仮面ライダーネクス   作:A.S マフルガ

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歴史には居ないヒーローの始まりの物語をどうぞ〜


本編
ヒーロー始めました:2068


一面が砂漠に覆われた場所に黄金のライダーがいた。

ソレがライダーだとわかったのは顔に『ライダー』と書かれていたからだ。

 

それ以外の要素でいえば禍々しい姿でいかにも悪役-仮面ライダーでいえばダークライダー-の一人なのかもしれない。

 

『もしもヒーローが存在しているのなら、彼らはこの世界でどう戦うんだろう』

 

ソレが砂漠の中を歩く度に見えたのは仮面ライダーが無惨に倒れている姿だった。

 

『きっと自分を顧みずに愛と平和や手が届く物のために戦うんじゃないのかな』

 

ソレが見上げる先に見えた空は赤い雲で覆われていた。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「これが未来?」

 

それが未来の光景だとマコトはレナに教えてもらった。

 

「そう、そしてそこに映るネクスこそ未来のあなた守一マコトなの」

 

レナは見せていたタブレットのボタンを押して映像を消した。

 

「でも、『仮面ライダーはこの世界には存在していない』だろ?」

 

「今はね…」

 

「でも、いずれは…」

 

「ちょっと頭を冷やしてくる…」

 

「あ、ちょっと!」

 

マコトは乗っていたロボットから降りた。

 

「わかんない…」

 

ノーガッチャという状況であった。

すると、マコトの頭によだれが落ちてきた。

 

「え?」

 

マコトが後ろを見るとそこにはティラノレックスがいた。

 

「恐竜ーっ!?」

 

マコトはティラノレックスから逃げた。

 

 

なぜそうなったかというと--

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

その日もマコトは学校で何気ない日常を送った。

 

「本当に大好きだよな仮面ライダー」

 

クラスの中でも特に仲のいいクラスメイトがマコトのスマホに映る壁紙を見て言った。

 

彼も仮面ライダーの知識はあるがマコトほどの愛はない。

 

「仮面ライダーは俺の夢!いずれは仮面ライダーみたいに人を助けて…!」

 

マコトは自分の世界に入った。

 

「おい、戻ってこーい」

 

クラスメイトが目の前で手を振ってもマコトは世界から離れることはできなかった。

 

そう。この世界には仮面ライダーは存在していない。

我々の世界と同じ全てはテレビ放送の中のフィクション。

 

マコトは仮面ライダーの特に平成オタクだ。

 

「あ、俺こっちだから」

 

「じゃあまたな」

 

マコトはクラスメイトと別々の道を歩いていった。

 

「〜〜〜♫」

 

平成ライダーソングを鼻歌で歌いながら階段を登る。

 

「ん?何だこれ?」

 

マコトは階段の中に置かれていた自転車に不思議な物があると近づいて手に取って調べてみた。

 

「時計?まるで仮面ライダーのアイテムみたいだな…」

 

「おめでとう」

 

マコトに話しかけた者はフードを被っていてよくわからなかった。

だが、胸の膨らみから女だとわかる。

 

「あなたはやがて大きな決断をする時がやってくる。それは世界を天国にも地獄にも変えることができる大きな決断。その時にあなたが手にしたその力が役に立つ」

 

フードを被った女は場所を少しずつマコトから離しながら話していった。

 

声はなぜか遠くになったとしても同じように聞こえた。

 

「それって俺が仮面ライダーみたいな力を手に入れたってこと…?」

 

マコトはフードを被った女に視線を向けた。

 

「…ああ、そう。紫髪の女には注意しておいた方がいい。彼女は君の夢の前に絶対に…」

 

言葉の途中でフードを被った女は姿を消した。

 

「消えた…」

 

「捕まえた」

 

紫髪の女がマコトの腕を掴んだ。

 

「えっ!さ、さっきの人が言っていた紫髪の人?いきなりキター!?」

「いや、それよりもどうやって現れたの?透明化?インビジブル?それとも?」

 

マコトが驚いている間に紫髪の女は彼が持っていた時計のアイテムを奪った。

 

