久し振りの投稿になります。趣味全開ですが、よろしくお願いいたします!
マスターデュエルでは、主にキャラデッキとかで遊んでいます!
─月─日
今日から日記を付けることにした。
三日坊主にならないよう、気を付けるつもりだが、どうなるかは分からない。
さて、本題に入ろう。
突然だが、俺は死んだらしい。突拍子もないことだとは分かっているが、これは本当だ。
死因は過労死。
日課の『遊戯王MASTER DUEL』をプレイしてから寝ようと思っていたら、途中で意識がプツンと途切れた。
次に目が覚めたら、目の前に『転生神』を名乗る光の玉がおり、彼? 彼女? から過労で死んだことと、こらからのことを聞かされた。
要約すると『過労で死んだから転生させる。次はちゃんと天寿を全うしろ』とのことだ。
ありがたい話ではある。俺とて、過労で死ぬより寿命が尽きて死にたい。
そこからトントン拍子で話が進み、俺は『遊☆戯☆王ARCーV』の世界、それも『スタンダード次元』に転生することになった。
何故、遊戯王ワールドなのかは『なんとなく』だそうだ。拒否権は無かった。
そして、転生先で円滑に進めるようにという理由で、転生神が戸籍・住居・デッキ・決闘盤・万能アタッシュケース等を用意してくれて、そのまま転生した。
ちなみに、用意して貰った住居は二階建てのボロアパートだった。転生神曰く、別に引っ越しても良いらしいので、将来的には引っ越すつもりでいる。
一先ず、色々あって疲れたので、今日はここまでにして寝ることにする。お休みなさい。
─月─日
転生して二日目。
今回も、今日一日にあったことを書き記していこうと思う。
今日は、主に情報収集に時間を費やした。俺が拠点にしているアパート周辺の立地の把握と転生したこの世界のことである。
立地の把握に関しては、そんなに時間はかからなかった。拠点であるボロアパートは、風呂と洗濯機が無かったので、少し離れた場所に銭湯とコインランドリーを見付けたし、スーパーとコンビニの場所も把握した。
そして、肝心なこの世界についてだが、一つ補足しておくことがある。実は俺、『遊☆戯☆王ARCーV』のことを殆ど知らない。知っていることは以下の通りだ。
・主人公と同じ顔の人間が他に三人おり、それぞれ『スタンダード』『融合』『シンクロ』『エクシーズ』の四つの次元に一人ずつ居る。
・主人公はスタンダード次元でペンデュラム使いであり、エンタメデュエリスト
・社長枠はDDD使いである
・なんか融合次元の奴らが悪党らしい
・RR使いがシスコンで腹パン
と言う、後半二つが大分あやふやな情報なのだが許して欲しい。
実は俺、紙の遊戯王はZEAXL前半で一旦辞めてしまったのだ。高校に入ってからは回りに遊戯王をやっている人間が居なかったことや、帰りが遅かったり、その他諸々のことで遊戯王のアニメも見なくなってしまったからだ。
確か、ARCーVがアニメ放送開始したのが2014年なので、俺が高校三年生の時になる。当時は受験シーズンだったので、見てる暇が無かったかもしれない。
マスターデュエルのおかげで、遊戯王に復帰し、カードも再び集めるようになった訳だが。
なので、ARCーVは知識は上記のことしか知らんが、まぁなんとかなるだろう。
さて、ここからが本題だ。
ハッキリ言おう、お金がない。もっと正確に言うと、転生神が用意してくれた中に資金もあるにはあったが、それは半年分の家賃だけだ。どうやら、その他の生活費は自分で稼げということらしい。まあ、当然ではある。
なので、今日からバイトを探すことにした。この街の求人雑誌から既にいくつかの候補先をピックアップしたので、更に絞っていこうと思う。
最後に、街で求人雑誌を手に入れる際に知った事なのだが、どうやら明日、街でデュエル大会が行われるらしい。俺が居る街は日本で一番デュエルが盛んな場所らしく、割と頻繁に大小問わず大会が開かれているみたいだ。
明日にある大会は、規模がそこそこ大きく、かれこれ十数年と行われてきた名物大会の一つらしい。その為、優勝者にはなんと賞金が出る。それも30万!
