ホシノ「カイザーが未知の技術を掌握した。黒服、貴様が干渉している事は既に把握している。今すぐ奴等の技術の謎を吐かなければ引き金を引く。」
黒服「なるほど…私がカイザーと共謀していた過去を踏まえれば、小鳥遊ホシノさん、貴方が私を疑うのも無理はありません。ですが、その見当は外れていますよ。」
黒服「私は貴方の神秘を利用した実験が頓挫して以来、カイザーと手を組む理由は無くなりました。今回の惨事は彼等の単独行動によるものです。」
ホシノ「シラを切り続けるつもりだろうが、私には貴様を疑う根拠がある。カイザー如きが独自であの技術を確立できる筈がない。きっと裏で入知恵を働いている者がいる。」
黒服「それが私だと?クックック……小鳥遊ホシノさん、貴方は私を誤解している様ですね。私は、カイザーの連中とは違い、利己中でもシリアルキラーでもありません。」
黒服「私は、観察者であり、探求者であり、研究者。興味を惹かれた事項に対してはあらゆる手段を使って追求する求道者なのです。反して、無関心な事項に対しては一切干渉しません。」
黒服「カイザーが確立した未知の技術。それは私の興味の対象ではありません。故に、私が彼等と共謀する理由はないのですよ。」
ホシノ「ならば誰が奴等に入知恵を働いたと言うんだ。」
黒服「小鳥遊ホシノさん、貴方は私より不可思議の技術に精通している者に、心当たりがあるのでは?」
ホシノ「…!」
黒服「…そう、ミレニアムサイエンススクール、セミナーの生徒会長であるビッグシスター調月リオならば、カイザーに入知恵を働く事は可能でしょう。」
黒服「いえ、この表現は適切ではありませんね。彼等が掌握したのは神の領域にさえ達する程の未知の技術……。」
黒服「神託…と表現するのが適切でしょうか。」
ホシノ「(調月リオ……確かに全知に等しい知識を持った彼女なら、奴等に神託を授ける事もできる…。)」
黒服「一つ助言をして差し上げましょう。カイザーの未知の技術の真髄を知る術はビッグシスターにあるでしょう。彼女の元を尋ねてみたら如何かと。」
黒服「これが彼女の自宅の住所です。キヴォトスの情報網は粗方掌握しているので。」
ホシノ「…何故そこまでする?」
黒服「クックック…この世界で貴方達が何処に行き着くのか、興味が湧いただけですよ。」
ホシノは調月リオの住所が書かれたメモを手に取り、セリカとノノミの元に向かった。
ホシノはノノミとセリカに黒服との一連の出来事を伝え、一同は調月リオの自宅に向かうべく、空き家を後にした。