【僕たち】のヒーローバース   作:夢見969

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3話目はまだ出来てないZE!


「僕」の立ち位置

『ハイスタート!』

 

そう聞こえた瞬間、咄嗟に身体が動いた。OFAの力は1%しか出せないけれども、それでも無個性だった時とは全然違う。

跳ねるように地面を蹴って試験会場である擬似的な街の中へ駆け出していくと後ろから次々と他の受験生が駆け出してくる音が聴こえ始めた。

 

『目標発見! ブッコロス!!』

 

1P!! 初めての本格的な戦闘に身震いする。 ロボットとはいえ明確にこちらを害するモノを相手にするのは怖い。けど!

 

SMASHッ

 

バキッ! とアッパー気味に放った拳がロボットの顎を叩き、勢いのままに首をへし折った。ポイントが低いロボットだからか物凄く脆い!

 

「つ、次ッ!」

 

安堵。ひと月だけだけど個性の慣らしをしっかりした成果がここに出ている。だけど安心するのは早い。ようやく他の受験生と同じスタートラインに立っただけなのだから。慌てて次の仮想敵を探すが次々と他の受験生に打ち倒されていくのが見えるので駆け出して必死に戦う。

 

10P を超えたあたりで拳に違和感を覚え始める。 完璧に1%を維持できている訳では無いからか、力みすぎるとそれ以上を出してしまって腕を痛めつけてしまっていたようだ。受験生の人数からして最低でも30ほどは上回らないと合格には届かない。最悪腕が折れても脚で、脚が折れたら振り回してでもポイントを稼がなければ…!

 

 

Booooooooooooom!!!!!!!!!

 

 

轟音。 崩壊。破壊。

 

見上げるほどに高かった試験会場のビル群をそれよりもデカい0ポイントの仮装敵が薙ぎ倒し始めた。

会場の雰囲気が一気に様変わりし、0Pだからと破壊の起点から離れる面々、恐怖による離脱、驚愕によって身動きが取れなくなってしまう者。

アレと戦うメリットなんてない。それは誰もがわかっていた。

 

が、出久の視界には朝、門の前で転びそうになったところを助けてくれた女子が倒れ込んでいる姿があった。

 

 

ドンッ!! と大地が割れる音と共がすると誰もが振り向いた。

倒れ込んでいる女の子も、説明会の時に質問をしていた眼鏡の男の子も、他の受験生達も空を翔ける一人の生徒を。

 

 

SMAASH!!!!!!!!!

 

 

拳の一撃は凄まじい音ともに放たれ、巨大な仮装敵の外装を凹ませ勢いのままに吹き飛ばした。

 

「「「「「おぉぉぉぉぉ!?!?」」」」」

 

誰もが驚く、ついでに言うと自分も驚く。無我夢中で打った一撃は紛うことなきオールマイトの一撃だ。

その結果として踏み出した片足と振るった片腕がズタボロになってしまい空中に放り出された状態になってしまう。

 

 

マズイマズイマズイマズイ! どうにか着地しないと!

片腕と片脚が残ってる! 脚が動かなくなったらこれ以上ポイントを得ることが出来ない。腕は折れてても振り回せばなんとか。だったら着地の寸前でもう一度、いやさっきの半分くらいの力で……!!

 

とんでもない痛みと混乱の中で必死に思考をし腕を地面に向けた時、頬を叩かれた。

ふわっとした感覚に覚えがある。 倒れていた女の子の個性のお陰で地面への直撃は免れゆっくりと地面へ落ちることが出来た。

 

「あ、り、がと……ッ!」

 

着地と同時に個性の副作用なのか吐いてしまっている女子に御礼を言って仮想敵を探そうとするも片脚が折れている痛みが予想以上に襲ってくる。 立てない、立てなければ試験どころじゃない……っ!

 

「ま、だ…! ポイントが、っ…!!」

 

『終〜〜了〜〜ッッ!!!』

 

こうして、僕の雄英試験は終わってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今回の試験は面白いのが多かったね!」

「救助P0で1位とはな。派手な個性で寄せ付け全て迎撃し77Pか。タフネスの賜物だ」

「敵P10の救助P60で4位も驚いたわね。 アレに立ち向かったのは過去にも居たけどぶっ飛ばしたのは久しく見てないわ」

「思わずYEAHー!って言っちゃったからな」

「しかし自身の衝撃で甚大な負傷…まるで発現したての幼児のようでは?」

「だけど前半は仮想敵にビビり気味だったとはいえ、しっかり増強個性を使って倒してたぜ? 機動性と力は十分。判断力さえ鍛えりゃもっと点数取れたろ」

「個性もキャパを鍛えれば伸びしろがあるわ」

「たしかにね! ね、スパイダーマンくん!」

 

「いやぁ、あはは……なんで。どうして僕はここに居るのか説明してくれない? オールマイト」

 

こんにちはこんばんは、親愛なる隣人スパイダーマンだよ。

僕は何故か雄英高校の会議室に詰められている。周りにはネズミの校長先生ややたら際どい格好をした女性にマフラーのように包帯を巻いた男やらなんやらたくさん。 まるで取調べを受ける敵みたい。

 

「キミがヒーロー免許を持たずに活動していることがキッカケなんだけど…HAHAHA! 私と一緒にいることが根津校長にバレてね!」

「いや、ネ!じゃないんだけど。 最悪実力行使で逃げさせてもらうよ!?」

「ほう、この人数相手にそれが出来る。とでも?」

 

怪奇 包帯男が目を光らせて睨みつけてくる。10ヶ月間で色んな敵に会ってきて片っ端から捕まえてきたから個性の種類も見てきたけど、視線で発動するタイプは初めてだ。ビームでも出るのかな?

