既にお気づきかもしれませんが、ニードについて深掘りってほどではありませんが、彼の環境や生い立ち、発言や行動などから少し想像して捏造してみました。決して道中何もないからってわけじゃありません
ニード君、結構好きなんですよね、キャラとして。どこかで結ばれたりしないかな
ウォルロ村 外
門番の人をニードが追い払ってくれて外に出れた
ナイン「いいの?あんな風にして」
ニード「あんくらい平気だ。それよりも.....うへぇ、魔物わらわらいるじゃねえか」
ちょっと前までは、いたら目立つくらい見ることのなかった魔物が今では数えるのも大変なほど魔物が湧いている。この前倒したスライムやズッキーニャだけでなく、ふわふわ浮いた可愛い魔物や砂袋みたいな物もいる
ナイン「一気にこんなに湧く事なんてあるんだね。前まではあんなに平和だったのが嘘みたいだ」
ニード「えーっと、あれはズッキーニャ、あれはドロザラーで」
ニードはペラペラと何かの本を捲って魔物と本を比べている
ナイン「なにそれ」
ニード「あ?ナインこれも知らねえの?魔物図鑑だよ、どこの家にもあるもんだと思ったぜ。ほら」
ニードが見せてくれた図鑑にはドロザラーと書かれた文字や写真などがあった
ナイン「へー、勉強熱心だね」
ニード「別にそんなんじゃねえよ。だいたい!ナインこそ旅人だってのに知らなすぎなんだよ!本当に戦えんだろうな?」
ナイン「まあそれなりには戦えるよ。ニードは?」
ニード「俺もまあまあ??そこまで経験あるわけじゃねえけど....」
ナイン「じゃあ二人で頑張ろう。いざとなったら回復してあげるから」
ニード「マジ?噂の回復魔法ってやつか」
ナイン「珍しいの?」
ニード「村にはいねえからなー。俺もドカンと大きな魔法使ってみたいぜ!」
二人でまるで友達のように話していると、ふわふわした魔物が前からやってきた
ナイン「あ、可愛い〜。これも魔物?」
ニード「げ、こいつは確か、モーモン。ナイン、騙されんなよ」
ナイン「え?何が?」
僕は可愛い顔を撫でようと手を出すと
クワッ!
可愛い顔から一瞬で豹変、血走ったような目と鋭い牙の生えた口を大きく開けて僕の手を噛みちぎろうとしてきた
ナイン「ぎゃーー!!」
カン!
びっくりした僕が急いで手を引っ込めたおかげでモーモンの牙は空を切った
ナイン「え、え!!ええ!?こわ、怖!!!」
ニード「くくく....だーから言ったろ、騙されんなよって....ぶふっ」
ナイン「いや初めてだと騙されるってこんなの!!」
ニード「まあ仕方ないな。たまにそう言って怪我してやってきた旅人もいたぜ。さて、倒そうぜ」
ナイン「うん!」
しばらくして
ナイン「あ、看板がある」
ニード「やっとここまで来れたか。魔物がたくさんいたせいでいつもよりずっと時間かかったな。村の案内とこの先の峠の道への看板だよ、迷わねえようにな」
ナイン「なるほど。あっちには何があるの?」
僕は看板が指してない方向にも広い森のような空間があり、一部開けたエリアがあるのが見えた
ニード「ん?あっちは確か.....古い遺跡だったんじゃねえか?親父が言うには峠の道ができる前はあの遺跡を通るのが他の町との唯一の道だったみたいだぜ。峠の道ができてからは皆そっち使うようになったし魔物もいるし、古いしで使われなくなったんだったはずだ。この大地震でもう崩れてんじゃねえか?」
ナイン「ふーん....(魔物の気配があそこから強くなってるな。急に湧き出した原因ってもしかしてあの遺跡か?)」
ニード「にしたって少し休憩しようぜ。俺は疲れた」
ニードは少し体を伸ばしながら看板の奥に見えた小さな湧水のある所に向かう
ナイン「ここら辺は滝の影響か水源が豊富だね」
ニード「へー、そうなのか。俺には当たり前だぜ」
ニードは汗を流すように流れてくる水に頭から入った
ニード「くうぅ、つめてえー!さっぱりするな」
ニードは服で顔を拭っている
ナイン「なんだか村にいる時より生き生きとしてるね、ニード」
ニード「そう見えるか?まあそうかもな。昔はよく村の外に出てたんだが、最近は村長の息子だからやれこうしろああしろだのって押し付けばっかりなんだ。なんか息苦しくてな、今こんな状況だけど少し楽しいなって思ってんだ。
.....俺には、何が出来んのかな」
少しだけ下を向いたニードの目は、どこか影を帯びているように見えた。いつも強気で、いじっぱりな彼のわずかな心の弱みが見えた
ナイン「ニード.....」
ニード「っと、喋りすぎたな。さっさと進もうぜ」
ニードはまるでさっきの雰囲気がなかったように僕の手を取って進もうとする
ナイン「.......うん。でも、少し寄り道してかない?」
僕はなんとなく、引っ張るニードに対抗して立ち止まった
ニード「は?寄り道?」
ナイン「うん。ほんの少しだけ、冒険さ」
今度は僕がニードを引っ張った。看板とは違う方向に向かう。遺跡の方には行かないようにしないと
ニード「......へへ、いいぜ!楽しそうじゃねえか!」
少し驚いた表情をした後、瞳にまるで少年のような輝きを灯してニードは笑った
ニード、そうやって笑ってる方が君らしいよ
ナイン「ニード、この前はごめんね。気は済んだ?」
僕の頭の上には今大きなたんこぶが出来ているだろう。この前、リッカちゃんと二人きりにしたから怒っているんだろう
ニード「本当ならもっと酷い目にあわせてんだからな。ナインだからこれで許してやる」
ナイン「充分すぎるほど痛かったけどね。でも嬉しかったでしょ」
ニード「うっせえ!あんな余計な事しなくてもいいんだよ!」
ナイン「照れなくてもいいのに。で、どう?ニード。やりたい事見つかりそう?」
ニード「.....特になにも。今日も親父にリッカと比べられたりしたんだぜ!他にもナブとかとも比べるしよ。早く見つけろってうるせえんだ」
ナイン「ふふふ、そっか。比べられるのは苦しいよね。でも急ぐ必要はないと思うな」
ニード「そうなのか?」
ナイン「うん。だってニードはニードだもの。ニードだけのやりたい事やニードだからできる事があるはずだよ」
ニード「俺だから.....できる事、か」
ナイン「うん。リッカちゃんは宿屋が、ナブは商人がやりたい事ややる事だけど、ニードも同じにしようとしなくていいんだから」
ニード「そっか。ちょっと考えてみる。ナイン、大人っぽいな」
ナイン「ニードより大人だからね」