仮面ライダーネクス   作:A.S マフルガ

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切り札のジョーカー:2004

 

ネクスとネオクアンタはそれぞれ出現したダークローチと戦っていた。

 

「合わせて8体か。ふっ、面白い」

 

【フィニッシュタイム】

【マグナムシュート】

 

ネオクアンタはマグナムシュートを放ってその場にいた8体のダークローチを撃破した。

 

「倒しても倒しても次から次に出てくる」

 

ネオクアンタは再び出現したダークローチと交戦に入った。

 

「ダークローチが出るなんてジョーカーが一人だけになったのか!」

 

ネクスがダークローチと戦っているとそこに何者かがやって来た。

 

「あなたは!レジェンドの一人、剣崎一真さん!」

 

「やはり世界に再び終わりが訪れてしまったか」

 

剣崎は歩きながらブレイバックルにカードを装填した。

 

「変身!」

 

【TURN UP】

 

剣崎はブレイドに変身して引き抜いたブレイラウザーでダークローチに構えた。

 

「はぁーっ!」

 

ブレイドはブレイラウザーでダークローチを攻撃していった。

 

♢♢♢

 

黒兜はその戦いを見ていた。

 

「やっほ、おじさん」

 

「…」

 

そこにハルトがやってきた。

 

「今回アナザーライダーにしたのは一般人なんだって?」

 

「ふっ、ただの一般人ではないよ」

 

「へぇ、どんな子なの?聞かせてよ?」

 

黒兜はハルトに何も教えず、この場を去って行った。

 

♢♢♢

 

マコトと剣崎は一旦の戦いを終えて家にいた。

 

「できたよ」

 

レナは三人分のパスタを持ってリビングにやってきた。

 

「ありがとうレナ」

 

「俺は後で食わせてもらうよ」

 

マコトはパスタを持って自分の席に戻った。

 

「世界の終わりはムッコ…ジョーカー、相川始さんのことですか?」

 

マコトはパスタを食べながら剣崎に話しかけた。

 

「…そうだ。現状で言えばこの世界にはジョーカーが一体しか存在していない」

 

「どういうことですか?」

 

「これは数日前のことだ。俺は俺の偽物に襲われ、ジョーカーの力を奪われ人間に戻されてしまう事が起こった」

 

「嘘だそんな事っ!」

 

「本当だ」

 

「だから一刻も早くジョーカーの力を取り戻さなければならない」

 

「何か当てはあるんですか?」

 

「ああ。この世界には眠っていた力を覚醒させる神殿があるらしい」

 

「その話、詳しく教えてもらおうか」

 

英次が窓からやってきた。

 

「不法侵入ですよ!まあ、英次さんならいつでも歓迎だけど…」

 

「…そいつ食ってもいいか?」

 

「え、あ、うん…」

 

英次はパスタを食べた。

 

「神殿は過酷な試練に打ち勝てなければいけない。果たして君にそんな運命を打ち勝つだけの力はあるかな」

 

「俺を舐めるな。俺はいつでも運命の挑戦者だ。その試練が何かは知らんが打ち勝ってみせる」

 

「わかった。その神殿がある場所まで案内する」

 

剣崎は英次と一緒に家を出て行った。

 

「俺はその間ダークローチの被害を無くせるか試してみようかな」

 

「南西20キロに現れたみたい」

 

「南西7020キロ?」

 

「20キロだよ?」

 

レナはタブレット端末で探し当てた。

 

「無茶はしないでね」

 

「わかっているよ」

 

「帰ったらマコトニウムを吸わせて」

 

「マコトニウムってなに!?」

 

その後、レナが答える事はなくマコトはダークローチが現れた場所へ。

 

♢♢♢

 

剣崎は神殿がある場所で止まった。

 

「ここだ」

 

「あからさまに神殿みたいな場所で助かる」

 

英次は腕のホルダーを触って神殿がある場所に向かって行った。

 

「…何だ?」

 

剣崎は体が操られるような感覚に遭った。

 

「…体が勝手に動く…一体どこに向かおうとしているんだ?」

 

剣崎はこの場を離れて行った。

 

♢♢♢

 

英次は神殿に入って暗闇が続く場所から光がある方へ向かって行った。

 

「っ…!」

 

そこは家のリビングへと姿を変えた。

 

「英次」

 

(ここ家だよな…)

 

「ねえ、英次ってば!」

 

(はは、こんなのありえない…)

 

「呼んだるんだから返事ぐらいしなさいよ!」

 

「えっ?」

 

英次は女に蹴られた。

 

「麻耶…」

 

英次を蹴ったのは英次の娘だった。

 

「もうお姉ちゃん、お父さん混乱してるよ」

 

「真希…」

 

もう一人の英次の娘、真希もいた。

 

「こいつが無視するのが悪いわよ」

 

「確かに無視するお父さんも悪いけど駄目だよー」

 

「いー痛い痛い痛い」

 

麻耶は真希に頬っぺたを引っ張られて痛がるが心なしか嬉しそうだった。

 