 

「できる。んじゃないかな? まぁ試そうとは思わないけど」

 

そのまま睨み合いが続いてるとネズミ校長がコホン、と間に入るように呟き僕を見つめてきた。

 

「先ずはスパイダーマンくん。ボクとしてはね、キミをどうしようなんてするつもりはないんだ」

「え、ホント?それはありがたい」

「けどね、キミのような力を持った人を放置しておくには心配性のボクには難しい。それでなんだけど、提案がある」

「提案ね。うん、とりあえず聞いてみるよ」

「1つ、キミのこれまでの功績。非公式なものしかないけども窃盗犯、強盗犯、暴漢に個性の暴走、10ヶ月の間で取り締まった数は有に200を超える」

 

ニューヨークよりマシだけど犯罪起きすぎじゃない?

オールマイトって抑止力がいて犯罪が少ないって聞いてたんだけど?

 

「協会側からしたら非公認のヴィジランテが地元のヒーローよりも大小関わらずに事件を解決してしまってることに困ってね。普通ならばキミを拘束して取り締まるんだけど、取り締まってしまえばキミに助けられた市民たちが反感を覚える。 既に取り締まりが出来る範囲にないほどの功績を上げてる」

「功績、だなんて。僕は単に困ってる人が居たから助けただけだよ」

「それがキミの良い所だ。前もってオールマイトに事前聴取させてもらっていたから知っているけど、キミは力を見せつけるような使い方をしている訳でも無く、あくまで市民を助けるために使っていたからね」

 

この世界のヒーローは職業。だからヒーローによっては事件を選ぶような奴もいるし、人気商売みたいなものだから無理をしない人も多い。まぁそれが悪いってわけではないから仕方ないけど。

 

「だから、雄英高校に所属するオールマイトの『相棒(サイドキック)』として限定的にヒーロー免許を交付するという話がきている」

「WOW、それはビックリ。オールマイトの相棒だなんて稼働率とんでもなさそうだね」

「もう1つ、その話を受けた上でわが校の臨時講師に席を置く案」

 

僕が先生の真似事ねぇ…うーん、マイルスに位にしか教えたことないけど。あ、出久くんも一応は生徒みたいなものかも?

 

「最後は選ぶことは無いと思うけどこれ以降、力を使わずにマスクを脱ぎ一般人に戻る案。 好きなのを選んでくれないかな?」

「なるほど。残念ながらマスクを脱ぐことは出来ないかな。これは今の僕にとって一番必要なモノだから」

「であれば、話を受けてくれる。と」

「僕からもちょっと条件。 正体は明かせない。それから寝泊まりできる場所とちょっとしたラボ…とは言わないけど道具があるところを提供して欲しいかな。スーツの手直しとかしたいから。それ以外は甘んじて受けさせてもらうよ」

 

小さな校長の手を取り二人で笑顔を浮かべる。もっとも向こうには色々と打算もあるんだろうけど、しっかりとした身分が手に入るのは本当に助かる。 正直、ここ数ヶ月は衣食住には不便してたしね。

 

「ようこそスパイダーマン。雄英高校へ」

「私はミッドナイト。よろしくね? ところで貴方っていくつなの?」

「僕? 僕は今年で23だよ。貴女とそう変わらないでしょミッドナイト」

「あら、嬉しいこと言ってくれるわね? 口が上手」

「パワーローダーだ。ラボのことは任せろ。いい場所がある」

「ホント?助かるよ」

 

あれよあれよと言う間に流されている気がするけど、これでヒーロー達に追われなくなるのは結構助かるんだよね。

 

「さて、スパイダーマンくん。キミからボクに言っておくことはあるかな?」

 

オールマイトと根津校長以外が居なくなったタイミングで切り出してきた。んー、やっぱり鋭いな。

スーツの機能を使って校長室のモニターを一つ拝借して映像を流す。主演 ヒーロー。 編集 僕。 所謂『終わりの物語(エンドゲーム)』ってやつだ。

 

だいぶ端折ってる映像ながらも大勢のヒーローたちが戦っている映像を流しつつマルチバースの説明をする。オールマイト自身には少し話してあったものの理解しているのかは……うん、分からなかった。

 

「マルチバース、キミほどのヒーローがなんの前触れもなく現れたことについて納得ができる理由だね」

「僕だけ、なら問題は何とかなるんだろうけどね」

「キミをこの世界に連れてきた存在がいる、と?」

「考えすぎならいいんだけど、僕の世界に急に穴が開いて、気がついたらここにいたからね。 凄いヴィランが居るかもしれないんだ」

 

後から知ることなんだけど、『ザ・スポット』ってヴィランが至る世界に穴を開けまくったのが原因で狙って行われたことではなかったりする。『ザ・スポット』は他のスパイダーマン達にやっつけられたらしい。

 

「ま、僕が警戒しておくに越したことはないってことだね」

「長い付き合いになるか、短い付き合いになるかは分からないけど宜しく頼むよスパイダーマンくん」

「とりあえず、スパイダーマンくんは私と一緒に授業の講師をしてもらうからね! 楽しみだなぁ!」




どうしても描きたいシーンが遥か先にあるのでゆっくりでも頑張るぞ!

それはそれとして呪術廻戦の短編も書きたいんじゃが
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