テラフォーマーズ Beast of destroyer 作:ダイダゼノンド
割と筆が乗って一日で書けました。
キャラが崩壊してないかが心配・・・・・・
まあ、何卒・・・・・・
埼玉県某所。河川敷。
そこには、満身創痍の巨大昆虫がいた。
「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・ここまで来れば・・・・・・」
「マグマトロン!変身!」
「んな!?」
「追い詰めたぞ、スカベンジャー」
「くぅ・・・・・・テンメェ・・・・・・!」
息も絶え絶えに追跡者を睨みつける。
「ウオアアアアアア変身ンンンンンン!!!!!」
力を振り絞り、ロボットモードに変身しながら飛びかかる。
「ふん」
「ぐおあっ!」
頭部に殴りかかる寸前、盾で弾かれる。
川の中に叩きつけられ、水飛沫を上げながら川底の石に背中が擦れていく。
「ぐ・・・・・・くあ・・・・・・あぁ・・・・・・」
耐えられる限度を超えた激痛。
魂たるスパークから走る電流すら見えるほどの深手を負ってしまった体では、立ち上がることも、起き上がることすら難しい。
「終わりだ、スカベンジャー。これ以上は命に関わる」
「ハ、ハハハ・・・・・・何言ってんだ・・・・・・あんた自分言ってたろ?俺に・・・・・・自分の軍団作ったのかってなあ!・・・・・・ハァ・・・・・・じょうじ!」
「?」
火星で耳にタコができる程聞いた言葉。
自分達と違う体系の言語を叫ぶ様に、疑念を抱く。
「じょう、じょうじょうじ!じじょうじょじょじ!」
すると、現在侵攻を続けているテラフォーマー達が、どこからともなく集まってきた。
「・・・・・・どういうことだ」
「へへ・・・・・・ここに逃げ落ちたとき、俺はゴキブリをスキャンした・・・・・・するとどうだい?こいつら俺を同族だと思ってよってきやがる。だが俺はこいつらの言語がわからなかった。だからこいつらの脳の一部を俺のブレインに接続した。丁度落ちた時に破損した部分があったんでね・・・・・・ああそれと、一つ訂正しよう。こいつらは俺の軍団じゃない。こいつらの頭目は別にいるし、俺は会ったこともない。だがこいつら曰く、俺とそいつは似ているらしくてな・・・・・・ものは試しと命令したら、嫌な顔せずどうな命令も聞きやがる。そっから俺はこいつらの中に身を潜めた。まさかこんなにすぐ見つけられるとは思わなかったが・・・・・・
スカベンジャーの言葉を聞いたテラフォーマー達は、一斉にマグマトロンに襲い掛かった。
「シールドクラッシャー!」
しかし、左腕の盾から放たれる攻撃により潰され、また地面が破壊され宙を舞った土塊に当たり身体が抉れ死んでいく。
「じょう!」
「フン!」
最後に残った一匹を右手に握られた剣で貫き、再カベンジャーを睨む。
「こやつらとの戦い方は心得ている。今度こそおしまいだ」
剣に刺さったテラフォーマーを振り払い、突きつける。
実力の差は歴然。
それでいて重傷と無傷。
既に勝敗は決まっていた。
「・・・・・・嫌、だ・・・・・・!」
「なぜだ」
「そういうところだ・・・・・・そういうところだよ・・・・・・マグマトロン!」
「なんだと?」
「セイバートロン星の戦いの後・・・・・・お前達はサイバトロンと協力した・・・・・・あろうことか和解まで・・・・・・俺の知るデストロンは、そんな甘ちゃんの集まる場所じゃない!」
「スカベンジャー・・・・・・」
「破壊だ・・・・・・力だ・・・・・・仲良しこよしじゃないだろう!デストロンは!」
「それは・・・・・・古い考えだ」
「古いだと!?新しければ良いのか!?変わることが正義なのか!?勝手なこと言いやがって!」
「時代は変わる。一切の手出しも出来ず、流れるままに変わっていくことを余儀なくされる。理解してほしい」
「抗わないのか・・・・・・あんたは!」
「抗いたいさ」
「!?」
困惑。
自らに敵対していた者から発せられた、予想外の言葉。
変わりたくない。
