【僕たち】のヒーローバース   作:夢見969

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初期プロットには全くなかったお話に入ります。ですので実質初投稿です。
予想だにしない方向に筆が進んだので頭を抱えてます。次の話どうなんだ……?


閑話休題。 ってだいたい事件の後と事件の前だよね

やあ。僕だ。

え? いきなりどうしたかって? あのクソデカキメラ野郎に毒ぶち込まれてヒミコちゃんに輸血されて、一命は取りとめたけど雄英に連れ込まれてリカバリーガールに治癒までされて3日目だよ。この3日間、ボロボロのオールマイトと相澤先生が各生徒の家に行って謝罪と、これから寮生にすることを願いに行ってきたらしい。

 

平和の象徴であるオールマイトの引退。それが世間に与えた衝撃は大きい。しかし、それと同時にヒーロー達の活躍も多くの人々が見ていた。ヒーローの怠慢と言う人も居るが、応援する割合が大きい。 今回の件で大きな怪我をしたのはMt.レディと僕だけ。

市民のみんなは先んじて場を離れたヒーロー達と警察が避難させてたし、街中に出た脳無達も人を襲うよりも先にかなりの数が撃退された。 逃げる時に転んだ、とかそういう軽傷者はそれなりに居たみたいだけどもね。

 

…………まぁ、その辺は割愛。

 

さて、先程言っていたように雄英高校はその敷地内に大きめな寮を建てる。その雄英寮を建設するのはセメンタスが行うのだが、注目を集めすぎたA組の生徒たちは一度、オールマイトと共に離れた地に一週間ほど篭ってもらうことになった。それは明日の事である……いやぁ、急すぎるね!? 僕はそれに連れてって貰えないわけだけど。 それどころか僕は休暇をとらされた。

 

リカバリーガールとオールマイト、イレイザーヘッド、ミゲルとグウェンにだ。強制的にだよ? 彼らのセリフ抜粋。

 

「アンタ、絶対安静だよ」

「キミ、1日も休んでないよね」

「休め」

「一日くらいスーツを脱いだか?」

「……休みなさい」

 

うん、コチラに来てスーツを脱ぐの初めてかもしれない。

そんな訳で今日の僕はスパイダーマンではなく、一人の外国人旅行者!

これでヴァルチャーとかショッカーとか出てこないといいんだけどねぇ……そういや、上鳴くんが女エレクトロを懐柔したって聞いたけど大丈夫なんだろうか。 いや大丈夫らしいんだけどさ。 ヴァルチャー、エレクトロ、ショッカー、Mr.ネガティブ

、スコーピオン、ライノ……これらのヴィランたち、現状総勢41人の連中が捕まっていたり珍しい事にヒーロー側に付いてくれているようだ。 ……わかる?この異常さ。 僕たちの世界にいたヴィランがここ数日でこれだけの数、姿を現しているってこと。AFOを捕まえた3日前、事件が終息する訳もなく。 昨日は新しいドクターオクトパスが現れたらしいんだよね。 ミルコって人に蹴り飛ばされて捕まったみたいだけど。

 

本命は別にいるのか……フィスクとかが元凶じゃないといいなぁ…マジで。

 

「あら、お兄さん。 そんなに暗い顔をしてどうしたの?」

「え? あぁ、いや考え事をね」

「ふぅん。まぁあんな事があったから仕方ないと言えば仕方ないけど。折角天気がいいんだし考えすぎるのも損よ」

 

声をかけてきたお姉さん……いや、ミッドナイトだよね?

 

「一緒に飲みに行きましょうか」

「まだ昼だよ!?」

「昼だからこそよ」

 

香山睡さんに昼間っから飲みに連れてかれる僕であった。

 

 

せっかくの休日が飲み会で終わった翌日。

ヒーロー科A組の面々はオールマイトに加えてイレイザーヘッドとグウェンに連れられて『I・アイランド』という場所に向かった。 オールマイトの旧友が居りセキュリティも万全な島らしい。セキュリティ万全って聞くともう既に嫌な予感しかしないけどね…?

 

「ハァイ、スパイダーマン!」

「元気だね……ミッドナイト…」

「昨日久しぶりに休暇を貰ったんだけどいい男引っ掛けたのよ」

 

あっ、そうですか…。

 

「マイク、大丈夫かな…? あの子たち」

「…………居るだろうよ。内通者」

 

だよね。 僕というマルチバースからの存在が問題かと思えば、それはそれで違ったらしく生徒の中に内通者がいるのは先生達からして確実なようだ。 あの子達の中にねぇ……

 

「つか、この協力者申請大丈夫なのか? お前んところの悪いヤツだったんじゃねぇの?」

「あー、僕の世界では悪い人だったけど別の世界ではそうでも無かったみたいでさ…? やることも無いから子供の面倒見たいって」

 

僕が提出した資料の数枚を読むプレゼントマイクに答えておく。

この先、生徒達が襲われることも絶対にある。本当の悪意に触れた爆豪くん、出久くん、八百万ちゃん、轟くん、飯田くん、切島くん。 彼らはきっと立ち向かえるだろうけど、B組の面々も教育するとなると手が足りない……毒には毒をだ。とりあえず彼らが戻ってきたら一度、肉体的に地獄を見てもらうことになってる。

 

「あ、せっかくだし? 先生達で一回お試ししてみる?」

「……マジ?」

「興味はあるぞ」

「いいわねっ! そういうの好みっ」

 

意外に乗ってくるんだよねぇ! ここの先生たちってさぁ!

