【僕たち】のヒーローバース   作:夢見969

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10月の初投稿はたった3000文字だ!
短いぞ!!ごめん!!!!!


悪とは

「オイラはMt.レディのところ!」

「峰田ちゃんやらしいこと考えてるわね」

「違うし! ちゃんと聞いてくれよ梅雨ちゃん!」

「じゃあ聞かせてもらうわ」

 

ガヤガヤと各々の目的事務所を探る中、鋭い指摘を受けた峰田の声はやけに響き注目を浴びる。

 

「いいか、オイラ達がヒーロー免許を取った後の道は二つ! 既にいるプロヒーローの相棒(サイドキック)になるか、自分で事務所を開くか! もちろん相棒をしながら独立って道もあるけど大きく分ければ二つだろ?」

「確かに。Mt.レディは個人事務所だっけ」

「そう。んでMt.レディは個性の都合でけっこー街壊れたりすんだろ? 保険の適用で何とかしてるらしいけど火の車な経営状況のヒーローの所を見れる機会は中々ない!」

「めちゃくちゃ理由としてはスケベよりも嫌だけど一理ある…!」

「経営難なヒーロー事務所……うぅ、将来不安になっちゃうじゃん!」

 

一部からは理解の眼差し、一部はまだ見ぬ将来に怯えて頭を抱えるカオスな教室の状況になっているが峰田は小さなボディでドヤっ!と佇んでいる。

 

「そうだったのね、ごめんなさい峰田ちゃん。最近、真面目にやっているのね」

「ふっ、前のオイラの生活態度が悪かったから仕方ねーぜ梅雨ちゃん!」

 

と、言っている峰田に出久も感心したように見ていた。

なるほど、自分の個性にあった事務所を探す人もいれば麗日さんのように見聞を広める為に別の方向性を目指す人、峰田くんのように個性や技術に拘らず学生のうちに見に行き経験とする人もいるのだ。

 

(す、すげぇぜスパイダーマン先生! 先生と考えたMt.レディのところに行く理由が皆に認められて、あまつさえオイラがエロ以外で感心されている…! これが、普段はエロスを隠すってことなのか!!)

 

峰田が考えていることは誰も気が付かないが。

 

さて、自分だ。 出久にも有難いことに数件だが指名が来ていた。

轟くんとの戦いでかなり自傷をしてしまったので宜しくない方向に関心を引いてしまっていたが、障害物競走と騎馬戦でそこそこ見所があると思ってくれていたらしい。

 

「緑谷も指名きてよかったよねー!」

「あ、芦戸さんは残念だったね…結構活躍していたのに」

「そうそう、やっぱ轟とか爆豪に偏ってるわぁ」

「すまん」

「いや、轟は2位だったし派手だったからな」

 

尾白くんと瀬呂くんも残念ながら指名はなく、受け入れ可能先から選ぶそうだ。って、メール…?

携帯が震えたのでこそこそと開くとオールマイトから1件の連絡が入っていた。なになに……グラントリノ…?

 

「そういやスパイダーマン先生は受け入れしてないんだな。俺、あのスイングとか習おうと思ったのによ」

「瀬呂は先生のウェブに似たようなことできるもんな。俺も組手の相手たまにしてもらってるよ」

「え、なになに!? 2人とも先生と特訓してんの!? 私もしたいんだけど!」

 

グラントリノ……知らないヒーローだ。活動履歴も、雄英で1年教師をやっていたことしか分からない。けど、オールマイトが指定してきたということは何かある。だったら選ばないわけはない…ブツブツブツブツ

 

 

 

 

 

 

 

 

職場体験

 

電車に乗って雄英から移動してきた僕の職場体験先、グラントリノが居る事務所へやってきたんだけど…ボロボロでとても事務所と言えるような様相ではない。

とはいえ、オールマイトの師匠らしいし無視することはできない。

 

「お、お邪魔しますっ」

 

扉を開けて薄暗い部屋の中、電気がついておらず陽の光も余り入ってない室内へ進むと違和感を感じる。人の気配はある…?

いや、これは……!

 

「ッ!!!?」

 

何かが自分の中でけたたましく鳴り響いた気がした。同時に身体をひねり、天井を見上げるような形で床へと倒れ込むと暗い室内を凄まじい勢いで跳ぶ白い何かが見えた。敵!?

 

倒れていたらそのまま追撃をくらう、早く立たないと…っ!

 

パッ、と部屋の電気がつくと白髪壮年の男性が顎髭を軽く撫で、不敵な笑みを見せながら立っていた。

 

「なるほど。力の扱いはまだまだだが、判断力や分析力は磨いてるらしいな。 俊典め、ちゃんと教師をやれていたか」

「え、へ!?」

「打ってこいよOFAを。受精卵小僧」

 

二度目の警鐘が脳内に響く。

咄嗟に半歩、横に跳ぶと目の前に立っていたおじいさんの拳が僕の頬を掠めて一瞬で通り過ぎていった。速い……ッ!!!?

