ドラゴンクエストIX 地上で輝く星空に   作:サムハル

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14.黒騎士

 

セントシュタイン城下町

 

 

ルイーダの酒場

 

 

ルイーダ「あ、来たわね。ナイン、待ってたわ。いらっしゃい、ここがルイーダの酒場よ。旅人達が仲間を求めて集まる出会いと別れの酒場よ」

 

 

ルイーダさんのいるカウンターの周りにある机などにはいろんな冒険者達が集まって飲み食いしている

 

 

ナイン「へー、賑やかですね」

 

 

 

ルイーダ「そうでしょ。まず、ナインには助けてくれたお礼にこの街の情報を教えてあげる」

 

 

 

ナイン「よろしくお願いします」

 

 

 

ルイーダ「まず、ここセントシュタインは世界中から冒険者が集まる街の一つだわ。だからいろんな情報やクエストっていういろんな困ってる人の頼み事もやってくるわ。それを見たり、冒険者同士でパーティを組んだりして各地へ向かっていくの。だから情報についてなら、こういう大きな街に行くといいと思うわ。

 

 

現に今ある情報だとこんなのがあるわよ」

 

 

ルイーダさんは紙にいくつか書き込んでくれた

 

 

ルイーダ「大地震だけじゃなくて、世界各地で災害や魔物被害が出てるみたいね。おかげさまで冒険者達もスムーズに動けなくなってるみたい。何が起こってるのか詳細までは流れてきてないけど、しばらくしたらわかるかもね。それと、ここセントシュタインでも大地震だけじゃなくて、なにやら黒騎士っていうのが現れて王様達やお姫様達が大変な目にあってるみたい」

 

 

 

ナイン「黒騎士....ですか」

 

 

 

ルイーダ「見た目からそう呼ばれてるみたいよ。魔物、なのかしらね?私が旅立った後の話だから悪いんだけど、私も詳しくはわからないわ。でも、広場に張り紙があるみたいだから後で見に行ってみたら?

 

 

それと、細かいのだと大地震が起こる前に白い流れ星が見えた、とか、空に黒い雷が見えたとかあるわね。異常気象かしら」

 

 

 

ナイン「.....な、なるほど。ありがとうございます」

 

 

 

ルイーダ「いいのよ。仲間はどうする?オススメする事もできるけど」

 

 

ナインはキョロキョロと見渡してみるが、いろんな冒険者達がいるがどの人達も既にグループとなっているようにみえる

 

 

ナイン「.......まずは自分で探してみようかなと思います」

 

 

 

ルイーダ「わかったわ、何かあったらいつでも声かけてね。ボン・ヴォヤージュ!良い旅を」

 

 

 

城下町 広場

 

 

街の中央にある広場には目立つ大きな立て札が置いてあった

 

 

ナイン「これだね、ルイーダさんが言ってたのは。どれ」

 

 

"わが国に黒き鎧を身につけた正体不明の騎士あらわる。騎士を討たんとする勇敢な者、わが城に来たれ。素性は問わぬ。 セントシュタイン国王"

 

 

サンディ「ふーん、素性は問わないってなんか話わかってるおっさんね。いいんじゃない、これ。黒騎士をババーンとやっつけちゃえばこの街の皆が大助かり!星のオーラもじゃんじゃん出そうだわ。早速お城に行くわよ、ナイン!」

 

 

 

ナイン「うん、行ってみよう」

 

 

 

セントシュタイン城 城門

 

 

城に入ろうとすると、城門前には塞ぐように二人の兵士達が立っていた

 

 

兵士1「ど、どうしましたか?」

 

 

 

兵士2「違うだろ、新人。すいません、まだ慣れてない者でして。ただ今わが城では黒騎士退治を申し出てくれる勇敢な者を求めています。ご協力お願いします」

 

 

 

兵士1「そ、そうだった。きょ、協力お願いします」

 

 

 

ナイン「えっと、その立て札を見て来ました。黒騎士退治に」

 

 

 

二人「え!?」

 

 

 

兵士2「そうでしたか!それは大変ありがたい!それでは城内に入って王様から詳しい話を聞いてください」

 

 

 

ナイン「わかりました。でも、城のどこに王様が?」

 

 

 

