巴マミは暗殺者   作:百乃綾香

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35時間目 お茶会の時間

学校からの帰り道。

私、岡野ひなたはあるものを見てしまった。

 

「アイツ・・・また女の子と遊んでる・・・」

 

前原が見覚えのない女の子と歩いている。よくやるよなぁアイツ。この前は高校生の人と歩いてたし。

勉強に暗殺にシフト制になったとはいえ魔女狩りまであるのによく遊べる時間見つけられるなあ。逆に尊敬する。

 

最近、前原を見てるとなんとなくムカついてくる。イライラしてくる。

E組に落とされた直後にも関わらず前原の奴、助詞全員にナンパをしたいけ好かない野郎だ。なぜかメグには声はかけられなったらしいけど。

なんでか知らないけど、女の子と遊んでいる前原をを見てると頭をぶっ飛ばしたくなる。私がそんな正義感出す必要ないのに・・・。

 

魔法少女になればなんでも願いが一つ叶うと言われ、私の頭に思い浮かんだ願いは

「前原の浮気癖を治してほしい」

でも、そんな願いで戦い続けなきゃいけないのかと考えるとばかばかしくて、他の願いを探すことにした。

 

「・・・ふんだ」

 

あんな女たらしだけど、雨の降るあの日。アイツは自分を振った女の子と女の子を奪った男を助けるためにキュゥべえと契約した。

緊急なことだったし、アイツがしなかったら私が願ってたかもだけど、なんだかカッコイイと思ったと同時に、先を越されてしまったって複雑な思いもあった。

 

一旦、前原(あんなやつ)のことは忘れよう。

今日は2年のさやかちゃんと仁美ちゃんを交えてのお茶会をする予定なんだ。楽しくしないと!

 

マミっちの部屋につくと、もう既にメンバーが集合していた。

私、マミっち、桃花、陽菜乃、莉桜、そしてさやかちゃんと仁美ちゃん。

 

「本日はお誘い頂きありがとうございます」

「志筑さん、そんなに固くならなくてもいいのよ。楽していいから」

 

仁美ちゃんが礼儀正しくお辞儀したのをマミっちは戸惑いながら受け止めていた。

 

「巴ちゃんのケーキは絶品だからね。うちの先生もおきになのさ」

「あら、E組の担任というと・・・あのお堅そうなですか?あの見た目で甘党とは意外ですわ」

「ううん、違う違う。烏間先生はそんなに甘いもの詳しくないよ~。マミちゃんのケーキが好きなのは副担任のほうだよ」

「ほら、みたことない?金髪巨乳のビッチっぽい先生」

 

とても失礼な言い方に2人とも顔を真っ赤にしつつもビッチ先生の顔を思い出して

 

「あー・・・あるような。その人もE組の先生なんですか!?美男美女が担任って・・・E組ってすごいですねぇ」

 

本当の担任は殺せんせーだし、甘党なのも殺せんせーなんだけど、本校舎生徒のさやかちゃんと仁美ちゃんに伝えるわけにもいかないから他のひとにあてがうしかないんだよね。ビッチ先生もスイーツ好きだから嘘じゃないし。

 

『あ、そういや殺せんせーは?覗いてきてない?』

『カエデちゃんたちに協力してもらって北海道のスイーツフェスに行ってもらってる』

『ならここにくることなさそうね』

「じゃあ、さっそくいっただきまーす」

 

私たちがテレパシーで会話してるとも知らず、さやかちゃんがケーキの一欠けを口に運ぶと、目を丸くして輝かせた。

 

「おいしい!お店級じゃないですか!!」

「本当に。素晴らしい腕をお持ちなんですね」

「ありがとう二人とも」

 

お茶が少し進んだところで莉桜が2人に話題を持ち掛けた。

 

「そういや2人とも、本校舎の様子はどうなの?ウチら山の上の校舎だから噂話の一つも聞こえないんだよ。なんか面白い話とかない?」

 

そう言われて仁美ちゃんは少し悩みながら答えた。

 

「特に変わったことはありませんわ。今は数日後の球技大会に向けて頑張っている所ですわ」

 

球技大会、その単語を聞いた時、はっとしたようにさやかちゃんが身を乗り出した。

 

「あ、聞きましたよ、エキシビションの話。

マミさんたち女子はバスケ部と対戦するんですよね?絶対に勝ってくださいね。あたし、才能を鼻にかけて弱いものいじめする奴大ッ嫌いなんで。マミさんたちが簡単に負けるなんて思ってませんけど」