30万は、十分大金だ。生活費の足しにもなるだろう。なので、明日の大会に出ることにした。
偽名でも参加することが可能なので、せっかくだからコスプレして参加することにしたぞ! 神様から貰った万能アタッシュケースには、カード以外にも遊戯王関連のアイテム(一部はレプリカ)を取り出す事が可能であることが判明したので、それを有効活用しようと思う。
コスプレは既に決めており、後はコスプレに合わせてデッキを作るだけだ。この世界には、まだエクストラデッキの概念が存在しないので、使える召喚法が儀式とアドバンスのみだが、問題はない。
今回のコスプレに合わせて作るデッキは、エクストラデッキが使えなくても問題ないからだ。
転生してから初のデュエル、気軽に楽しんで行こうと思う。
では、お休みなさい。
─月─日
嘘だろ……優勝しちゃったよ。
▼▲▼▲▼▲
その日、天気は快晴。
雲が一つもなく、どこまでも続く青空の下で、デュエル大会が開かれていた。
この大会は、デュエルモンスターズ黎明期より、この街『舞網市』で行われてきた名物大会のようなものである。
その為、毎年参加者も多く、それを見るために訪れる観客も多い。今回も昨年と同等、下手すると昨年以上の観客が会場に訪れていた。
現在、会場では今大会の決勝戦が行われており、決勝戦なだけあって観客のボルテージも最高潮に達している。
そんな、多くの観客が見守っているデュエルフィールドでは、二人のデュエリストが対峙していた。
(なんなのだ……この男は……!)
内心でそう溢すのは、今大会の優勝候補筆頭であり、前回、前々回と優勝し二連覇を遂げた筋骨隆々の男───【フォルティス佐々木】である。
今、彼の心はざわついていた。その原因は、自身の対戦相手にある。
ヒトデ型という奇抜な髪型、銀色のチェーンを使い首からぶら下げている一つ目が刻まれた黄金に輝く逆三角形のアクセサリーに、青色の学生服と思われる上着を肩にかけて着こなし、今では全く使われなくなった旧式型のデュエルディスクを装着しているデュエリスト───その名は【武藤遊戯】
今大会が初出場ながら、予選から決勝戦まで無敗で勝ち進んで来た、正にダークホースである。
そんな彼のどこに原因があるのか、それは彼のこれまでに行われた試合にあった。
ある時は、伝説のレアカードとして有名な『ブラック・マジシャン』でトドメを刺し。
ある時は、レベル6の通常モンスターで有名な『デーモンの召喚』で勝利し。
ある時は、これまた高価なカードでもある儀式モンスター『カオス・ソルジャー』が猛威を振るい。
ある時は、トランプをモチーフにした騎士『絵札の三騎士』を巧みに扱った。
それ以外にも、光の封殺剣、カース・オブ・ドラゴン、連鎖破壊、エクスチェンジ、エルフの剣士、バスター・ブレイダーと言った、数々のマイナーカードを使用して勝ち上がってきた。
ここまで言えば分かると思うが、武藤遊戯が使用したカードがマイナー且つカテゴリーがあまりにもバラバラ過ぎて、対戦相手達からしたら『何をしてくるのか全く予想がつかない』という不安を与えてくるのだ。
実際問題、これまでに彼と対戦した相手は、そのトリッキーな戦術を前に敗北している。
(間違いなく、確実に奴を追い詰めた……)
フォルティス佐々木は油断も慢心もしなかった。武藤遊戯のデュエルを事前に見ていた為、隙を見せたら負けると考えた彼は、最初から全力で戦った。
その結果、二人のフィールドは───
●フォルティス佐々木 LP3000
手札2枚
モンスターゾーン
神獣王バルバロス ATK3000
神獣王バルバロス ATK3000
可変機獣ガンナードラゴン ATK2800
魔法罠ゾーン
永続罠 スキルドレイン
●武藤遊戯 LP1000
手札1枚
モンスターゾーン
なし
魔法罠ゾーン
なし
───このような状態となった。
佐々木の使うデッキ、通称【スキドレバルバ】
永続罠の《スキルドレイン》でフィールドに存在する全てのモンスター効果を無効化し、それを利用して自身のエースモンスターである《神獣王バルバロス》と《可変機獣ガンナードラゴン》のデメリット効果を無効化し、高火力で相手を圧倒する戦術だ。
何度も微調整を繰り返し、完成したこのデッキで今大会も勝ち上がり、三連覇まであと一歩の所までやって来た訳だ。
(奴のライフは残り1000。2体目のバルバロスの攻撃を防ぐ為に《クリボー》を使ったことで、手札もたった1枚。
次のターン、奴がモンスターを引いて召喚しても《スキルドレイン》で効果は無効、セットしてもバルバロス2体とガンナードラゴンの前では無力。俺の勝ちだ……なのに)
武藤遊戯からすれば、この危機的状況において、苦渋な表情をしていてもおかしくはない。
だが、佐々木の鋭い視線の先に居る彼の表情は、全くの逆だった。
(何故、笑っているんだ?)
