ダブルから続く平成2期のライドウォッチが砕け散った。
「ついに平成2期の方も…」
マコトはレナに渡されたジュースを飲み切った。
「マコト…」
「…守るよ。この世界の人もレナも全員。そしてまた明日を迎えよう」
マコトはレナにそう行って家から飛び出して行った。
「っ…!」
レナは調子が悪くなって倒れそうになったがテーブルに手を置いて立った。
「この調子だと明日まで持つかな……」
レナは頭を振って嫌な考えを振り払った。
「いいや、絶対にマコトと明日を迎えるんだ!だったら私も私のできることをしないと!」
レナは壊れたライドウォッチに目線を向けた。
♢♢♢
マコトが外に行くと平成1期の怪人だけでなくドーパントやスマッシュなど平成2期の怪人が人を襲っていた。
「変身!」
マコトは走りながら仮面ライダーネクスに変身してジカンギレードで全ての怪人と戦っていった。
「建築物まで影響が出てきた…」
ネクスが戦いながら周りを見渡すと風都タワーやスカイウォールがあった。
「それほど破壊が進んでいるということだ」
「英次さん!」
この場に英次がやってきた。
「そのベルトって未来の俺が付けていた物のリデコ!?」
英次は銀色のベルトを装着した状態だった。
「見てろ。これが今の俺の姿だ…」
「変身…」
英次はベルトの左右を押し込んだ。
【刮目の刻!】
【ハザードクアンタ】
英次は仮面ライダーハザードクアンタに変身した。
「まさか英次さんが未来の俺と同じ力を手に入れたのか…」
「ふん…」
ハザードクアンタは向かってきた怪人たちを次々と吹き飛ばし、跡形も残らず消し炭にした。
「なんて強さなんだ…」
「マコト、俺は手に入れた。世界を統べるにふさわしい力をなっ!」
ハザードクアンタは1分足らずで周囲の怪人を全滅させた。
「こんなのあなたらしくない…!」
「文句があるのならかかってこい!受けて立ってやる!」
「あなたの心を取り戻すっ!」
ネクスはジカンギレードを召喚してハザードクアンタに挑んで行った。
「お父さんですらお兄さんの足元にも及ばない。世界1かっこいいのはお兄さんだ!」
ハルトはハザードクアンタに心を奪われた。
「まったく歯がたたない…」
「あの光の姿にはならないのか」
「ネクスフォトンライドウォッチは…」
ハザードクアンタはネクスの発言から変身できない事情があると理解した。
「………」
ハザードクアンタは変身を解除した。
「英次さん…」
「今のお前と戦っても何の意味もない。俺の前から消え去れ」
英次はオーロラカーテンを出現させた。
「くっ!」
マコトはそのオーロラカーテンで別の場所にワープした。
♢♢♢
オーロラカーテンから強制的に出されたマコトは自分の部屋を転がってレナにぶつかった。
「ごめん、ぶつかったみたいだけど怪我ない?」
状況的にはまるでマコトがレナを押し倒しているようだ。
「て、俗に言うお約束の状態になってる!?」
「こういうのは戦いが終わった後で沢山しよう…ね…」
レナがそれっぽい雰囲気にさせる事を言って二人の顔が一気に赤くなった。
(でも、もうすぐ消えるんだし、最後にいい思いをしたい…)
「て、その腕のはどうしたんだ!?」
マコトはレナの腕に粒子が浮かび上がっている事に気がついた。
「隠していてごめん。私の中にあったスピリットウォッチはもうすぐ砕け散るんだ…」
「それって!」
「うん、メアたちのように消えて無くなる…」
「マコトに知られる前に居なくなろうと思ったんだけど駄目だったみたい…」
「だ、駄目だ!勝手に居なくなるとか寂しいこと言うなよ!」
「ただのあなたの好きな人を寄せて作られた人形が死のうとするところまで来た」
「面白いことだと思ったと思う…だだし昔なら…」
「でも、今はそれがあなたと出会ったおかげで変わった…」
「マコトと一緒にいたい!消えたくなんてないよ!」
レナは心の底から涙を流した。
「レナ…」
マコトはレナの後ろに腕を回して抱きしめた。
♢♢♢
その頃、英次たちは廃墟ビルにいた。
「これがお前の願いか?」
「うん!」
英次はハルトを膝の上に乗せてペットのように頭を撫でていた。
「まさかお父さん以上に強い奴が現れるなんて夢にも思わなかった」
「あいつを裏切ってもいいのか」
「いいんだよ」
「おと…あいつの扱い方が普通だと思っていたけどお兄さんのお陰で無視をされて生きていたんだって気がついたんだ」
「そうか…」
「これからは僕を必要としてくれるお兄さんの為に心を捧げる。捧げさせてください」
ハルトの手にはクアンタのアナザーウォッチが握られていた。
(俺のこの孤独を埋めてくれる相手なら誰でも構わない…)
英次はそう思っていた。
♢♢♢
朝、マコトはレナがいるベッドからゆっくり起き上がった。
「…待って」
レナはマコトを呼び止めた。
「壊れたライドウォッチを修復しておいたんだ」
「え?」
レナは押入れから修復したライドウォッチを持って来た。
「本当だ…」
「これが私ができる最後の…」
「ううん、レナは消させはしない。一緒に明日を迎えられる方法を必ず見つけ出そう」
すると、ライドウォッチはマコトの決意に共鳴してネクスフォトンに変化した。
