竜吾とのデュエルが終わった後、何者かが教室に入って来た。
「ん?誰だ?」
零が後ろを振り返ると、そこには見知らぬ男子生徒が居た。
「ファ!ファ!ファー!」
「あ、あなたは!ファルゴさん!」
そう言うボウイを見たファルゴと言う男は、自信満々に話し始めた。
「ファー!ランキング変動が起こったから急いで新しく上位に来た奴に挨拶をしに来たぜ。」
「…てファ!?風紀委員長!?」
そう言って、ファルゴは少し後ずさりしたが、リリスは少し微笑んで口を開いた。
「ファルゴ生徒、おはよう。」
「なぁボウイ、あいつ誰か知ってるか?」
そう聞くと、ボウイは少し驚きながらも答えた。
「知ってるも何もランキング2位のお方だぞ…」
そうして、ファルゴは少し零を舐めまわすように見つめた。
「まぁこれぐらいにしといてやるぜ、ファーッ。」
そう言って帰ろうとするファルゴの腕を、零は掴んだ。
「あれ?デュエルしないんッスか?」
それを聞いたファルゴはニヤリと笑った。
「いいだろう!お望みとあらば徹底的に貴様を叩き潰してやるぜ!ここじゃうるさいだろうから倉庫で叩き潰してやるぜ。」
そうして倉庫にボウイとリリスと一緒に来た零は、専用の台を用意し、ファルゴとデュエルする事になった。
「先行はもらうぜ。」
零が頷くと、ファルゴはニヤリと笑った。
「たっぷり後悔させてやる!」
「俺のターン!チャージだけ行いターンエンドだぁ!」
「俺のターンドロー、チャージして1マナでアガルームを召喚しエンドだ。」
零の手札を見たリリスとボウイは話し合っていた。
「あの手札…零はいい感じで動けそうだね。」
それを聞いたボウイはニヤニヤしながら答えた。
「ま、その零に勝てたのが僕何ですけどね!」
それを聞いたリリスは驚いてボウイを見た。
「ボウイ生徒って模擬試験で零に負けてなかった?」
それを聞いたボウイは少し焦りながらも答えた。
「で、でもシールド割り切ったし…」
「嘘は良くないよ」
そう言ったリリスを見たボウイは少し俯いて答えた。
「うぅ…ごめんなさい…」
「俺のターンドローォ!2マナでサイネリアを召喚!エンドだぁ!」
そう言ってファルゴはニヤニヤしながら零を見てターンを渡した。
「俺のターン、ドロー」
「2マナでシックルを召喚、アガルームをハイパー化、ターンエンド時アガルーム効果で1枚を墓地に。」
「ターンエンドだ。」
言った零を、ファルゴは嘲笑した。
「甘い、甘すぎる。」
その答えを聞き、零は少し身構えた。
「行くぜ!俺のターン!アルバトロス!ドロー!来たぜ!」
「まずは、クラウドジャイアントを3マナで召喚!」
「3マナ3ブーストか?」
零がそう聞くと、ファルゴはニヤリと笑った。
「山札の上から3枚をみてジャイアントを全てマナに!」
そうして見せたカードは3枚、零はその中にある1枚に目が留まった。
「オービーメーカー…。」
その様子を見たファルゴはニヤリと笑った。
「俺はこれでターンエンドだ。」
「俺のターン…ドロー!来た!呪文!邪侵入!山札の上から4枚を墓地に置き!俺の切り札、ジャビビルブラッドを墓地からバトルゾーンに!」
零の召喚したジャブラッドを見たボウイは顔を青ざめた。
「行くぞファルゴ、まずは挨拶代わりだ」
「シックルシークをタップしジャビビルハイパー化!シックル効果で3枚墓地に!」
「アガルームでシールドをブレイクする時、ジャビビルの効果で山札の上から2枚を墓地に!更に墓地からジャブラッドをバトルゾーンに、そしてシールドをwブレイクだ!」
「ぐ、トリガー無しだ…。」