「あ、俺の変身アイテム!」

 

マコトは女から時計のアイテムを奪い返そうと掴み掛かった。

だが、こういった道を知っている女はマコトを最も簡単に押さえつけた。

 

「返せ、返してくれよー俺の変身アイテムー」

 

マコトはがむしゃらに動いた。

 

「これはあなたを日常から引き離すとても危険な物だよ」

 

マコトは女からそう聞いて落ちついた。

 

「はぁ…」

 

女はマコトに説明をしようと思ったが面倒になるのが目に見えていたのでため息をついた。

 

「私はレナ。あなたを変身させないためにこの時代にやってきた」

 

「俺を変身させないため?どうして?」

 

【タイムマジーン】

 

空中に突然開いた穴からロボットのタイムマジーンがやってきた。

 

「乗って。話はそこでしてあげる」

 

「わかった!」

 

ガッチャ!のノリでマコトはレナと一緒にタイムマジーンに乗り込んだ。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

そしてこの話は最初に戻る。

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「これが未来?」

 

それが未来の光景だとマコトはレナに教えてもらった。

 

「そう、そしてそこに映るネクスこそ未来のあなた守一マコトなの」

 

レナは見せていたタブレットのボタンを押して映像を消した。

 

「でも、『仮面ライダーはこの世界には存在していない』だろ?」

 

「今はね…」

 

「でも、いずれは…」

 

「ちょっと頭を冷やしてくる…」

 

「あ、ちょっと!」

 

マコトは乗っていたタイムマジーンから降りた。

 

「わかんない…」

 

ノーガッチャという状況であった。

すると、マコトの頭によだれが落ちてきた。

 

「え?」

 

マコトが後ろを見るとそこにはティラノレックスがいた。

 

「恐竜ーっ!?」

 

マコトはティラノレックスから逃げた。

人間のよりも遥に優れているティラノレックスの走力はすぐにマコトの目前に迫った。

 

その時、タイムマジーンはティラノレックスを攻撃した。

 

「乗って!」

「わ、わかった!」

 

マコトが乗ったタイムマジーンはすぐさま別の時空に向けて出発した。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

まだ刀が存在した頃の時代。

 

マコトたちは団子を食べていた。

支払いはレナが持っていた未来のタブレット端末でこの時代の人には驚かれた。

 

「彼女たちがいない場所でならゆっくり話せると思ってあの時代に行ったの。断じて恐竜と戦わせようなんて思ってないよ」

 

「え、恐竜と戦わせようとしてたの?」

 

「……」

 

生身の人間で恐竜に勝てるとすれば別のところだけだ。

 

「それでレナは俺を変身させないために未来からやって来たんだよね?」

 

マコトは今までレナに話を聞いてきた上でそうだとわかっていた。

 

「うん。私たちがやってきたのはあなたが最低最悪の魔王として君臨している2068年だよ」

 

「そして私とは別にやってきたのは二人、その内一人があなたと接触をはかって来たメア…」

 

「彼女たちはあなたが最低最悪の魔王として君臨することを願っている」

 

「特に」

 

レナが見るとマコトは隣にはいなかった。

 

「あれ、いない!?」

 

マコトは喧嘩をしている者達の真ん中に自ら進んで行った。

 

「なんでこんな事をしてるのー!?」

 

レナはマコトの行動が理解不能だった。

 

「喧嘩なんてやめましょう!刀なんてよくないですよ!殺し合って何になるんですか!」

 

引き金が引かれた音がした。

レナの心にその言葉が突き刺さった。

 

「って!」

 

喧嘩をしている者達はマコトにも刀を振り下ろそうとした。

マコトは目を瞑ったが刀が当たることはなかった。

 

「あれ、何ともない…?」

 

「大丈夫!?」

 

レナはマコトをその場所から離していた。

 

「あれ、君が助けてくれるなんて意外だな」

 

マコトは後ろ髪をかいた。

 

「呑気なこと言わないで。私は人が死ぬのなんて見たくないだけ…」

 

「だね。人の命は大切だ」

 

「死んだらそれまでだし、与えられた命を大切にするべきだ」

 

また引き金が引かれた音がした。

またレナの心にマコトの言葉が突き刺さった。

 

「い、行こう」

 

「うん、わかった」

 

マコトたちは攻撃される前にタイムマジーンに乗り込んで別の時空に飛んで行った。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

タイムマジーンの中でレナはマコトの言葉を考えていた。

 

(なんで?どうして?)