背後を取られた、どう避ける。どうすれば相手の裏をつける!

 

「そんなもんか後継者…!」

「い、いいえ!」

 

ドンッ!と床を蹴って飛び上がると天井に手を着く。パワーを高めて指を天井にめり込ませて宙に留まるとおじいさんの攻撃は空振りに終わり、更なる追撃に移ってくる。

 

「なるほど、いい師匠(俊典)を持っているようだな!」

「は、はい! よく見る師匠(スパイダーマン)の動きです!」

 

メキメキ、と音を鳴らし天井から指を引き抜くと数度目になる飛び掛かりに合わせて拳を振るう。

 

SMASHッ!!

 

許容上限5%の一撃を放つも、手先で方向をそらされてしまいそのまま捕縛された。

 

「ぐぅ……っ」

「経験値が足りねぇな。これからってところだ」

 

床に押さえつけられながら目の前に立つおじいさんをしっかり見る。小さな体躯からは考えられないほどのパワフルさ…これが、オールマイトの師匠 グラントリノ…!

 

「グラントリノ……」

「ところでキミは誰だ?」

「ぇえええええええ!!!!???」

 

 

それから数日。

グラントリノの元で基礎的な組手から力の許容量を増やす為の微調整を繰り返した。 フルカウルを維持しながらの日常を送れるような特訓、身体の細胞から骨の隅々までをOFAに慣れさせていく……らしい。大丈夫なのだろうかこれ。

 

「なに!? オールマイトから上手い使い方を教わってない!? アイツらしくない指導をしてると思ったがやっぱりか! 誰から教わってる?」

「スパイダーマンです…」

「誰だそれは!?」

 

スパイダーマンについて説明をしたり、夜にはクラスのみんなとメッセージを送って近況報告をしてたりした……飯田くんは問題ないの一言しか送ってこなかったけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"英雄"が本来の意味を失い、偽物が蔓延るこの社会も。徒らに"力"を振りまく犯罪者(お前ら)も粛清対象だ……」

 

ところ変わって某所。 ヒーロー殺し、ステインはサバイバルナイフを死柄木弔の肩を刺し、地面へ縫い付けていた。

 

「ハ、ハハ……痛え…! おい黒霧ぃ!コイツ飛ばせ!」

「身体が動きません……ヒーロー殺しの個性…っ!」

 

ギチッ、刃が音を鳴らし死柄木弔の顔に付いている掌に掠めた瞬間空気が塗り変わる。

 

「この掌は駄目だ……」

 

数居るヒーローを殺傷し、敵も数々屠ってきたステインですらも息を飲むほどの凶気。 それは恐らく死柄木弔が見せた発芽の欠片。

 

「口数が多いなぁ……信念? んな仰々しいもんないね……強いて言うならオールマイトだな… あんなゴミが祀り上げられているこの社会を目茶苦茶にぶっ潰したいなぁとは思ってるよ」

 

思わぬ重圧に組み伏せていたステインが死柄木弔の上から飛び退いた。

そしてその様子をモニター越しに観ている()は至極面白そうに嗤う。

 

「いいのか先生? 彼が完成する前に壊れるやもしれんが」

「構わないよドクター。弔は既にサブプランだからね。ハハ…まさか長年手塩を掛けてきたプランがここに来て優先度が下がるとは思わなかったけど。オールマイトへの嫌がらせには使えるから。それにキミだって興味はもう別のものにあるだろう?」

「ワシも驚いている…個性の可能性、いいや世界の可能性にっ!」

「あぁ、楽しみだなぁ。 オールマイト。 キミが、ヒーローが守っていた世界がもう少しで終わる時が」

 

モニターの中では霧に飲まれて消えるヒーロー殺しと死柄木弔の姿。 脳無を使うというお願いもあったから6体貸し出した。稼働可能な脳無の四分の一程度の数、失っても痛くも痒くもない。

 

「ヒーローというヤツはバカだからね。何も知らず悪者の罠に嵌り、残酷な二者択一を迫られる。 オールマイト、スパイダーマン。ここから先がキミ達の分水嶺さ」

 

 

 

 

 




峰田実
スパイダーマンから学んだ処世術で少しずつ軌道変更している。Mt.レディのところで学ぶことは確かに多いので事務処理的な方面で学びを得る。


緑谷出久
日常的に超サイヤ人で居られるような感じの特訓をこなして出力アップ! でも時折加減を間違えて大空へジャンプして顔面から落ちるぞ!!


死柄木弔
まさかのサブプラン。オールマイトへの嫌がらせ要員。だけど思い切りの良さが変に成長して手の付けられない敵に成長中。


先生
メインプランがもう素晴らしすぎて気分は絶好調。歌でも歌いたい気分で最高にハイ。僕ってばさすが悪のカリスマ。最高の魔王!と酔いしれ中。
メインプランの察しがついても言わないでねっ!!
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