 

相当腹立つことがあったらしく、さやかちゃんの愚痴が続いた。

 

「この間、野球グラウンド近く歩いていたら、杉野さんが野球部に絡まれている所みたんですよ。

主将の人が杉野さんに『来週の球技大会で教えてやるよ、人の上に立つ選ばれた人間とそうでない人間。この歳で開いてしまった大きな差をね』って・・・

あたし、乗り込んでやろうかぐらい思っちゃいましたよ」

 

確かに腹立つけどモノマネに悪意を感じるような。

 

「だから男子にも伝えて下さい。応援してるって。アイツらぶっ飛ばしちゃってください!」

「わたくしもE組の皆さんを応援いたしますわ。皆さんにはご縁がありますので」

 

その2人の表明に私たちは嬉しく思っていた。いいよね、味方がいるって。

 

「言われなくても私たちも男児も勝つ気でいるから気を張らずに応援していてね。

それはそうと、2人は勉強大丈夫なの?」

 

勉強、という単語を聞いたさやかちゃんの目がわかりやすく泳いで引きつり笑いをしていた。

 

「あー、いやー・・・。あたし避難民なんで、来年いるかもわからないですし、他にもやることありますし・・・」

 

言い訳をぶつぶつ垂れ流すさやかちゃんを見て仁美ちゃんがため息をついた。

 

「正直におっしゃったらどうなんですか?この間、さやかさん再テスト受けたのでしょう?このままだと受かる高校も少ないですわよ」

「う・・・言わないでよ仁美」

 

どうやらあまりいいものではないらしく、さやかちゃんはしょんぼりと落ち込んでしまった。私もあまり人の事言えないけどね・・・。

 

「この際ですから先輩方に勉強を教えてもらってはいかがですか?E組だなんだ言ってくる方はいますが、2年の勉強を見れないほど劣ってるとはわたくしは思いませんわ」

「仁美ちゃん、それは買いかぶりすぎというか・・・何を根拠に?」

 

そう聞くと仁美ちゃんは微笑んで

 

「雰囲気というか・・・勘ですわ」

 

と答えた。

 

「それにわたくしも本校舎の先輩方はあまり好きではないですわ」

「あー、仁美スネ夫ヘアーみたいな人に言い寄られてたもんね。髪とか触って気持ち悪い」

「それだけではありませんが・・・、下のモノを蔑んで安心しているような者のはなりたくないので。どんなものにも正々堂々とありたいですわ」

「ほおー、立派だねぇ。本校舎の奴らに聞かれるんじゃないよ?どんな目にあわされるか」

 

確かに仁美ちゃんは立派だなって思ってふと、さやかちゃんの方に視線を送るとほんの少しだけ曇っているように感じた。

 

「いやー、流石だわ仁美。よくぞ言った!うんうん人間ができてる!」

 

若干のカラ元気に感じるさやかちゃんのリアクションを見て、莉桜が新たな話題を振ってきた。

 

「それじゃあお2人には浮いた話とかないんだね」

「浮いた話ぃ!!?」

 

さやかちゃんがわかりやすく顔を真っ赤にしておろおろと落ち着かない様子だった。

 

「いや、あたしにそんなものはないですよ・・・」

「あ、じゃあ一緒に転校してきた上条恭介ってどうなのさ?」

「きょ、恭介ぇ!!???」

 

名前をだされたさやかちゃんは分かりやすく挙動不審になって落ち着きがなかった。

ちょっと顔思い出せないけど、その上条って子がすきなのかな?

 

「恭介はただの幼馴染のいうか、そ、そういうマミさんたちはどうなんですか?なんか男女仲良さそうですし」

「私は無いわね。理想の男性像ってわからないし」

「へー。磯貝さんとかイケメンだからモテそうな気がしますけど」

「アイツ他に好きな人いるからねー」

「え?磯貝ってそうなの?」

「ナイショよナイショ。本人は隠しているつもりだけど、私にはお見通しよ」

「莉桜さんって少し怖いです・・・。あ、イケメンってなると前原さんとか」

「ま、前原の事はいいでしょ!!」

 

思わず机を叩いて膝立ちしてしまい、注目が私に集まった。

 

「い、いや私は・・・」

 