「じゃあ行ってくる」
「うん…」
マコトはライドストライカーに乗って戦場に向かって行った。
♢♢♢
英次は腕に組みついているハルトと共に戦場にやってきた。
「あ、あいつが来たよ」
ハルトが指を差した方からマコトがやってきた。
「英次さん…」
マコトはライドストライカーから降りて英次たちの前に行った。
「俺はこの世界を破壊し、俺が理想とする世界を叶えてみせる」
「あなたの理想としている世界…」
「そうだ、嘘や欺瞞がなく、誰もが何も失うことない完璧な世界だ」
「その世界を築き上げるためにこの世界には壊れてもらう」
英次はハルトを顎で使った。
「そういうこと。お前に僕のヒーローの邪魔はさせない」
【クアンタ】
「変身!」
ハルトはクアンタアナザーウォッチを自身に埋め込んでアナザークアンタに変貌した。
「この俺は俺とレナが明日も生きる世界だ。あなたには壊させない」
【ネクスフォトン】
【(アークル)(オルタリング)アドベント!COMPLETE!ターンアップ!】
【(音角)CHANGE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!】
【サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!】
【シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!】
【カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム!】
「変身!」
【フォトンタイム】
【クウガ!アギト!龍騎!ファイズ!ブレイド!】
【響鬼!カブト!電王!キバ!ディケイド!】
【ダブル!オーズ!フォーゼ!】
【ウィザード!鎧武!ドライブ!】
【ゴースト!エグゼイド!ビルド!】
【祝え!仮面ライダーネ・ク・スフォトーン!】
マコトは仮面ライダーネクスフォトンに変身した。
「はは、なんだかこの姿になると頭が冴えていく!」
「うぉーっ!」
アナザークアンタはネクスフォトンに向かって攻撃をした。
「………」
ネクスフォトンはアナザークアンタを避けながらレリーフを触った。
【鎧武】
すると、鎧武ジンバーピーチアームズが召喚された。
【ゴースト】
すると、ゴーストグレイトフル魂が召喚された。
「お兄さんの力なら瞬間移動をして相手の後ろに回り込むことだってできる筈だ!」
「そこだ!」
アナザークアンタが瞬間移動をすると鎧武ジンバーピーチアームズが見つけ出した。
「ぐぁーっ!」
さらにゴーストグレイトフル魂が召喚した二体のゴーストと共にアナザークアンタを攻撃した。
「どうしてわかったんだ!」
「どうだ!これがレジェンドライダーの力だ!」
すると、アナザークアンタの前に英次がやってきた。
「お兄さん!」
英次はアナザークアンタに無言で振り向いた。
「変身」
【刮目の刻!】
【ハザードクアンタ!】
英次は仮面ライダーハザードクアンタに変身した。
「はっ、その程度か!」
ハザードクアンタは向かってきたゴーストを掴んで宙に飛ばすとミラーモンスターの餌として捕食させた。
「今度はお前だ」
ハザードクアンタは塵殺公を顕現して鎧武とすれ違い様に斬撃を放った。
「まさかその力はレジェンドライダーと天使を持っているんですか…」
「そうだ」
「言うなればこれは未来のお前よりも強い力だ」
「俺はこの力を使い…」
ハザードクアンタは空に向けて手を放った。
「何をしたんだ…!?」
ネクスフォトンの周りで昼と夜が何度も繰り返されていった。
「時を進め、世界の崩壊の時間を早めた」
「お兄さん…」
「……」
「僕も消えるみたいだ…」
「ありがとう、お兄さん。僕なんかを必要としてくれて。新たな世界で生まれ変われればお兄さんに必ず会いに行くよ」
ハザードクアンタの目の前でアナザークアンタは消滅した。
すると、この場にレナがやってきた。
「マコト…」
レナの体は今すぐにも消滅しそうになっていた。
「これも崩壊の現象で必ず起こるイベントか…」
「レナ!」
ネクスフォトンは変身を解除してレナの元に駆け寄った。
「ごめん、明日生きようと約束したのに無理みたい…」
「消えないでくれよ!レナっ!」
「今ならわかる。私はあなたと会うためにこの時代にやってきたんだ…」
レナはマコトの腕のホルダーにセットされているネクスライドウォッチを触った。
「あなたといた時はいい思い出ばかりだよ」
「じゃあねマコト…」
レナはマコトに優しく微笑みかけて消滅した。
「レナっ!」
マコトはレナの代わりに彼女だった粒子を消えるまで握りしめた。
♢♢♢
レナは自分の世界の彼女の部屋を模した空間にいた。
(私はこの部屋で重要な外の事情を聞かされないままずっと閉じ込められて生きてきた…)
レナは窓を見つめて自分の表情に気がついた。
「これで満足?」
「メア…」
レナはメアに話しかけられた。
「あんたはそれで満足なの?」
「うん、私が居なくなってもマコトが私のことをずっと覚えていてくれるから。私は怖くないんだ」
そう答えるレナの表情はとても満足していた。