ラビット&ラビット!
ガタガタゴットン! ズッタンズタン!
ARE YOU READY?
オーバーフロー!
紅のスピーディージャンパー! ラビットラビット!
ヤベーイ! ハエーイ!
『俺は何をする訳でもなくその道を通っていた』
『すると、ビルから飛び降りそうなお前を見つけて慌てて変身、地面にぶつかる前になんとか地上に下ろす事ができた』
♢♢♢
「ってことでお前を助けた」
戦兎は事の経緯を英次に話した。
「別に助けてくれなんて頼んでいない…」
「まあ、それはどうでもいいんだ。お前の身に何があった?そりゃあ元は敵同士だったけど今は違うだろ?」
「どうして戦兎の中に俺がいた記憶があるんだ…」
「は?」
「俺にもう関わらないでくれ…」
「あ、おい」
英次は戦兎にそう言い残して離れて行った。
「あいつのメンタル相当にやられてるな…」
戦兎は来た道を引き返そうとすると大勢の人に囲まれていた。
「え、何?何ーっ!?」
大勢の人は戦兎にサインや握手を求めてきた。
♢♢♢
その頃、マコトとレナは商店街の中を歩いていた。
「どこに向かっているの?」
「この世界がほとんどビルドの世界で形成されているのならまず行くところは決まっているんだ」
そしてマコトがやってきたのは商店街の曲がり角を行ったところにある喫茶店だった。
「nasita?」
「ああ、ここがビルドの拠点だ」
マコトはnasitaに入店した。
「ん?」
店の中にいた万丈がマコトたちに気づいた。
「お前ら誰だ?ここに何の用だ?」
「あ、万丈だ!」
「お、おう…?」
マコトは目を輝かせて万丈に近づいて行った。
「あ、もしかしてお前俺のファンか?」
マコトは興奮して首を何度も振った。
「おお、マジか!お前見る目があるじゃねえか!」
「サインください!」
マコトが渡した色紙に万丈はサインを書いた。
「はぁ…」
レナはマコトのそんな様子を見てため息を吐いた。
「はぁはぁ、こっちにも異変が起こっていたか」
戦兎が息切れを起こしながらnasitaに戻ってきた。
「異変って何だよ!もしかして嫉妬だな!そうなんだな!」
「戦兎!まさかビルドのコンビが生で見れるなんて!」
「え、俺だけのファンじゃないの?てか、ビルドのコンビて?」
「そりゃあ主役はビルドだからでしょうが」
戦兎は冷蔵庫を開けて地下のラボに向かって行った。
♢♢♢
英次は西都にある自分の家に向かっていた。
「……」
その家には別の家族が住んでいた。
「やっぱり俺がいなかった事実はこの世界にあり続けてる」
「どういうことなんだ雷人」
英次は自身の相棒に問いかけてみるが返答がなかった。
「そうか、お前もあの時に、俺たちを庇って…」
英次は相棒が消滅した時の記憶を思い返して家を離れて行った。
♢♢♢
その頃、冷蔵庫から戦兎が出てきた。
「お前のライドウォッチてやつ解析してみたがこの世界とは違う技術力で作られていることがわかった」
「この世界とは違うってまさかパラソルだか何だか」
「それを言うならパラレルワールドだ」
「そう、それだ、それ」
戦兎と万丈のやり取りにマコトは思わず拍手をした。
「君達が話した通りこの世界は俺達の世界と君達の世界が融合した状態にあるってことだ」
「それなら突然消息不明になった英次が居ることの証明になる」
「あいつに会ったのか!?」
「え、お二人の記憶の中に英次さんが残っているんですか!?」
マコトが驚いて発した言葉に戦兎と万丈は注目した。
「ええと…」
マコトは二人に英次の事について話した。
♢♢♢
ハルトはメアと一緒に歩きながらこの間の破壊の惨状を思い返していた。
「あのお兄さん、お父さんに負けず劣らずのかっこよさだったな〜」
「はぁ、あんなのどこが好きになれる要素がある訳?」
メアはハルトにそう返した。
「ねえ、あのお兄さんが戦う姿、もっと見たくない?」
「は?」
「だから僕達で強くさせてあげようってこと。敵なら適当な人間をアナザーライダーにして与えてあげたらいいでしょ」
ハルトはどこにでもいそうな人間に向かって腕をその相手の体に突っ込ませた。
【ビルド】
アナザービルドを生み出した。
「このようにね」
アナザービルドは街の中を跳んで行った。
♢♢♢
東都の街に戻ってきた英次の前にアナザービルドがやってきた。
「体に書かれている文字、BUILD…」
「あれはアナザーライダーだよ」
「お前は?」
「僕はハルト!言いなれば君に心をやれたファンだよ!」
