【僕たち】のヒーローバース   作:夢見969

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この話、どうするか非常に悩んだのですがほぼ原作通りなので、皆さんコミック7、8巻を呼んでください。
とはいえ、林間合宿辺りから原作とは乖離する場面が増えていくので楽しんでいただければと。

感想ありがとうございます。頑張るよっ!


余談というか、そういう事

「まずは謝らせて。ごめん! 何となくキミたちが厄介事に巻き込まれていることに気が付いていたのに…駆けつけるのが遅くなってキミたち全員に怪我をさせた。大人として、教師として…」

 

グラントリノ、マニュアル、保須警察署署長の面構犬嗣さんと並んで病室に入った僕は成り行きを見守った後に頭を下げた。

たった3人であのヒーロー殺しを退けた前途ある若者の"偉大なる過ち"。 僕も昔、スタークさんに怒られたっけ。

 

「そ、そんな! 先生は悪くないですっ!僕たちが勝手に!」

「いやね? その、飯田くんを唆したというか後押ししたのは僕というか…」

「「「はぁ!?」」」

 

面構署長とグラントリノ、マニュアルが大きな声を上げてこちらを向く。

わーお、やばい地雷踏んだかも。

 

「スパイダーマン、それどういうことですか!?」

「てめぇ、俊典の相棒なんだって!? そんな奴がどーして!」

「話によっては事情聴取になるが」

「待ってください皆さん!!! スパイダーマン先生が言ってくださったのはそういうことではなく! 兄を傷つけられ平静を失っている時に経験談を交え、僕の考えを尊重してくださっただけですので!」

 

おかしい、謝罪にきたら余計に生徒に庇われてしまった。

 

「スパイダーマン先生は俺たちを信頼して市民を助け回っていたってことでしょう」

「ニュースで観ましたよ! スパイダーマン大活躍って!」

 

さらにフォローまでされてちょっと僕情けないんだけども。

 

「はぁ……まぁいい。 お前さんは雄英の先生でもあるようだし、学校でコイツらをちゃんと見ておけ」

「あ、はは……わかったよグラントリノ。それじゃあ皆、学校でね。僕は帰らせてもらうよ」

 

病室を後にするとスーツの通信機能が丁度入ったので、そのまま病院を出てウェブで少し離れたビルの屋上まで移動した。えーとなになに……

 

「やぁ、通信くれたってことは何か進展があった?」

『えぇ、あのヒーロー殺しの動画。かなり出回って所謂、"ネームド"と呼ばれてる敵達が"敵連合"に集結しつつあるらしいわ』

「それは、よろしくない展開だね」

 

大量生産、いや人体実験の末に大量に生まれた脳無。 あれだけの数を揃えるとなると……ぶっちゃけフィスクよりもタチの悪いドデカイ組織と考えるしかない。…いや、フィスクはあれはあれで犯罪面を除けば…うん。大丈夫だったしね。

オールマイトともそろそろ擦り合わせをした方がいいかもしれない。NO.1ヒーロー、平和の象徴と呼ばれた彼がこんなに大きな敵に心当たりが無いわけが無いだろうし。

 

『とりあえず私達はどうしたら?』

「暫くは情報収集…いや、ちょっとお願いしてみるか」

『?』

 

次に狙われるとしたら学校から大勢の子供達が離れるタイミング。つまるところ林間合宿だ。

 

 

 

 

「で、僕と出久くんを2人揃って呼んだわけかオールマイト」

「あぁ、キミ達に告げねばならない事があってね。その前に緑谷少年、君、ヒーロー殺しに血を舐められたと聞いたよ」

 

…おっと、其れはまさか不味いのかも。

 

「DNAを取り込められるなら何でもいい。そう言って私は君に髪の毛を飲ませたね」

「…え、まさかワン・フォー・オールがヒーロー殺しに!?」

「いやそれはないよ。君ならそれを憂慮してるかと思ったが…忘れていたのなら、それはそれで問題がない。 ワン・フォー・オールは持ち主が"渡したい"と思った相手にしか譲渡されないんだ。無理やり奪われることは無い。無理矢理渡すことなら出来るがね」

