とあるロドスの日記帳   作:セニョール・大介

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 自分の作品を見返してみると一人称や三人称、果てには日記形式の合成獣であることに気付いてしまった…。

 統一感無さすぎ! なので、「三人称がいい」とか教えて貰えればできる限りそれに合わせていこうかな、なんて考えてます。


とある男の日記 その三

X月Y日

 

 

 

 

 ようやく龍門から帰ってこれた。だけど…

 

 

『ロドスオペレーター最強決定戦のお知らせ』

 

 

 なんか端末にお知らせが来てるんだけど? え? こんなの聞いたことないんだけど。なになに? 掻い摘んで話すと─

 

 

・参加できるのはロドス所属のオペレーターのみ。

 

・トーナメント形式で執り行う。

 

・上位入賞者には賞金、景品あり。

 

・みんなの参加を待っています。

 

 …誰だよ企画したの? いや、まあ面白そうだから良いけどさ。うーん、しっかしロドス最強かぁ。やっぱりスカジかなぁ。レッドさんだったりが参加するとかならわからないけど。

 

 ん? 俺は絶対に参加しないぞ。国際トランスポーターはそんな戦うような職業じゃないんでね。俺の取り柄は逃げ足の速さなんだ。

 

 

 

 

 

X月Y日

 

 

 

 

 ロドスのオペレーターの間ではロドス最強決定戦の噂で持ちきりだ。朝食のために食堂に来たらあっちこっちで会話に花を咲かせている。

 

 俺も気にならないと言えば嘘になるが、話し相手が居ない。

 

 いや、入社してしばらくは違ったんだ。いろいろなオペレーターと仲良くなれたし、話し相手には事欠かなかった。女性オペレーターから話しに来てくれるようになったりでこの世の春が来たって思ったね。

 

 ただ、しばらくするとそういうのがめっきり無くなってしまった。たまに個人的に会うときは今でも話すことがあるけど何か塩対応。

 

 もうロドスで会話に花を咲かせることがほとんどないから日記に逃げてきたってわけだ。…こうしてみると立派なボッチだなぁ。

 

 …待てよ。俺にはまだ仲間が居た。アーススピリットやAceさんなんかはまだ話せる。俺はボッチじゃなかったんだ。

 

 

 

 

X月Y日

 

 

 

 今日もまたまた一人飯。あの二人にとっての俺は、片や気の合う友人で片や弄りの対象。そんな飯に誘えるような状況じゃないよ。

 

 はぁ、どっかに一緒に飯を食べてくれる優しい人は居ないかなー。

 

 

 …この世の全ては虚しい。こんなふうに書いたところで何かが起こるわ──

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜〜〜

 

 

 

 

「ヴィネ、何を書いているんだい?」

 

「ドクター。いや、日記をつけていただけですよ」

 

 

 料理ができるまでの待ち時間で日記をつけていたら、いつの間にかドクターが近くに来ていた。

 

「この席に失礼してもいいかな?」

「もちろんです」

 

 

 神は存在したようだ。俺の願いに答えてくれたのだから。

 

「なあヴィネ。君はいつも一人で食事をしているのかい?」

「まあ、だいたい一人ですね」

「へぇ、意外だなぁ。君って戦力面で優秀だし、コミュニケーション能力が低いわけでもない。それに容姿も見た所整っているのに」

「いやぁ、そんなふうに思っていただけるなんて嬉しいです」

 

 いや、もう本当に嬉しいんだけど。なかなか人と喋る機会なんてなかったし、まして褒められるなんて…。ほんとドクターは人ができてる!

 

 

「そうだ、君が良いならこれからも一緒に食事をとらない─」

 

 ドクターの誘いにかぶさるように料理が運ばれてきた。ちょっと、皿にヒビとか入ってない? ドンッ、て音がしてたんだけど。

 

「ドクター、日替わり定食をお持ちしました」

「ありがとうプリュム。ただ、慌てて食事を持ってくる必要はないよ」

「すみませんドクター。少し浮足立っていたようです」

 

 今日の食堂のシフトにはプリュムさんも入ってたのか。改めて見てみるとやっぱりラテラーノ組って服がかっこいいなぁ。なんか戦闘服って感じやそれぞれの種族の特徴みたいのが出ていて嗜好にぶっ刺さる。俺も一着頼んでみようかな…

 

 

「あ、ヴィネさん。ヴィネさんの食事もお持ちしました。クロワッサン、ビスケットにリストレットです」

 

 あ、今回は音を立てずにきれいに並べてもらえた。いや、運んでくれなくてもいいのに。全然取りに行ったよ?

 

「ありがとうございますプリュムさん」

「どういたしましてです」

 

 そうして俺が料理に手を付けようとすると─

 

「だいたい一人って言う割には良さそうなコミュニケーションが取れてるじゃないか」

「いやぁ、話しかけたら返してはくれるんですが、すぐ終わってしまったり、何処かそっけなかったりで…。少し寂しいですね…。ん?」

 

 何か視線を感じたが、あたりを見回しても普段の食堂の光景が広がっている。目線をドクターの方に戻すと何やら興味深いものを見た、という感じの顔をしている。

 

「なんですか? ドクター」

「いいや? 君の頼んだ料理が意外でね。よかったら私の料理とちょっと交換しないか?」

「全然良いですよ」

 

 …人と一緒に取る食事ってええなぁ…

 

 

──

 

「じゃあドクター。もうそろそろ任務があるので失礼します」

「ああ、頑張ってきてね」

 

 ヴィネが席を立ち、食堂から出ていく。

 

「さてと…」

 

 私も続いて席を立ち上がると─

 

「ドクター、少し良いですか?」

 

 そこには先程のプリュムが立っていた。さっきまでの雰囲気とは異なり、敵にでも向けそうな目をした状態で…

 

「どうしたんだい? プリュム」

「ドクター、ずいぶんとヴィネさんにお熱なようですね」

「まあね。命の危機を救ってもらい、一人だけ仕事の手助けまでしてくれたんだ、気にもなるよ」

「あらかじめ言っておきます、ドクター。あなたは記憶を無くされたばかりだ。ほんの数日の思いで私達に勝てるとは思わないほうが良いですよ」

 

 

 …何を言っているのだろうか。プリュム、君は思い違いをしているようだ。

 

「ハハハ、ラテラーノのジョークは一味違うなぁ」

「ジョークのつもりはありませんが」

 

 

 あたりを見回してみると、多数の女性オペレーターがこちらを、私のことを見つめている。

 

「君たちはヴィネに好意を抱いているんだろう? 今の状況は牽制し合っているということかな」

「…ええ。彼に誰かの手がついたら血で血を洗う戦争になります。恋敵といえど同じ旗を仰ぐ間柄、争うつもりはありません」

「…だめじゃないか。君たちの勝手な考えで彼を苦しめちゃ。言ってたじゃないか、寂しいって」

「…」

「まぁ、おかげで彼はいまだ手つかず。感謝はしているよ」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

〜〜〜

 

 

 ドクターは優しい。気配りもできるしあれは女性にモテるな。もしかしたら女性オペレーターの中には恋心をいだいている人もいるかも知れないな。

 

 

 

 




…気付いたら主人公勘違いものにも手が伸びていた件について()
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