はろー?
あなたのアイドルにして万雷の魔女マリエルよ!冒頭のは異世界の挨拶ってぷろでゅーさーが言ってた。
今日は正体を隠して、私の評価を街のみんなから、聞いていこうと思うわ。それじゃれっつごー!
ーマリエルについて、あなたの感想を教えてください
「マリエルさん? ああ、最近流行りのアイドル?って職業の方よね。吟遊詩人さんとか踊り子さんに近いのですけど、なんかもっと心の奥の方から元気をもらえるというか。
ええ、うちの娘が熱心なファンで私もちょくちょく聴きに行くんですけどほんとに凄いですよね」
「マリエルは神だよ! なんてたって歌声も踊りもだけどその見た目がめちゃめちゃ可愛いの! え、宗教上、発言は大丈夫かって? もう、マリエルを神として崇める新興宗教を立ち上げてるから問題ないわ!私が信者1号!
戒律はマリエルを純粋に崇める人にとってはほとんど自由みたいなものだから、あなたもどう!? え、遠慮する?
……と、とにかく、マリエルについて語れることはいっぱいあるわよ、まず原初のライブから語りましょう、あの頃はまだアイドルというものが全然普及してなくて___
「アイドルってなんだか眉唾もんだよなぁ。結局のところ金稼ぎのために女であること利用してるんだろ、娼婦と変わらないだろ、とか思っちまうよ。実際女性よりも男性のファンの方が多いみたいだし、街中では一人の女に熱を上げて争いを広げる気持ち悪い奴らもいるし。
まぁ、なんだかんだ同じファンらしき女性軍団に蹴散らされて半殺しになってるけど。
あと、まぁそういう娼婦とか踊り子連中からは煙たがられてるな。結局のところそいつらの客から金を巻き上げてるわけだし。それも見て満足したらじゃなくて、見に行く前に金をとるんだろ?持ち逃げとかされたらもう終わりだね。
……あん?無料チケットだって?
なんで俺に」
「マリエルさんですね、よく存じ上げておりますとも。
元々、この冒険者ギルドを頻繁に使用してまししたから。え、コンプラ違反?なんですかそれ。
とにかく、彼女が駆け出しの頃から見てる身としては、道は違えど良くぞ大成しました、と涙を流して祝福したものです。それはここに集まっている彼らも同じです。
冒険者としての実力も申し分ないながら、彼女に助けて貰った人は数しれませんから。あのお節介焼きなところはアイドルになっても変わってないみたいですけどね」
「あん、私の娘? どうですかって言われてもねぇ。あの人が旅立ってから女手一人で育ててきたからか、よっぽど可愛げなくてきかん坊に育っちまってさ。小さい頃から色々手伝わせてたからか、家出る前はあたしに口出しするまでになってたんだよ? とはいえ小娘は小娘、家出る時にわんわん泣きやがっておかげで2日は目の下の腫れが治まらなかったんだから。
え、今こんなになってるのかいあの子?
あの人の夢叶えて、立派な大魔法使いになるんだーって出ていったはずだけど……ああ、そっちも諦めてないのかい。相変わらず決めたら頑固で強情な子なんだから。誰に似たかは知らんけど、いい娘を持った。ん? どうしたんだい、なんであんたが泣いてんのさ。」
「ええ、マリエルさんは逸材です。
それこそ俺が元いた世界でも遜色ないほどに。
え、俺ですか? 勇者? いえいえそんな大層なものじゃないですよ、とっくに譲り渡して今はマリエルさんのプロデューサーをしております。
あっ、これは申し送りましたこちら名刺でして、このような者でございます。
……見様見真似ながら、必死にやってはいますがそれでもここまで輝けるのでやはり天性の人を惹きつける才能があるのだと思います。
だからこそ、悔しい。
俺の夢はプロデューサーになることだったんです、担当アイドルを高みへと導くことが目的だったんです。それさえ叶えばどうでもいいと思っていた。けれど彼女に会ってから俺も変わりました。
もっともっと、こんなものじゃないと。彼女の魅力をさらに引き出したくなったんです。
その点で、マリエルさんは他人の夢となれる存在でもあるのでしょうね。
いつもありがとうございます」
ーーリポーターの顔が涙でぐしゃぐしゃになった為インタビューは中止。後日、マリエルがこのことを尋ねられると顔を赤くして逃げ出すというハプニングが度々起こった。