 

なんだ心配して損した。 でも一年近く、色んな個性を見聞きしてきたけど本当に特殊な個性だ。

 

「スパイダーマンくんにも来てもらったのはこれから話すことに関して、手伝って欲しいからなんだ。君のパワーは今や3時間程度しかヒーロー活動が出来ない私に変わって人を助けられる…別の世界から来た君に頼むのは心苦しいがね」

「何を今更。僕だって住む場所も資格も身分証だって用意してもらったんだ。恩は返すさ」

 

ありがとう、と頭を下げたオールマイトは目を伏せゆっくりと口を開き始めた。

 

「ワン・フォー・オールは元々ある一つの"個性"から派生した特別な個性なんだ。 "オール・フォー・ワン" 他者から"個性"を奪い己がものとし、ソレを他者に与えることが出来る"個性"だ」

 

オール・フォー・ワン。 皆は一人のため。

そして対がワン・フォー・オール。一人は皆のため。か。イヤらしいネーミングを考えたものだね。

 

超常黎明期、それこそミュータントが現れた時のように人間は自分と違うモノを拒絶する。 その数が少しずつ排斥していた側よりも多くなって力を増せば、虐げられていた側は虐げる側に立場が入れ替わる。

そんな黎明期に現れた"個性"を奪う"個性"を持つ存在…なるほど、それは厄介だ。

 

「計画的に人を動かし思うがままに悪行を積んだ彼は、瞬く間に"悪"の支配者として日本に君臨した」

「なるほどね。それを使って脳無なんて怪人を作りまくってるってわけ?」

「ッ!?」

 

複数の個性を持ち、意識のない人形のような怪人。 胸糞だね。

 

「そして、"個性"を与えられたことによって"個性"同士が変異し混ざり合うといったケースがあったそうだ。 支配者の彼には弟がいた。正義感が強いが体も小さくひ弱な弟が。 そんな弟に彼は"力をストックする"個性を無理矢理与えた」

「まさか…」

「無個性だと思われていた弟にも宿っていたのさ。"個性"を与えるだけという意味の無い"個性"が。そして、与えられた"個性"と元々持っていた"個性"が混じり合い、ワン・フォー・オールが生まれたのさっ!」

 

正義は悪から産まれる……か。なんだか身近なお話だね。

 

「つまりその話を僕たちにしたってことは、そのオール・フォー・ワンっていう奴が敵連合の首謀者だと」

「え、だ、だってそれって超常黎明期のお話ですよね!?」

「"個性"を人から奪える人間だ。成長を止める"個性"なんてものを奪えば生き長らえるさ……もっとも、私の代で討ち取ったつもりだったんだがね」

「討ち漏らしかぁ」

「つまり、緑谷少年。君はいつか奴と、巨悪と対決しなければならないかもしれない」

 

未だ成長初期段階のワン・フォー・オールを抱えた少年がその巨悪に立ち向かう、のか。やっぱりヒーローっていうのは何らかの宿命を負うものなのかなぁ。

そんな中、出久くんは意気込みを見せた。それに対してのオールマイトは……

 

「ねぇ、オールマイト。さっき出久くんに何を言いかけたの?」

 

出久くんが部屋を出ていった後。部屋に残ったオールマイトの様子がおかしかったら面倒だし直球で聞いてみた。だってまた何か隠されていたらアレだから。

 

「緑谷少年とAFOがいつ、ぶつかるかはわからない。ただその頃には、私はきっと少年の、いやみんなの傍には居られないんだ」

「まさか予知の個性とかあったりするの?」

「…まぁね。ある」 

 

そんなこんなした後、時は流れて6月末。期末試験の時期がやってきた。

夏休みに行われる林間合宿に出るには期末試験で赤点を取らないこと。 そして実技試験。これが実は鬼門だったりしたりする。

例年ではロボットを使った実技試験らしいんだけど、今年は教師陣がチームアップした生徒たちと戦闘か撤退かを選んで戦うことになる。

そういう僕はなんと、今回!

