裏路地にメアがやってきた。
「あんたにここで終わってもらったら困るのよ」
アナザーフォーゼは爆発の中、炎を自らの体内に取り込んだ。
【ヒビキ】
アナザーフォーゼはアナザーヒビキへと姿を変えた。
♢♢♢
翌日、マコトは森の中で修行をしていた。
「何か掴めそう?」
「ううん、まだ。英次さんの言葉の答えは見つからない」
前の戦いで英次がマコトに放った言葉。
『こいつを得えればライダーが存在したことが消えると分かりながら集めている。そこにお前は何の意義を見出している』
マコトはその言葉の答えを探しに森にやってきた。
「やってるね」
優しさが顔に浮かぶ若い青年がマコトに話しかけてきた。
「あなたはレジェンドの一人、イブキさん!」
「ということは仮面ライダーなの?」
「いや、仮面ライダー響鬼だから猛士だ」
マコトはレナに響鬼の設定資料集を渡した。
「猛士…?」
レナは設定資料集に目を通した。
「響鬼さんから頼まれてね。君を鍛えるため会いにやって来たんだ」
「イブキさんが俺に修行を!?」
「ぜひお願いします!」
そしてマコトはイブキによる厳しくも優しい修行が始まった。
♢♢♢
その頃、廃墟ビルで英次は置いた缶数巻をジカンマグナムで狙い撃った。
「ちっ…」
英次は一缶だけ外した。
「ああ、また一缶だけ外しちゃった」
ハルトは英次の訓練の様子を楽しそうに見ていた。
「……」
英次はハルトを無視して缶を積み直しに行った。
「ねえ、お兄さん、どうしてこんな事をする必要があるの?」
「…貴様たちのような悪魔を打ち滅ぼすために強くなる為だ。もっともっと強い力がな」
缶を元の状態に戻した英次は定位置に戻りに行った。
「そんな事をしなくてもお兄さんは強いでしょ」
英次は再び射撃の訓練をした。
♢♢♢
数時間後、レナは設定資料集を全て読み終えた。
「鬼なんだ…」
レナは修行をしているマコトを見た。
「はっ、はっ、はっ」
マコトは背中に何本もの丸太を背負った状態で山道を走った。
「まだやれそうだね。追加と行こうか」
「はい!」
イブキは丸太の数を増やした。
「うん、鬼だ…」
「でも、頑張っているマコトを見ているとなんだか心が…」
レナは顔を赤く染めた。
「彼、頑張っているよね」
イブキはレナに話しかけてきた。
「もう並大抵の普通の人間が持てる量は超えているのに。成長速度が早いというべきなのかな」
「マコトはいつも無茶をして体を壊さないかいつも心配なんです」
(でも、私が何を言ってもマコトは続けると思うから…)
レナは未来のマコトの姿を思い浮かべて下を俯いた。
「心配になるよね。君は彼の恋人なんだし」
「…っ」
レナの顔は赤くなった。
「ま、まだそんな関係にはなれていないです…」
レナは自分の返しに気がついてより一段と頭から湯気を出すほど赤くなった。
「あ、理解ができなくてごめん。いつかその恋が実るといいね」
「はい…」
レナは頑張っているマコトを見た。
(探している答えが見つかるといいな…)
レナは心でマコトの応援をした。
♢♢♢
さらに数時間後、もう夕焼け空になっていた。
「はぁはぁはぁ…」
マコトは山の頂上にたどり着いた。
「もう夕方か…」
マコトは景色を見てダブルとビルドの二つの世界と融合したことを思い出した。
(ダブルの世界の時は風都タワーがあってビルドの世界の時はスカイウォールがあったな…)
(でも、今ここから見える景色にはその二つがない…)
マコトは自然と目から涙が流れてきた。
「綺礼な景色だね」
「て、泣いているのか!?」
「すみません。俺もどうして涙が流れるのかわからないんです」
マコトは涙を拭きながらその理由に気がついた。
(ライダーの存在が消えるって事はみんなの記憶から忘れられるってことなんだ…)
(そんな状況で強敵と戦うなんて…)
その時、マコトは晴人の言葉を思い出した。
『願い続けろ。お前が希望を捨てない限り』
マコトは希望の意味に気がついた。
「そうか、希望は俺の夢のことなんだ」
マコトの夢は最高最善のヒーローになること。
「威吹鬼さん、探していた答えがやっと見つかりました」
「俺はあなたたちみたいな人を守る強いヒーローになって人に夢や希望を与えたい」
「なら、もう修行は終わりだ」
イブキは響鬼ライドウォッチを取り出した。
「これは響鬼さんから。修行を終了した証として君に託すように頼まれたんだ」
「ありがとうございますイブキさん、ヒビキさん」
マコトはイブキから響鬼ライドウォッチを受け取った。
♢♢♢
裏路地にやってきた不良は背筋にネバネバした物を感じて触った瞬間に宙に引っ張られた。
「まるで妖怪の類ね」
アナザーヒビキは蜘蛛の糸を使って次々と人を襲っていた。
「やって来たわね、我が王」
マコトはライドストライカーに乗って駆けつけてきた。
「まずは人を助けるのが優先だ」
【ネクス】
「変身!」
【ライダータイム】
【仮面ライダーネクス!】
マコトは仮面ライダーネクスに変身した。
【アーマータイム!】
【カメンライド!ワーオ!】
【ディケイド!ディケイド!ディケイドー!】
ネクスはディケイドアーマーに変身した。
【ファイナルフォームライド】
【ア・ア・ア・アギト!】