さやかちゃんのこと言えなくなるぐらい赤くなってしまう。そんな私を見て、ちょっと笑った仁美ちゃんはゆっくりと立ちあがった。

 

「盛り上がっている所申し訳ありませんが、おけいこの時間ですのでここでお暇させていたがきますわ」

「あら残念。また遊びにいらっしゃい」

「はい、失礼しました」

「じゃーねー仁美、また明日!」

 

仁美ちゃんはにこやかにマミっちの部屋を後にした。

 

ーーーーーーーーーーー

「さやかさんは素直ではありませんわね。上条君のこと・・・。でも、今はその時ではない。3人とも落ち着いてきてから話すべきですわね」

ーーーーーーーーーーー

仁美ちゃんを見送ったあと、さやかちゃんが私たちの方を向いてあることを尋ねて来た。

 

「仁美がいないから話せるんですけど、マミさんたちのクラスどうなっているんですか!」

「どうって・・・魔法少女のこと?」

「そうですよ!クラス全員素質アリって・・・いくら何でも異常でしょ!」

「それはこっちが聞きたいけど」

 

私のツッコミにちょっとタジタジなって

 

「え・・・なんですか?E組って魔法少女育成クラスとかなんですか?」

「安心して、多分今代だけだから」

「そうですか・・・」

 

そういうとさやかちゃんはふぅーとため息をついた。

 

「・・・あと、グリーフシードのこと聞きましたよ。マミさんたちのクラスだけ、使い魔倒したら劣化版が出てくるんですよね?なんか・・・ズルいです」

 

最初、グリーフキューブこと劣化版グリーフシードのことはさやかちゃんには話さないつもりでいた。

だけど殺せんせーが

「美樹さんを仲間として今後も付き合うのであれば、むしろ話しておくのが良いでしょう。利益の差は不和を産みだします。それを隠されたのならなおさら。暗殺のことが彼女に開示できない分、魔法少女関連のことで隠し事をするのは彼女のためにもなりませんよ」

と、言われたので、口止めをした上でさやかちゃんには暴露をしていた。

 

「別に見返りとかいらないですけど、特別扱いって気がしてなんかなーって。磯貝さんがE組(クラス)のこと大切に思ってるからこその願いなんだろうなって理解はしてますけど」

「そういうさやかちゃんはどんな願いで魔法少女になったの?」

「あたしですか?ひなたさん」

 

私たちはさやかちゃんに自らの想いを話すことにした。契約についてどう思っているのかを。

 

「正直悩んでるんでよね。戦いたい気持ちはあるんだけど、肝心の願いが決まらないっていうか」

「私、烏間先生と付き合いたいって気持ちはあるけど、それを願いで叶えっちゃったら烏間先生の気持ちを無視している気がしてそれはできないなって」

 

陽菜乃の恋バナにちょっとさやかちゃんは顔を赤くして小さく頷いていた。

 

「私はね、弟の病気を治してって願ったんだけど・・・本心では対抗する力が欲しいって気持ちがあったのかな?だからなんとなく弟だしに使っちゃった気がして悪かったなって」

「別に悪い事じゃないですよ、桃花さん。あたしも幼馴染の腕治してほしいって願いましたけど、街を守るって思いもありましたし」

 

さやかちゃんの話を聞いたマミっちが何かが気になったらしく質問をした。

 

「そう・・・非難するつもりはないけど、椚ヶ丘にくることになったのはなんで?暁美さんのことだけじゃないんでしょ?」

 

さやかちゃんは息が詰まったような顔をして、言いずらそうに理由を話してくれた。

 

「まあ、一番は仁美に熱烈に誘われたからなんですよね。まどか亡くして荒れてたあたしに一緒に逃げようって言われて・・・で!来たらあの学校ですよ!でも、後悔してませんよ。こうしてマミさんたちに会えたわけですし」

 

その日のお茶会は解散して、さやかちゃんと一緒に帰路についた。

 

「今日は楽しかったですね。マミさんちでのお茶会」

「そうだね。そういえばさやかちゃん」

「なんですか?」

「なんでマミっちだけ早くからマミさん呼びなの?私とか最初は岡野さん呼びだったのに」

「うーん・・・なんでだろ・・・」

 

さやかちゃんは顎に手を当てて考えると

 

「夢であった、ような・・・なーんて、冗談ですよ。

でもなんでだろ。なんでかマミさん呼びがしっくり来たんですよ。本当に前世からの縁だったりして」

 

なんてケラケラ笑っていると

 

「・・・あ」

「どうしたのさやかちゃん」

 

さやかちゃんが何かに気付いたらしく立ち止まった。

 

「お、岡野にさやかちゃんか」

 

私たちの元に前原が現れた。さやかちゃんが気が付いたのって前原?