 

『喧嘩なんてやめましょう!刀なんてよくないですよ!殺し合って何になるんですか!』

 

『人の命は大切だ。死んだらそれまでだし、与えられた命を大切にするべきだ』

 

(この言葉は人を塵屑だとかしか思っていないあいつは絶対に言わなしない)

 

隣にいるマコトとレナが知っている最低最悪の魔王に重ねながらとある思いが芽生えた。

 

(マコトはあいつとは違うの…?)

 

レナはその思いを胸に隠してタイムマジーンはマコトの時代である現代へ。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

その頃、現代ではスポーツ選手が交通事故によって瀕死な重体を負った。

駆けつけた救急車の中で

 

「ああ、可哀想。このまま君の選手人生が終わっちゃうんだって。でも僕なら君に与えてあげることができるよ」

 

やってきた男は禍々しい時計のアイテムを取り出した。

 

【エグゼイド】

 

禍々しい電子音と共に選手だった者は化け物の姿に変化した。

 

「おめでとう。今日から君がエグゼイドだ」

 

新たな(アナザー)エグゼイドが誕生した。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

アナザーエグゼイドは街に出没して周囲にいる人達から何かを吸い取った。

 

そこにはマコトのクラスメイトもいた。

 

「エグゼイド!?でも、どうして仮面ライダーは実在しない筈だろ!?」

 

アナザーエグゼイドは彼も襲おうとした。

 

「させるかーっ!」

 

マコトが駆けつけてクラスメイトをアナザーエグゼイドの攻撃から避けさせた。

 

「守一!」

 

「早く逃げて!」

 

クラスメイトはマコトの言葉を聞いて逃げて行った。

すると、レナがやってきた。

 

「始まっちゃったんだ…」

 

「レナ、これは?」

 

レナは少し沈黙を続けた後にマコトに伝えた。

 

「これは仮面ライダーをこの世界に出現するようになったきっかけ。世界の融合が起こったことを意味するの」

 

「世界の融合…」

 

「そしてそれが起こったということはマコトは最低最悪の魔王になる運命から逃れられない」

 

すると、マコトが持っていた時計が光った。

 

【ネクス】

 

マコトの時計は『ライダー』と書かれた白い物に変わった。

 

「おめでとう主様。あなたは最低最悪な力のネクスライドウォッチを目覚めさせた。さあ、このジクウドライバーを手に」

 

現れたメアがジクウドライバーを持って来た。

マコトはその方へ向かった。

 

「やっぱり…」

 

レナは暗い顔を浮かべる。

 

「もちろんこのベルトを使わさせてもらうよ」

 

「信じていたのに…」(あなたはあいつと同じ最低最悪になるんだ…)

 

レナはそんな考えが浮かんでいた。

 

「でも、俺がこのベルトを使うのは君達が敷いた最低最悪の道を行くためじゃない」

 

「は?」

 

「え?」

 

「俺が1番好きなライダーが言ったんだ」

 

それは鍵がモチーフの翠のドラゴンライダーだ。

マコトの通学用の鞄にかけてあるストラップのライダーでもある。

 

「大切だと思える人の為にこの力を使う。それが仮面ライダーだ」

 

「何よそのライダー?」

 

メアは首を傾げた。

 

「さあ、ヒーローの出番だ」

 

【ネクス】

 

マコトはネクスライドウォッチを回転して起動した。

 

それを腰に装着したジクウドライバーにセットして待機音が流れる中でドライバー自体を止めているストッパーを外した。

 

「変身っ!」

 

その掛け声と共にマコトはジクウドライバーを360°回転した。

 