アナザービルドは怖がり叫ぶ人間の方に向かった。
「させるか!」
英次は変身しようとした。
「あれ、あの時と同じ力じゃないの?残念だな」
「……」
ハルトのその一言で英次は獣になる可能性を恐れて止まった。
「ほら、見て」
アナザービルドは人間を吸収してボトルに変化させた。
「人間がボトルになった。面白い、面白いよね、お兄さん」
「面白いなんてことあるかっ!」
英次は人を襲い続けるアナザービルドに生身で立ち向かっていった。
「ぐっ…ぐぁっ!」
アナザービルドは英次を殴り傷つけていった。
「ねえ、変身しないの?変身しなかったら自分が傷つくよ?」
「俺なんかどうなっても…」
アナザービルドは拳を思いっきり下げて英次を殴ろうとした。
その時
【隠れ身の術】
英次の周囲に煙が発生して、姿が消えた。
「お兄さん消えちゃった…」
ハルトは残念そうに言った。
「英次さんもこの場所にいる人もやらせはしない」
「あ、お父さん!」
代わりにそこにマコトが立っていた。
【ネクス】
「変身!」
【ライダータイム】
【仮面ライダーネクス】
マコトは仮面ライダーネクスに変身してアナザービルドに向かって行った。
♢♢♢
港に英次とビルドニンジャコミックフォームがいた。
「これで助けるのは二度目だな」
ビルドはベルトからボトルを抜き取って変身を解除した。
「みっともない顔だな」
「ああ…」
「お前を1番好きだと言う奴から聞いた。お前は俺達のビルドの世界に力を得る為に送り込まれたって」
「……」
「たく、力を得たらすぐに居なくなりやがって。しかも世界と俺達の中から存在を消してそれで良しだなんて」
「…じゃあ俺はどうすれば良かったっ!」
西都で雷人として生まれ政府直属の科学者として育って葛城巧の元でライダーを作る技術を学んで復讐の為にライダーシステムを作った。
復讐相手に負けて雷人の記憶を消されて鷹神英次である俺になってファウストに兵器としての教育を1年間受け身も心も軍事兵器になった。
西都の刺客として戦兎たちと激しい戦いを繰り返して代表戦の時に負けてブラッドスタークだった時のエボルトに殺される状態だった。
「その全部が俺が望んだことだと思うのかよ!戦兎!」
「お前は1番大事な物を見ないふりしている」
「は?」
「お前の終わりは1番大切な人を因縁の相手に連れ攫われそうになった時に起こったんだろ」
「…でも、あいつはシステムに仕組まれた偽物だったんだ」
そう言うと戦兎は英次を殴った。
「お前はそいつを守りたいと思ったんじゃないのか!その時の思いまで嘘にするつもりか!」
「…!」
戦兎は英次の胸ぐらを掴んでそう言った。
彼女はエボルトに殺されそうになった英次を守ってくれ、愛を平和の意味を教えてくれた。
「天香…」
英次の脳内に月に照らされた天香が優しい笑みを浮かべて見てくる姿が記憶が流れてきた。
(お前に会いたい…)
英次は目を瞑り、次の瞬間決意を決めた目をするようになった。
♢♢♢
その頃、ネクスはアーマーチェンジを使ってアナザービルドを何度も倒していた。
「はは、何度も倒そうがビルドの力を持ってないお父さんにはアナザービルドを倒すことはできないよ」
ハルトはネクスを嘲笑うようにそう言った。
「………」
そこに英次がやってきた。
「あ、お兄さん!待っていたよ!」
「英次さん!」
「俺の守りたい人はもう誰もいない。だが、この世界には俺が守りたかった物が、大切な仲間がいた。そいつらの中にはもう俺の存在なんて消えていると思っていた…」
英次は変身アイテムを取り出した。
「この世界でもう一度戦ってやる。愛と平和を守る正義のヒーローとしてな」
変身アイテムは光を放ち、クアンタライドウォッチに変化した。
「メインの緑色じゃない…」
一瞬だけ緑色にはなかったが、このクアンタライドウォッチは黒色だ。
「やっぱりお兄さん面白いね。お兄さんの見る光景が楽しみだよ」
ハルトは英次に向かってジクウドライバーを投げた。
「……」
英次はそれを片手で受け取って腰に装着した。
【クアンタ】
起動したクアンタライドウォッチからアナザーウォッチに似た低い音声が鳴った。
「こうか」
英次はジクウドライバーにクアンタライドウォッチをセットした。
変身待機音声が流れ始めた。
英次はドライバーのストッパーを外して今までとは違う手で顔を隠す変身ポーズを決めた。
「変身」
英次はその掛け声と共にジクウドライバーを360°回転した。
