異世界日本国召喚   作:丸太餅

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またもや遅れました。


第4話「緊急御前会議」

中央暦1640年 1月18日

パーパルディア皇国 皇都エストシラント パラディス城 御前会議

 

パーパルディア皇国の皇都『エストシラント』。

この都市にある一際目立つ建物、パラディス城ではパーパルディア皇国皇帝ルディアスを筆頭とし、外務局監査室所属皇族レミール、皇軍最高司令官アルデ、第1外務局局長エルト、第2外務局局長リウス、第3外務局局長カイオス、臣民統治機構長官パーラス、経済担当局局長ムーリ等の、この国の重役達による御前会議が開催されていた。

 

この会議の議題は数時間前に発生した『未開地出現事件』での調査に当たった第3小隊全滅の報告に関してである。

 

「……い、以上が全滅した第3小隊に関しての……ほ、報告となります……」

「……そうか……つまり、謎の陸地に入った所現地勢力に見つかり従属を要求。蛮族共は拒否した為、報復措置を取ったが返り討ちに合い調査小隊は全滅……と……

「……はい……」

 

玉座に鎮座する一人の男……皇帝ルディアスの前で跪くパーラスは、顔が青ざめ若干震えながら報告を行う。

 

それに対しルディアスはパーラスを玉座から見下ろしながら、怒気を滲ませた声で叫ぶ。

 

「……巫山戯るな!!一体どうしてこうなった!!」

「も、申し訳御座いません!只今蛮族共に対する報復作戦を立案……」

「違う!!余はどう言う事情で全滅したのか聴いているのだ!!」

 

ルディアスは顔を真っ赤にしながら、パーラスの的外れな回答に怒鳴り散らす。

 

「そ、それは……。……どうやら相手が“連射が出来る小型の銃を所持していた”……との報告がありまして……」

「連射が出来る小型の銃……だと!?そんな物、列強第1位の神聖ミリシアル帝国でも列強第2位のムー国でも聞いたことがないぞ!?」

「ま、まさか……ミリシアルと同じく古の魔法帝国の遺産を!?」

「いや、急に陸地が出現したのだろう?本当に古の魔法帝国の遺産を使っているのか?」

「まさかミリシアルの大規模魔法か!?それとも魔帝の遺産の事故か!?」

「陸地を出現させる魔法があると言うのか!?」

 

重役等はパーラスの報告に驚愕し、狼狽が巻き起こり、恐怖が部屋中に蔓延する。

 

「……その件については第1外務局より、ミリシアル及びムー大使館に問い合わせてみます」

「頼むぞ、エルト。……して、パーラスよ」

「は、はいッ!!」

 

レミールはエルトの言葉に同意すると、パーラスに質問をする。その彼女の顔も、ルディアスと同じく怒りが滲み出ていた。

いや、何方かと言うとパーラスに対してでは無く、小隊を全滅させた蛮族(日本)に対する激しい怒りだった。

 

「小隊を全滅させた蛮族の名はわかるか?」

「は、はい!これについては全滅前の報告により、既に判明しております」

「何だ?」

「……『ニホン国』と言う勢力らしいです」

「……ニホン国だって?」

 

レミールの質問にパーラスは答える。

と、パーラスの回答に、静観をしていたアルデは口を開いた。

 

「アルデよ。何か知っているのか?」

「はっ。後で報告を行おうとしていたことなのですが……。数時間前、我が国の領海を侵犯した大型船を付近を哨戒中の戦列艦『リバツェ』が撃沈しました」

「ほう、良くやった。それで?」

「撃沈した大型船の乗組員や乗客と思われる蛮族共326名を拘束。先程行われた尋問の結果、その蛮族の殆どが『ニホン国』、一部の蛮族は『アメリカ合衆国』や『アルビオン王国』、『シンカ共和国』『フートラム王国』『リダニア王国』などと名乗っていた模様です」

「ほう。ニホンだったか。残りの国々は聞いたことが無いが、どうせ文明圏外の蛮国なのだろう?」

「はい。そう思われます」

「なら、問題無いだろう」

 

アルデの報告にレミールはそう判断する。それに対し、ルディアスも首を縦に振り肯定した。

と、ルディアスはパーラスに向き合った。

 

「パーラスよ。この度の失態は不問とする。早急に小隊を再編成し、調査を続行せよ」

「あ、有難き幸せ!!」

 

パーラスはルディアスの懐の広さに感激し、忠誠心をより一層深めた。

 

その時。

 

「アルデ司令!ご報告が……!」

「何だ!」

「そ、それが……」

 

部屋の扉が開かれると、アルデの部下が急ぎ足で駆け寄り、アルデに耳打ちをする。

 

「ふむふむ……何!?」

「どうした、アルデよ」

 

報告を受けたアルデの驚愕した反応に、レミールは報告の内容を質問する。

 

「そ、それが……。エストシラント港沖に鉄製の巨大船団が現れたと海軍本部庁舎から連絡がありました!」

「鉄製の巨大船団!?ミリシアルかムーじゃないのか!?」

「いえ!海軍が臨検を実施した所、相手はニホン国と名乗り、外交官を乗船させていると……!」

「ニホン国だと!?」

 

重役等はアルデの報告に驚愕し、ある者は倒れた。

 

「……ニホン国の外交官を受け入れろ」

「は、はい!?」

 

重役等はルディアスの判断に驚愕する。

 

「陛下!本気ですか!?」

「あぁ。余に少し考えがあるのでな」

「考え……ですか……」

 

ルディアスは重役等の驚愕を沈める。

 

「……陛下。ニホン国との外交担当、私にお任せを」

 

そんな中、レミールはルディアスに日本との外交担当を自分に任命することを進言する。

 

「レミールか……わかった、任せよう。但し、しっかりと『教育』をする様に」

「有難う御座います、陛下」

 

ルディアスはレミールの進言を受諾し、レミールは対日本の外交担当となった。

 

この判断が、『大東洋戦争』勃発最大の原因となることを知らずに……。




適当な用語説明
・アメリカ合衆国
アメリカ大使館により自治区南部に建国された新地球諸国の一つ。沖縄本島並みの面積を領土としている。
在日米軍や在韓米軍、グアムの米軍部隊の一部が日本と共に転移して来てしまった為、新地球諸国でも少数な自前の軍事力を保有している。

・アルビオン王国
イギリス連邦諸国大使館により自治区東部に建国された新地球諸国の一つ。
転移前に日独仏豪星艦艇と共に日本の領海を航行していた所を日本と共に転移してしまった為、自前の軍事力を保有している。

・新華共和国
中華人民共和国大使館により自治区東部に建国された新地球諸国の一つ。
転移前に偶然寄港していた人民解放軍海軍艦艇と休暇中に日本へ旅行していた中国人ごと日本が転移してしまった為、自前の軍事力を保有している。

・フートラム王国
覇権主義国家勢揃いの異世界での日本の数少ない友好国の一つ。
四国程の面積の島の南部を領土とする。

・リダニア王国
覇権主義国家勢揃いの異世界での日本の数少ない友好国の一つ。
佐渡島程の面積の島を領土とする。



ようやく日本とパーパルディアとの外交です。

次回はもう少し早めに投稿出来たらなぁ。

誤字脱字報告ありがとうございます!

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