2課の面々(風鳴訃堂とF.I.S.組含む)、優御一行(精神崩壊キャロル付き)という面々が揃うなか、優が重い口を開く。
「これよりパヴァリアどうしようの会を始めます。……何か案がある人。あ、アダムを倒すのは出来れば最終手段とします」
「キャロルちゃんは別にどうなってもいいかぐらいだったのに、その人はなるべく倒さない感じで行くんだ?」
「キャロルは別にどうでも良かったんですか!?」
エルフナインは驚きの声を上げる。だって技術者枠はいっぱいいるんだもん。てかエルフナイン入るだけで万々歳。
「えー、理由としまして、アダムが死ぬとパヴァリア残党が好き勝手し始める可能性が高いからです。下手すりゃこっちにも被害が出かねない」
「それは防ぎたい事態ですな」
日本で好き勝手されるのは気分が悪いと訃堂が納得する。
「問題は説得するにも、相手が自分捨てた神に憎しみ持ち、選ばれた人類に嫉妬してる可能性のあるプロトタイプ人類という点です。あと、多分価値観とかも違うかもね」
「それ説得できんのか?」
奏が優に問う。まぁ、その疑問は確かであるが、
「そこにいる輪廻転生ババアを見てみ」
全員が了子を見る。
「……何よ」
了子は急にババア呼びにキレているが無視だ。
「次にそこの幼児ババアを見てみ」
全員がキャロルを見る。
「ポリポリ」
気にせずクッションにスンッとした顔でグデーとしながらポテチを食べている。ちなみにポテチにはマヨネーズと一味が掛かっている。
「この様子のおかしい奴等に比べればまだ話せるかなって、対話出来るなって」
「私達あれより対話出来ない存在だと思われてるの!?」
「ポリポリ」
大概ではあるのだが……どっちが話聞かなそうかでいえば……ね。
「というわけで、何かいい説得方法あります?」
「そうは言われてもな……いや、確かに彼女たちに比べれば対話出来そうな気もしなくはないが」
「弦十郎くん!?」
まさかの弦十郎の裏切りに了子が驚きの声を上げるが、普通の人間はウエディングロードのために月を壊したりしないのだ。
「虐待児の様な存在と考えると……」
「告白のために狂い続けた人間に比べれば理由が理由なだけ理解出来ますね」
緒川とウェル博士にまで、まだ理解出来ると言われる始末である。
「くっ!男には理解出来ないのよ!この想いは!」
「了子さん……」
未来が了子の肩に手をおく、私にも理解者が!と了子が顔見ると
「普通は連絡出来なくなった場合、相手を信じてたら心配して安否確認から入りますよ。なんで自分の事を優先で告白しようとしてるんですか?」
「うゔぁぁぁぁぁぁぁ!?」
自分以上に重い可能性のある未来に諭され了子は崩れ落ちる。
「とりあえず、話し合いますか」
ババアは放っておいて、話を進める優であった。
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とある温泉に1人の男がいる。男の名はアダム・ヴァイスハウプト、パヴァリア光明結社のトップである。丁度いい湯加減らしく気分がよさそうだ。
アダムが湯に浸かり数分たったころ、奥から足音が近づいてくる。
「お湯加減はどうすかね」
優である。
「丁度いいと思うよ。僕は」
そいつはいいと、優はかけ湯をし温泉に浸かる。
「ふぃー…………。呼んどいて話長引かせるのもあれなんで、単刀直入に言うんですが、神と並ぶだ越えるは好きにして貰っていいんで神の力をどうこうは止めて貰っていいっすかね?」
「……何でだい?」
急に計画を止めろと言われてもアダムからすれば止める筋合いなんてないのだ
「封印されてるのがヤベェんですよ。シェム・ハとかいう神。……純粋な強さなら五分五分以上に持ってけますけど、権能が質が悪いもんでね。何だ言葉による構造式の書き換えって……」