そう、笑っていた。
絶望的な状況にも拘わらず、彼は不適な笑みを浮かべている。その表情は、まるでこの危機的状況さえも楽しんでいるかのようだった。それを裏付けるかの如く、彼の……武藤遊戯の眼は、まだ諦めてはいなかった。
「もはや、ここからの逆転は無理だろう。このデュエル、俺の勝ちで決まりだ!」
フォルティス佐々木による事実上の勝利宣言。
これに対して、武藤遊戯は……
「それはどうかな?」
真っ向から否定する。
「減らず口を……ライフは僅か1000、手札は1枚! フィールドにカードはゼロ! ここから覆せるとでも言うのか!?」
「出来るさ。俺にはまだデッキがある! デッキが無くならない限り、俺は最後まで諦めないぜ!」
「ならば、やってみせろ! 貴様にその力があるのならばな……!」
「あぁ、行くぜ! 俺のターン、ドロー!」
デュエルディスクにセットされているデッキから、勢いよくカードを引く。引いたカードを一瞥した遊戯は、そのままデュエルディスクの魔法罠ゾーンに差し込み、読み込ませる。
「俺は魔法カード《天よりの宝札》を発動! 互いのプレイヤーは、手札が6枚になるようにカードをドローする!」
「て、手札を6枚だと!?」
──はあ!? なんだそりゃ!!
──な、なんだよあのカード……
──あんなカード見たことないぜ!?
──ブラック・マジシャンといい、あのカードといい、一体どうなっているだ彼のデッキは……
──天よりの宝札……まさか、本当に実在していたとは……!
フォルティス佐々木は勿論、観客もこの反応である。それだけ、武藤遊戯が使ったカードは強力でインパクトのあるカードだった。
「俺の手札は1枚、よって5枚ドロー!」
「お、俺は4枚ドロー……」
「手札から魔法カード《古のルール》を発動! 手札のレベル5以上の通常モンスターを1体、特殊召喚する! 現れろ、我が最強の僕《ブラック・マジシャン》!!!」
ブラック・マジシャン レベル7
ATK2500 DEF2000
手札が一気に潤い、動き出す。フィールドに呼び出したのは、今大会で何度も彼のフィニッシャーを担ったモンスター。紫色の衣装に身を包んだ、武藤遊戯が誇る最強の僕《ブラック・マジシャン》
「さらに手札から魔法カード《師弟の絆》を発動! このカードは、自分フィールド上にブラック・マジシャンが存在する場合に発動可能! デッキ・手札・墓地から、弟子である《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚する!
その後、デッキから《黒・魔・導》《黒・魔・導・爆・裂・破》《黒・爆・裂・破・魔・導》《黒・魔・導・連・弾》のいずれか1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットできる。俺は《
お次に現れたのは、ブラック・マジシャンの唯一の弟子である女魔法使いブラック・マジシャン・ガール。師匠とは反対にカラフルな衣装に身を包み、丈の短いスカートをはためかせながら、ウィンクとピースを決める。
──うおぉぉぉぉおお!!! マジシャン・ガールだぁぁぁ!!!
──か、可愛い! 反則だろあの可愛さ!
──スカート短っ! 胸元エッッッッ!!!
──お、おい! 今の見たか!? めっちゃ揺れてたよな!? なっ!?
──安心しろ! 今のシーン、バッチリ動画に撮っておいたぜ!