「それなら続けて行くぞ、ジャブラッドでダブルブレイク!」
だが、零がブレイクしたシールドの中身を見たファルゴはニヤリと笑った。
「来たぞ!gsでジャビビルを止める!そして!輝跡の大地!」
「マナゾーンから!ギャラクティカゴルファンタジスタをバトルゾーンに!」
「さらに!輝跡の大地の効果で!ジャビビルブラッドとバトル!」
それを聞いた零が墓地のカード4枚を選び手に取った。
「ジャブラッドの効果で、ジャビビルが離れる代わりに墓地のカード4枚をシャッフルして山札の下に置く。」
「ターンエンドか?」
ファルゴのその問いに、零は頷いた。
それを見たファルゴはニヤリと笑ってカードをドローした。
「行くぜ?チアスカーレットアカネを召喚!アカネでジャビビルブラッドに攻撃、その時、サイネリアをマナに置き!ジャイアントメクレイド8発動!」
そう言うと、ファルゴは山札の上3枚をメクった。
「…ファーっ!来たぜ!キャプテンゴルファンタジスタ!ゴルファンタジスタが出たので!お前のクリーチャーは次の俺のターンのはじめまで、こいつよりパワーの低い奴はアタック出来ないぜ!」
「マジか…。」
そうして驚きの声を上げる零を見て、ファルゴはニヤリと笑った。
「そして待たせたな!アカネでジャビビルとバトル!」
「あれ?これファルゴさん自分のクリーチャーを自滅させようとしてないか?」
そう言うボウイを見て、リリスは少し呟いた。
「いや…」
「自分のクリーチャーがバトルをする時、ギャラクティカゴルファンタジスタはファンガールの為に戦う!ジャビビルを破壊!」
そう言うファルゴを見た零は墓地のカードを…手に取らなかった。
「効果は使わない、普通に破壊されますッス。」
「ハッ!往生際がいいな!なら!ギャラクティカゴルファンタジスタでアガルームを攻撃!」
「クラウドジャイアントでシックル=シークを攻撃する時!革命チェンジでチアスペースアカネ!山札の上を見て1枚をマナ、1枚を手札に!」
それにより、チアスペースアカネはシックルと相打ちになった。
「あぁ、分かっている これで俺はターンエンドだ。」
それを聞いた俺は山札からカードを1枚手に取った。
「俺のターンドロー、俺は1マナでアガルーム、更にもう1体アガルーム。」
「そして!墓地の闇のカードの数で、コストを9軽減し!龍頭星雲人を召喚!効果で!お前の手札を2枚捨てさせる!」
そう言った時、ファルゴの顔に初めて汗が流れた。
「ファ!?」
「2枚目の首領ゴルファンに3種目の切り札もあるとは…だが、上手く捨てさせられたぜ。」
「それじゃ、俺はターンエンドだ。」
零がそう言うと、しばらくの沈黙の後にファルゴがしゃべり始めた。
「認めよう…お前は…俺と同じラインに立つ男だ!」
その時、ファルゴの目つきが変わった…ファルゴの目は先ほどの小馬鹿にするような感じはまるで無く歴戦の猛者のように変化したように見えた。
それを見た零は、複雑な気持ちになった。
「俺のターン!ドロー!アカネの能力で4マナ!マナからクラウドジャイアントを召喚!山札の上からジャイアントを3枚をタップしてマナに!」
「さらに!アカネの効果で1枚をマナに!更に更に!5マナでレイクポーチャーを召喚!山札の上から6枚を見て…クソッ、2枚手札に!」
「見せないのか?」
零がそう聞くと、ファルゴは悔しそうに答えた。
「本当ならレイクポーチャーの効果で手札に送ってやりたかったが…お前の場のクリーチャーと同コストのクリーチャーが無いからな。」
それを聞いた零は『なるほど』と納得した。