今まで通りが良い。
そう考えを曲げずにいる自分への、賛同とも取れる言葉。
「抗いたい・・・・・・だと・・・・・・?」
「ワシも戦い続けていた頃の方が性に合っていた」
「じゃあ、何故!あんたさえ立ち上がれば、時代はもとに戻るだろ!」
「それでは駄目だ」
「なんだと!?」
「時代は変わる。それに抗い続けることは、過去に縋ることだ。自らの栄光を、かつての輝きを、色褪せることなく永遠のものにしておきたいと考えることだ」
「そんな・・・・・・当たり前のこと・・・・・・」
「ああ、当たり前だ。過去を振り返れば、自分にとって都合の良い記憶に包まれる。だが、それは毒と言っていい」
「毒・・・・・・?」
「過去は変わらないし、減りもしない。思い返せばすぐに浸ることができる。いわば娯楽だ。対価の要らぬ贅沢だ。だがそうやって享楽を謳歌し続けることで、何が得られる?・・・・・・何も無い。過去の記憶を勇気に変える者はいる。しかしそれは今の時代を生き抜く者だ。過去に縋り続ける者が得る勇気は、思い違いも甚だしい蛮勇に過ぎん」
「そんなこと・・・・・・!」
「確かに蛮勇は行動を生む。行動は仲間を作る。そして仲間は結果を残す。たが蛮勇から生まれた行動は愚行と成りうる。その行動から作られた仲間は自らの賛同者で固められる。そして残される結果の意味は希薄であることの方が多い」
「・・・・・・」
「迎え入れなければならない。そうでなければ、自らの行動の是非に気づけない」
「そんなことに、意味はあるのか・・・・・・」
「ある」
「それは、なんだ?」
「間違った行動を貫けば、いずれ賛同者だけが周りに残る。自らの行動の全てを肯定し、称賛する者達だけが・・・・・・だが、そのコミュニティは、他所のより強いコミュニティの食い物にされるだけだ。ユニクロンのような、な」
「ユニクロン・・・・・・!?」
「そうだ。かつてユニクロンが復活したとき、ワシの部下はユニクロンに寝返った。最終的に戻ってきたが、寝返ったという事実は変わらない。かつてのワシらにあったのは、力という絶対的なバランスだったと言える。だからワシよりも強い者が現れれば、忠誠など簡単に揺らぐ。そうすれば、破綻して崩壊する。それと同じだ。食い物にされ、めちゃくちゃにかき混ぜられた後には、何も残らない」
「・・・・・・」
「過去に囚われ、他者を巻き込み、思うままに行動し、やがて破滅する。ただ頑固に自己を貫くだけでは、毒を撒くだけだ。自らも犯されるだけだ」
「じゃあ、どうすれば良かったと言うんだ」
「だからこそ受け入れなければならないのだ。変わりゆく時代に迎合し、時代に即した方法を摸索しなければならない。そうでなければ、高等生物である必要が無い」
「くぅ・・・・・・」
「・・・・・・十分だな」
「なに?ぐわあっ!?」
話し終えた刹那、どこからか取り出した拘束用ネットを使いスカベンジャーを拘束。
そのまま持ち上げた。
「な、なにをする!?」
「フフフ・・・・・・もとよりワシはお前を捕らえるためにこの星に来た。確かにさっきまでお前に話したことは出任せというわけではないが・・・・・・結局はこう、手荒な方が性に合う。それに、貴様を油断させるには丁度良い噺だったろう?」
「そんな・・・・・・時間返せ!」
「ふん!迎合だと?破壊大帝たるワシが、本気でそれをなそうだと?本気でそう思うか?必要であればそうしよう。だが、根本などそう簡単に変わるものではないわ!方法の摸索だと!?そんなものサイバトロンがすれば良い!ああ、あと言っておくが、今ワシらデストロンはサイバトロンと共にセイバートロン星復興のため活動している。そこで和解し戦いは終わった・・・・・・だが!それはデストロンとサイバトロン全体での話しだ!ワシの闘争心は一切無くなってはおらん!我が宿敵ビッグコンボイとの真の決着が付くその日まで!戦いは終わりはせん!その日まで、先程までの噺など、ただの与太話に過ぎん!極端に言ってしまえば、ワシと貴様は同族よ!」