【ブラックタイム】
音声はライダーではなくブラッドとも聞き取れるブラックになっていた。
【仮面ライダークアンタ】
英次は黒色の仮面ライダークアンタに変身した。
「俺の字名は仮面ライダーネオクアンタ。知っても知らなくても貴様たちの勝手だ」
「え…」
「か、かっこいいーっ!」
ネオクアンタは腕のホルダーを触りながらアナザービルドに向かって行った。
「はっ!ふんっ!」
ネオクアンタが腹を殴るとアナザービルドはそこを抑えた。
【ジカンマグナム】
マグナムのナムがNowとも聞き取れる電子音だ。
「俺の専用武器か」
ネオクアンタは出現したジカンマグナムをアナザービルドに放ったが不発に終わった。
「ちっ、銃は扱いにくい」
ネオクアンタは銃口を取り外して別のところに付けた。
【ジカンマシンガン】
マシンガンのマシが増しとも聞き取れる電子音だ。
「こいつならどこにいようが当たる」
ネオクアンタはジカンマシンガンをアナザービルドに向けて放ち、アナザービルドが逃げても向けたままの状態の限り命中した。
「こんなの英次さんじゃない…」
「終わりだ」
【フィニッシュタイム】
ネオクアンタはアナザービルドに近づいていった。
「死を刻みな」
ネオクアンタはアナザービルドを宙に向けて投げ飛ばしてジクウドライバーを回転した。
【タイムストライク】
「はぁっ!」
ネオクアンタは落下してくるアナザービルドに向かって足に蓄積した黒いエネルギーをぶつけて蹴り飛ばした。
【スイエイ】
アナザービルドはボトルを使って地面を水のように泳いで逃げた。
「何をしようが無駄だ」
ネオクアンタの体が消滅した。
「!」
アナザービルドの前にネオクアンタが出現した。
「はぁーっ!」
ネオクアンタは既に構えていたライダーキックのままアナザービルドに向かってぶつけた。
「倒したんだ」
「あとはお前だ」
「まあ、ビルドの力じゃないから蘇るんだけどね」
「……」
アナザービルドは復活した。
「力試しにはなった。今度こそ確実に仕留める」
ネオクアンタは腕のホルダーからビルドライドウォッチを抜き取った。
【ビルド】
【ブラックタイム】
【仮面ライダークアンタ】
【アーマータイム】
【ベストマッチ!ビルド!】
ネオクアンタはビルドアーマーに変身した。
「英次さん!」
「……」
「その力があるってことは…」
「戦兎から託された力だ」
ネオクアンタはマコトにそう返した。
「逃がさないと言った筈だ」
ネオクアンタはアナザービルドを捕まえて腕のドリルで何度も突いた。
【フィニッシュタイム】
「はっ!」
【ボルテックタイムストライク】
ネオクアンタは法則線を出現させてアナザービルドの体を拘束した。
「はぁーっ!」
ネオクアンタはサーフィンのように法則線に乗って滑り台のようにアナザービルドに向かって腕のドリルで体を貫いた。
「お兄さんやっぱりカッコいい!お父さんの次に好きになっちゃったよ!」
ハルトはそう言ってこの場から姿を消した。
♢♢♢
英次の前でスカイウォールが朧げになっていった。
「もうすぐビルドの世界が消滅するのか」
英次はそう呟いた。
「英次さん、きっとビルドからあなたの存在はまた…」
「それがどうした」
「でも…」
英次は躊躇うマコトを睨みつけた。
「聞いてなかったがお前は何者だ?」
英次に聞かれてマコトは喜びの表情を浮かべた。
「俺はマコト!あなたのファンです!サインを!」
マコトは色紙と黒ペンを持って英次に近づいて行った。
「そうか」
「どうぞ!」
英次はマコトから色紙と黒ペンを受け取った。だが、次の瞬間には色紙は粉々になっていた。
「え?」
「これがお気楽でいるお前への返答だ」
「ぐっ…!」
英次はマコトの腹めがけて拳を叩き込んだ。
「マコト!」
「ふん」
レナは離れる英次に代わってマコトの介抱をした。
「大丈夫?」
レナはマコトの介抱をしながら英次を睨みつけた。
「どうして…!」
英次は何も返さず、この場から消滅した。
遂に邂逅する二人のライダー。
だが、そこにかつての優しい面影はなく、冷酷に染まった英雄だった。
ということで英次の初変身回です。
タイムファイヤーやキラーのことを思い出しますよね。
こっちはライダーだけど…
英次は元は士道君のような優しい青年だったのが全てを失い、絶望の果てに前の性格ですら無くなっています。
本当にそうなのか?
それは本編を見てのお楽しみということで。