 

「ちょうど良かった。さやかちゃん、この近くに魔女の結界発見したんだよ。で、俺らソロ討伐禁止されてんだ。だからお願いだけど、一緒に戦ってくれるか?今日の稼働メンバーに頼るのも悪いしさ。」

「・・・ま、そういうことなら」

 

そう承諾してさやかちゃんが前原についていこうとしていた。

 

「え、あの・・・さやかちゃん」

 

私の呼び止める声に気が付いてさやかちゃんは振り返った。

 

「大丈夫ですよ。あたし、ああいう女たらしタイプじゃないんで」

「別にそんな心配しているわけじゃ・・・」

「じゃあ前原さん、結界まで案内してください」

 

2人で結界へと向かうのを見て、私の心の中のモヤモヤが広がった。

 

E組の女子が前原の隣にいても何も感じないのに、さやかちゃんが隣にいるのはなんとなく嫌だ。あの子、他に好きな人いるっぽのに、なんでだろう・・・。

 

家に帰ってベッドに寝ころぶと、なんとなくさっきのことを思い出していた。

 

「なんか嫌だなぁ。さやかちゃんが前原と共闘してんの」

 

なんで前原の隣に知らない女の子が隣にいるとモヤモヤするんだろう。なんで浮気性のアイツの頭をぶっとばしたくなるんだろう。

 

『自分の感情というのは自分ではわからないものです。正体のわからない気持ちに捕らわれたときは、ひとまず脇に置いておくというのも手です。焦ってしまうと得られるはずだったいい結果も得られない。急ぎでない感情ほど、時間というのはいい薬になるんですよ』

 

前に自分のモヤモヤを話したら殺せんせーからそんなアドバイスをもらった。

殺せんせーの言う通り、一旦前原の事考えるのやめよ。

 

「君はそれでいいのかな?岡野ひなた」

 

名前を呼ばれてガバッと起き上がると、机の上にキュゥべえが座っていた。

 

「キュゥべえアンタ・・・いつ入ってきたのよ!」

「まあまあ。それより随分と悩んでいるけど、考えるのをやめたのかい?」

 

一旦置いておこうかと思った事柄をすぐに掘り起こされてしまって私は少し気が悪くなってしまった。

 

「うるさいわね。今はいいのよ今は」

「その様子だと放置しているみたいだけど、のんびりしてもいいのかい?彼の事」

「ほっといてよ。なんでアンタが知ってんのよ」

「口に出してたよ」

「うそ」

 

そんなにわかりやすく言ってたんだ私。

 

「彼が対処した結界内で美樹さやかと共に戦ってたね。心配にならないのかい?」

「さやかちゃんは他に好きな人がいるの。だからアイツの誘いには乗らないよ」

「彼女は大丈夫とはいってもわからないよ。それに君は戦いたいという気持ちはないのかい?」

「別に前原の隣で戦いたいとか言ってない!」

 

へたにわかりやすい煽りに乗ってしまい顔が赤くなってしまった。

 

「魔女と戦う気は?」

「それはある。私、見ている側にいるの嫌なのよ・・・」

 

ずっと戦わなきゃいけない、その覚悟があるかっていわれると厳しいけど、じっと見ているだけの立場は私には合わなかった。

 

「ならなんで契約しないのかい?」

「それは・・・叶えたい願いがないから」

「本当に?本当にないのかい?」

 

願い・・・前原の浮気癖をなんとかしてほしいって何度か願おうかと考えていた。

でも、これを願って前原が嫌な奴になっちゃうかもしれないと思うと願えない。女にはだらしないけど、あれでも男相手でも優しくできるいい奴なんだし。

木村はお父さんを変えた願いをして少し後悔していた。だから私は、後悔せずに戦い続ける願いをしたい。

 

「人を変えるよううな願いはしたくないの。でも、アイツがいろんな女の子と仲良くしてるの見るとイライラするっていうか・・・どっかの知らない女の子と仲良くしてほしくないというか・・・

あいつ自身でどうにか浮気癖を治せたらいいなって」

 

