ドラゴンクエストIX 地上で輝く星空に   作:サムハル

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番外編 ソールと忘れられた村3

 

その頃、エイリーク達は

 

 

エイリーク「なんかさ、ずっとこの村甘い匂いがするんだよね。私は知らなかったけど、桜の匂いってこんなに強いんだ」

 

 

 

サンディ「マジで?アタシにはよくわかんないわね。でも、言われてみれば.....確かに甘い匂いがするかも。エラフィタ村の時はそんな匂わなかった記憶あるのよねー」

 

 

 

エイリーク「そうなんだ。じゃあ、桜の匂いじゃないのかな?」

 

 

 

ナイン「おーい、エイリーク、サンディ」

 

 

僕達は入口から戻ってきてエイリークとサンディと合流した

 

 

サンディ「あ、早かったわね、ナイン、ロード」

 

 

 

エイリーク「なんかわかった?」

 

 

僕とロードはエイリーク達の近くに行き、今のわかった事を話した

 

 

ロード「ってわけで、やっぱりこの村何かおかしいぜ。あの女、きっと何か隠してやがる」

 

 

 

エイリーク「シェリーさんが?とってもいい人なのにー」

 

 

 

サンディ「アタシが見えてる事にはビビりましたケド、別にそこまで怪しまなくてもヨくね?確かにちょっと変だけどさ、もう少し探索してみたら?」

 

 

 

ロード「誰よりもこの村を知ってるであろう本人に問いただすのが一番だろ」

 

 

 

ナイン「じゃあ僕が聞いてみるよ。ほら、ロードだとシェリーさん怖がっちゃうかもしれないし」

 

 

 

ロード「ああ!?どういう意味だ、ナインこら!」

 

 

 

サンディ「チョー賛成なんですケドー」

 

 

 

エイリーク「私もその方がいいと思う。どうしてもダメならロードが言ってさ、まずはナインからそれとなく聞いてみて」

 

 

 

ロード「てめえら.....」

 

 

 

サンディ「ん....?ねえねえ、なんか、こっちに誰か来てない?あそこ」

 

 

ふとサンディが入口の方を指さした

 

 

ロード「あ?別に誰の気配も.....!?」

 

 

サンディが指さす方を見ると確かに数人の怪しげな男の人達がやってきていた。赤い布をまとっており、フードも深く被ってよく顔が見えない

 

 

エイリーク「え、なんか怖いんだけど、なにあれ」

 

 

 

ナイン「村の人ではなさそうだよね」

 

 

 

ロード「気配を感じないだと?まあいい、なんか嫌な雰囲気がする。警戒しろ」

 

 

全員で軽く武器に手をあてておきながら様子を見守る。サンディは僕達の後ろに隠れて見守っている

 

 

謎の男A「へー、中々よさそうじゃね?」

 

 

 

謎の男B「ここならピッタリだな。さっさと始めよう」

 

 

 

謎の男C「人っ子一人いない村なんて'なくなっても'誰も困らねえって」

 

 

 

全員「な!?」

 

 

男達はそう言うといきなり赤い魔法陣を描き出して、火の魔法を放ち始めた

 

 

謎の男達「「メラミ!!」」

 

 

三人組の放つ火球が神木様に目掛けて飛んでいく

 

 

ドォン!!

 

 

シェリー「きゃああ!!」

 

 

 

ソール「うわ!!な、なんだ!?え、なんだあいつら!!」

 

 

火が当たった場所のちょうど反対側にいたシェリーさんは思わずしゃがみ、ソールが驚いて振り向いた

 

 

サンディ「ちょ、ヤバすぎ!!フツー突然こんな事する!?」

 

 

 

ナイン「止めなきゃ!」

 

 

 

二人「うん!」

 

 

三人で謎の男達に走っていく。男達は僕達を一切気にする事なく、どんどん火球を打ち続けていく

 

 

あっという間に木の家や草が綺麗に生えた大地を灼熱の炎が包んでいく

 

 

ソール「神木様が!!」

 

 

神木様にも炎が燃え広がり、太い木の幹が燃えていく

 

 

シェリー「うぅ.....」

 

 

シェリーさんはずっとうずくまっている

 

 

ソール「シェリーさん、このままじゃ神木様が燃えてしまいます!水で消化を!」

 

 

ソールはシェリーさんに駆け寄る。すると

 

 

シェリー「.......う、あつい.....あつい....」

 

 

シェリーさんの腕には大きな火傷ができている

 

 

ソール「!?シェリーさん、火傷が!まさかさっきの炎に?俺が治します!ベホイミ!」

 

 

ソールは慌ててシェリーさんの腕の火傷に緑の魔法陣を描いて回復魔法を使うが

 

 

シェリー「うぅぅ.....」

 

 

シェリーさんの腕の火傷には一切効果がなかった

 

 

ソール「効いてない!?なんで!?」

 

 

 

ナイン「やめて!!」

 

 

 

エイリーク「こんな事しないで!!」

 

 

僕とエイリークで三人の前に手を広げて立ちはだかる

 

 

しかし

 

 

スカッ

 

 

ナイン「あ!!」

 

 

 

エイリーク「え、えええ!?」

 

 

ボォン!!

