正式名称.仮面ライダーネクス FILM TIME
つまりVシネマ枠ですね!
FILM TIME Part.1
英次は夢を見ていた。
「ここは…」
英次は全く知らない場所にいた。
「…っ!?」
英次の目の前に目が隠れた女がやってきた。
「君のせいでこの世界は再び戦禍に巻き込まれる」
「俺のせいで…」
女が話すと周囲の景色は炎に包まれた。
「その時、君だったらただの人間である君と仮面ライダーである本当の君どっちを選ぶ?」
女は怪しい笑みを浮かべながら英次に手を差し向けた。
『起きてってば英次ー』
英次の見ていた景色は突然揺れ始めた。
♢♢♢
英次が目を覚ますとハルトが馬乗りになりながら彼の体を振っている状態だった。
「あ、起きた?」
英次は呑気にそう言うハルトに脳天チョップを叩き込んだ。
♢♢♢
英次とハルトは共に高校へと向かって歩いていた。
「痛かったな〜」
「はいはい、悪かった悪かった」
英次は嫌そうに謝った。
「もう!頭が悪くなったら英次のせいだからね!」
ハルトは頬を膨らませて英次を怒った。
(世界は今日も昨日と変わらない日常が流れていた)
(明日から雨が降るらしくて少し憂鬱な気持ちを抱えて俺は今日も明日も学校に行く)
(旧世界のことはどうやら俺しか覚えてなくハルトはごく一般の家庭に生まれた俺の幼馴染だ)
「ねえ、僕の話、ちゃんと聞いてる!?」
「お前なぁ、元からそんなに頭よくないからいいだろ」
「あ、僕が1番気にしてること言ったなー!」
ハルトは逃げていく英次を追いかけた。
「あ、鷹神君たちだ」
「また夫婦劇やっているよ」
「…本当いつも仲良さそうだよね」
英次たちは三人組の女を代表する生徒たちに注目されていた。
♢♢♢
高校
英次たちが自分たちのクラスのホームルームで担任のどうでもいい愚痴を聞いていた。
(男の恋愛に対する愚痴だが、先生も男なんだよな…)
英次は興味なさそうに窓を見た。
「わかるなぁ…」
ハルトは担任の話に興味津々だった。
「あ、そういえば今日は転校生がいるんだったわ」
(てへっじゃないだろっ!?)
英次は思わず腕に乗せていた顔を倒した。
「カモォーン!」
担任が手を叩くと転校生が教室に入ってきた。
(この女、どこかで…!?)
転校生は教壇にやって来て、黒板にチョークで自分の名前を書いた。
「私は斑鳩蓮。この学校には親の転勤の都合でやって来たんだ。みんなよろしくね!」
蓮は明るく元気に自己紹介をした。
「おおー!」
「可愛いー!」
「最高だよ!レンたんー!」
生徒たちは一斉に拍手して蓮を迎え入れた。
(みんなは気づいていないのか!?)
英次が視線を向けたハルトも他の生徒たちと同じだった。
(こいつからは唯ならない闇のオーラを感じる…!)
「……」
英次だけが蓮の異常な雰囲気に気がついていた。
「斑鳩ちゃんの席は」
「先生、あそこがいいー!」
蓮が指を差したところは英次の横の席だった。
(なんだと…!?)
(えっ!?)
「ね、先生、いいでしょ?」
「鷹神君の隣ねぇ、見る目があるじゃない!」
「いいわよね、鷹神君?」
ハルトは目をうるうるさせながら後ろの席を英次に振り向いた。
「まあ、断る理由はないですし…」
「決まりね!」
(う、裏切り者ー!)