 

全く出番がない。

 

いやなんていうか他の先生達がもうみんなの担当決まっているようで、僕は出る幕がなかったんだ。 だから手持ち無沙汰と言った感じだった。

 

「スパイダーマン、林間合宿についてくるつもりはあるか」

「もちろん。と、いうかイレイザーヘッド。今回の林間合宿、嫌な予感がするよ」

「……勘か?」

「勘だね。でも結構当たる方」

 

少し考えた素振りをした後にイレイザーは立ち上がってテスト会場へと向かっていた。それに僕も暇だから併設されたモニタールームでリカバリーガールと一緒に各会場の交戦状況を眺めている。

 

「うわ、出久くんと爆豪くんがペアで相手オールマイト? 性格悪いわァ。 イレイザーヘッドは甘々だね! ちょっと意外!」

「そうかい? あの子はいつもあんなもんだよ」

 

今度からかってみよ。

 

「本当はアンタも出番があるかもしれなかったんだけどね。 人数の関係上外れたのさ」

「なるほどね。お、峰田くんと瀬呂くん頑張ってるじゃない」

 

ミッドナイト相手に木々を利用してテープの罠と茂みの中のもぎもぎで撤退戦を繰り広げている。

違うモニターでは葉隠ちゃんがスナイプに接敵してるし、麗日さんが13号にガンヘッドマーシャルアーツを仕掛けてる。

 

「あー、補習が必要なのは……相性が悪い相手だねぇ」

 

セメントスと校長の所は本当に酷い。ぶっちゃけ僕もセメントスとはやり合いたくないし。

そうこうしていると、オールマイトが爆豪くんと出久くんを吹き飛ばした。パワー3%くらいかな?

爆発を何度も繰り返す爆豪くんを意に介さず、地面へ押し倒し捻り潰すように押さえ付けている。出久くんなら……

 

『どいてくださいオールマイト!』

 

まぁ助けに行くよね。

 

 

 

 

 

 

 

「で、どーしてみんな暗い顔してるの?」

「分かんだろスパイダーマン先生ぇ!! 俺たち実技クリアできなかったんだぁ!」

「ひぐっ……うぅ、先生ぇぇぇぇ!!」

「自分がふがいねぇ!」

「悔しい……!」

 

上鳴くん、芦戸ちゃん、切島くん、砂藤くんが泣いたりしながら吠えている。吠えながら放電し、酸を放ち、僕に殴り飛ばされ、片手で押さえつけられている。まぁなんというか、あまりにも暗かったので何人か誘って訓練場で相手してあげていた。

 

「俺もっ、峰田の、おかげでっ! 最終的に!! クリア……おわぁぁ!?」

 

因みに瀬呂くん。彼も途中でミッドナイトに眠らされて峰田くんが結局一人で瀬呂くんを背負ってクリアしたので凹んでた。

今は僕のようにスイングの練習をして上から落っこちてきたところ。

 

「ほらほら、上鳴くん出力落ちてるよー。芦戸ちゃんももーちょい頑張って!」

「あの、俺らは?」

「どーしたら……」

「根性で僕を殴り飛ばしてみてよ」

「「そんな無茶な!!?」」

 

相澤先生から赤点組も林間合宿には連れて行くと予め聞いていた。まぁリスク分散させても大変だしね…

 

 

 

それぞれの思惑が交差し世界が交わる時は刻一刻と近付いている。




敵連合
義爛によって複数名のネームドが集められている。
先生の紹介もあったし脳無も沢山あるから戦力は原作の倍以上かもしれないぞっ
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