ドラクエIX 地上で輝く星空に   作:サムハル

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41.ロードの大切なもの

 

あの後、エイリークの料理ができるまでまたロードとアサ君で大暴れしていた。今は皆でエイリークの料理を食べている。今日は野菜をトマトで煮込んだ料理だ

 

 

アサ「っっ!!うっめー!!!なにこれ、初めて食べたぜこんなん!めっちゃうめー!!」

 

 

アサ君は一口食べた後、目をキラキラさせて料理を見ている

 

 

エイリーク「えっへーん、どう?美味しいでしょ!」

 

 

 

アサ「うん!こんなに美味い料理初めてだ!エイリークさんすげー!」

 

 

 

ロード「ま、お前の作るもんはなんでも美味いよな」

 

 

 

ソール「そうですね。エイリークさんが来てくれる前に比べたら豪華になりましたよね。いつもありがとうございます」

 

 

 

エイリーク「逆に私はあんなんでお腹膨らませてた事に驚いたけどねー。お肉だって硬いししょっぱさが強いしで大変だったよー」

 

 

 

ナイン「普通はそういうものなんでしょ?」

 

 

 

ロード「ああ。このゴリラ女みたいに旅人でありながら料理人、戦闘も回復もこなせるなんてのはそうそういないからな。貴重だと思うぜ、他の冒険者からしたら喉から手が出るくらいには欲しがられるだろうな」

 

 

 

エイリーク「やだー!ロードったら褒めすぎー!!」

 

 

バシン!

 

 

照れたエイリークが思いっきりロードの背中を叩いていい音がなった

 

 

ロード「いっ.....てえな!ゴリラ女!力加減どうにかしろっていつも言ってんだろ!!」

 

 

 

アサ「.......」

 

 

アサ君はエイリークとロードを交互に見ている

 

 

ナイン「どうかした?」

 

 

 

アサ「え?ああ....なんでもない。そういや兄ちゃん、なんで突然帰ってきたんだ?俺は別に大丈夫だぜ」

 

 

 

ロード「大した用事じゃねえよ、お前の顔見に来たんだ。偶然通りかかったからな、そのついでだ」

 

 

 

アサ「へへ、そっか。俺も兄ちゃんが元気そうでよかったぜ」

 

 

 

ナイン「そうだ、アサ君。黄金の果実について何か知ってたりしない?」

 

 

 

アサ「黄金の果実?ああ、あれか。それなら流れてきたぜ」

 

 

 

ロード「マジか!!アサ、どこで見た!持ってるのか?」

 

 

ロードは食い入るようにアサ君にぐいっと近づいた

 

 

アサ「ええ!?な、なんだよ急に。それに俺じゃねえよ、確かいつも川で体洗ってるおっさん.....えっと、ジムだっけ。そいつが持ってたんだ。でも、確か2週間くらい前にラボオのおっさんが大金払って交換したんだ。大事そうに持って帰ってったぜ」

 

 

 

ソール「では、今はラボオさんという方が持ってるんですね。どこの方なんですか?」

 

 

 

ロード「今も変わってなけりゃ、彫刻家だ」

 

 

 

アサ「そうそう。えっとな、ここから東に進んだ所にビタリ山って場所があって、そのふもとにある山小屋に一人で住んでるおっさんなんだ。彫刻はすげえって聞いた事あるけど、作品を見たことないから俺はあまりよくわからねえけど」

 

 

 

ナイン「ビタリ山ね、わかった」

 

 

 

エイリーク「そこに向かおっか。サンマロウはその次かな」

 

 

 

アサ「サンマロウに行くの!?いいなー、綺麗なんだってな!」

 

 

アサ君はサンマロウと聞くと、ウキウキしたような顔になった

 

 

ソール「アサさんはここからサンマロウへの行き方とかはご存知ですか?」

 

 

 

アサ「アサでいいのに。えっとねー、東にビタリ山があるけどその分かれ道で西に向かう道があるから、そっちに向かうとサンマロウがあるんだって。綺麗な花畑があるみたいだから目印にするといいかも!」

 

 

 

エイリーク「すごーい!行った事ないのによく知ってるね、アサ君。偉い!」

 

 

 

アサ「えへへ、本当かー?あ、そういやサンマロウといえば、なんかそこに住んでるお嬢様と友達になるとお金でもなんでもくれるんだって。船も持ってるって言ってたかなー、超でっかいんだって!」

 

 

大きさを表現するように両手で大きな丸を描いている

 

 

ロード「ほう?それはまた俺らには都合のいい話だな」

 

 

 

ナイン「そうだね。サンマロウにも行かないとだ。それにしてもアサ君、よく知ってるね」

 

 

 

アサ「俺はこの場所では一番の情報通だからな。通る旅人やいろんな人に愛想良くして聞き出してんのさ。子どもならではの武器ってわけ!」

 

 

アサ君はビシッと親指を自分に向けて誇らしそうにしている

 

 

ソール「なるほど。結構逞しいんですね」

 

 

 

ロード「サンキュー、アサ。助かったぜ。んじゃ、また来るわ。無茶とかすんなよ」

 

 

 

アサ「おー!兄ちゃんもまたな!ナインさん達も!」

 

 

アサ君は笑顔で両手で手を振ってくれた

 

 

エイリーク「うん、アサ君バイバーイ!」

 

 

カラコタ橋の上

 

 

世界地図を広げてこれからの行き先を確認していた

 

 

ロード「ここがカラコタ橋。ビタリ山はここな、一日野宿していくとちょうどいい感じだな。山登りする事になるんだったらでかい山だからかなり覚悟は必要だぜ」

 

 

 

サンディ「海が終わったと思ったら今度は山ってワケ?またキツそうなんですケド」

 

 

 