ふと、頭に思い浮かんだ願い。

ちょっとアイツには悪いかも・・・

いや、浮気ばっかりしてるアイツにはいい薬になるんじゃないかな、うん。

 

「決まったかも、私の願い」

「へぇ、願いはなんだい?」

「前原に・・・知らない女の子が近づかないようにしてほしい!」

 

 

 

 

次の日、岡野は教員室で一通りの話をした。

 

「おや・・・それはまた

「わかってる・・・。けど、それくらいしないと前原の浮気癖治らないだろうし」

「それはそうでしょうが・・・万が一は岡野さん、君が責任を取らないといけませんよ?」

「・・・その時は考えるよ。ところで殺せんせー、声は真剣なんだけどさ、顔色ピンクでメモっているのは何?」

 

岡野に指摘され、殺せんせーはマッハでメモを隠して取り繕った。

 

「にゅやっ!決して下世話な考えではなく、甘酸っぱい青春を感じまして」

「人の青春を楽しむんじゃない!!」

 

岡野はツッコんだあと、ため息をついて

 

「はぁ・・・ちょっと固く考えちゃったかな。でも殺せんせー、私はこの力を駆使して先生を殺すから。楽しみにしててね」

「はい、どんどんかかってきて下さい」

 

岡野は笑顔で教員室を後にし、黙ってやり取りを聞いていた烏間が訊ねた。

 

「おい大丈夫か?傍から聞いてたらヤバそうな願いだぞ」

「ご安心を。一見トラブルを起こしかねない願いですが、とっておきの解決法があります」

「なんだそれは・・・?」

 

殺せんせーは顔色をピンクにして触手をハートの形にした。

 

「くっつければいいのです。岡野さんと前原君を」

「この下衆ダコが!!」

 

烏間につっこまれてもなお、殺せんせーは楽しそうだった。

 

「何も勝算なしに言っているわけではありません。前原君も人の思いを無下にするような生徒ではない。あの二人の想いをうまいこと繋げば・・・いい結果になりますよ」

「思春期の男女間にあまり首つっこむんじゃない。嫌われるぞ」

 

ええええ!!ばれないようにしますと少しへこむと、真剣そうな顔になり、

 

「しかし・・・キュゥべえとやらはやっかいなものですねぇ。希望に頼らないようアドバイスしていても隙をつくかのように思考を読んで契約するように誘導してくる」

「それってテレパシーかなんかでガキ共に取り入ってるってことでしょ?キューベーが見えない私たちに出来る事ってあるの?」

「木村君と岡野さんの話を聞いてわかったことがあります。彼らは思考誘導は出来ても思考操作はできないとみました。生徒たちに契約以外の選択肢を示していくことが必要です。あとは・・・あのキュゥべえが生命の危機にわざとさらす事ができるのか・・・そこがわかればよいのですが・・・」




FM神浜ラジオ

「ブラウザとスマホの前のみんな、カミハマ~」

「なんとなく久々な気がしますね、このコーナー」

「本編書くだけで息切れしてるからね。仕方ないね」

「本音を言わなくても・・・では早速お便りよみますね。

RN 恋するガンマンさん

恋する乙女仲間、さやかちゃんに関する質問です。失礼な話、さやかちゃんってあまり頭良くなかった気がしますけど、椚ヶ丘に入れるほどの学力あったんですか?」

「お答えしましょう!ぶっちゃけると・・・」

「ぶっちゃけると・・・?」

「椚ヶ丘に入れるほどの学力はありません!!2年時の寺坂君以下です!!」

「はっきり言った!ならなんで入れたんですか?」

「仁美ちゃんの家庭教師のがんばりとほむらちゃんへの逆恨みブーストと運」

「運もですか・・・」

「E組と巡り合うのが確定してたんじゃないかってぐらいの豪運で合格できたのよ。しかもギリギリで」

「どれぐらい望みなかったんですか。さやかちゃんの学力・・・」

「だからこの先めちゃくちゃ苦労することになっているよ」

「なんとまあ・・・。今回はここまでです」

「UA、感想、評価、お気に入り登録、しおり、ここすき、推薦が作者の励みになるからじゃんじゃんやってね~」

「おねだりが過ぎますって!しかもなんか欲張って色々欲しがってるし!あの、読んでいただくだけで励みになるで次回更新もお楽しみください」

「それじゃあ、まったね~」
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