけど、相談してみます。

 

「最近、私が他の方々に見劣りしているような気がするんです」

「見劣りするのは悪いことではありません。明らかに優れているとわかる能力に優れた方のみが目立ちますが、組織に属する以上目に見えない人柄の良い人、責任感の強い方もまた得難い人物なのです。こうして自分の現状に思い悩むことができるあなたならきっと周囲からも一目置かれる存在へとなれるでしょう」

「ありがとうございます…でも─」

 

 ─私がただの一般オペレーターであったならこの人の言う通りでした。でも私は役職を持っています。オペレーターの皆さんに指示をすることだってあります。そんな私が何もできない状況というのは歯がゆいものです。

 

「私には立場があります。立場には責任が伴うものなんです。責任を頑張って背負ってきましたが…」

「それは大変でしたね。確かに責任というものは自分を苦しめてしまうものです。しかし、ここはロドスですよ?」

「??」

 

 ロドスだからなになんでしょうか? 責任とロドスに何の関係があるのか疑問です。

 

「ロドスの理念は種族、感染に隔てなく救いの手を差し伸べる、そのようなものだったはずです。立場が何です? 責任が何です? つらいのなら人に頼ってください。自分たちの間で理念を実行できないのなら、他者にだって実行できません」

「…はい。…そうですね、…そうですよね」

 

 確かにそうかもしれません。一日に何千枚の書類を確認し対応するドクターや日夜研究に没頭しながら経営方針、外部との交渉さえやるケルシー先生。それに…、

 

 

 今日は姿を見れていませんが、ヴィネさんも昨日も早朝の六時に国際トランスポーターの仕事を終わらせたばかりにもかかわらずドクターの書類仕事を手伝って─

 

 ─そういえばドクターってヴィネさんが手伝ってくれるときは「こんな量の書類無理だよ~」なんて感じでヴィネさんのやさしさに付け込んで隣を独占しようとしてますよね。許せません。普段なんか機械みたいに書類仕事をしているだけなのに…。まあ置いておきましょう。

 

 書類仕事の後はケルシー先生に招かれて食堂で食事をしながら仕事について─

 

 ─そういえばケルシー先生って普段は食堂に来ませんよね? 普段はレーションで済まして、私が心配して声掛けした時も「無用な心配だ」なんて言っていたのに、ヴィネさんの心配にはすぐ飛びつくし、手料理も食べます。やっぱり許せません。

 

 まあ、仕事漬けでも弱音を吐かないヴィネさんがいたりで自己完結が当たり前のようになっていました。今度は私もヴィネさんに助けてもらうことにしましょう。

 

 それはそうと、この相談に乗ってくださる方ならもう一つの質問もしていいかもしれません…。

 

「…すみません。もう一つだけ相談に乗ってください。…恋愛相談をしたいんです」




 

曇らせたいキャラ募集! その他はちゃんとキャラ名書いてね!

  • ラップランド
  • ドクター
  • ケルシー
  • リード
  • その他
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