すると、蓮はその席にやって来て鞄を置いた。
「よろしくね、鷹神英次君」
「ああ…」
英次は蓮の放つ闇のオーラに思わず息を飲んだ。
♢♢♢
昼までの授業が終わると蓮は英次に近づいてきた。
「ねえ、ややこしいから英次君って呼ぶね。その代わりに私のことは蓮って呼んでもいいよ」
蓮は英次の席に顔を乗せた。
「まあ、断る理由はないし、好きに呼んでくれ」
英次がそう言うと蓮はガッツポーズを決めた。
「それで俺の用はそれだけなのか?」
「実は君に校舎の中を案内して欲しいんだ。特に食堂に連れて行って欲しい」
「そうか…」
英次は横目でクラスメイトの男達に睨まれているのをを見た。
「鷹神はモテていいよな…」
「色々な女生徒を取っ替え引っ換えしてるみたいだしな」
「俺も蓮たんに下の名前+君付けで呼ばれてぇー!」
男達は英次に向けての恨みつらみを言った。
「みんな、落ち着くんだ」
ハルトは男達を止めに入った。
「英次は昔に僕と結婚をするって約束をしたんだ!他の女にうつつを抜かすなんてあり得ない!」
「え、あいつってこっちの趣味なのか…!?」
「流石は夫婦と呼ばれるまであるな!?」
「ああ、だからどんな女に告られたとしても振れるんだな…」
(フォローがフォローになってねぇ…)
ハルトの言葉で男達の間によからぬ噂が流れた。
「だから英次は僕と食堂に行って定食を食べるんだー!」
ハルトは英次の腕を強引に引っ張った。
「……」
蓮は無言で反対側の腕で英次のことを引き留めた。
「お願いだよ英次」
蓮は目をうるうるさせながら英次を見た。
「うっ!」
男達のハートは射止められて次々と倒れていった。
「まさか倒れないなんて…」
蓮はショックを受けていた。
「俺には既に心に決めた相手がいるからな」
「……」
「へへ、そういうことだから。あんたが入る込む隙なんてないんだよ!ベーだ!」
ハルトは英次の腕を引っ張って蓮から引き離した。
「俺が言う相手はお前でもないからな」
「へっ、そうなの!?」
英次はハルトと一緒に食堂に歩いて行った。
「心に決めた相手…」
「フラれるのはこれで通算二人目だ…」
蓮は落ち込むどころか怪しい笑みを浮かべた。
♢♢♢
英次とハルトは食堂で昼ごはんを食べた後に校舎裏で屯っていた。
「本当によく食うな」
「ふぇ、ほうかな?(え、そうかな?)」
ハルトはドーナツを食べながら返事をした。
「ああ、さっきも大盛りカレー食べていただろ…」
「ごっくん!」
ハルトは残っていたドーナツを一気に食べた。
「あれは美味しいからね!」
ハルトは自慢げに胸を叩いた。
「お前何年経っても、頑なに俺の側から離れようとしないよな…」
英次はこの新世界の記憶を思い返した。
♢♢♢
幼稚園の頃からずっとハルトは英次の腕にしがみつくように生きてきた。
ハルトの両親は海外出張で家を開けることが多く、隣に住む英次の家にお世話になることが常だった。
英次はハルトを仲間のように大切かと聞かれると「そうではない」と答えるだろう。
だが、その関係が小学校、中学校、高校になっても続いていた。
♢♢♢
ハルトは英次の腕にくっついた。
「だって君の隣だけが僕の唯一の居場所なんだもん…」
英次はハルトを膝の上に倒して頭を撫でた。
「仲良いいとこ見ちゃったなぁ〜」
蓮は木の陰で英次たちが仲良くしているのを見た。
♢♢♢
放課後になって英次はハルトと一緒に下校をした。
(結局のところ昼休み以来 蓮は俺にまったく話しかけなくなったな…)
「英次、あっちでダンスをやっているんだって」
ハルトは指を差した。
「ダンスなぁ」
「ねえ、行ってみない?」
英次はハルトに導かれるようにして歩いて行った。
♢♢♢
そこでは赤黒のスーツに身を纏った男たちがダンスをしていた。
「この人たちはチームバロンだって」
「ああ、知ってる…」
英次は唖然としながらバロンのダンスを見た。
♢♢♢
英次は新世界で記憶を取り戻してから平成ライダーを追っていた。
新世界でも旧世界と同じように仮面ライダーが架空のテレビ番組として放送されていた。
だが、新世界と違ってビルドからの作品は旧世界の物と異なってクアンタは存在しない作品になっていた。
♢♢♢
英次はチームバロンがダンスを見続けていた。
(この新世界にレジェンドライダーの要素がある訳がない)
だが、目の前には仮面ライダー鎧武の設定が生きていた。
「何がどうなっているんだ…」
すると、クラックが開いてインベスがやってきた。
「ば、化け物だ!」
ハルトを代表する一般市民はインベスに怯えて逃げ出した。
「英次!」
ハルトはインベスに向かって行く英次を呼んだ。
(変身することができなくても戦うことはできる!)
「はぁーっ!」
英次はインベスを殴り飛ばした。
「ふっ、お前は中々見どころがある勇敢な男だ」
チームリーダーの男が英次に話しかけてきた。
「あんたは駆紋戒斗か!?」
「そうだ」
その男は戒斗だった。
「この俺が貴様に本当の力の使い方を見せてやろう」
「変身」
【バナナ】
【カモン】
【バナナアームズ!ナイトオブスピアー!】
「バナ、バナ、バナ、バナナ!?」
「バロンだ!」
戒斗はアーマードライダーバロンに変身した。