ロード「ギャル妖精は飛んでるから楽だろうが」

 

 

 

サンディ「えー、アタシだって羽動かすのダルいんですケドー。まあ人間よりラクかもしんないケド」

 

 

ロードとサンディが話していると後ろからゆっくり人が近づいてきた

 

 

ロード「あん?」

 

 

ロードが睨みつけると、ビクッとしてその人が立ち止まった

 

 

男の人「あ、あの....アサ君のお兄さんですよね」

 

 

 

ロード「だったらなんだ?アサに用事か?」

 

 

 

男の人「いえ!あの....最近変なやつらがアサ君の事嗅ぎ回ってまして、その事をお兄さんにも知らせておこうかと」

 

 

 

ロード「変なやつら?どんな」

 

 

 

男の人「見た事ない鎧きてて、全身武装してたので顔なんかはわからず....。声から男のようだったが、まるでさまようよろいみたいなやつでしたぜ。強そうでして、俺なんかじゃ手も足も出なさそうでしたぜ。何か知ってるか?」

 

 

 

ロード「...........いや、心当たりはねえ。アサはそんな事言ってなかったけど」

 

 

 

男の人「聞かれた時は誤魔化しましたが、どこまで持ちこたえられるか.....。アサ君もまだ知らないんじゃねえですかね」

 

 

 

ロード「わかった、教えてくれてありがとな」

 

 

 

男の人「いえ!お兄さんなら、あいつらとも渡り合えるかと思いまして。では」

 

 

男の人は去っていった。ロードはそのまま考え込んでいる

 

 

ソール「どうしますか?アサさんが危ないかもしれません。残った方がいいかもしれませんよ」

 

 

 

ナイン「ちょっと心配だよね。なんでそんな人がアサ君を?」

 

 

 

ロード「.........いや、先に進もう。俺はアサを信じてる」

 

 

 

エイリーク「え.....でも」

 

 

 

サンディ「ちょっと不穏な雰囲気するんですケド。ロードがいいならいいケド、ホントーに大丈夫なワケ?」

 

 

 

ロード「俺の弟だ。ガキだが危ないと思ったら逃げられるはずだ、生きていてさえくれればそれでいい」

 

 

 

エイリーク「.........」

 

 

 

ナイン「わかった。ロードがそう言うなら僕達は先に進もう。でも、本当に危なかったらアサ君を助けに行こう。僕達も必ず手伝うから」

 

 

 

ロード「別にお前らは関係ねえだろ」

 

 

 

ソール「そんな事ありませんよ。ロードさんがアサさんをとても大切にしているのはよく伝わりました。ロードさんが大切にしてるものなら、俺達にとっても大切です」

 

 

 

エイリーク「ねー!アサ君とっても可愛いし素直でいい子だったもん。あの子を危険な目にあわせようとするやつらなんて私絶対許さないから!」

 

 

 

ナイン「これまでロードにはたくさん助けられてきたからさ。もし、ロードやアサ君が危ない時はいつだって助けるよ。仲間、だもん。ロードも、ロードの大切にしてるものも、守らせてほしいな」

 

 

 

ロード「.......お前ら」

 

 

少しポカンとしてる手を三人で掴んだ

 

 

ナイン「行こう、ロード。僕達はいつだって君の味方だよ」

 

 

 

ロード「........恥ずかしいやつら」

 

 

 

夜、ビタリ平原

 

 

ビタリ山が近づいてきた平原で野宿をしようとテントをたてた。食事も済ませ、筋トレやお化粧?など各自が自由に過ごしていた

 

 

ロード「今日は俺が不寝番だな。お前らはとっとと寝ろよ」

 

 

 

ソール「はい、お願いします」

 

 

 

エイリーク「サンディ、私もう眠いから寝るよー」

 

 

 

サンディ「マジ?ちょっと早くネ?まあたまにはいっか、皆おやすみー」

 

 

 

エイリーク「おやすみー」

 

 

エイリークとサンディは早々にテントに入っていった

 

 

ソール「ナインさん、トレーニング終わりました?ほどほどにしないと寝れなくなりますよ」

 

 

 

ナイン「そうだね.....。うん、ここまでにする」

 

 

 

ソール「励んでますね。そういえば雷の技つかえるようになったんでしたっけ。今度見せてください」

 

 

 

ナイン「うん。そうだね」

 

 

 

ロード「お前らも早く寝ろよー」

 

 

 

ソール「はい。寝ましょう、ナインさん。ではロードさん、おやすみなさい」

 

 

 

ナイン「おやすみ、ロード」

 

 

 

ロード「おー」

 

 

それからしばらくして

 

 

ロード「(怪しいやつら、見た事ない鎧......か)」

 

 

ロードは昼間のカラコタ橋での事を考えていた

 

 

ロード「嫌な予感はするんだよな。考えすぎだといいんだが」

 

 

ふとロードが空を見上げると、かなり遠くの方で白い煙が見えた

 

 

ロード「煙.......あっちは........!?」

 

 

ロードは大急ぎで煙のある方へ走り出した

 

 

 

 




ナイン「サンディ、エイリークと夜になると一緒にやってるあれってなに?」


サンディ「あれ?ああ、あんたは知らないわよね。化粧よ、綺麗にしてんの」


ナイン「化粧?綺麗になるんだ」


サンディ「そ。あれしないとすぐ髪も肌も傷むんだから。あんたもやる?」


ナイン「男でもいいの?」


サンディ「気になるんならね。高いからあまり貸せないケド」


ナイン「でも、二人ともそんな事しなくてもいつも綺麗だよ」


サンディ「お!なに、あんたもわかってんじゃん!でも、化粧してるから綺麗でいられるんだからね。だからあの時間は邪魔しないでよね。邪魔したらブチギレだからね」


ナイン「は、はい....」

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