──2回戦の時に初めて見たけど、やっぱり可愛い!!!
──ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガール、伝説のレアカード2枚がフィールドに揃う所を生で見られるなんて……!
ブラック・マジシャン・ガールの登場により、観客は更に沸き上がる。特に会場の一部の男達が鼻の下を伸ばし、女性達に少し冷たい視線を送られているが、まあ問題はないだろう。
「っ! だが、その2体のモンスターではバルバロスどころか、ガンナードラゴンにも及ばないぞ!」
「ふっ、なら見せてやるぜ。2人の魔術師によるコンビネーションを! 手札から速攻魔法《
このカードは、自分フィールドに元々のカード名がブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールが存在する場合発動できるカード。その効果は、相手フィールドのカードを全て破壊する!」
「なに!? 全体除去のカードだと!?」
二人の魔術師は空高く飛び上がり、一定の高さで停止すると同時に、それぞれの杖の先に膨大な魔力の塊を作り出す。二人は阿吽の呼吸で魔力の塊を相手フィールドに向けて発射した。
上空から勢いよく迫ってくる魔力の塊に、バルバロスとガンナードラゴンは迎撃するも、2つの塊は速度を落とすこと無くフィールドに着弾。そこから発生した魔力の渦に3体のモンスターは呑み込まれ、永続罠であるスキルドレインと共に消滅してしまった。
そんな、なす術もなく破壊される光景を、フォルティス佐々木は爆風に耐えながら黙って見ていることしか出来なかった。
「これであんたのフィールドはがら空き、形勢逆転だな!」
「くっ、まさか……本当にこんなことが!」
「まだ終わりじゃないぜ! 師弟の絆の効果でフィールドにセットした《黒・魔・導・連・弾》を発動!」
遊戯のフィールドにセットされていた、唯一のカードが開かれた。
「このカードは、自分フィールドのブラック・マジシャンを対象にして発動できる。対象になったブラック・マジシャンは、このターン終了時まで互いのフィールド・墓地に存在するブラック・マジシャン・ガールの攻撃力の合計分アップする! ブラック・マジシャン・ガールは、俺のフィールドの1体のみ、よって2000ポイントアップ!」
「攻撃力、4500だと!?」
「行くぞっ! バトルフェイズ! ブラック・マジシャン・ガールよ、師であるブラック・マジシャンに力を!」
遊戯の言葉と共に、師弟の魔術師は自身の持つ杖を互いに交差させて力を溜める。溜める力が形となり、先程以上の魔力の塊が生成される。その矛先は、二人の視線の先に居る、フォルティス佐々木に定まっている。
「
その言葉を合図に、師弟から放たれた魔力は、真っ直ぐにフォルティス佐々木へと向かう。彼は手札を確認するが、遊戯が使ったクリボーのような誘発カードは無く、もはやどうしようもなかった。
観念したのか、手札を持っている腕を下ろし、潔く攻撃を受け入れた。
着弾と同時に爆発音と砂煙が発生し、煙が晴れると、フォルティス佐々木は大の字で倒れ伏していた。
『きっ、キマッタァァァァァァァァ!! 第──回、舞網市デュエル大会を制したのは、初出場の武藤遊戯選手だぁぁぁぁぁ!!!!!』
──いいぞぉーーーー!!!!
──最高だったぞ2人共!!
──初出場なのに、よく頑張ったな!
──惜しかったな、フォルティス佐々木! ナイスファイト!!
「ふっ、やったぜ!!!」
こうして、武藤遊戯(コスプレ)の初めての大会は、大勢の観客による拍手と声援で幕を閉じたのだった。
余談ではあるが、この後、無事に起き上がったフォルティス佐々木と武藤遊戯は、互いの健闘を讃え合い、熱い握手を交わした。
その際、遊戯のデッキ内容が相当気になったのか『デッキを見せて貰えないか?』と言われたが、やんわりと断った。
如何でしたか?やはり、デュエル描写を入れると長くなってしまいますね。
記念すべき初コスプレは、初代決闘王の武藤遊戯ことアテムになりました!
皆さんも、ハイランダーアテムデッキ(60枚)を組んでみて下さい。高い確率で事故ります(笑)
次回もお楽しみに!