兵士2「む、それもそうか。.....よし、新人。この旅人の城の案内を頼む」

 

 

 

兵士1「え、あ、は、はい!でも、見張りは」

 

 

 

兵士2「他の者を呼ぶ。大丈夫だ」

 

 

 

兵士1「わかりました、お願いします」

 

 

新人と呼ばれている兵士さんは少し戸惑いながらも僕達の前に来てくれた

 

 

兵士1「えっと、よろしくお願いします。王様は中にある玉座の間にいらっしゃいます。こちらです」

 

 

 

ナイン「うん、お願い。えっと、名前は」

 

 

 

ソール「あ、そうですね。俺はソールと言います。新人って呼ばれてるように、半年前に入ったばかりなんです」

 

 

新人兵士ソールは顔を覆っていた兜を外してぺこりと礼をしてくれた。黒いスポーツ刈りに赤い瞳の若い青年だ

 

 

ソール「旅人さんのお名前は?」

 

 

 

ナイン「僕はナインです。僕も最近旅人を始めたばかりなんだ」

 

 

 

ソール「最近なんですか!?それなのにあの黒騎士退治を申し出るなんて凄いですね!俺、少し怖くて....」

 

 

 

ナイン「あった事あるの?」

 

 

 

ソール「はい。といっても、チラッと見た程度ですが....。黒い馬と黒い鎧に包まれた大きな騎士でした。鎧の中から赤く光る目がこちらを覗いていて、なんだか不気味で.....。本当に人間なんですかね」

 

 

 

ナイン「なるほど.....。あ、お城の中すごい広いね」

 

 

城門をくぐって、城の扉を開けて廊下を渡ると様々な広い空間がでてきた

 

 

ソール「そうですね、かなり広いので迷うと思います。案内しますよ」

 

 

 

ナイン「じゃあお願いしようかな、ここは?」

 

 

 

ソール「ここは1階の大広間です。ここを突き当たると玉座の間へと続く2階への階段があります。右手には救護室、左手には牢屋ですね。牢屋の方にはまだ行った事ないんですけど」

 

 

 

ナイン「へー、ねえ、ソール。探索したい!」

 

 

 

ソール「へ?探索、ですか?いいですけど、まずは王様に黒騎士退治のお話してからでも」

 

 

 

ナイン「少しだけ」

 

 

 

ソール「わ、わかりました。じゃあ少しだけですよ」

 

 

しばらくして

 

 

ソール「も、もういいですか?ナインさん!俺、流石に怒られますって!」

 

 

 

ナイン「ご、ごめんごめん、ソール。ついついね。でも、いろいろ情報知れたからよかった」

 

 

あれから城内を駆け回り、いろんな人に話を聞いていた。黒騎士の鎧に書かれていた紋章や骸骨のような見た目、圧倒的な強さなど黒騎士についての情報がたくさん集まった。代わりに、ソールにはずっとついてきてもらってたけど

 

 

ソール「玉座の間に急ぎましょう、王様が待ってますよ」

 

 

 

ナイン「うん、案内またよろしく」

 

 

玉座の間

 

そこでは王様と情報でもあったお姫様がいた。どうやらこのお姫様が黒騎士に狙われたようだ、かなりの美人である。なにか王様と話しているようだ

 

 

ソール「失礼いたします、王様、フィオーネ姫様!黒騎士退治の依頼を聞いて旅人が申し出てくださいました」

 

 

ソールが緊張した様子で綺麗に礼をして入っていく

 

 

僕もソールに習って少し礼をする

 

 

ソールの声で話していた王様とフィオーネさんは話すのをやめた

 

 

王様「ごほん、旅人か。すまなかった、こちらへ参られよ。案内ご苦労だったな、兵士よ」

 

 

 

ソール「は!」

 

 

ソールは王様のその声に去っていこうとする

 

 

 

ナイン「あ。ま、待って、ソール」

 

 

 

ソール「え?い、いえ、王様とお話されてください」

 

 

 

ナイン「一緒にいてくれない?ほら、よくわかんないし」

 

 

 

ソール「は、はぁ....」

 

 

 

王様「うむ、構わぬぞ」

 

 

 

ソール「ありがとうございます」

 

 

 