「クソ・・・・・・そんな・・・・・・俺と同じようなもんじゃねえかよ!ふざけんな!高尚なことペラペラ言いやがって!クソがああああああああああ!!!!!」
『フハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
「盛り上がってるとこ悪いけど、終わったんならさっさと戻ってきて頂戴。こっちだって、いつも暇ってわけじゃないんだからね』
「ふ、そうかクリスティーナ。転送頼む」
『はいはい』
そうして、地球から二人の異星人が姿を消した。
正確には成層圏に宇宙船があるため、まだギリギリ地球にいると言えるが。
「収容完了だ。出発してくれ」
「はーあ、地球、観光したかったなー」
「・・・・・・」
「なによ」
「いや、なんでもない」
「・・・・・・あー。もしかして、私が地球にいるオニヤンマとかアキアカネとかに惚れるんじゃないかとか思ってる?」
「そんなことはないが・・・・・・」
「全く、さっきまでのテンションとは真反対ね。つまんない」
「いいから、早く船を動かしてくれ。ただでさえギガストームには辟易しているというのに、遅くなればなるほど嫌味を言われるに決まっている・・・・・・」
「あら、流石のマグマトロン様も、
「よせ・・・・・・ただ馬が合わないだけだ」
「ま、あんなわかりやすいくらいの自信家、あんたには合わないでしょうね。戦い一筋のあんたには」
「・・・・・・」
お前も我の強さで言えば似たようなものだが。
そう喉から出かかった。
しかしなんだかんだ付き合いの長い相手に対し、そうは言えなかった。
いや、もはや慣れているからわざわざ言うのも馬鹿らしい。が正しいか。
「なんだか含みのある沈黙だけど、まあ良いわ。私とあんたとの仲だし、水に流してあげる」
「そうか・・・・・・」
「あ、そうだ。スカベンジャー乗っけて、ちょっと出力落とすから」
「・・・・・・は?」
「収容室がエンジンルームの近くにある関係でね。あんたがあんなにボロボロにしちゃったから、来たときと同じ速度で行こうとするとエンジンが熱持っちゃってね。大変なことになるかもしれないの」
「・・・・・・」
「あ、あとスカベンジャーが乗ってきた小型宇宙船。あれ地球の近くの小惑星にぶつかって壊れて、スカベンジャーはそこから地球に落ちてったみたい。コックピットから放り出されるくらいの破損具合だから回収しようがないのよね。どうする?」
「・・・・・・そうか。それも回収するんだったな」
「で、どうするのよ?」
「・・・・・・もう、いい。このままスペースデブリの一つにしておけばいい。ワシが話をつけておく」
「そ。それならよかった。じゃ、トランスワープ行くわよ」
「・・・・・・」
宇宙船が動き出し、地球から離れていく。
徐々に速度を上げ、時空を超える準備が整っていく。
そうして、今度こそマグマトロンは地球を後にした。
話がすごく長い。
絶対必要ない会話あれそうだよなあ・・・・・・まあこれで良い!と判断したのは自分自身だけど。
マグマトロンの話を要約すると、過去に縋りすぎると暴走するからほどほどにしておけ。適度に周りに合わせないと丁度良い塩梅を見失うし、愚かしく見えるぞ。まあ自分は知ったこっちゃないが。
ていう感じです。
最終的に和解したとはいえ、二度と戦う事はないと断言が出来ないんですよね。
マグマトロンというキャラクターの性格的に、全面的な敵対関係が終わっただけで、ビッグコンボイとの決着はつけたがってると思うんですよ。最終回の最後そんな感じだったし。
というか決着をつけるというより、あれは戦いたがっている感じだと思うんですよね。
復興とかにも力を入れるけどそれはそれ。
といった感じで。
ただでさえ他の破壊大帝とはまた違う性格してて長い対話を書くのが難しい・・・・・・
好きなキャラクターなんですけどね。
これでマグマトロンの話はおしまいです。
次回、第四話は地球での後日談的なものになる予定です。
それでは。