「どこ調べなんだい?それ」
「俺と実は生きてるイカれた喪女ことフィーネ調べ」
本当は優個人で調べたのだが、説明が面倒だからフィーネを巻き込む事にしたのだ。
「止める理由にはならないね。そうだとしても」
「……おかしい、説得出来て無いのに狂ってないからか話せる方だからなのか、フィーネとかキャロルに比べて圧倒的に対話できそう。え?本当に何で?不思議」
「……苦労してる様だね」
優の虚無の様な顔にアダムは哀れむ。なんで人外の自分より話出来ないと彼女たちは判断されてるんだという疑問もアダムの中に生まれる。
「告白のために月壊そうとする奴なんて、虫以下ですぜ……マジで……。あと、親父の遺言を凄い解釈する奴も」
「パヴァリアに来るかい?まだマシな環境だと思うよ」
相手が哀れ過ぎてアダムがまともの様に見えるがそんな事はない。
「……一つ確認したいんですけど、神と並ぶなら手段は特に選んで無いですよね?」
「手段は特に選ぶ必要は無いかな。並び立てるならね」
優はここだと判断する。ていうかここぐらいしかセールスポイントが無いのだ。
「権能とかは一旦無視して、純粋な強さなら安全に並べるのは可能なんですけど興味あります?」
「……話を聞こうか、ひとまずね」
じゃあ外の広い場所に行きましょうと優たちは湯から出るのであった。
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「ふん」
金色の鎧が軽く拳をふると雲が吹き飛び、突風が発生する。
「こういうのもあるのか、いいねこれは」
金色の鎧の正体はパワードスーツを纏ったアダムである。作戦その1、シンプルにアダムを強くする。
「これでもリミッターが結構かかっているので、まだ性能としては抑えめです。……ですが現段階でもフィジカルだけならシェム・ハ以上かと。まぁ、独善者の神なんて復活させないで未来永劫封印されてりゃいいと思いますがね」
「ずいぶん恨んでるね、神を」
「ここまでの面倒事の諸悪の根源なんすよ。……ただ戦力的というか知能的には居ないと詰む可能性が……くッそぉ」
「何を恐れてるんだい?これ程の物があるというのに」
ここまでの物を作れるくせに何を恐がるとアダム疑問に思う。
「定期的に強化の入る1兆度の炎放つ40m越える怪獣とか原初にして終焉の魔神とか本能的に全て無にする意思を持った災害とかですかね」
「神を越えたナニかだね、それは」
アダムは思いの外とんでもないのが出てきて逆に冷静になる。
「どこの誰だよ。ギャラルホルンとかいう物作ったバカはよぉ、あれのせいでこっちにロック向いたら世界どころか宇宙が滅ぶだろうがよぉ……。許さねぇ、許さねぇぞシェム・ハ!あとフィーネ!」
え?私も!?という声がしたが気のせいだろう。
「……神の力でもどうしようも無いだろうね。そんな存在がいるなら」
「そうなんすよ。復活させて説得も考えたんですけど、あれ?もしかして来るかも知れない奴的に、神1柱増えても武力的な戦力としては微妙じゃね?でも話聞くと科学者っぽいから知恵的には戦力に……って感じ何ですよ」
「……苦労してるんだね。本当に」
優の作戦その2、適度にヤバい情報を落とし、神の力は大した事無いんじゃねと思わせる作戦である。
「流石にわざわざこの世界に来ないだろうとは思うんですけど、万が一の時にシェム・ハいねぇと困る可能性があるのが質が悪いんですよ」
「君の言い分は理解したよ。これ以上に力を上げれるなら神の力は必要ない、僕はね」
一瞬、来た!と思った優だが疑問が生まれる……。僕はね?
「どう説得するか、部下を」
優の頭に、思い浮かぶのは例の3人。
「……とりあえず、知り合い呼ぶんでご飯食べながら皆で考えません?」
また、会議が始まるようです。