 

 

僕とエイリークの事などまるで存在していないかのように男達は火球を放ち、僕達を火球は貫いてそのまま神木様に当たってしまった

 

 

ロード「氷結拳!」

 

 

ロードは火球に向かって氷を纏った拳を突き出す

 

 

スカッ

 

 

ロード「な!?」

 

 

火球に当たったはずの拳は空虚をきり、そのまま空振ってしまいロードは体勢を崩して地面に着地した

 

 

ロード「やっぱり当たらねえ!!」

 

 

 

サンディ「どーいうこと!?こんなのありえないんですケド!」

 

 

 

エイリーク「私達じゃ、この人達を止める事はできないの!?」

 

 

 

ナイン「だめー!!」

 

 

僕は男の人に体当たりをする

 

 

スカッ

 

 

ナイン「わあ!!」

 

 

ドサァ!

 

 

僕は男の人の体を突き抜けて地面に転がってしまった

 

 

ナイン「この人達にも触れない!」

 

 

 

ソール「ナインさん、ロードさん、エイリークさん、サンディさん!シェリーさんが!!」

 

 

ソールが声をあげている方を見ると

 

 

シェリー「あ......あぁ.....」

 

 

シェリーさんは身体中に火傷が広がっており、苦しそうな顔をしている

 

 

ソール「この火傷、なぜか回復を受け付けてくれないんです!!」

 

 

全員でシェリーさんとソールに駆け寄る

 

 

エイリーク「どうしよ!!」

 

 

 

ナイン「シェリーさんに火球は当たってないよね?なんでこんなに」

 

 

 

ソール「わかりません。どんどんなぜか増えてしまってて」

 

 

 

ロード「そんな事話してる場合じゃねえだろ!どうすんだよ!このままじゃ、ただこの村が全部焼かれるのを見てるだけになっちまう!」

 

 

ロードが珍しく焦った顔をして慌てている

 

 

ソール「俺だって早くなんとかしたいのに、何も出来なくて困ってるんですよ!!こんなの、見たくなんてないのに!!シェリーさんも、神木様も苦しんでる!!!俺達がなんとかしないと!!」

 

 

ソールが怒鳴るように荒らげた声を出した。見た事のないソールの姿に全員が少しビクッとした

 

 

その時

 

 

ピタッ

 

 

ソール「え?」

 

 

ソールの頬にシェリーさんの震える手が触れた

 

 

シェリー「ごめんなさい.......今すぐやめますね」

 

 

シェリーさんが力なくそう言うと

 

 

ピカッ

 

 

洞窟を抜けた時と同じピンクの光が僕の視界を奪った

 

 

思わず閉じた目を開けると

 

 

ナイン「あれ....?」

 

 

どんどん燃え広がっていたはずの炎はどこにもなく、謎の男の人達も消えていた

 

 

ソール「シェリーさん....?」

 

 

ソールに抱きしめられていたシェリーさんも消えていた

 

 

エイリーク「村は、どこに行ったの?」

 

 

周りを見渡してもあの巨大な神木様もなくなっており、木の家やさっきまであった何もかもがなくなっていた

 

 

ロード「.....ここ、俺達が探していた洞窟を抜けた先にある広い場所だ。見覚えがある」

 

 

 

サンディ「マジで?アタシ達がさっき見たのはなんだったの?」

 

 

 

???「突然すみませんでした」

 

 

 

全員「!?」

 

 

思わず全員で声がした方を見ると、木々の影に隠れて何かがこちらを見ていた

 

 

???「今ナイン様達が見たものは、私が見せた幻なのです」

 

 

ゆっくりと木々の影から姿を現した

 

 

ナイン「え.....」

 

 

 

ソール「な!?」

 

 

 

ロード「うお!?」

 

 

 

エイリーク「キャー!」

 

 

 

サンディ「なんか喋ってるんですケド!」

 

 

全員で思わず驚いたそこにいたのは、黒く淀んだ葉っぱと焦げたような大きな木に人の顔があり、木の手足がはえた魔物の姿だった

 

 

ロード「ウドラー!でけえ木の魔物だ!」

 

 

ロードは思わず爪を向ける

 

 

そのロードを見て魔物は悲しそうな顔をした

 

 

???「信じてもらえないかもしれませんが、私はあの神木なのです」

 

 

 

ナイン「どういう事?」

 

 

 

ソール「シェリーさんはどこに行ったんですか?」

 

 

 

シェリー「私こそがシェリーなのです。皆様にはお詫びも兼ねて、真実をお話いたします。今見たブルー村は幻。いえ、昔はここに実在した忘れられた村なのです」

 

 

 




ソール「幻、ですか。俺、幻なんて見た事なかったです」


ナイン「僕もないなー、こんなに騙されちゃうものなんだね」


ソール「普通の幻とは違うみたいでしたが、どんな幻かによっては相当不利な展開になりそうですね。今後は警戒しておかないと」


ナイン「どうせなら好きな物の幻がよくない?例えばソールだったら甘い物を好きなだけ食べれる幻とか」


ソール「あ、いいですね。俺の好きなケーキやクッキーとかキャラメルとか食べ放題な幻ならわかってても喜んで引っかかりそうです」


ナイン「ロードだったらお宝に囲まれてる幻とか」


ソール「ふふふ、ニコニコしてそうですね。ロードさん喜びそう」


ナイン「サンディも似た感じかな。もっと宝石?とか可愛いやつの方がいいのかな。エイリークはなんだろう、いろいろありそうだけど」


ソール「デイブレイクが復活してる幻とかはどうでしょう」


ナイン「いいかも!エイリーク喜びそう!」


ソール「ナインさんがみたい幻はなんですか?」


ナイン「僕かー、僕ならねー......うーん、この皆で仲良くしてる幻かな。とっても嬉しいから」


ソール「ふふふ、そうですか。ありがとうございます、ナインさん」


ナイン「わーい、ソールが撫でてくれたー」

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