(二人がいるってことは…)

 

「英次?」

 

英次はその声を聞いた瞬間、体が震えた。

 

「……」

 

英次はゆっくりとその声の主の方に振り向いた。

彼女が消えた時の事を思い返しながら…

 

「アル!」

 

「うん、どうしたの?」

 

それは英次の妻であるアルだった。

 

♢♢♢

 

その頃、現実の世界ではマコトが色々なところに飛び回っていた。

 

『南東45キロ』

 

マコトの付けているヘルメットにレナの指示が聞こえる。

 

「なんと!」

 

マコトは指定された場所に向かった。

 

『北西70キロ』

 

次に指示されたのはその距離だった。

 

「突然!?」

 

マコトはなぜか驚きながら指定された場所に向かった。

 

「ん?」

 

この場所にはジョーカーに触るアナザーブレイドがいた。

 

「……」

 

アナザーブレイドはマコトを見た。

 

「なぜ見てるんですかって?こんなやばい状況ならそりゃあ見るでしょうが!」

 

マコトは二人の元に向かって行った。

 

【ネクス】

 

「変身!」

 

【ライダータイム】

【仮面ライダーネクス!】

 

マコトは仮面ライダーネクスに変身してアナザーブレイドにジカンギレードケンモードを振り下ろした。

 

「えっ!?」

 

ネクスの攻撃はジョーカーによって受け止められた。

 

「この子に触るな!」

 

「それってまさか…!」

 

ネクスはジョーカーによって殴り飛ばされた。

 

「探したぞ始」

 

「剣崎か…」

 

「どうして偽者の俺を庇うかは知らないが…倒させてもらう」

 

【Absorb Queen】

【Evolution King】

 

剣崎は仮面ライダーブレイドキングフォームに変身した。

 

♢♢♢

 

英次は料理をしながら三人の様子を見た。

 

(これが俺に与えられた試練か…)

 

アルと真希と麻耶の三人は楽しそうに最近発売したばかりの家庭用ゲームをしていた。

 

「出来たぞ〜」

 

英次はテーブルの上に料理を並べた。

 

「わーい!お父さんの料理だー!」

 

真希はコントローラーを置いて向かう。

 

「あ、真希ちゃんー!私が1番乗りだからね!」

 

同じぐらいにアルが向かった。

 

「もう二人とも英次の料理だからって興奮し過ぎよ」

 

麻耶は二人の様子に呆れたと言うが実は二人に負けないぐらいお腹を空かしている。

 

「こ、この音は別にあんたの料理を食べたいと思っている訳じゃないからさっさと食べさせなさいよ」

 

麻耶が照れながら話す。

 

「もうお姉ちゃんー」

 

「麻耶も心では楽しみなのバレバレだよー」

 

その姿を見たアルと真希が笑う。

 

「……」

 

英次は三人の姿からいつもの日常が帰ってきたと思って懐かしんだ。

 

(…けど、俺はこの試練に打ち勝たないといけないんだよな)

 

英次の中にはこの夢が終わって欲しくない複雑な心情があった。

 

♢♢♢

 

ブレイドとジョーカーは戦う。

 

「なぜだ!始!」

 

「剣崎!」

 

ブレイドとジョーカーは互いに攻撃しようとしていた。

 

「ぐぁーっ」

 

ネクスは二人の間に割って入って攻撃を受けた。

 

「そこを退くんだ!邪魔をするのなら例え君であっても!」

 

「……」

 

「二人の神聖な戦いに水を差して悪いとは思います」

 

「でも、始さんがアナザーブレイドを守ろうとしている姿に本編で天音ちゃんを守った姿が重なったんです」

 

「何だって…」

 

ブレイドはキングラウザーを下ろした。

 

「本当だ。剣崎、あの偽物のブレイドは天音ちゃんなんだ」

 

ジョーカーは説明する体勢に入った。

 

(良かった。これで後はアナザーブレイドになった天音ちゃんを止めるだけだ…)

 

ネクスがそう思っているとアナザーブレイドがジョーカーを攻撃した。

 

♢♢♢

 

英次は自分とアルの部屋で彼女と一緒に眠っていた。

 

「幸せだね、英次」

 

「でも、この幸せは偽りなんだ…」

 

英次はジカンマグナムをアルに向けた。

 

「本当にそう?」

 

アルは両手を広げてゆっくりと英次の事を抱きしめようとした。

 

「あなたが現実だと思った場所が現実になって、それ以外が偽物だと思ったら楽になれると思わない?」

 

英次はアルのその言葉を聞いてニッと微笑んだ。

 

「わかった…」

 

「分かればそんな危ない物は下ろして寝よう。そして明日も明後日も明々後日もこの先ずっと家族と過ごそう」

 

「何言ってんだ。俺がわかったのはお前が本物のアルに遠く及ばないってことだ」

 

「何を言ってるの!私があなたの妻のアルだよ!」

 

「悪いな。アルは俺に向けてだけは自分の口から楽になれるって甘い誘惑をしないんだ」

 