ネクスはバーニングフォームの力を持つアギトフォームになった。
「この炎で!」
ネクスはジカンギレードケンモードに炎を纏わせて蜘蛛の糸を壊していった。
「逃げろ!」
解放された人は裏路地から逃げて行った。
「そう簡単にはさせてあげないわよ」
「ぐっ…」
アナザーヒビキは攻撃することでネクスの行動を阻止した。
「ヒビキにはヒビキの力だ!」
【ヒビキ】
「変身!」
【アーマータイム】
【響鬼!】
ネクスは響鬼アーマーに変身した。
「はぁっ!」
ネクスは音撃棒でアナザーヒビキを叩いた。
「ねえ、そいつ攻撃してもいいわけ?」
「え?」
「私達の側には人質がいるのよ」
「っ…」
ネクスが音撃棒を下ろした瞬間、弾丸が放たれて人質が解放された。
「……」
ネオクアンタがジカンマグナムを放ってそうしていた。
「今の隙だ!」
【フィニッシュタイム】
【音撃タイムストリーム】
「はあっ!」
ネクスはアナザーヒビキを大きな太鼓のエネルギーで拘束した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
ネクスはアナザーヒビキを太鼓のように叩いた。
「はぁーっ!」
ネクスは最後に強く叩き込んでアナザーヒビキを爆散させた。
「やられてしまったわね」
「まあ、いいわ」
「…っ、お前は!」
ネオクアンタはメアを見て驚きのあまり膠着した。
「は?そんなに私を見つめてどうしたわけ?」
ネオクアンタはメアの姿と言動それぞれに仲良かった二人の少女を重ねた。
「英次さん…?」
「まさか体を利用されて…」
ネオクアンタは悪い考えが浮かんだ。
「そんなのがあって溜まるかぁーっ!」
「嫌っ!」
ネオクアンタは悪い考えを吹き飛ばすためにメアに襲いかかった。
「英次さんっ!」
ネクスはネオクアンタの攻撃を防いだ。
「我が王…」
「逃げて!」
メアはこの場から走り去って行った。
「俺の邪魔をするな!仮面ライダーネクス!」
「生身の人間を襲おうとするなんて一体何を考えているんですか!英次さん!」
「生身の人間だと…」
ネオクアンタはジカンマグナムを下ろした。
「英次さん…」
ネクスはネオクアンタがわかってくれたのだと思った。
「ぐっ!」
ネオクアンタはネクスを攻撃した。
「お前は弱い!」
【鎧武】
【アーマータイム】
【ソイヤ!鎧武ー!】
ネオクアンタは鎧武アーマーに変身した。
「うっ!」
ネオクアンタはネクスに大橙丸を振り下ろした。
「そっちが鎧武で来るならこっちはこれだ!」
【エグゼイド】
「変身!」
【アーマータイム】
【レベルアップ!エグゼイド!】
ネクスはエグゼイドアーマーに変身した。
「はぁーっ!」
ネオクアンタはオレンジのエネルギー弾を放った。
「ふっ!はぁっ!前よりも弾の命中度が当たっている!」
ネクスはエネルギー弾を腕のガシャコンブレイカーで叩き潰した。
「そして甘い!」
【ゴースト】
【アーマータイム】
【カイガン!ゴー・ス・トー!】
ネオクアンタはゴーストアーマーに変身した。
「ゴースト?ならこっちは!」
ネクスはディケイドライドウォッチを取り出した。
「行け」
そのタイミングでネオクアンタは数体のゴーストをネクスに向かわせて襲わせた。
「ぐぁーっ!」
ネクスは吹き飛んで変身が解除された。
「マコト!」
そこにレナが駆けつけてきた。
「っ!」
マコトはネオクアンタが拾う前に落としたディケイドライドウォッチを掴んだ。
「お前の持っているライドウォッチをよこせ!」
ネオクアンタはマコトに近づいて行った。
「マコトはやらせはしない!」
「レナ!」
「邪魔だ!お前もろともぶっ倒す!」
ネオクアンタはレナに向かってジカンマグナムを放とうとした。
『英次』
「っ…」
だが、ネオクアンタはマコトを守るレナの姿に妻のことを重ねて攻撃の手を止めた。
「止まった…」
「英次さん」
「前にライドウォッチを手にして何がしたいか問いかけましたよね?」
「俺はあなたたちみたいな人を守る強いヒーローになって人に夢や希望を与えたい」
ネオクアンタはマコトの前向きな姿勢に、その言葉にかつての自分を重ねた。
『俺はみんなを守りたい。いや、守ってみせる』
さらに苦しくなってネオクアンタは変身を解除した。
「俺たちなら絶対分かり合えることができる!」
「……」
英次はこの場から消滅した。
♢♢♢
廃墟ビルに戻った英次は周りの物に八つ当たりをしていた。
「いいぞ、もっとやれー!」
ハルトはそれを見て興奮していた。
(分かり合えることができるだと?)
(できるか!)
(俺は世界の半分をぶっ壊した化け物なんだぞ…)
英次は今の自分の手をあの時の血に塗れた手と重ねた。
♢♢♢
メアが必死に逃げていると黒兜にぶつかった。
「ナイト!」
「そんな必死に逃げて一体どうした?」
「あんたなら知っているんでしょ!」
「私は何者なの!?」
メアは黒兜の体にしがみついて答えを求めた。
「それは君が知らなくてもいいことだ」
「しらばくれないで答えなさいよ!」
「仕方ない。教えてやろう。お前の正体はさっきアナザーライダーとして利用した者と同じ死体を利用して作られた人形だ」
黒兜の放った真実をメアは受け入れることができなかった。