「一気に行くぞ!ギャラクティカゴルファンタジスタでシールドをブレイク!」
そう言ってファルゴは有無を言わさず零に攻撃を仕掛けてきた。
「アガルームでブロック!ジャブラッドの効果を使うぜ。」
だが、それを聞いたファルゴはニヤリと笑った。
「アカネでシールドをブレイク!その時、クラウドジャイアントをマナに置きメクレイド8と、革命チェンジでブラックホールインワンゴルファンタジスタ!」
「メクレイドは…ギャラクティカゴルファンタジスタ!更にブラックホールインワンゴルファンタジスタの効果で、手札からチアスカーレットアカネをバトルゾーンに!シールドをtブレイク!」
「st!零誕祭!お前はクリーチャーを1体選び破壊しろ!」
だが、ファルゴは余裕そうだった。
「首領竜ゴルファンタジスタを選択!ゴルファンタジスタはマナを4枚墓地に置けば生き残る!」
「すごいデュエルだ…」
そう言ってボウイがリリスの方を見ると、リリスはとても顔色が悪そうだった。
「え?リリス風紀委員長大丈夫ですか!?」
「大丈夫、大丈夫だから…」
そう言ってボウイの問いに答えるリリスの表情は、とても息苦しそうだった。
「保健室行ってくる。」
そう言って、リリスは体育倉庫を出て行った。
「あ!おぉい!ちょっと!」
「来をつけて行けよ!」
そう言って、保健室へ向かうリリスを、ボウイと零は少し見守った。
「アカネで龍頭星雲人を攻撃する時!攻撃済みのギャラクティカゴルファンタジスタマナに送り!メクレイド8!」
そう言ったファルゴは山札の上3枚を捲って見たが、少し残念そうな顔をした。
「…しょっぱい!氷打の妖精をバトルゾーンに!アカネのバトルはギャラクティカゴルファンタジスタの肩代わりで破壊!さぁ!首領竜ゴルファンタジスタでシールドをブレイク!」
「ブロックしない。」
零のその言葉を聞いたファルゴはニヤリと笑った。
「ファルファルゴー!」
「…!stコブラ!山札の上2枚を墓地に送り…アーテルをバトルゾーンに、更にアーテルの効果で!墓地からコスト4以下のクリーチャーを2体…マーダンとハンマダンマをバトルゾーンに!」
「…俺の負けか。」
そう言ってファルゴは肩を少し落とした。
「マーダンの効果でお前の手札からクリーチャーを捨てさせる、ハンマダンマの効果で3枚を墓地に置き、レイクポーチャーを破壊!他にする事は?」
「ねぇよターンエンドだ。」
ファルゴのその言葉を聞いた零は、カードをドローした。
「じゃあ俺のターン!アガルームでシールドブレイク!」
「トリガー無しだ。」
ファルゴはそう言ってカードを置いた。
「もう1点。」
「…無いな。」
それを聞いた零はニヤリと笑ってカードに手を置いた。
「ジャビビルで、ダイレクトアタックだ!」
「零!」
デュエルが終わるや否や、保健室に行ったはずのリリスが戻って零の元へ走って来た。
そしてその様子を見たファルゴは動揺していた。
「ファ!?なんか早く無いか!?」
「ところで零、あの龍頭星雲人ってカードって─」
リリスが零に何かを聞こうとしたその時、廊下の方から足音が聞こえた、その足音の持ち主がこちらへ向かっている事は容易に分かった。
「ん?誰か来たな。(このタイミング…ひょっとしてレルムか?)」
そう考えている内に、倉庫の扉が開かれた。
その扉を開いた人物を見た零以外の全員が驚いていた。
「あ、あなたは…」
ボウイが少し焦っていると、ファルゴが声を上げた。
「イッサァ!」
それを聞いたイッサと言う男はニヤリと笑って声を上げた。
「おう、ファルゴやリリスも居るみたいだな。」