そういうことでこの後、夜に先生連合 vs 異世界ヴィランチームの殴り合いが起きた。 まぁどっちが勝ったかはお互いの名誉のために内緒にしておくよ。

 

そんな1日を過ごしている間に件のアイランドではつつが無い初日を終えたらしい。 どうにも、ついて行った発明ちゃんが向こうの発明家たちと意気投合してとんでもない物を作ろうとしているとグウェンから連絡が入った以外には。 ホント、あの子は……

 

「スパイダーマン、悪いけど今日から授業普段通り頼めるか?」

「OK。流石にすぐに連合の情報手に入るわけじゃないしね。 暇してたところだよ」

 

 

 

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

やってきたのは『I・アイランド』

元々は体育祭が終わった後に行く予定だったが開催側の諸事情があって後ろ倒しになってしまっていたらしい。 A組も大きな事件に巻き込まれ、世間……というか日本の方からの目を逃れるためにはちょうど良かったところだ。

 

「……さて、移動して早々に悪いがオマエらに話がある」

 

到着し、ホテルへと入る直前に相澤が生徒たちに鋭い視線で言葉を投げかけた。

 

「轟、切島、緑谷、八百万、飯田。この5人はあの晩あの場所へ爆豪救出に赴いた」

 

空気が締まる。

 

「その様子だと行く素振りはみんなも把握してたワケだ。色々棚上げした上で言わせてもらうよ。オールマイトの引退、それにスパイダーマンからの嘆願がなきゃ、爆豪・上鳴・耳郎・葉隠以外を全員除籍処分にしてる」

 

スパイダーマンの嘆願。

あの日、トガヒミコによって緑谷が潜んでいることに気がついていたがそこで注意を促さなかった己のミスと、少しの期待があったから彼らを責めるのは最低限にして欲しいと相澤へ言葉があった。

 

「ヒーローの在り方を示した多くのプロヒーローに対して、お前らがやった事は人の信頼を裏切る行為だ。結果が出たからどうじゃない。たまたま上手くいったから結果が出たんだ。これから先、お前らはルールに則って信頼を取り戻せ……今日はとりあえずホテルで待機だ。明日からアイランドの中をある程度自由行動していい。 さっ、元気に行こう」

 

一人、スタスタと先にホテルに入ってしまった相澤を追うように白いスパイダー…グウェンが中へと着いていく。

 

「厳しいと思うか」

「……ま、多少は。 でも勝手にヒーローになる道を選んだ彼や私と違ってあの子たちは学んで、責任を少しずつ覚えてヒーローになる。 なら、アンタの説教は何一つ間違ってないんじゃない? ヒーロー以外を選べる世界で。尚もヒーローになりたいと思ったんなら責任は持つべきだしね。 『大いなる力には大いなる責任が伴う』って」

「スパイダーマンも…赤い方のスパイダーマンも言っていたな」

「彼のことをスパイダーマンって呼んであげて。私はグウェンでいいから」

「わかった。悪いが今は異世界だとか関係なく手が必要だ。手伝ってもらうぞグウェン」

 

マスクとフードを被ったままのゴーストスパイダーは軽く手を振り、先に島の様子を探ることにしたようでホテルの一角。入室を許可されたモニタールームへと足を運ぶ。そこにはオールマイトと発目、そしてオールマイトの旧友であるデヴィッド・シールドと呼ばれる人物が揃ってた。

 

「デイブ、すまない。私はキミの期待を終わらせてしまったようだ」

「トシ…そんなことはない。最後の姿を見てわかったよ。私の研究は…確かに徒労に終わったかもしれない。でも逆に良かったんだ。 今のトシの姿を見て。そんな姿のキミをまだ、平和の象徴に縛りつけようとしていた私が愚かだったと…」

「…デイブ。 ンンっ、湿っぽいのは止めよう。紹介したい子が居るんだ…雄英の一年生でサポートアイテムを開発している発目女史だよ。キミとウマが合うと思ってね!」

「初めましてっ! いやはや、まさか世界的科学者として名高いデヴィッド博士にお会い出来るとは〜っ!! どうです、私のベイビーちゃんたち!!」

 

オジサンたちの湿っぽい雰囲気などなんのその。通常運転でサポートアイテムの数々を紹介していく発目の圧にデヴィッドもつい笑ってしまった。 そんな様子を部屋の入り口で眺めていると背後から一人、また新たな入室者がやってくる。

 

「やぁ、お嬢さん。ちょっとすまないね」

「ん、あぁ。こっちこそごめんなさ……ウソでしょ」

 

グウェン呟きに気が付かず、その男性は部屋の中へと入って行く。

 

「やぁ、デイブ。そちらのお嬢さんがあのぶっ飛んだ面白設計図と計画書を今回のエキスポに送ってきた子かい?」

「驚いた。キミは遅れてくるんじゃなかったのか?」

「遅れてくるつもりだったけどね。 かの英雄オールマイトと、あんな計画書を見せられたら仕事をほっぽり出してでも来るさ」

 

おかげで、ウチの秘書はカンカンだけども。なんて笑いつつ握手を交わしていく男は発目の発明品たちを眺めて満足そうに告げた。

 

「なるほど。僕には一歩及ばないけど天才だ」

「学生の彼女といい歳こいたオジサンを比べるには早いだろう。紹介するよ、彼は─────」

 




デヴィッド・シールド
オールマイトの若き時代のお仲間。 個性増幅装置を頑張って研究してたが逆にオールマイトの死期を早めるのでは?と上手い具合に思い留まっている。


死穢八斎會、仮免編はほぼ原作通りの流れのために書くかどうか模索中。 とはいえ、爆豪くんと轟くん戦力増強のためにテコ入ります
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