王様「では、お主はあの立て札を見て黒騎士退治を引き受けてくれるのじゃな。お主、名はなんと申す」

 

 

 

ナイン「ナインといいます」

 

 

 

王様「そうか、ナインと申すか。では、ナインよ。わしの話をよく聞いてくれ。行きずりの旅人であるお主に黒騎士退治を頼むにはもちろんわけがある。実はな、黒騎士のやつはわしの娘、フィオーネを狙い、この城にやってきたんじゃよ。

 

 

 

やつは約束の時間までにフィオーネをシュタイン湖という場所に届けるよう言い残して去っていったのだ」

 

 

 

ナイン「なるほど」

 

 

 

王様「しかし、わしはその言葉を黒騎士の罠だと思っておる!わしがシュタイン湖に兵を送り城の守りが薄くなったところでやつは城にやってくるに違いない!それゆえ、わしはお主のような自由に動ける人材がほしかったのじゃよ」

 

 

 

フィオーネ「そんなお父様!見ず知らずの旅の方を巻き込んではなりませぬ!」

 

 

 

王様「お前は黙っていなさい。断じてあやつの好きなようにはさせん」

 

 

 

フィオーネ「あんまりですわ.....。私の気持ちを少しもおわかりになろうとしないで」

 

 

フィオーネさんはそう言うと走って玉座の間を出ていってしまった

 

 

ソール「あ、フィオーネ姫様!」

 

 

 

王様「こほん、すまんな。フィオーネは正義感の強い娘。この件に責任を感じておるのだろう。それではナインよ、これからセントシュタイン湖におもむき、黒騎士の所在を確かめてきてくれ。シュタイン湖に行くにはこの城の裏手にある北の橋を渡って更に北を目指せばよい。

 

 

もしやつがそこで待っておったらお主の腕の見せどころじゃ!そのまま叩きのめしてまいれ!これがうまくいけば褒美を取らせるからな!しっかり頼んだぞ、ナインよ!」

 

 

 

ナイン「わかりました!」

 

 

 

王様「しかし、お主は仲間はおらんのかね?旅人はよく仲間を連れておるものだが.....よほど腕に自信があるのならばよいが」

 

 

 

ナイン「まだいないですね」

 

 

 

王様「そうか、不安ならば酒場に行くのもよいぞ。仲間を集って黒騎士退治に挑むのだ」

 

 

 

ナイン「仲間.....か。ありがとうございます、失礼します」

 

 

 

ソール「失礼します!」

 

 

 

大広間

 

 

 

ソール「ナインさん、まだお仲間いなかったんですね。一人で黒騎士退治なんて、本当に大丈夫ですか?」

 

 

 

ナイン「うーん、少し不安かな。酒場で探してみたいけど.....わりともうチーム出来てる人達ばかりで」

 

 

 

ソール「あの......お、俺......応援してますね、ナインさんの事」

 

 

 

ナイン「ねえ、ソール。もしよかったら仲間にならない?」

 

 

 

ソール「え.....えええ!?俺ですか!?」

 

 

 

 





ソール「お邪魔します....わぁ、なにこれ」


ナイン「あ、いらっしゃい。凄いよね、これ」


ソール「中々....個性的、ですね。俺、こんなとこに呼ばれていいんですか?」


ナイン「もちろん。ソールは兵士さんなんだね、どうしてなったの?」


ソール「俺、今もですけど昔からわりと気弱でして。少しでも強くなりたいなと思って兵士になったんです。父のおかげで剣は慣れてたので」


ナイン「お、戦力としても悪くないじゃん。お父さん何してたの?」


ソール「そ、そんな品定めしないでくださいよ。俺の父は戦士だったんです。昔は冒険者としてやってたそうです、母と会ってからは引退したそうですが。俺のためにっていっぱい剣を教えてくれました」


ナイン「なるほどね、元冒険者のお父さんから指導されてたんだ。僕より強いかもね」


ソール「そ、そんな事ないですって!絶対旅人でもあるナインさんの方が経験豊富ですよ」


ナイン「まあまあそんな遠慮しなくても。ねえ、仲間になってくれないかな」


ソール「そ、それは.....俺も、ナインさんが心配ですし、力になりたいですけど....」


ナイン「期待しておくね」


ソール「うぅぅ....」



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