【ライダータイム】

【仮面ライダーネクス】

 

マコトが装着したスーツの顔に『ライダー』と書かれた複眼が付いたことで変身が完了した。

 

「これが俺…!」

 

ネクスは鏡を見ながら変わった自分に驚いた。

 

アナザーエグゼイドはネクスに向かって攻撃をしかけた。

 

「マコト!」

 

【ジカンギレード】

【ケン!】

 

ネクスが念じるとジカンギレードが召喚されてアナザーエグゼイドの攻撃はそれで弾き返された。

 

「やっぱり仮面ライダーの武器て念じれば出るんだ!」

 

ネクスが興奮している間にもアナザーエグゼイドは起きあがろうとしていた。

 

「マコト!ウォッチのボタンを押してベルトを回して!」

「…こう?」

 

【フィニッシュタイム】

 

ネクスはレナに言われた通りのことをした。

 

「よっと」

 

ネクスはポーズを作るとアナザーエグゼイドとの間に『ライダー』と書かれた文字が沢山置かれて線路のようになった。

 

【タイムストリーム】

 

「はぁーっ!」

 

ネクスは自分で作った線路を真っ直ぐ行きながらアナザーエグゼイドにライダーキックを放って撃破した。

 

「やった…」

 

「けど、最低最悪の運命はそう簡単に消えないから!」

 

メアは消滅した。

 

「最後にツンデレみたいな発言したんだけど…?」

 

「最後だけ本音を現したようだね」

 

「そうか」

 

ネクスはジクウドライバーからウォッチを抜き取って変身を解除した。

 

「ウォッチは私が預かるよ」

 

「いや、俺が持つよ」

 

マコトはレナにその訳を説明した。

 

「世界が融合したのならさっきみたいな怪人がまだいるかもしれないし。それが人を襲うかもしれないのなら俺はそいつと戦う。俺の夢はヒーローだから。そのためにもこのウォッチは必要なんだ」

 

マコトは拳を握りしめる。

 

「そっか。ならマコトは反対の最高最善のヒーローになるために戦うんだね」

 

レナにマコトの決意に満ちた表情が伝わった。

 

「俺が言うことじゃないと思うけど止めないのか?」

 

「私もマコトの夢を応援したい。だから」

 

レナは一瞬だけ考え込んだ。

 

「…もしかして住む場所がないのか?」

 

「どうしよう」

 

レナは子供のような涙を浮かべた。

 

「もしかしたら…」

 

マコトは懐からスマホを取り出して-ホーム画面に彼の1番大好きなライダーの壁紙が映った-電話帳から電話をかけた。

 

「あ、もしもし父さん」「お父さん!?」

 

マコトは父親に連絡した。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

スチーム模型店

 

そこはマコトの父親が経営している模型店で守一家が住む家でもあった。

 

「ただいま〜」

 

「お、お邪魔します…」

 

マコトとレナが入るとマコトの父親が店番をしていた。

 

「お、帰って来たなマコト。そっちはお前が言っていた子か」

 

マコトの父親は顎に指を当てながらレナに顔を近づけた。

 

「あの何か…」

 

「マコトの彼女はどんなもんかと思ってな」

 

マコトはレナを物色していた。

 

「“まだ”彼女じゃないです!」

 

レナはこのつもりでそう返した。

 

「そうだよ!レナはまだ彼女じゃないんだよ!?」

(まだ彼女じゃないんだ…)

 

マコトは意味がわからないままそう言った。

 

「冗談だよ。俺は刃(ジン)だ。聞いたんだけど家がないんだって?これからはここがうちだと思ってくれ」

 

「でも、一つだけ覚えていてくれ。道は進むことしかできない。戻ったとしても結局は進んでいるんだ」

 

こうしてレナはマコトと同じ屋根で住むことになった。

 




ちなみにレナが住むのはマコトの部屋にあるクローゼットの中だそうです。
クローゼットを魔改造してラボを作ったそう(当然刃さんには秘密だが)
だから快適なのか。

歴史に存在しないマコトが1番好きなライダーより
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