ドラクエIX 地上で輝く星空に   作:サムハル

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61.緑の僧侶の変化

 

リッカの宿屋 キッチン

 

 

「本当によかったの?エイリーク。わざわざ料理してもらうなんて」

 

 

リッカと私は宿屋のキッチンで宿泊者へのご飯を作っていた。リッカとお話していたら偶然、今日のご飯の準備当番がリッカな事を知りどうせならとお手伝いしにきたんだ

 

 

「全然大丈夫!ほら、旅してると作る量って食堂の頃に比べると減っちゃうから感覚取り戻せるしちょうどいいなって!」

 

 

もちろんリッカのお手伝いしたかったのもあるけど、やっぱり私はいろんな人に料理を食べてお腹いっぱいで笑顔になってもらいたい。その想いはこの旅を始めた時から......ううん。あの頃よりずっと強くなってると思う

 

 

ベクセリアしか知らなかった私。もちろんそれが悪かったなんて思ってないけど、ナイン達と旅していろんな街に行った。知らない街、知らない景色、知らない料理。きっとナイン達といなかったら知らなかった事ばかり。世界ってこんなに広かったのねって改めて思ったの

 

 

そんな事を考えながらもちゃんと火の加減や鍋を振るうのも忘れない。ちゃんと覚えてる。お父さんがやってたように、とまではいかなくてもそれに似た風にはなってるはず。お母さんがやるより上手じゃないけど、盛り付けや見た目にも少しこだわってみたり、味付けも料理や具材で配分を変えたりしている

 

 

「ねえ、エイリーク。なんでナイン達と旅をしてるの?」

 

 

「え?」

 

 

ふと、リッカにそう聞かれて思わず聞き返してしまった。なんでってどういう事?

 

 

「もちろんエイリークが戦う事も出来るのはわかってるんだけどね、お仕事はそれがメインじゃなくてエイリークはコックさんなんでしょ?それなら、わざわざナイン達と冒険をする必要ないんじゃないかなって思って」

 

 

リッカは少し慌てたように聞いてきた。多分変な事聞いたと思ってるのかな。リッカのその質問に私も少し首を傾げた

 

 

「うーん......なんでって言われると......なんでだろ。その時ちょうどナイン達がいたから、かな?流石に私一人じゃ旅は危なくて出来ないし不安だもの。かといって、世界中周るために護衛とかをわざわざ雇うのも違うしさ」

 

 

腕を組んで考えながらそう返事するも、私自身の中であまり納得するような答えが出てこなかった

 

 

「じゃあ、もしナイン達じゃなくても冒険者だったら誰でもよかったって事なのかな」

 

 

「あー、そっかー。それは違うなー、私はナインとソールとロードだから一緒に行きたかったんだと思うのよね」

 

 

リッカにそう言われてナイン達以外と、というのを想像した瞬間嫌だなと感じて、首を横に振った

 

 

「そっか。でもその気持ちはわかるよ、私もナインの事気に入ってるもん。ナインって不思議なんだよね。困ってる人がいたらすぐに助けちゃうくらい優しいのに強くて、ずっと笑ってるけどどこか私の考えなんて丸わかりな所もあるみたいだし。ソールさんもロードさんも優しいものね」

 

 

リッカは優しい顔で微笑みながら炒めている

 

 

「ふふ、うん。三人とも優しいんだ。冒険は確かに大変な事も多いけど、あの三人だから私は一緒に冒険できるんだと思う。ちょっと忙しいけどね」

 

 

「ふふふ、確かに。でも、私はどっちも頑張るエイリークの事応援してる。だってエイリーク、いつも楽しそうだよ」

 

 

リッカは私に振り返って笑いかけてくれた

 

 

「本当?そうなのー、今がとっても楽しいの!」

 

 

「うん、私もそんなエイリークの姿見て励まされてる。私ももっと他にもできるかもって」

 

 

私も振り返ってリッカと笑いあった。こんな風に楽しくお喋りしながら料理なんてした事なかったから嬉しいな

 

 

「リッカ、聞いて。私ね、夢があるの」

 

 

「食堂の復活の事?」

 

 

「それももちろんそう!でもね、こうして旅をしていく内に他にも夢ができたの。聞いてくれる?」

 

 

「うん、聞きたいな」

 

 

旅をしてきていろんな人達と出会ってきた。私より小さな子や村長さんみたいな人や大神官さんみたいな偉い人、たくさんの人を見てきて思った。ロードの言っていた通りだったの

 

 

現実は残酷。非情で無慈悲、理不尽な事ばかりが目につく。オリガやアサ君、ラボオさんやシェリーにマキナちゃん....いろんな人が不幸という名のもとに理不尽にやられていた。もちろん私の両親の件も不幸な事件だと思う。それでも

 

 

「私ね、いろんな人に笑顔になってもらいたいの。現実に負けないで踏ん張って努力する人達に頑張れ!って励ましたい。私もそんな人達のささやかな力になりたい。立ち上がるきっかけになりたい。そんな風に思ったんだ」

 

 

私自身がそうだから。ナインから、ソールから、そしてなによりロードから。優しさと励ましと勇気をくれた。そのおかげで私は立ち上がれた。だから私もそうありたい

 

 

「そっか......。うん、すごい、すごいよ、エイリーク!私感動しちゃった!とってもいい夢だと思う。私もその夢応援する!エイリークなら絶対できるよ!」

 

 

「そう言ってくれると嬉しい!ありがとう、リッカ!」

 

 

リッカと手を取り合って少しはしゃぎあう。初めてこの夢を暴露したけど、こうやって応援されると嬉しいな。リッカはいい子だなって改めて思うよ

 

 

この夢もナイン達に話したいな。きっとナイン達も応援してくれる。それに、ナイン達といればこの夢だって絶対叶うよ!そんな気がするの

 

 

「私、まだまだ張り切っていくぞー!おー!」

 

 

手を掲げて高らかにそう言った。リッカがクスクスと笑いながらも小さく一緒におーと言ってくれた

 

 

 




サンディ「やっぱりコレよ、コレ!可愛いし涼しそうだしサイコーじゃない?」


エイリーク「確かに可愛いけど......着るの私だよ?流石に露出が高くないかな」


サンディ「もー、ナニ恥ずかしがってんのよ!これくらいフツーよ、フツー。きっとナイン達もメロメロ間違いなし!」


エイリーク「別にナイン達にメロメロになってほしくはないんだけど......ほら、こっちのワンピースでもよくない?」


サンディ「まあねー、ソレも可愛いわよねー。悩むやつね」


エイリーク「あ!ねえねえ、サンディ。麦わら帽子ある!これとかどう?」


サンディ「え!しかも可愛い!白いリボンがチョーキュート!ちょっとエイリーク、アタシもコレほしいんですケド!」


エイリーク「ねー!サンディも暑さ対策しなきゃだしちょうどよさそう!オソロしちゃお?」


サンディ「もち!アタシ達チョー仲良しだもんね!」


エイリーク「店員さーん、この麦わら帽子とワンピースサイズ指定お願いしまーす!」

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