ロード「俺はあともう一つ気になる事があるんだよな。ナインとサンディは黄金の列車を見た事あるか?」
サンディ「は.....?」
ナイン「え」
ロードからの言葉にまた僕とサンディは耳を疑った。黄金の列車って、間違いなく天の箱舟だよね?
ソール「あー!そうですね、俺も気になってたんです。あれ何なんですかね」
エイリーク「綺麗だったから変なものじゃないと思うけど」
ソールやエイリークの発言からも三人とも天の箱舟を見た事になる。どういう事だろう、人間には見えないはずじゃ
サンディを見ると信じられないといった顔で固まっている
ナイン「サンディ、これどういう事?」
小さい声でサンディに聞いてみた
サンディ「いや.....アタシが聞きたいんですケド。こんなの聞いた事もないんだけど。どうなってんの?」
ナイン「やっぱり変だよね」
サンディ「ねー、三人とも本当に人間?」
サンディは声を戻して三人にそのまま聞いた
ロード「はあ!?人間に決まってんだろ!ナインと同じにすんな!」
ソール「ええ....。それを疑われるレベルなんですか?やっぱり見えたらよくないものだったのかな」
エイリーク「あれって何なの?」
ナイン「あれはね、天の箱舟って言われる天使達にも伝説の乗り物って呼ばれる凄い乗り物らしくて、普通は人間には見えないはずなんだ。なんでソール達は見えたの?」
ソール「なんでと言われても.....。こっちも聞きたいくらいですよ」
三人とも首を傾げている
ロード「ナインと冒険し始めてから変な事ばっかりな気がするぜ。幽霊もその箱舟?とかいうのも見えた事なかったのに、突然見えるようになりやがった。ナイン、俺達になんかしたか?」
ナイン「流石にそんな事できるわけないじゃん」
エイリーク「うーん.....ナイン達もわかんないとなるとお手上げだね」
サンディ「アタシの事見える人間もたまにいるけどさ、こんな連続でなんてありえなかったのヨネ。ナイン、共通事項は全部あんたみたいよ」
ナイン「そう言われてもなー.....。僕は天使についても詳しいわけじゃないから......こんな時、イザヤールさんだったらわかるのかな」
サンディ「イザヤール?誰それ」
ナイン「僕の師匠の天使だよ。僕はその人の弟子として、いろいろ修行したり勉強してたんだ。イジメからも守ってくれてたし。......でも、破門にされちゃったけどね」
ソール「最初に聞いたお師匠さんでしたか」
エイリーク「破門って、なんで?」
ナイン「わかんない。理由は知らなくていいって......。でも.......きっと、疫病天使の僕を守るのに疲れちゃったんじゃないかな。尊敬、してたんだけどね」
ロード「.........イザヤール.....」
エイリーク「きっとそんな理由じゃないと思うな。私はそう思うよ」
サンディ「そのイザヤールってのは今は?」
ナイン「地上でとある任務してるからって言ってたから、どこかにはいるのかも。天使界にはいなかったし」
ソール「じゃあ、いつか会えるといいですね。その時に本当の事聞きましょう」
ナイン「そう......だね」
ロード「じゃあよ、ナイン。お前は冒険者になりたくてなったんじゃなくて、天使とバレないように冒険者になってるって事でいいのか?」
ナイン「うん、そういう事だよ。ごめんね、皆みたいにしっかりした理由なんかじゃないんだ」
エイリーク「全然気にしないよ!冒険者になるのなんて自由だしさ!」
ソール「そうですね。俺も兵士と冒険者を兼任してるようなものですから、きっとだいぶ特殊な方ですよ」
ロード「違いねえな。俺だって別に冒険者として活動してた方が儲けもあるってだけだからな。いざって時の逃げ道にもなる、捕まらねえようにな」
ロードは少し悪そうな顔で笑っている
エイリーク「うわー、ロードそんな理由で冒険者になってたの?」
サンディ「引くんですケドー」
ロード「ふん、なんとでも言え」
ナイン「ふふふ、なんか皆と話してたら落ち着いてきた気がする」
サンディ「体調は本当に大丈夫なワケ?」
エイリーク「そうよ、ナイン。落ち着いたなら少し寝る?」
ソール「今はゆっくり休んでください。疲れが知らないうちに貯まってるのかもしれませんので」
ナイン「うん、そうさせてもらうね。皆、ありがとう。おやすみ」
僕はそう言って目をつむって眠りについた
ソール「にしても、天使ですか。なんか話が壮大になってきましたね」
エイリーク「ねー、普通の旅人だと思ってたのに全然違った!」
ロード「変な事にどんどん巻き込まれてる気はするが、まあこんなのも悪くはねえよな。俺は楽しめてるぜ」
ソール「俺もです。城にいた時には考えもしなかった事ばかりおこって、ワクワクしてます。ナインさんについてきてよかったです」
エイリーク「私も!ちょっと強い敵も多いけど、世界中のいろんな人に出会って仲良くできて、とっても充実してると思う」
サンディ「たまには戦闘ばっかじゃなくてゆっくり過ごしたいですケドね。それに、アタシは戦う力ないからナイン達に全部お任せだし。アタシも人探し頑張んないと」
エイリーク「じゃあ皆でまたいろいろ頑張っていこー!」
三人「おー」
ロード「お....おー」
次の日
僕は皆のおかげですっかり元気になっていた
ナイン「皆昨日はありがとう。今日こそはビタリ山に行こっか」
ソール「はい。確か、女神の果実をラボオさんという彫刻家の人が持っていったんですよね」
エイリーク「山のふもとにいるって言ってたよねー」
ロード「そうだな。ただ、女神の果実を手に入れてからだいぶ日が経った。これまで通りよくない事が起こってる可能性は高い。気は抜くなよ。山登りもしないとかもしれねえからな」
サンディ「山には何かあるの?」
ロード「険しい山道だが、大きな石の橋が頂上まであるらしいぜ。それを渡ればすぐに頂上だ。噂ではラボオのおっさんが作ったみたいだがどうなんだろうな」
ソール「山の頂上までの橋ですか。彫刻家の作品でもあるんですかね」
エイリーク「山に作った理由ってあるのかな?ビタリ山がそんなに好きだったのかな」
サンディ「ま、とりあえず行ってみよーよ。そうすれば何かわかるでしょ」
ソール「結局俺達がなんであの、天の箱舟?ってのを見えたのかわかりませんでしたね」
サンディ「マジ意味わかんないんですケドー。天使や魔物じゃないと見えないはずなんですケド」
ソール「流石にどっちも違いますからね。うーん.....ナインさんが見えるのは天使だからって理由がわかったからいいけど、俺達まで.....?」
サンディ「アタシも天使を知ってるってだけでそこまで詳しいワケじゃないケドさ、ナインって天使から見てもちょっとイロイロ変わってるのよね。あの力といい、落っこちても生きてたり、翼や輪っかがなかったりって」
ソール「そうですね。性格とかはとても天使みたいですけどね」
サンディ「そこもフツーの天使っぽくないわね。アタシが知ってる天使ってのは大体アタマ固くて、信仰とかが深いのよねー」
ソール「そうなんですか。いつか他の天使とも会えますかね」
サンディ「天使は人間には見えないから無理って、言いたいケド、こうなってきた以上天使が見えてもおかしくないのよねー。ヤバすぎなんですケド」
ソール「イザヤールさん、でしたっけ。ナインさんの師匠さんにも会ってみたいです。きっと、ナインさんを破門にしてしまった理由があるはずですし」
サンディ「そーね、ナインも気にしてるみたいだし」