「いいの!私を撃てば!」

 

英次は引き金を引き、エネルギー弾がアルに向かって放たれた。

 

「ああ、お前たちと会えなくなるよな。けど、何年の孤独を味わうかなんて覚悟はできてるんだよ」

 

英次が見ていた夢にヒビが広がって行き、一斉に砕けて白い空間に変わった。

 

「こいつが俺の覚醒する力…」

 

英次の前には光があった。

 

「戻って来たな…」

 

その光はライドウォッチに似た形になった。

 

『ケルビムスピリットウォッチは君の力だ。失っていた二つの力もそのウォッチの中にある』

 

聞き覚えのある男の声が英次に説明した。

 

「どんな相手よりもこの俺がこの手でアルを、家族を取り戻す!」

 

【ケルビム】

 

英次はケルビムスピリットウォッチに手を伸ばして掴んだ。

 

♢♢♢

 

アナザーブレイドはジョーカーからジョーカーの力を吸い上げた。

 

「ぐっ、天音ちゃん!」

 

始は地面に倒れ伏せる。

 

「始っ!」

 

剣崎はそんな始の元に駆け寄った。

 

「ああああああーっ!」

 

アナザーブレイドは上空にモノリスを出現させた。

 

「モノリスまで出現しちゃった!俺は一体どうすればっ!」

 

マコトが考えている間に空に駆けつけて来た者が悪天候を切り裂いて空を青くした。

 

「何だ?」

 

「誰なんだ一体?」

 

その者は地上につき、同時にネオクアンタに戻った。

 

「ふん…」

 

「英次さん!?」

 

その姿に変身していたのはネオクアンタだった。

 

「お前の為にも見せてやる。これが運命に打ち勝ち、覚醒させた力だ」

 

「英次さんの天使!?」

 

ネオクアンタはケルビムスピリットウォッチを構えた。

 

【ケルビム】

 

ジクウドライバーにセットした瞬間、別の変身待機音が流れ始めた。

 

「変身!」

 

【スピリットタイム】

 

ネオクアンタはスーツに多少の変化を起こしながらケルビムアーマーが何本かの剣になって全身に装着された。

 

【ケルビム!】

 

ネオクアンタはケルビムアーマーに変身した。

 

「さあ、俺の力を魅せてやるよ」

 

「あ、前の英次さんがよくやっていたポーズだ!」

 

ネオクアンタはポーズを決めてアナザープライドに向かって行った。

 

「英次さん!その子は強制的にアナザーライダーにさせられただけなんです!」

 

「そうか」

 

ネオクアンタはアナザーブレイドの攻撃を避けながら目のゴーグルに付けられたセンサーを発動した。

 

「そこか!」

 

「っ!」

 

ネオクアンタはアナザーブレイドを蹴り飛ばした。

 

「貴様っ!」

 

「安心しろ。この箇所にアナザーウォッチがある。つまりそこを重点的にやればその子は助けられる」

 

ネオクアンタは剣のケルビムアーマーをアナザーブレイドに向かわせて攻撃させた。

 

【フィニッシュタイム】

 

「悪い夢から覚させる!」

 

【ケルビムタイムストライク!】

 

「はっ!」

 

ネオクアンタは一点に集まって円錐のようになっているケルビムアーマーに向かって飛び込んだ。

 

「エクシードスマッシュだー!」

 

「はぁーっ!」

 

ネオクアンタはケルビムアーマーの中に入るとアーマーと共に回転してアナザーブレイドの体を貫いた。

 

「で、ナイトのファイナルベントに繋がるんだ!?」

 

ネオクアンタはその必殺技でアナザーブレイドのアナザーウォッチを破壊した。

 

♢♢♢

 

「大丈夫か、天音ちゃん」

 

「始さん…」

 

始は天音ちゃんに声をかけ、返事が返ってきた。

 

「ありがとう、君達のおかげで大切な人を守ることができた」

 

「このウォッチはあなた達のです」

 

「俺たちが継承された瞬間、あんた達の歴史は失われる」

 

「でも、そのウォッチがあれば俺も始も人間のままで過ごせる。だから君達が持っていてくれ」

 

「剣崎さん…」

 

始と天音ちゃんが剣崎を呼んだ。

 

「二人が呼んでいるから行かないと」

 

「勝てるか?」

 

「やっと叶ったんだ。君のように運命に打ち勝ってみせるさ」

 

剣崎は英次にそう答えると二人の元に向かって行った。

 

「推しが幸せになるのを見ると嬉しい気持ちでいっぱいになります」

 

「勝手に感動していろ」

 

「あ、英次さん冷たいーんだ!」

 

「ふっ」

 

英次はマコトから離れて行った。

 

♢♢♢

 

英次はトンネルの中に入った。

 

(…だが、誰が彼女をアナザーライダーにさせたんだ?)

 

英次はアナザーブレイドの誕生の瞬間を考える。

 

(それにあいつが勘付いた様子がないのも気になるな…)

 

英次はトンネルの中でお腹を鳴らせた。

 

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